Coolier - 新生・東方創想話

霊夢の災難

2006/03/11 05:43:09
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*この作品では一部オリジナル設定を含みます。
*暴走ギャグなのでそう言うのが嫌いな方は読まれないほうがいいと思います。
*以上の事を了承したら↓へどうぞ。



























「霊夢~!」
「れいむ~!」
「霊夢!」
今霊夢の目の前には魔理沙、レミリア、アリスが居る。
そしてそれぞれ恋する乙女の顔をして霊夢に迫っていた。
「だ~か~ら~!私はあんた達と付き合う気は無いって言ってるでしょ!」
理由は簡単だ。
全員霊夢に惚れていた。
が霊夢は至ってノーマルなので三人の気持ちには答えれないし答えたくも無い。
「愛人でも私は一向にかまわないぜ!」
「メイドでもなんでもなってあげるから!」
「う~・・・ど、奴隷でも構わないわ!!」
流石にマリアナ海溝より深いと自称している霊夢の堪忍袋も底が抜けた。
「零距離夢想天生!!!!」
翌日の文々。新聞の一面には巫女ついにキレて神社崩壊の記事が掲載されて文が黒こげ瀕死で発見されたのは言うまでも無い。

「なぜだ!なぜ私達の気持ちが霊夢に伝わらない!」
「きっと照れてるのよ!」
「もう霊夢の恥ずかしがり屋さん!」
全くもって理解していない三人を上海人形と蓬莱人形が呆れて見つめていた。
「シャンハーイ(いい加減霊夢さんが自分達を好きじゃないって気がつかないのかしら・・・)」
「ホラーイ(無理でしょ。三人とも頭が霊夢さん以上に春なんだから・・・)」
上海人形と蓬莱人形は霊夢に本気で同情している。
なにせ毎日続く強引アプローチは多分年中ニコニコしている幽々子ですら激怒しそうなものだからだ。
それを考えると今まで霊夢が実力行使に出なかったのは彼女なりに我慢していたのだろう。
「よし!こうなったら強引に既成事実を・・・」
「抜け駆けはさせないわよ!」
「私達で争っても霊夢は振り向いてくれないわよ!」
なんだか知らないが一種の協定らしきものが出来上がりつつあるようだ。
「だが霊夢は一人だ!三人分に答える事はできないぞ!」
「じゃあどうすればいいのよ!」
「霊夢争奪杯みたいなものを・・・はっ!」
「「「それだー!!!」」」
あほらしいまでの謎の連係プレイ?によって霊夢争奪杯が決行される事になった。
「シ・・・シャンハーイ!!(こ・・・これってやばくない!?)」
「ホ・・・ホラーイ!!(れ・・・霊夢さんに教えなくちゃ!!)」
黒いオーラを出している三人を見た上海人形と蓬莱人形は慌てて神社へと向かった。

「あら?アリスの人形の確か・・・上海と蓬莱じゃない。そんなに慌ててどうしたの?」
怒りもおさまった霊夢は暢気にお茶を飲んでいる最中だった。
「シャンハーイ!(霊夢さん!今すぐ逃げて!)」
「ホラーイ!(このままじゃ危険だよ!)」
「えーっと貴方達の言葉は私理解できないんだけど・・・」
慌てすぎてそんな事も忘れていた上海人形と蓬莱人形だったが直ぐに紙と筆を取り出すと中々うまい字でこう書いた。
『馬鹿三人が来る 危険だから逃げて』
それを見た霊夢は慌ててお茶を飲み干し、風呂敷に必要最低限の品物をまとめると上海人形と蓬莱人形を抱えて神社を飛び出した。
それから少しして馬鹿三人がやってきた。
「「「霊夢~!!!」」」
しかし神社は誰もいなかった。

