どうもこんにちは。
我輩、賽銭箱であります。
幻想郷の博麗神社というところでしがない賽銭箱の仕事をやっています。
一日中ここに居るだけなので楽な仕事ではありますがそれが苦痛でもあります。
ここは我輩の一人称が『我輩』であるが故に、
「我輩は賽銭箱である。賽銭はまだない!」
などという語り始めを考えも致しましたがそれはあまりにありがちかつ使い古されたネタのような気が致しました故同じありがちならば普通の挨拶にしようと思った次第であります。
しかしながらホント賽銭来ねーなこの神社。
巫女が可愛いからいいもんの賽銭箱なめんじゃねぇぞ。
失礼。
つい本音が出てしまいましたが我輩、これでも誇りを持ってこの神社で賽銭箱をしております。
別に薬代の催促に来た鈴仙殿が我輩の上に乗って怒りをぶちまけるが故に下着が丸見えになったりするから気に入っているというわけではありません。
また、アリス殿のお人形様……上海殿に蓬莱殿と申しましたか、がペタペタと興味津々と言った感じで触ってきてそのぷりちーさに酔っているというわけでもありませぬ。
魔理沙殿のあの可愛いお口から発せられる男言葉を聞きながら萌えているわけでもないのです。
ましてや紫殿が胸をくっつけながら頬杖をして我輩の上で微笑んでくれるからなどという理由ではもっとありませぬ!
お願いだからむっつり賽銭箱とか言わないで下さい。
本当にあの年増には興味ありませぬ故。
あぁ、紫殿……! 我輩正直になれません……!
境界を……境界を弄って正直な心にして下さい……!
またもや失礼。
つい本性が出てしまいましたが我輩、賽銭箱であるがゆえに愛のアピールも出来なければましてや照れることすら叶いませぬ。
しかし兎に角主張したいのはこの仕事に誇りを持っていることなのであります!
そこのお方、埃被ってるだけだろうとか言わないで頂きたい。
そこら辺は霊夢殿がしっかりと掃除してくださるので大丈夫です。
まずは外側を拭いてから蓋を外してそれをお日様に……。
あぁ、腋に挟んで運んでくれる時の!
腋のすべすべと匂いが、たまらん!
ハァハァハァハァ……紫殿、我輩、浮気してしまいそうであります!
あぁ、でも、腋腋腋腋腋腋腋。
ちなみに我輩の蓋、人間の男子諸君で言うところの(ごにょごにょ)にあたりまして幸せすぎて何か出してしまいそうになります。
具体的には中に入ってるお賽銭とか。出ませんが。ないので出せませんがー!
しかしながらこうキュッ、キュッ、と小さな手で雑巾持って拭いてくれる姿は堪りません。萌えます。
ちなみにたまに一緒にお風r「こらー! 博麗霊夢金払えー!」おぉっと、来客でありますな。
この美しきお声と太陽の光に映える短くて性欲をもてあます白いスカートと艶めかしい太腿がたまりません。
こう、なんというか、キます。キすぎてたまりません。あぁ……!
そう、鈴仙殿、鈴仙殿です。
あわよくば今日も白い純白のぱんちー(ひもパン率31%)を見れる事を神に祈りお賽銭でも放り投げたい気分であります。
我輩が賽銭箱なのでありますが!
「……何よ。朝っぱらからうるっさいわねぇ」
「もう昼過ぎよこのニート予備軍! いいから今日こそきっちり金払いなさい!」
「あー? 聞こえんなー」
きぃー! と兎らしからぬ奇声を挙げる鈴仙殿。
取り出したハンカチを噛み、ぎりぎりと伸ばします。
ってあぁ、ハンカチ! ハンカチ切れますよ……!
……って、ん? ふむ、『噛み切り用ハンカチ』と書いてありますな。
では噛み切ってしまっても全く問題はない!
さすが鈴仙殿であります! ほのかに使い古しの下着のような匂いが致しますがそれはスルーしておきましょう!
え? 我輩の鼻がどこにあるかって?
HAHAHA,愚問でありますな、愚問!
……どこにあるんですか?
あぁもうそんな事はどうでもいいではないですか。
感じ取れる、それが大事です。
と、何かが破れるような強烈な音がしましたが。
見事ハンカチが噛み切れている!?
鈴仙殿、何と素晴らしい顎の力!
我輩の事も噛んで下さい、噛み切ってください!
