毎年の事ではあるけれど、この日が来ると私は鬱になる。
四月の一日。
言わずとも知れたエイプリルフールだ。
どんな嘘を付いても良い日なんて、どこの誰が制定してくれたのだろう。
誰かは知らないが、忌々しい輩ではある。
自覚は無いのだけど、どうも私は騙されやすい性質であるらしい。
そして、我が主の西行寺幽々子様は、弄りの匠と称されて久しい御方だったりする。
また、幽々子様と浅からぬ関係である八雲紫様もまた、困ったちゃんとして幻想郷全土に名を轟かせる存在だ。
……私が苦悩する理由が分かっては頂けただろうか。
いや、それだけならまだ良いかもしれない。
私がお二方に弄られるのは、この日に限った事でも無いからだ。
が、本日ばかりはそう悠長な事も言ってはいられない。
今年は桜の開花が例年にも増して早く、桜花賞の発走を待たずして満開となっていた。
桜花賞って何だって? 自分で調べて下さい。
ともかく、満開なのだ。
桜が咲いてやる事と言えば、当然花見だ。
……そう。何の因果か、よりにもよって、今日この日に花見の儀が執り行われる運びとなっていた。
現場に待ち受けたるは、百戦錬磨の妖怪変化と、それを上回る厄介な人間どもの数々。
そんな場所に私がのこのこと出向こうものなら、黄色い救急車の世話になること間違いないだろう。
ぶっちゃけてしまうと、行きたくないんです。
しかしながら、幽々子様の意向を無視して欠席するという選択肢は、最初から用意されてはいない。
『騙されたくないから行きません』等と放言しようものなら……嗚呼、考えるだに恐ろしい。
これこそ、前門の幽々子様、後門も幽々子様。世界は幽々子パラダイスといった塩梅だ。
と、いう訳で私は、世界の中心ならぬ白玉楼の中庭にて現実逃避を決め込んでいたりする。
こうやって考え込んでいる時点で、現実逃避も何も無いんだろうけど。
なら、どうすれば現実逃避と言えるんだろう?
うーん……。
「あ、そうだ」
口を半開きにしつつ、中空をただ呆然と眺めるというのはどうだろうか。
少しアホの子っぽさも醸しだす、グッドな現実逃避かもしれない。
幸い、この冥界においての行為ならば、突っ込まれる可能性も邪魔が入る可能性もほぼゼロに等しいだろう。
そうと決めたが吉日、私は早速行動に移る。
「ぬぼ~~~……」
「みぃ~~~~つけたぁ~~~~~~~」
ゼロに等しいというだけで、ゼロじゃなかった事くらいは分かっていた。
しかし、一秒と持たないのは如何なものだろうか。
私は心の中で泣きながら、上空からふよふよと近付いてくる人物へと視線を向ける。
「もう、幽々子様はどうしてこんな時だけ鋭い……あれ?」
言葉の途中で、実際の光景が自分の想像とは異なっていた事に気が付いた。
よくよく考えてみれば、幽々子様ならば上空ではなく背後から現れるに違いない。
やはり精神的に疲れているのだろうか。
ともかく、降り立った人物は、幽々子様ではなかった。
頭頂部からへにょりと延びる一対の耳と、紫がかったロングヘアー。
ストレートのタイが特徴の、どこぞの制服のような服装。
そして、生足。
これらの外見的特長から、導き出される解答は一つしか有り得ない。
「鈴仙……さん?」
だと言うのに、何故か疑問系になってしまった。
でも、仕方ない事だとも思う。
少なくとも私の知る鈴仙さんは、こんな土気色の肌はしていなかったし、瞳だって死んではいなかった。
おまけに途中で靴が脱げたのか、片方の靴下が不自然に垂れ下がっている。
どこぞのおフランス帰りの紳士状態だ。
しかし、これは尋常ではない。
今時、捨てられた子犬だって、もう少し生気に溢れているだろう。
彼女の身に何があったのだろうか?