「・・・と言うわけなの!お願い匿って!」
「分かった。安心してくれ」
「は~・・・霊夢も大変なんだな」
霊夢は兎に角一番近い慧音の家に逃げ込んだ。
妹紅が遊びに来ていたらしく霊夢に同情する。
「シャンハーイ(ここならなんとかなるかも)」
「ホラーイ(慧音さんなら大丈夫だね)」
お願いしますと書かれた紙を掲げていた二体もほっと胸を撫で下ろした。
「一時的にここの歴史を隠しておこう。妹紅、悪いが今日はお前にも泊まってもらうことになるがいいか?下手に外に出られると隠した歴史が見えてしまうからな」
「ああ、私はかまわないよ」
「世話をかけるわね・・・」
「気にするな。情けは人の為ならずとも言うしな」
霊夢は久しぶりに人の温かさに触れて思わず涙ぐんだ。
「「苦労してるんだな」」
そんな光景を見た慧音と妹紅の口から同じ台詞が出た。
霊夢はそれほど三人に苦労していたのだ。

そしてその日の夜。
「「「霊夢見つけた~!!!」」」
「嘘~!?」
「馬鹿な!」
「侮りがたし馬鹿三人!」
どうやってか馬鹿三人は霊夢が慧音の家に逃げ込んでいる事を突き止めた。
さらに消したはずの歴史を乗り越えて進入してきたのだ。
「く!霊夢!裏口から逃げろ!ここは私たちに任せるんだ!」
慌てて慧音が立ち上がると霊夢に逃げるように言う。
「ごめんなさい!任せるわ!上海!蓬莱!行くわよ!」
「シャ、シャンハーイ!(りょ、了解です!)」
「ホ、ホラーイ!(お、置いてかないでぇ!)」
風呂敷を素早く掴んだ霊夢に上海と蓬莱がしがみつく。
「不死『火の鳥 -鳳翼天翔-』!! 」
妹紅がスペルカードを展開する。
「「「ふははは!霊夢を思う私達にそんな物が通用すると思うのが間違いだぜ!」よ!」だわ!」
「お願いだから通用して~!!!」
異口同音に言う馬鹿三人に向かって霊夢は虚しく叫んだ。
「今宵は満月・・・・本気で相手をしよう!」
二本の角を生やした慧音が三人を睨み付ける。
そしてスペルカードの応酬が始まったのだった。

「もはや私に安息の場所は無いのね・・・」
あれから霊夢は様々な場所を尋ねていったがその度に馬鹿三人が襲撃をして逃げ出すと言う行為を繰り返す羽目になった。
現在は森の巨木の洞に逃げ込んでいる。
「シャンハーイ・・・(ここも何時見つかるか・・・)」
「ホラーイ・・・(見つかったらその時は・・・)」
「心配しても始まらないわ・・・」
何度か死線を潜り合った仲なのか霊夢は上海と蓬莱の言葉を大分理解できるようになっていた。
「考えてみれば貴方達は無関係だったものね・・・悪いわね連れまわしちゃって」
霊夢がいとおしそうに上海と蓬莱を抱きしめる。
「シャ、シャンハーイ・・・!(そ、そんな!私達なんてただの足手まといで!)」
「ホラーイ・・・!(完全に自立しているとは言え人形であるこの身がどれだけ惜しい事か・・・!)」
「貴方達・・・」
ああ素晴らしき友情の感動シーンだった。
しかし・・・。
「「「霊夢見つけた~!!!」」」
それは僅か数秒で終わりを告げるのだった。
「こ・・・こないで!来たら舌を噛んで死ぬわよ!」
「シャンハーイ!(近寄らないで!)」
「ホラーイ!(霊夢さんには指一本触れさせないわ!)」
「「「霊夢愛してる~!!!」」」
「嫌ァーーーーーー!!!!」
夜空に霊夢の悲痛な叫びがこだました。