無理か。無理ですか。無理ですね。
「いいかよく聞け! あんたの未払い分は今まさに亡霊嬢を上回ろうとしている!」
「だから何よ」
「あんたは! あの『だって睡眠薬とか青酸カリってよく噛んで食べると美味しいのよぉ』なんて言う奴よりも下のランク扱いでいいのかしら!?」
「…」
間。
「いいよ。私生きてるもん。死んでる奴と比べられたってどうでもいいわ。勝手にしなさい」
「うっわー! なっげぇようで短かったよ間! 『…』ひとつ分くらいじゃないの!? ルール違反!?」
あーそれ的確。凄い鈴仙殿。
っていうかルール違反って何の話だ。
それはそうとあのお方はそんな毒物を食らっていたのですか。
いくら死んでるからって食べていい物といけない物があるような気がします。
主の過ちを正すもまた従者の役目だと言うのに一体彼女は何を……!
「まぁ、いいわ。詰まるところ生きてる奴の中ではトップ、ダントツの1位、あとお前この前財布スったろ」
「人聞きが悪いわね。スったりなんかするもんですか。……気付いたらポケットの中にあんたの財布があっただけの事よ」
「無意識の状態でやったのかよ」
「大丈夫。借りるだけよ。私が転生するまで」
「白黒より性質わりぃなおい!」
何と言うかさっきから鈴仙殿の突っ込みが空しすぎ。
というか霊夢殿の腋ふk……ごほっごほっ、巫女服のどこにポケットがあるのでしょうか。
「まぁ、あの財布は高く売れたから。中身は大した事なかったけど。……よくやった貴様」
「そこせめて『ありがとう鈴仙』って言わないかな! よくやった貴様って何よ!? っていうか売ったのかよ! 借りたんじゃないのかよ!」
「ほらわたしのほうがつよいしーにんきあるしー。あとげんそうきょうのものはすべてわたしのものっていうかー」
わぁ霊夢殿棒読み酷い。しかもジャイアニズム炸裂。
「うわこいつすっげむかつく!」
気持ちはわからんでもないが落ち着け。
あぁほら、ジタバタしたらスカートが揺れて捲れて見えますよ。
もうちょい。もうちょいジタバタして。そしたら見える。
「あの財布は永遠亭にいる普通の兎の皮剥いで作った滅茶苦茶良いやつなのよ? あんたはそれをぉ……」
「仲間に何やってんのあなた」
仲間に何やってんだあんた。
「だいたいあんたはいっつもぉ!」
キラン、キューン。
うぅむ、お昼だと言うのに遠くでお星様が輝きましたな。
むぅ?
「ひにゃああああ!!!!?」
うおう、鈴仙殿が飛びました。
我輩の頭上(?)を通り過ぎて建物の中へ。
「えい!」
霊夢殿見事すぎるオーバーヘッドキック!
どーん、ガラガラドッシャーン。
こんな古典的な表現でよろしいですか?
鈴仙殿に突っ込んできたもの。
例えるならソレは彗星。
ぶっちゃけるなら白黒。
「よーす、霊夢。起きてるか?」
「ここに居るんだから起きてるんでしょうよ」
そう、魔理沙殿です。
……が、なんでしょう違和感が。
とててと霊夢殿が魔理沙殿に近づいて……。
あぁ、走り方が可愛らしい。
はぁう!? 蓋に、蓋に痛みが、ふ、踏まれ……。
あ、でもちょっと快k「そこの白黒いの!」わぁ鈴仙殿に乗られてる。
見える! 見えるよ世界が!
白……白くない? じゃあこれは何なのでしょうか。
これは白と水色の……縞々。
し、縞パンでありますか!? わ、我輩新世界を拝見いたしました。
す、素晴らしくございますぞ鈴仙殿。
縞パン! 縞パン!
……身振り手振りでこの喜びを表現できない我輩の身体が憎らしい……!
ですがこの身でなければ見れなかった光景なのやもしれませぬなぁ!
今見えた? 身振り手振りしてるのが?
HAHAHA,それはおそらく幻視にございます。
どこかに我輩の身体でもあれば別でございましょうがね!
そんな事はありませんよ! だって賽銭箱ですし!
「いきなり来て兎をふっ飛ばすとはどういうつもりよ!」
「いやぁ、何かほっそりとしてて太腿が綺麗で短かすぎるスカート穿いて恥じらいも何もないと見える飛びやすそうなのがあったからつい」
うむ、褒めてるようで微妙に褒めてないのがポイントですな。
でもあれですよ魔理沙殿! 恥じらいないのは間違い!
鈴仙殿は恥じらいを持ちつつも短いスカートを穿き続けるのがいいのですよ!