「……」
「あ、あの?」
鈴仙さんは、無言のままにずいと歩み寄ると、私の眼前一尺程の辺りでピタリと制止しては、
とんでもない事をのたまい出した。
「……あんた、本当に妖夢?」
「はい?」
むしろ問いたいのはこっちの方だ。
と、言いたい所だったけど、今の鈴仙さんの纏う空気は、瘴気で淀みきっている。
気圧された私は、ここは素直に答えておくのが常道。と無理やりに決断した。
「は、はい、確かに私は白玉楼の庭師、魂魄妖夢ですが」
「本当に妖夢? 実は双子の妹だったりしない?」
「しませんってば。一体何が……」
そこまで言って気付く。
間違いない、鈴仙さんは私と同じ……いや、それ以上に悲惨な体験を経ていたのだろう。
このエイプリルフールという悪夢の二十四時間によって、だ。
その恐ろしさの余りに、思わず鳥肌が立った。
何せ、彼女の住まう永遠亭とは、千年を越えた昔の出来事が今も伝説として伝えられるペテン師の主に、
月の頭脳と称される策謀家と、詐欺師の二つ名を持つ化け兎が一同に会しているという、凄まじき環境だ。
恐らくは、日付が切り替わったその瞬間から、ありとあらゆる嘘攻めに処され、
その結果、見えるものすべてが信じられなくなるという疑心暗鬼状態に陥ってしまったのだろう。
私が言うのも何だけど、鈴仙さんは極めつけに騙されやすいから。
多分、そんな所も含めて波長が合ったから、こうして友人になれたんだとも思うけど。
……ともかく、今の私がすべきは、彼女を安心させる事以外に無い。
私は貴方の味方なんだ、と。
「大丈夫、私は嘘なんて吐いたりしませんよ。安心してください」
「嘘。今、口を開く前に何か考えてたわね。
ふへへ……また鴨が葱背負ってやって来よったわい。って心の声が聞こえるわ!」
はい。全然駄目でした。
そもそも鴨じゃなくて兎だし。
というかこの人は、自分から尋ねてきておきながら、何を疑っているのだろう。
もはや理性的な思考が出来ない段階まで追い詰められているとしか思えない。
恐るべし、永遠亭クオリティ……!
「そんな事考えてませんってば! 私の目を見てください! これが嘘を吐いている目に見えますか?」
「ん……」
「……」
「……」
「……」
「……って、今目逸らした! やっぱり嘘だったのね!」
「ち、違います! だって、合わせ続けてたら狂気に犯されちゃうじゃないですか!」
「友達ならそれくらい我慢しなさいよ!」
「んな無茶な!」
根が気弱でありながら、ジャイアン気質。
もしかしなくても、かなり難儀な人だな。と改めて実感した。
「……ま、あらゆるデータが貴方を魂魄妖夢であると指し示しているのは確かなようね」
「そ、そうですか。信じてくれたんですね」
「まだよ」
「は?」
「そうよ……仮に貴方がスナッチャーならば、それくらいの偽装は容易!」
スナッチャーって何やねん。と突っ込もうとした矢先。
鈴仙さんは先程までの鈍重さが嘘のような素早さで、私へと飛び掛ってきた。
「でも、もう騙されない! その面の皮削いで証明してやるわ!」
「ち、ちょ、ま」
完全に虚を突かれた形となった私の顔に、鈴仙さんの爪が食い込む。
冗談と言うには、余りにも力が込められすぎだ。
いったい何が彼女をこうも狂気へと駆り立てたのだろう?
……元々か。
って、悠長に考えてる場合じゃない。
このままでは、冥界における殺人事件という、稀有な光景の主役になってしまうのだ。
それだけは避けねばならない……、
というか、こうまでされれば私だって多少の憤りくらい覚える。
ぶっちゃけ、むかついた。
「落ち着けって言ってるでしょ! このエロウサギ!」
手の力のみならず、腰の回転力をフルに生かした右張り手を、手加減無しに打ち放つ。
鳴り響くは、ばしこーん、という豪快な音。
そして、返す刀で左腕を、鈴仙さんの喉仏目がけ全力で振り回す。
「へぐっぴ!」
蛙の潰れたような声と、上腕部の確かな手ごたえが、私に勝利を確信させた。
……って、勝ってどうするの!?
