第二ステージ:鬱蒼と茂る森(魔法の森)
ちゃ~ちゃちゃちゃ~ちゃらららっちゃ~♪
「ちょっと待ちなさいよ!」
突然魔法の森に移動させられた霊夢が紫に怒鳴る。
「なに~?」
「いきなり場所変わりすぎでしょ!一体あの墓場はなんだったのよ!」
先ほどの墓場は本来幻想郷には無い場所だったが今は普通に魔法の森である。
「実は全ステージ作ろうと思ってたんだけど意外と手間が掛かっちゃたから後は手抜k・・・もとい使える場所を利用したのよ~」
「・・・・」
もはや突っ込む気力すら無くなった霊夢はただ呆れて溜息をつくばかりだった。
「さあスタートスタートォ♪」
楽しそうに紫が宣言する。
「さて今度は何が出てくるのかし・・・」
霊夢が突然固まった。
その時霊夢が見た光景は悪夢以外の何者でもなかっただろう。
「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」
そこにはムソーフイーンと連呼する霊夢人形がうようよしていたのである。
「協力はアリスちゃんで~す♪」
紫が楽しそうに霊夢に教えると・・・。
「なるほど・・・奴が主犯か!」
「どひぃ~~~~~!!!!!」
一瞬にして霊夢の顔が般若のそれになった。
驚いた紫は悲鳴を上げてスキマへ逃げ込む。
「敵はマーガトロイド邸にあり!」
出陣太鼓が聞こえそうな勢いで霊夢は走り出す。
「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」
霊夢の動きを察知した霊夢人形たちが一斉に攻撃を仕掛け始める。
体当たりをしたり玉を打ち出したりと人形たちは奮闘する。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!!!!!!!!!」
恐るべき連射で霊夢は次々と人形を迎撃していく。
人形たちは綿を撒き散らして落ちていく。
「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」
しかしその数はあまりにも膨大で減った気が全くしない。
だが霊夢は止まらなかった。
「アリス~!!!今に見てなさいよ~!!!!!!」
修羅と化した霊夢は叫びながら己に似せて作られた人形を破壊し続けるのだった。
後には人形の山・・・いや人形だった物の山が残されていた。
「ぜ~・・・は~・・・ここね・・・」
大量の人形地獄を乗り越えて霊夢はマーガトロイド邸にたどり着く事が出来た。
ここがゴールらしくマーガトロイド邸の裏手には第一ステージと同じ鉄の門が聳え立っている。
「アリス~!!!出てきなさ~い!!!!!」
「お~っほっほっほっほっほ!良く来たわね!」
霊夢の声に答えるかのように高笑いが森中に響き渡る。
霊夢が辺りを見回すと高笑いの主はマーガトロイド邸の屋根の上にいた。
「けど私がいる限りここは簡単には通させないわよ!」
ビシィッとポーズを決めるマスク姿の女。
「何やってんのアリス・・・」
「ちっが~う!私は幻想郷一の人気者アリスちゃんじゃないわ!私の名前はマクスM・Aよ!」
服装はアリスのままだし顔を隠しているマスクも目元を隠しているだけで殆ど意味が無い上に自分で正体をばらしているがそんな事にアリスは気がついていない。
呆れる霊夢を他所にアリスはポーズをビシィッと再び決めている。
「ここを通りたくば私を倒して見せな・・・」
「え~い五月蝿い!」
霊夢はアリスに向かって落ちていた石を投げつける。
ゴッ!