「な、なに!? 飛びやすそうなのがあったらつい飛ばすのあんたは!?」
「そりゃ飛ばすだろう」
まぁ、飛ばしたくなるでしょう。
そしたら見えるかもしれないし。
「それで、どうしたのよ魔理沙」
「ん? 何がだ?」
「何がって……その髪型。第一あんたそんなに髪長かったっけ?」
「……本当ね。そう言えばなんかいつもと」
霊夢殿と鈴仙殿が疑問を吹っかけ……というか鈴仙殿見せてくれないのなら退いて下さい。
……それにしても、違和感は髪でありますか。そう言えばいつもと髪型が違いますな。
ツインテール。金髪のツインテールで……黒っぽい。
「あぁ、これか。パチュリーが金髪で黒っぽい衣装を着た魔法使いはツインテールにすると魔力が上がるとか言ってたんで、試してみたんだ」
髪は魔法で伸ばしたんだぜー、とか言いながらくるくる回る魔理沙殿。
これは魔法少女ですな……バ○ディッシュ!とでも言うのでしょうか?
とりあえず紫もやしグッジョブと言っておきましょう!
「「……それって信用出来るの?」」
「うん、信用出来ると思うぜ。実際、何となくいつもより力が漲って来る気がするしな」
マジかよ。
「どれくらい漲ってるって言うのよ」と、霊夢殿。
「こう、ミニ八卦炉なしでもマスタースパークとか撃てそうな気がするぐらいには漲ってるな」
すげえー。
「あんたねぇ、一応人間外、妖怪の私から言わせて貰うと、人間があんな大出力の攻撃を補助装置もなしに撃てるわけないじゃないの」
わぁ、さっきまでとは違って鈴仙殿超冷静な突っ込み。
「「ま、その人間にお前は勝てないんだがな」」
「ちょ! そこの紅白わざわざ口調合わしてまで完璧にハモらせんじゃないわよ!」
「それはさておき、だ。うどそげ」
「え、あ、うどそげって誰、私?」
「そう。優曇華院→うどんげ→ウドンゲ→ウドソゲ→うどそげ、だ」
ひらひらと指を中空で泳がせ、光で文字を書いていく魔理沙殿。
えっへん、と言いながら自慢げな顔です。
自信満々に胸を張っていますが薄、あ、でもちょっと育ってますね。
それがいい! うっすい胸サイコー! イヤッホーウ!
「それなんかうど削げみたいで嫌なんだけどー!」
「『うど』が削げたら『んげ』ね、良い名前じゃない」
「良くねーよ! ちっとも良くねーよ! しかも『うど削げ』の時点で名前変わってるのに都合よく戻るわけないじゃない!」
「「面白ければそれでいい、ってえーりんが言ってた」」
「ししょうー! こんな奴らにそんな事言わんで下さいよー!」
涙目になって本気で叫ぶ鈴仙殿。
それはもうウドが削げたらただの鈴木とでも言わんばかりの勢いです。何の話ですか。
ひゅうひゅうと吹く風が長い髪を揺らすのがどうにも悲しく見えて仕方がありませぬ。
「よし、んげ。早速だが、この髪のままマスタースパークを撃ってみよう」
「いや、もう、あの……しばらく『んげ』でもいいからそれ一応やめとかないかしら?」
「だって、人間が補助装置もなしにそんな事出来ないんだろ? だからちょっと光が出るだけだって」
「万が一出たら怖いじゃないの!」
「えー? 万が一出たらとっても面白いと私は思うわよー?」
「ふざけんな腋! その『面白い』に私の命がかかってるのよ!?」
「誰が腋だこのウサ公! それに死にはしないわよ多分!」
「あーもーう、撃つぞー? 私撃っちゃうぞー?」
それは微妙にキャラが変わってます魔理沙殿。
「ちょっと待って魔理沙」
「ん。何だどうした霊夢」
「その前にお茶にしましょう。私起きてから何も飲んでないの」
「んー、しょうがないなぁ。いいぞ、腹ぐらい膨れさせろよ」
「ありがと」
そう言った後、ポケットをまさぐる霊夢殿。
あるんですね、あったんですね。
バサッ、ってあれ、その敷物どこから。
ポケット? え、腋? 腋から? いや、むしろ腋ポケット?
いやー、美しい腋のあたりから突然現れたような気がしましたが気のせいですなー、あっはっは。
……気のせい? えぇ、ですよ。そうですとも。腋に手を突っ込んだとかそういう事も断じてありません!
『美しい腋に不可能はない!』とはよく言いますが流石にこれはないですよ!