「れ、鈴仙さん!」
私は慌てて地面へと突っ伏す鈴仙さんへと駆け寄った。
要するに、駆けねばならない程の距離を吹っ飛ばしてしまったのだ。
我ながら加減という物を知らない。
技を繰り出す直前に、7と9という数字が脳裏に浮かんだのは、本件とは関係無い……筈。
「ふふ……見事な相撲ラリアットだったわ……妖夢……貴方ならきっとGHC王者も夢じゃない……」
「違います! なるならタッグチャンピオンです! 一緒にリング上で歌って踊りましょう!」
「ううん……私はもう駄目……こんな局面で裏切るような輩が王者を名乗るだなんておこがましいわ……」
「そんな悲しい事を言わないでください! テリーだってキッドだって一年も経たずに復帰したじゃないですか!」
「ふふ……テンカウント、お願いね」
「れ、鈴仙、さん?」
「……」
もう、鈴仙さんが私の言葉に答えることはなかった。
その表情は、どこか安らかなものに見えた。
彼女は最期の時になって、その忌まわしき呪縛から解放されたのだ。
「うわあああああああああああああああああ!!」
私は、憚ることなく泣いた。
いつまでも、いつまでも……。
「さて、漫才はこの辺までという事で」
「全然いつまでもじゃなかったわね」
「時間が押してるんですよ」
流石は選ばれし者。
鈴仙さんは三十秒と立たずに健康体に戻っていた。
何に選ばれた者なのかは、とてもじゃないが私の口からは言えない。
その辺りは、紅魔館の門番さんにでも聞いて頂きたい。
「で、何の用ですか? どう見てもまっとうな用事とは思えなかったんですけど」
「……んー、まぁ、否定はしないけど」
生死の境云々はともかく、あの憔悴っぷりに関しては紛れも無い真実だろう。
そんな状態なのに態々尋ねてくるくらいだ。
プラスに考えられる程私は楽観的じゃない。
「妖夢。今日が何の日だか知ってる?」
「あー、やっぱりそれですか。嫌と言うほど知ってます。
エイプリルフールですよね」
「そうよ。多分、貴方も相当に苦労してるであろう一日ね」
「……」
どうやら鈴仙さんも、私を見て、同じ結論へと至ったらしい。
私達って一体何なんだろう……。
「……三十七回」
「はい?」
「今日、これまでに私が騙された回数よ」
「……はあ」
律儀に数えてたんだなぁ。
私は幸い一桁で事足りる数値だけど、それは白玉楼と永遠亭の人口差によるものであって、
決して私のほうがしっかり者だったと言える証拠ではないのが悲しい。
「勿論、今日に限った事じゃないわ。去年も、一昨年も、その前も……」
「……」
鈴仙さんの苦悩は良く分かる。
そこら辺の輩が、『ああ、その気持ちは分かるよ』等と言い出そうものなら、問答無用で眉間を打ち抜かれるだろうけど、
私が言う分には問題は無いと思う。
まったく自慢にならないけど。
「でも、ね。もうそんな惨めな日には終止符を打ちたい……そう思ったの」
「へ?」
終止符って事は……まさか!?
「だ、駄目です! 自殺はいけません!