「きゃぁ~~~~~!」
見事命中して屋根から転げ落ちるアリス。
落ちた衝撃でマスクも何処かへ行ってしまった。
「さてアリスちゃん。あの森に配置されていた私の人形は一体なんなのかしら?」
満面の笑みでアリスを見つめる霊夢だが背後には黒いオーラが見て取れる。
「霊夢愛して・・・」
「滅殺!!!!!」
爆発的に広がった霊夢のオーラが中継のスキマビジョンを真っ白に染める。
そしてスキマビジョンからはボキッとかゴキッとか色々と危険な音が聞こえてきた。
会場にいる全員がアリスの冥福を祈った。
「諸行無常、これが世の中なり」
背中に天の文字が見えそうな霊夢がそう呟きながら鉄の門を潜っていく。
後には赤く染まったマーガトロイド邸と半分に千切れたマスクだけが残されていた。
第三ステージ:幽霊のいる庭(白玉桜)
ちゃ~ちゃちゃちゃ~ちゃらららっちゃ~♪
「・・・貴方やる気あるの?」
「だって幽霊って言ったらここしか思いつかなかったんだもの~!」
確かに幽霊はいるがのんびりとした白玉桜ではもはや雰囲気もあったものではない。
プリズムリバー三姉妹の奏でるBGMだけが禍々しい雰囲気を出しているが全くあっていない。
「まあいいけど・・・」
とりあえず歩み始める霊夢だったが幽霊はおろか毛玉一匹出てこない。
「どうなってるよの?」
「変ね~?さっきまでちゃんといたんだけど~・・・」
紫も首をかしげている。
「幽々子様ならただ今お食事中です。他の幽霊達も今は休憩してますよ」
戸惑っていた霊夢に妖夢が声を掛けて来た。
「じゃあどうするのよ?」
「ここは私がお相手させていただきます。これをどうぞ」
そう言って妖夢が差し出したのは竹刀である。
「なんだか弾幕ごっこでは無い勝負だとか言われましたが良く理解ができませんでしたのでこれでお願いできますか?」
「私は構わないわよ?」
「まあしょうがないわね」
妖夢から竹刀を受け取った霊夢が正眼に構えると妖夢も正眼に構える。
プリズムリバー三姉妹の奏でるBGMが突然和風の曲になった。
「雰囲気作りなら私たちに任せてもらおう」
ルナサが自信たっぷりに言う。
「さっきまでその雰囲気壊してたのはどこの誰よ・・・」
呆れる霊夢だったが気を取り直して妖夢と対峙する。
「・・・・・」
「・・・・・」
にらみ合う二人。
どちらも正眼に構えたまま動かない。
(流石博麗の巫女・・・符術や体術だけじゃなくて剣術まで会得しているなんて・・・)
妖夢はジリジリと左に動く。
(半人前半人前って言われてるけど・・・隙が無いわね・・・)
霊夢も同じくジリジリと左へ動く。
そしてお互い半周した時だった。
((勝負は一瞬!一度きり!))
二人は同時に動いた。
「はぁぁぁぁぁ!」
「たぁぁぁぁぁ!」
パシィンッ!
竹刀の乾いた音が響き渡る。
「・・・参りました」
妖夢はそれだけ言うと倒れこむ。
「・・・貴方・・・強いわね・・・」
霊夢の竹刀は真ん中から折れていた。
しかし霊夢は残った竹刀で妖夢の胴に一撃を喰らわせていたのだ。
「私が勝てたのは運が良かったから・・・また手合わせしましょう」
霊夢はそう言って妖夢を屋敷へ運ぶと鉄の扉を潜って行った。
第四ステージ:吹雪の雪原(紅魔館前の草原)
ちゃ~ちゃちゃちゃ~ちゃらららっちゃ~♪
「確かに雪原ね・・・」
「協力はレティちゃんとチルノちゃんで~す!」
霊夢の目の前には雪が積もった、と言うか半ば凍りついた元平原が広がっていた。
「まあいいわ。さっさとゴールしよ」
そう言うと霊夢は雪原を歩み始める。
小さな氷を踏みつけるのでジャリジャリと音が出る。
「寒いわね~・・・」
普段から寒さには慣れているが先ほどまで暖かかったのが急に冷やされれば寒く感じるのも仕方が無い。
寒さに震えながらも敵を警戒しているのだがなぜか敵が現れない。
「紫、またなの?」
「そんなはずは・・・」
カツンッ!