「・・・と言う訳で賞品(霊夢)の確保は出来たわけだ」
「後は参加選手を募るだけね」
「さっき文屋に号外出させたから問題ないわ」
「しくしくしくしく・・・・」
博麗神社でどうやら霊夢争奪杯(仮)を開くらしい。
簀巻きにされて神木に縛り付けられた霊夢がただ涙を流していた。
「所で・・・貴方達なんで霊夢をかばっていたのかしら?」
「シャ・・・シャンハーイ・・・(れ・・・霊夢さんの気持ちも考えてあげて・・・)」
「ホ・・・ホラーイ・・・(ば・・・馬鹿につける薬なし・・・)」
霊夢を庇おうとしてボロボロになった上海と蓬莱がアリスに問い詰められていた。
「ま、霊夢が手に入ったからどうでもいいけど!」
既に自分の物にしたつもりでいるアリス。
「シャンハーイ・・・(私たちには何も出来ないの・・・?)」
「ホラーイ・・・(せめて何かしてあげたい・・・)」
力なく項垂れる上海と蓬莱。
『上海、蓬莱、ちょっと耳を貸して』
『シャ、シャンハーイ!?(だ、誰!?)』
『私は萃香よ。霊夢を解放してくれる奴に心当たりがあるからそれを読んできてくれ。私も他の心当たりを読んでくるから』
『ホ、ホラーイ!(わ、分かった!)』
霧になったままの萃香から耳打ちされた上海と蓬莱は萃香の言う心当たりを呼ぶ為に飛び立った。
それから程なくして霊夢争奪杯(仮)は始まるのだった。

「さぁ~!博麗霊夢を得るのは誰か!ドキッ!少女だらけの博麗霊夢争奪杯を開催しま~す!!!」
文が司会として大声を上げる。
最も参加者以外観客は皆無と言っても差支えが無い状態ではあるが・・・。
さて参加者を紹介しよう。
「霊夢は私のものだぜ!」
1番霧雨魔理沙
「霊夢は私が吸血鬼にして末永く暮らすんだから!」
2番レミリア=スカーレット
「霊夢は渡さないんだから!」
3番アリス=マーガトロイド
「霊夢、今度はしくじらないからな!」
4番上白沢慧音
「霊夢をお持ち帰り・・・面白そうね」
5番八雲紫
「ウドンゲだけじゃ体が持ちそうにないし予備にはなるでしょ」
6番八意永琳
「皆遊んでくれるなら私はなんでもいいよ!」
7番フランドール=スカーレット
「鬼の力を知らしめるいい機会だね~」
8番伊吹萃香
「ふふふ、面白そうね妖夢」
9番西寺行幽々子
「なんで私まで参加しなければならないのですか・・・」
10番魂魄妖夢
以上10名の参加者である。
トーナメント方式で勝負はその時にくじ引きで決めると言うものである。
抽選の結果組み合わせはこうなった。
魔理沙VS永琳
レミリアVS妖夢
アリスVS萃香
フランドールVS慧音
紫VS幽々子

「それでは第一試合!魔理沙VS永琳の対決方法は~!!!」
ロシアンルーレット(超激辛ケーキ)
「ちなみにどれくらい辛いのか辛い物大好き紅魔館の門番こと中国さんに・・・「私の名前は紅美鈴です!」・・・美鈴さんに試食してもらいましょう」
「ではいただきま~す」
パクリッ!
「くぁwせdrftgyふじこlp;@:!!!!!!!!!!!!」
「おーっと!ハバネロを食べても大丈夫と言っていた美鈴さんが撃沈したーーーー!!!!」
「ハバネロをぎゅーっとタバスコ並みに凝縮したエキスをたっぷり使用してみました」
「まさに必殺料理を製作してくださったのは同じく紅魔館のメイド長十六夜咲夜さんでした」
あまりの辛さに全身から汗を滝のように流しながら痙攣している美鈴をウドンゲとてゐが慌てて運んでいった。
「さあ!6個あるケーキの中で激辛は一つ!匂いで分からないように二人には鼻をふさいでもらいました」
「「・・・・・」」
先ほどの美鈴の様子から相当やばい代物である事は容易に想像がつく。
二人は決して当たるまいと慎重にケーキを選ぶ。
「さ~それでは決定してください!」
「く・・・!こいつだ!」
「・・・これよ」
二人は選んだケーキを口に含んだ。
「・・・セーフだ」
「・・・セーフよ」
「お互い今回は普通のケーキのようでしたー!では次いってみよう!」
有る意味逝ってみような二人である。
「こいつならいけるはずだ!」
「これなら大丈夫なはず!」
直ぐに次のケーキを選ぶと口に運ぶ二人。
「・・・セーフだな」
「・・・セーフ・・・あqwせdrftgyふじこlp;@:!!!!!!!!!!!!!!」
「永琳失格ー!魔理沙の勝利です!」
一瞬大丈夫かと思われた永琳の顔が一瞬で真っ赤に染まった。
「”#$%&’=~|”#$%&’!!!!!!!」
「し、師匠!しっかりしてください!」
「水水~!!!!」
直ぐに担架で永琳は運ばれていった。
後日、蓬莱人の私でも死神に舟渡ししてもらえるほど強力だったわと永琳は語っていた。
ちなみに美鈴はかろうじて回復したもののこれ以後辛い物と聞くだけで暴走を起こすほどに深刻だった。