鈴仙さん、そこまで悟れるほど賢くもなければ、考え込み過ぎない程度には馬鹿でも無いじゃないですか!」
「なんか、凄く悪意が感じられるんだけど?」
「気のせいです」
「……ともかく、まだまだ死ぬつもりなんて無いわよ。
私が言いたいのは、騙される側から騙す側へと回ってやろうという意味よ」
「いや、無理でしょう」
「即答!?」
驚かれても困る。
だって、鈴仙さんが他人を騙すなんて何かの冗談としか思えない。
仮に私が同じ発言を幽々子様にしたら、衝撃の余りにその場で成仏してしまうに違いないだろう。
それくらい突飛な発言だ。
「い、いやいや妖夢」
「幽々子様の真似をしても無理なものは無理だと思います」
「そ、そうじゃないの。確かに私一人じゃどうにもならない……したいけど多分無理だとは分かってる。
でも、一人では駄目でも二人なら何とかなるんじゃない?」
「え?」
返事を返すよりも早く、鈴仙さんが私の両腕を取っては懇願した。
「妖夢! 私と一緒にエイプリルフールの勝者になろう!」
「しょ、瀟洒?」
「そっちじゃない! 勝者! ウィナー! アンダスタン?」
「い、イエス」
何故英語なんだろう。
って、思わず答えちゃったじゃない。
「ありがとう、貴方ならきっと賛同してくれると思ったわ」
「い、いや、私はまだ……」
そこで言葉を切る。
自分の中に、迷いが生じている事に気付いたからだ。
勝者とは即ち、二人で協力して幽々子様やら輝夜さんやら永琳さんやらを騙くらかしてやろという意味だろう。
……何だか、名前を挙げた時点で、相当に無茶な事に挑んでいるような気がしてならない。
でも、私が気になったのはそこじゃない。
まだ半日も経過していないにも関わらず、既にして三十七回も騙された鈴仙さんが、
今だそのような情熱を持ち合わせていたという事実にだ。
正直な所、もう諦めの境地に達しているんだろうというのが私の予想だった。
でも、彼女は違った。
今だ諦めてなどいないんだ。
例え周囲から無理だ無謀だと諭されようとも、鈴仙さんは立ち向かい続けるに違いない。
だと言うのに、同じ立場である私が諦めてしまって良いのだろうか?
このまま永遠に、騙される側の存在という境遇を甘受して生きて行くのか?
……断じて、否だ。
今日はエイプリルフール。
どんな嘘を吐いても許される日。
ならば、私達が嘘を吐く権利だって、あって然るべきなんだ。
一人では無理でも、二人なら出来るかもしれない。
それは、恥ずかしい事でも何でもないはずだ。
「……分かりました。やりましょう、鈴仙さん。
皆に、私達の意地を見せ付けてやるんです」
私は、決意を言葉に乗せて、はっきりと宣言する。
「良い目になったわね。それでこそ私の認めたストライパーグリーンよ」
「……はい?」
何か、語尾にみょんなものがくっ付いていた気がする。
いや、気のせいじゃなくて、絶対に付いてたってば。
「さあ、将来桃園の誓いと並び称されるであろう、縞模様の誓いの締めと行きましょうか」
「ま、待って下さい。さっきから何を言ってるんですか?」
「何って、妖夢。貴方、今宣誓っぽいのしたじゃない」
「い、いや、私が誓ったのはエイプリルフール対策に関してであって、
その縞模様だとかストライプだとかは初耳なんですが」
「深く考えないで。作戦行動に当たってのコードネームのようなものだから」
「は、はぁ……」
コードネーム、と言われても困る。
そこにストライプだの何だのが介入する意味がまったく分からないもの。
「ちなみに私はリーダーのストライパーピンクだから、覚えといてね」
「はぁ……ピンクなのにリーダーなんですか」
嗚呼、いけない。
突っ込むポイントがずれて来ているのが分かる。
もしや先程の対面の際に、長時間瞳を直視してしまったのが拙かったのだろうか。
「っと、もう余り時間も無いわね。仕方ないから誓いは後日という事で、早く作戦に入りましょう。
最初のターゲットは、あの永遠に頭が春な巫女よ」
「……分かりました」
もう良いや。
とにかく、私達はこの悪夢の日の勝者となるべく手を組んだ。
それさえ確かならば問題はない。
縞パンだの何だのは、全てが終わってから追求することにしよう。
……はて、縞パンって何だろう?