「ん?こ、これは!」
霊夢が蹴り飛ばした何かを見て声を上げた。
「凍った毛玉?」
そこには完全に凍りついた毛玉が転がっていた。
しかも半分雪に埋もれていたらしく雪まみれだ。
「なるほど・・・二人が頑張り過ぎて敵役の毛玉が全部凍り付いちゃったのね」
過ぎたるは及ばざるが如しとはまさにこの事だろう。
とりあえず霊夢は紫にスキマを開かせるとそこに凍った毛玉を次々と放り込んでいく。
「もうグダグダねこのゲーム」
「しくしくしくしく・・・・言わないで~・・・・」
紫は泣きながら毛玉をスキマへと放り込んでいった。
「レティ!次行くよ~!」
「負けないわよチルノちゃん!」
凍りついた毛玉を救助しながら進んだ為にかなり時間が掛かったがようやく霊夢はゴールへとたどり着いた。
そこではチルノとレティが弾幕ごっこをして遊んでいた。
どっちも氷や雪の弾幕の為に辺りは吹雪のようになっている。
「二人とも~、何やってるの~?」
「あれ?紅白じゃん!」
「霊夢さんお久しぶりです~」
霊夢が二人に声を掛けると二人は弾幕ごっこを中断して霊夢の元へとやってくる。
「ここのボスを任されたのですが誰もいらっしゃらないので退屈しのぎに弾幕ごっこをしてたんですよ~」
レティが相変わらず間延びしながら答える。
「そのせいで毛玉が全部凍り付いちゃってたわよ・・・っていうかここまで誰もたどり着いてなかったのね・・・」
「魔理沙の白玉桜が今までの最高記録だったのよ・・・」
紫がボソッと霊夢に言う。
「まあいいけど・・・それより私チャレンジャーだからさっさと始めましょ」
「了解~。それじゃあチルノちゃんは邪魔しないでね~」
どうやらボス役はレティだけらしくチルノは応援に回っている。
「先手必勝!喰らいなさい!」
霊夢はダガーを発射する。
「ええ~い!」
レティは気合と共に冷気を発生させてダガーを凍りつかせた。
「やるわね!」
「伊達に黒幕危機一髪とか言って紅魔館の玩具にされてないわよ~」
微妙に情けない事情を言いながらも実力を見せるレティ。
「あ!あんな所に大盛りカキ氷が!」
「え!?どこどこ~?」
「隙だらけじゃ~!!!!」
古典的かつ単純な方法に引っ掛かりあっさりとレティは気絶した。
「紫・・・このゲームにこいつらは向いてなかったんじゃない?」
「そうかもね・・・」
チルノが慌ててレティの介抱をしているのを見ながら霊夢は紫に言う。
紫は頭を抱えながらやっぱり面倒臭がらずに自分で全部作るべきだったかとそう思っていた。
「次に期待するわね・・・」
霊夢はそう言うと鉄の扉を潜っていくのだった。
第五ステージに続く
ちゃ~ちゃちゃちゃ~ちゃらららっちゃ~♪
「ちょっと待ちなさいよ!」
突然魔法の森に移動させられた霊夢が紫に怒鳴る。
「なに~?」
「いきなり場所変わりすぎでしょ!一体あの墓場はなんだったのよ!」
先ほどの墓場は本来幻想郷には無い場所だったが今は普通に魔法の森である。
「実は全ステージ作ろうと思ってたんだけど意外と手間が掛かっちゃたから後は手抜k・・・もとい使える場所を利用したのよ~」
「・・・・」
もはや突っ込む気力すら無くなった霊夢はただ呆れて溜息をつくばかりだった。
「さあスタートスタートォ♪」
楽しそうに紫が宣言する。
「さて今度は何が出てくるのかし・・・」
霊夢が突然固まった。
その時霊夢が見た光景は悪夢以外の何者でもなかっただろう。
「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」
そこにはムソーフイーンと連呼する霊夢人形がうようよしていたのである。
「協力はアリスちゃんで~す♪」
紫が楽しそうに霊夢に教えると・・・。
「なるほど・・・奴が主犯か!」
「どひぃ~~~~~!!!!!」
一瞬にして霊夢の顔が般若のそれになった。
驚いた紫は悲鳴を上げてスキマへ逃げ込む。
「敵はマーガトロイド邸にあり!」
出陣太鼓が聞こえそうな勢いで霊夢は走り出す。
「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」
霊夢の動きを察知した霊夢人形たちが一斉に攻撃を仕掛け始める。
体当たりをしたり玉を打ち出したりと人形たちは奮闘する。
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!!!!!!!!!」
恐るべき連射で霊夢は次々と人形を迎撃していく。
人形たちは綿を撒き散らして落ちていく。
「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」「ムソーフイーン!」
しかしその数はあまりにも膨大で減った気が全くしない。
だが霊夢は止まらなかった。
「アリス~!!!今に見てなさいよ~!!!!!!」
修羅と化した霊夢は叫びながら己に似せて作られた人形を破壊し続けるのだった。
後には人形の山・・・いや人形だった物の山が残されていた。
「ぜ~・・・は~・・・ここね・・・」
大量の人形地獄を乗り越えて霊夢はマーガトロイド邸にたどり着く事が出来た。
ここがゴールらしくマーガトロイド邸の裏手には第一ステージと同じ鉄の門が聳え立っている。
「アリス~!!!出てきなさ~い!!!!!」
「お~っほっほっほっほっほ!良く来たわね!」
霊夢の声に答えるかのように高笑いが森中に響き渡る。
霊夢が辺りを見回すと高笑いの主はマーガトロイド邸の屋根の上にいた。
「けど私がいる限りここは簡単には通させないわよ!」
ビシィッとポーズを決めるマスク姿の女。
「何やってんのアリス・・・」
「ちっが~う!私は幻想郷一の人気者アリスちゃんじゃないわ!私の名前はマクスM・Aよ!」
服装はアリスのままだし顔を隠しているマスクも目元を隠しているだけで殆ど意味が無い上に自分で正体をばらしているがそんな事にアリスは気がついていない。
呆れる霊夢を他所にアリスはポーズをビシィッと再び決めている。
「ここを通りたくば私を倒して見せな・・・」
「え~い五月蝿い!」
霊夢はアリスに向かって落ちていた石を投げつける。
ゴッ!