「続いて第二試合!レミリアVS妖夢の対決方法は~!!!」
料理対決(試食人美鈴)
「え~美鈴さんは危険な状態なので代理人として咲夜さんに食べてもらいましょう」
「お嬢様の勝利です」
「せめて一口でも食べてから言ってくださいね気持ちは分かりますが」
こうして料理対決が始まった。
とは言っても普段から料理を作っている妖夢と料理のrの字も知らないレミリアでは勝負にはならない。
そこは咲夜がいかにレミリアの料理を評価するかが勝負のポイントだろう。
「出来ました」
「出来たわ・・・」
妖夢は一汁一菜の純和風、レミリアは炭の四角形、これまた炭の屑の山盛り、最後のオレンジジュースには白い何かが浮いている。
「妖夢の食事はバランスもいいし美味しいわ」
とりあえず妖夢の料理は普通の評価をする咲夜。
「お・・・お嬢様のは・・・」
流石にレミリアを応援したくとも食べるのを躊躇する咲夜。
恐らくトーストとスクランブルエッグを作りたかったのだろうがどちらも炭と化している。
「・・・・!!!いただきます!!!」
目をカッと見開くと物凄い勢いで咲夜は料理?を食べ始める。
炭が噛み砕かれる音が響く。
そして全ての料理?が咲夜の胃に収められた。
「・・・・お・・・おぜうさまの・・・勝ち・・・です・・・」
その一言だけ言い切ると咲夜は倒れこんだ。
「はいと言うわけで咲夜さんの努力とお嬢様を思う気持ちを汲みましてレミリアさんの勝利です」
本日三人目の救護班行きだった。

「第三試合!アリスVS萃香の対決方法は~!!!」
酒飲み対決
「と言う訳で萃香さんの勝利です!」
「まだなにもしてないのに!!!!」
鬼の萃香に勝つのはアリスの霊夢愛のパワーを持ってしても無理だろう。
何もしないで敗北の決定したアリスは泣きながら何処かへ去っていってしまった。

「第四試合!フランドールVS慧音の対決方法は~!!!」
早押しクイズ(1問のみ)
「では問題です!霊夢さんの趣味は!?」
ピンポーン!
「お茶を飲む事だ!」
「ブッブー!慧音さん外れです!」
「なにぃ!」
ピンポーン!
「え~っと、腋を出す事?」
「正解でーす!」
「違う~~~~~~~~!!!!!」
霊夢本人の意見を無視しながらフランドールの勝利が決まった。
「私は好き好んで腋を出している訳じゃない~~~~~~~~!!!!!」
霊夢が腋を出している理由、それは博麗神社の伝統的巫女服がそういうものだったからだ。
「そ~なのか~」

「第五試合!紫VS幽々子の対決方法は~!!!」
我慢対決(それぞれ我慢するのが苦手な物を我慢する)
「では幽々子さんは料理お預け、紫さんは寝るのお預けでスタート!」
「食べたい・・・あのご馳走を食べたい・・・」
目の前にある料理を見つめて涎を垂らしながら我慢する幽々子。
「寝たい・・・あの布団で寝たい・・・」
超高級羽毛布団の敷かれた前で眠るのを我慢する紫。
どっちも主人たる威厳が台無しだった。
あったのかどうか怪しいところでもあるが・・・。

1時間経過

「うふふふふふ・・・」
「あははははは・・・」
いい加減壊れかけてきた二人。
「このままだと危険な予感がするので中止しましょう・・・」
結局両者失格で幽々子はご馳走に、紫は布団に直行するのだった。
「結局二回戦のシードは消滅したので二回戦が準決勝です!」