博麗神社境内。
満開となった一面の桜の花が、集まった人妖達の心を多いに酔わせんとする。
……というのは口実で、実際は花より団子という面々が大半を占めているのは言うまでもない。
花見とは、そういうものなのだ。
兎にも角にも、本日も宴は大盛況である事は確かだった。
が、そんな中、今ひとつ面持ちが優れない一角があった。
それは、今日の……というかいつも主賓である博麗霊夢を中心とする面々である。
「ウドンゲは何をしているのかしら、私達より先に出た筈なのに……」
「兎ちゃんもなの? 実は妖夢もまだ来てないのよ」
「あんた達が騙しすぎるから、怖がって来れないんじゃないの?」
「ま、失礼ね。人を詐欺師軍団みたいに」
「……殆ど正解じゃない」
霊夢は呆れたように吐き捨てる。
そういうキャラだから仕方ない。と周囲が割り切っていても、当人達はそうではあるまい。
別段、首を突っ込む気はないが、些か気の毒と思ったのは確かである。
だから、か。
珍しくも霊夢は、自ら口を開いた。
「大体ねぇ、あんた達の嘘はどれもこれも悪質過ぎるのよ。
本来エイプリルフールっていうのは、もっと健全な嘘を吐く日じゃないの?」
「健全な嘘って、どんなのよ」
「実は、お花見の会場が無縁塚に変更になった。とか、そういう分かりやすい嘘よ」
「「「「……」」」」
途端、それまで桜色に染まっていたはずの一同の顔色が、さっ、と素に戻る。
余りに急激な変化であったためか、さしもの霊夢も戸惑いを隠しきれなかった。
「え? 私、何か変なこと言った?」
「霊夢。貴方もしかして、その嘘を妖夢たちに吐いたの?」
「そ、そうだけど、それがどうかしたの?」
きょとんとした様子の霊夢を余所に、
永琳と幽々子がすっくと席を立つ。
「では姫、私は少し出て参りますので」
「はいはい、行ってらっしゃい」
「もう……何度ご主人様を困らせれば気が済むのかしらねぇ」
「え? へ? あれ?」
二人が飛び立った後も、今だ状況が掴みきれないのか、意味不明な声を漏らし続ける霊夢。
その肩を、呆れ顔の輝夜がぽんと叩く。
「ねえ霊夢。貴方、あの子たちの事を甘く見過ぎてはいないかしら?」
「……マジで!?」
「だから私はおかしいって思ったんですよ!」
「だったら最初から言いなさいよ!」
「気付かなかった癖に威張らないで下さい! 何がリーダーですか!」
「きょ、今日は少しストライプパワーが足りなかっただけよ! もう少し風があれば……」
「だから何なんですかそれは! 狂ってるのは瞳だけにしてください!」
「は、半人前の分際でリーダーを揶揄しようというの!?」
「半人前だって四分の一人前だって言いますよ! この三十八連敗!」
「う、うっさいわね! あんただって二桁突入してるじゃないのっ!
ともかく、リーダーに逆らったからあんたはストライパーズ除名!
これからは四人で活動していくからね!」
「そんなのこっちから願い下げです! というか後の三人って誰なんですか!」
「ふんっ、教えてあげないっ!」
「ああっ! そう言われると、どうでも良くても知りたくなるっ!」
「ふふっ、教えて欲しいなら、スカートを翻しつつ、この彼岸花を飛び越えていらっしゃい!」
「スカートに何の関係があるんですか……けど飛びます! フライアウッ!」
「……火と火が合わされば炎となる。
しかし、半人半霊の半人前と狂気の月の兎が合わされば、生まれるのは狂気の半人前……道理ですね」
キャットファイトを展開し始めた二人を、まるで観察するかのように見下ろす人影。
誰あろう、四季映姫・ヤマザナドゥその人である。
目下、彼女には三つの懸案事項があった。
一つ、この、どこまでも救えない二人に、いかなる説教を食らわせるべきかという点。
一つ、どうして私は花見に誘われなかったのだろうという、あまりにも悲しい点。
そして、最後の一つが、図らずも映姫の口から零れ出た。
「もしや、ストライパーズとやらの勘定には、私も入ってるんでしょうか……」
幻想郷は、今日も平和だった。
どこまでいこうとこの二人はこの二人ですね。
まぁ、見てて泣けるほど可笑しいですけど。
永遠に変わらない二人でいてください・・・。
だから、飛べ、フライアウッ!
そして映姫は白黒のストライパー? 鯨幕? 縁起悪ry(十王裁判)
では無くて、このままある意味純粋なままで居て欲しいと思います。
ちなみに私はストライプよりも無地の方が(殺
しかし盲点なり。輝夜って教科書に載るほどのウソをついてたんですねえ、そういや
ふと思いついたけど、藍様はクロスアウッ!なストリッパーだよね。
あえて俺は「世界は幽々子パラダイス」に萌えるぜっ!