「きゃぁ~~~~~!」
見事命中して屋根から転げ落ちるアリス。
落ちた衝撃でマスクも何処かへ行ってしまった。
「さてアリスちゃん。あの森に配置されていた私の人形は一体なんなのかしら?」
満面の笑みでアリスを見つめる霊夢だが背後には黒いオーラが見て取れる。
「霊夢愛して・・・」
「滅殺!!!!!」
爆発的に広がった霊夢のオーラが中継のスキマビジョンを真っ白に染める。
そしてスキマビジョンからはボキッとかゴキッとか色々と危険な音が聞こえてきた。
会場にいる全員がアリスの冥福を祈った。
「諸行無常、これが世の中なり」
背中に天の文字が見えそうな霊夢がそう呟きながら鉄の門を潜っていく。
後には赤く染まったマーガトロイド邸と半分に千切れたマスクだけが残されていた。
第三ステージ:幽霊のいる庭(白玉桜)
ちゃ~ちゃちゃちゃ~ちゃらららっちゃ~♪
「・・・貴方やる気あるの?」
「だって幽霊って言ったらここしか思いつかなかったんだもの~!」
確かに幽霊はいるがのんびりとした白玉桜ではもはや雰囲気もあったものではない。
プリズムリバー三姉妹の奏でるBGMだけが禍々しい雰囲気を出しているが全くあっていない。
「まあいいけど・・・」
とりあえず歩み始める霊夢だったが幽霊はおろか毛玉一匹出てこない。
「どうなってるよの?」
「変ね~?さっきまでちゃんといたんだけど~・・・」
紫も首をかしげている。
「幽々子様ならただ今お食事中です。他の幽霊達も今は休憩してますよ」
戸惑っていた霊夢に妖夢が声を掛けて来た。
「じゃあどうするのよ?」
「ここは私がお相手させていただきます。これをどうぞ」
そう言って妖夢が差し出したのは竹刀である。
「なんだか弾幕ごっこでは無い勝負だとか言われましたが良く理解ができませんでしたのでこれでお願いできますか?」
「私は構わないわよ?」
「まあしょうがないわね」
妖夢から竹刀を受け取った霊夢が正眼に構えると妖夢も正眼に構える。
プリズムリバー三姉妹の奏でるBGMが突然和風の曲になった。
「雰囲気作りなら私たちに任せてもらおう」
ルナサが自信たっぷりに言う。
「さっきまでその雰囲気壊してたのはどこの誰よ・・・」
呆れる霊夢だったが気を取り直して妖夢と対峙する。
「・・・・・」
「・・・・・」
にらみ合う二人。
どちらも正眼に構えたまま動かない。
(流石博麗の巫女・・・符術や体術だけじゃなくて剣術まで会得しているなんて・・・)
妖夢はジリジリと左に動く。
(半人前半人前って言われてるけど・・・隙が無いわね・・・)
霊夢も同じくジリジリと左へ動く。
そしてお互い半周した時だった。
((勝負は一瞬!一度きり!))
二人は同時に動いた。
「はぁぁぁぁぁ!」
「たぁぁぁぁぁ!」
パシィンッ!