「うん、まぁ、やめないの? え? 的は私のまま?」
いやあ、これはやめて貰えないでしょうなぁ、鈴仙殿ご愁傷様です。
霊夢殿がお茶している間にでも逃げる策を考えるのがよろしいでしょう。
「んげ、あなたもこっちに来なさい。お饅頭でも出すわ」
「え、あ、今なんて?」
「だから、お饅頭あるからあげるわよ。2つまでね」
「か、数は限定してあるけど霊夢が饅頭をあげるだって!?」
「魔理沙、ちょっと耳貸して」
そう言い、魔理沙殿に顔を寄せる霊夢殿。
あ、耳のところに口を寄せているから見えないのでしょうが、魔理沙殿の顔がお赤く……。
青春、青春ですなぁ。
「青春ねぇ」
ポツリ、まだ我輩の上に乗っている鈴仙殿も呟きました。
その後で霊夢殿たちの所へ駆ける鈴仙殿。
入れ替わりに霊夢殿が建物へ、台所の棚あたりにでもある饅頭をとってくるのでしょう。
……そっちは腋ポケットからは出せないようです。
え!? あ、申し訳ない今のは間違い!
腋から敷物なんて出てきませんでしたよ!? だから饅頭も出てくるはずがないのです!
おふたりの反応もないですしね! えぇ、腋に手を突っ込んだなんて事ありませんとも!
あぁ、そんなこんなやってるうちに霊夢殿が戻ってきました。
「ふっ」
あ、あれ? 今凄く不敵な笑みを……例えるなら『ニィ』と、そんな……あ、違います、我輩の見間違いでした。
素敵な笑みを浮かべながら鈴仙殿と魔理沙殿が座っている場所へと。
「じゃ、召し上がれー」
「私、夢見てるのかな」
「いや、これは夢じゃないぜ、んげ」
っていうかそろそろ『んげ』って呼ぶのやめてあげませんか?
いや、本人めちゃくちゃ諦めたような顔しておられますが。
「あ、そうだ。んげ。あなたには何かとお世話になってるから、薬代出せないけどせめて大きめのお饅頭食べなさいよ」
「え、あ、うん……いいの?」
「えぇ、勿論よ」
パクン、可愛らしい動きで小さなお口へとお饅頭を運ぶ3人。
萌え。
「おお、うまいなれいむ」
「とうぜんでしょまりさ」
「? ……?? なんで棒読みなのよあなたたち」
「そんなことないわよ」
「そうそう。そんなことないぜ」
ま、いいか。そう呟いてから鈴仙殿は2個目を。
「ん、でも本当美味しいわねこれー。いい餡子使ってるのね、ちょっと変わった食感が良い感じだわ」
「あ、そう? 美味しい? でもやっぱり食感は変わってるのね」
「うん、美味しいわよ? でもやっぱりって一体」
「うーん。何て言うかそれの……んげのお饅頭の中身さ、
『毛玉』
なのよね」
「ぶはっ! げほっ、がはっがっ、!」
咳き込む鈴仙殿、ですがもう飲み込んでおられたようで何も出てきません。
「ちょ、なんか、動けなく、な、」
あ、何だか鈴仙殿の身体が小刻みに震え……痙攣しているようです!
効果出るのも早い!
強い! 毛玉強いなぁ!
「うーん、やっぱ日々を食いつなぐための食料にはならないか。
比較的美味だが直後に痙攣等の症状……あと変わった食感、と。メモメモ」
「れいむ……あなた、なにや、って」
「とりゃぁー!」
と、霊夢殿いきなり鈴仙殿を背負い投げ!
見事空中に飛翔した鈴仙殿、しかし自分の意思ではないのでコントロール出来ないようです。
って、あ、我輩の方に向かってますが……
「今だ魔理沙、撃てぇ!」
ちょ、何ですかその某レジェンドのパイロット口調。
用意していたのか、魔力が一部に集中し、長方形を描いた後、霧散。
スペルカード。それも、……ツインテールが舞い回り、そこから何かが出ているような……。
「恋符『マスター」
やめろぉー!
「やっぱやめた」
やめたぁー!
「あぐっ」
あ、痛っ。
鈴仙殿が我輩に当たりました。
うーん、いい背中です。
しかしこうして見るとお胸もなかなか……。
「魔砲」
え? さっきやめたって。
え、まち、まさかやめたのってマスタースパークの事で。
再びツインテールが舞い、え、あれ、何かさっきより強く?
「ちょ! 待ちなさい魔理沙! このままやったら霊夢に怒られちゃうわよ!?
私の後ろのもどかーんてどごごごーて壊れちゃうもんねー!?」
「大丈夫よ魔理沙、大切なものにはちゃんと結界張ってあるから!」
「『ファイナルマスタースパーク』!!」
やめ、ま、ちょ。
ぽふっ。
むぅ……?
「む? やっぱり八卦炉なしでは無理か?」
「無理なのかしら?」
「よ、よかったぁ……」
あ、ああ……助かりました、ちょっと光が出ただけですね。
やっぱり撃てなかったようですね!
「ん? あれ? なんか光が強くなって……」
「あら、本当。綺麗ね魔理沙」
光が強くなってって、あれ?
ファイナルマスタースパーク失敗なのでは……いやでもなんか急速な魔力の収束みたいな物を感じると言うか。
あぁっとう!
光! 光が迫ってきます! ファイナルマスタースパークです!
なんですかこれ時間差攻撃ですか罠ですかメイド長ですか!?
「あ、ちょ、逃げ……でも身体が」
鈴仙殿が逃げようとしますがまだ身体が動かないようです。
毛玉すげぇ!
「んげー!?」
鈴仙殿の叫び、自分の名を最後に叫んで……ではないのでしょうけど、あ、本当迫って、あ!
ひぎぃ。
*
――【文々。新聞 ○月×日 ○○○○号】――
昨日未明、無縁塚に程近い森の中で、仰向けで倒れている老人が発見された。
四季映姫氏(70・A)はじめ幾人かの閻魔の調査によって、白玉楼の元庭師・魂魄妖忌氏である事が判明。
その後、第一発見者である小野塚小町氏(95・G)にお話を伺うと「あー、見覚えのある顔だとは思ったんだけどね。霊の方がいなくて人間の方だけだったからてっきり違うもんだと」
と、苦笑混じりでの答えを頂いた。
報告を受け、すぐに白玉楼からやってきた西行寺幽々子氏(87・F)・魂魄妖夢氏(74・B)は意識のないままの妖忌氏を見るや否や、涙を流し始めた。
ところが私を含めた複数の鴉天狗、その場に居合わせた映姫氏が感動の再会かと笑顔を浮かべた瞬間。
妖夢氏は「半霊を使って変な事をする人は私のお師匠様でもお爺ちゃんでもありません!」と叫び、何処かへと飛んで行った。
その勢いは主である幽々子氏にぶつかったにも関わらず振り返ろうともしないほどのものである。
幽々子氏は「まぁ、……しょうがないわよね。妖忌も男性だものね」と呟くとその場に居た者たちに頭を下げ、妖夢氏の後を追って飛んでいった。
ところで、前述の小町氏の発言からもわかるように妖忌氏は半分人間で半分幽霊である。
にも関わらず、霊体の方がその場に居なかった事から、深刻な何かが起こっている可能性も否定できないと映姫氏は語っている。
妖忌氏がしきりに「賽銭箱、賽銭箱……賽銭箱、俺」などと呟いている事から、まずは幻想郷内の賽銭箱の類を、博麗神社のものをも含め、調査するそうだ。
さらに、それで芳しい結果が出ない場合は幻想郷外の神社・寺院にまで調査の手を伸ばす必要性があるのではないか、との事。
なお、幻想郷の歴史に詳しい上白沢慧音氏(88・F)にもこの件に関して伺ったものの、「あ、その、プ、プライバシーの問題が……!」と、照れくさそうに顔を赤らめ俯きながら答えると固く戸を閉めてしまい、言及を避けられた。
不憫だ…。
完全に予想外でしたw
あー、俺もなんとかして賽銭箱になりてぇなあ!!!
この一文だけでついて行ける気がした。
あと、バ○ディッシュとか言うつもりなら、囁くような可憐な声とか、親友と同じ
学校に転校できる事になって顔中真っ赤にしながらお礼を言う初々しさが必要だと
思うんだ。
つーか何してるんですか,おじいちゃんw
とりあえず,毛玉すげぇ!!
・・・って、幻想郷にお巡りさんいないよっ!(/-;
ちなみに妖夢はAだと思います、個人的に(何
とりあえず小兎姫に通報だ。
とにかく好きものよの(笑)
そして、故に素晴らしい。
あとそこの爺さん、自分の孫を悲しい目にあわせない。
全幻想郷が泣いた。
んなことやってる暇あったら孫娘&主の面倒見ろぉぉぉぉ!!!www
とりあえず爺さんナイス!!w
いやなんつーか、ひたすら笑う以外にどうしろとこの作品? まさかこういうオチが待ってるとは思いませんでしたが・・・
楽しませていただきました。ごちそうさまです。
・・・そして幽々子嬢は90↑のGであると主張させていただきまs(反魂蝶)
ご隠居…私と代わるんだ! すぐにだっ!!
掘るから。そして埋めるから。