竹刀の乾いた音が響き渡る。
「・・・参りました」
妖夢はそれだけ言うと倒れこむ。
「・・・貴方・・・強いわね・・・」
霊夢の竹刀は真ん中から折れていた。
しかし霊夢は残った竹刀で妖夢の胴に一撃を喰らわせていたのだ。
「私が勝てたのは運が良かったから・・・また手合わせしましょう」
霊夢はそう言って妖夢を屋敷へ運ぶと鉄の扉を潜って行った。
第四ステージ:吹雪の雪原(紅魔館前の草原)
ちゃ~ちゃちゃちゃ~ちゃらららっちゃ~♪
「確かに雪原ね・・・」
「協力はレティちゃんとチルノちゃんで~す!」
霊夢の目の前には雪が積もった、と言うか半ば凍りついた元平原が広がっていた。
「まあいいわ。さっさとゴールしよ」
そう言うと霊夢は雪原を歩み始める。
小さな氷を踏みつけるのでジャリジャリと音が出る。
「寒いわね~・・・」
普段から寒さには慣れているが先ほどまで暖かかったのが急に冷やされれば寒く感じるのも仕方が無い。
寒さに震えながらも敵を警戒しているのだがなぜか敵が現れない。
「紫、またなの?」
「そんなはずは・・・」
カツンッ!
「ん?こ、これは!」
霊夢が蹴り飛ばした何かを見て声を上げた。
「凍った毛玉?」
そこには完全に凍りついた毛玉が転がっていた。
しかも半分雪に埋もれていたらしく雪まみれだ。
「なるほど・・・二人が頑張り過ぎて敵役の毛玉が全部凍り付いちゃったのね」
過ぎたるは及ばざるが如しとはまさにこの事だろう。
とりあえず霊夢は紫にスキマを開かせるとそこに凍った毛玉を次々と放り込んでいく。
「もうグダグダねこのゲーム」
「しくしくしくしく・・・・言わないで~・・・・」
紫は泣きながら毛玉をスキマへと放り込んでいった。
「レティ!次行くよ~!」
「負けないわよチルノちゃん!」
凍りついた毛玉を救助しながら進んだ為にかなり時間が掛かったがようやく霊夢はゴールへとたどり着いた。
そこではチルノとレティが弾幕ごっこをして遊んでいた。
どっちも氷や雪の弾幕の為に辺りは吹雪のようになっている。
「二人とも~、何やってるの~?」
「あれ?紅白じゃん!」
「霊夢さんお久しぶりです~」
霊夢が二人に声を掛けると二人は弾幕ごっこを中断して霊夢の元へとやってくる。
「ここのボスを任されたのですが誰もいらっしゃらないので退屈しのぎに弾幕ごっこをしてたんですよ~」
レティが相変わらず間延びしながら答える。
「そのせいで毛玉が全部凍り付いちゃってたわよ・・・っていうかここまで誰もたどり着いてなかったのね・・・」
「魔理沙の白玉桜が今までの最高記録だったのよ・・・」
紫がボソッと霊夢に言う。
「まあいいけど・・・それより私チャレンジャーだからさっさと始めましょ」
「了解~。それじゃあチルノちゃんは邪魔しないでね~」
どうやらボス役はレティだけらしくチルノは応援に回っている。
「先手必勝!喰らいなさい!」
霊夢はダガーを発射する。
「ええ~い!」
レティは気合と共に冷気を発生させてダガーを凍りつかせた。
「やるわね!」
「伊達に黒幕危機一髪とか言って紅魔館の玩具にされてないわよ~」
微妙に情けない事情を言いながらも実力を見せるレティ。
「あ!あんな所に大盛りカキ氷が!」
「え!?どこどこ~?」
「隙だらけじゃ~!!!!」
古典的かつ単純な方法に引っ掛かりあっさりとレティは気絶した。
「紫・・・このゲームにこいつらは向いてなかったんじゃない?」
「そうかもね・・・」
チルノが慌ててレティの介抱をしているのを見ながら霊夢は紫に言う。
紫は頭を抱えながらやっぱり面倒臭がらずに自分で全部作るべきだったかとそう思っていた。
「次に期待するわね・・・」
霊夢はそう言うと鉄の扉を潜っていくのだった。
第五ステージに続く
霊夢と妖夢の一騎打ち。。(違うゲームな気が・・しかし妖夢らしいなぁ。
あぁ、最後が気になる、最後が気になります♪
後黒幕危機一髪はhappy flame time さんの所にあった奴じゃ無かったかなぁ。(違ったかな?