「それでは二回戦第一試合!魔理沙VSレミリアの対決方法は~!!!」
スペカ一枚でどちらが多く蟲を落とせるか
「協力者はリグルさんです!」
「蟲をいじめないでぇ~~」
簀巻きにされたリグルが泣き叫ぶ。
「先攻は私が行くぜ!恋符『マスタースパーク』!!」
「いやぁ~!!蟲が~蟲が58匹も消し炭に~!!!!」
「じゃあ今度は私ね!夜王『ドラキュラクレイドル』!!」
「いやぁ~!!蟲が59匹も細切れに~!!!!」
「レミリアの勝利~!!!!」
「うぉ~~~!・・・れいむ・・・」
負けた魔理沙は叫ぶとその場でぱたりと倒れた。
四人目の担架であった。

「続いて二回戦第二試合!萃香VSフランドールの対決方法は~!!!」
小町のお仕置き(どちらがより恐怖を与えるか)
「協力者は閻魔様の映姫さんと死神の小町さんです~!!!」
「いや~!!!私は協力したくない~!!!!」
「小町、少しは反省しなさい。その為に今回これを依頼したのですから」
暴れる小町を押さえつける映姫。
「それでは先攻萃香さんからどうぞ~!!!」
「んじゃ鬼の鎖で縛り付けて~っと」
腰に着けている鎖で小町を縛り付ける萃香。
この鎖は相手の力を吸い取る能力を有している。
「んじゃ行きますか!」
萃香は小町を持ち上げると一気に空へと飛び上がった。
萃香は地球が丸く青いんだなと確認できるほどまで高く飛び上がると・・・。
「んじゃフリーフォール!!!」
下に向かって高速で飛んでいく。
「ぎょえ~~~~~!!!!」
「んじゃさようなら」
有る程度加速した所で萃香は霧になって消えた。
「いやぁ~~~~~~!!!!!」
小町は泣きながら下へ落ちていった。
本来なら空を飛べるのだが鎖がそれを妨害していた。

少女落下中

「このままじゃぶつかっちゃう~~~~~~!!!!」
小町の目には徐々に大きくなっていく博麗神社が見えていた。
「ぎゃ~~~~~~~!!!!」
パシッ!
僅か地面と数センチと言った所で小町は萃香によって受け止められた。
「ほい終了」
小町は完全に白目を剥いていてフランドールのお仕置きが開始されるまで一時間もかかってしまった。

「では続いてフランドールさんのお仕置きです」
「もう好きにしてぇ・・・」
ただ涙を流す小町だった。
「ん~・・・動けないようにして~っと」
取り出した紐で小町を縛るフランドール。
「あの~・・・これは一体?」
「動くと危険だから動けないようにしたの。後目隠しもしとくね」
「え・・・」
「じゃあいっくよ~!!!!禁忌『フォーオブアカインド』禁忌『クランベリートラップ』禁忌『レーヴァテイン』禁忌『カゴメカゴメ』禁忌『恋の迷路』禁弾『スターボウブレイク』禁弾『カタディオプトリック』禁弾『過去を刻む時計』秘弾『そして誰もいなくなるか?』QED『495年の波紋』禁忌『フォービドゥンフルーツ』禁忌『禁じられた遊び』!!!!」
四人に分裂したフランドールは次々とスペルカードを発動していく。
次々と繰り出される弾幕は全て紙一重で小町を避けて通っていく。
だがその全ては小町の皮膚を掠めていくと言う本当にぎりぎりのラインだった。
「いやぁ~~~~~!!!」
目隠しをされて見えない弾幕が前後左右から自分を掠めていくと言う恐怖が小町を襲う。
「せめてどんな弾幕かぐらい分かりたい~~~!!!」
小町の祈りが通じたのか掠めた弾幕が目隠しを外した。
「#$%&’!!!!!」
祈りが通じたのは祟り神だったようだ。
寧ろ見える弾幕の方がさらに恐かった。
当たらないとはいえ目の僅か数ミリ前を弾幕が通過しているのだ。
声にならない叫びを小町は上げた。

「この勝負は映姫さんに判断してもらいましょう!」
「私でも可能でより恐怖を与えれそうなフランドールさんのお仕置きのが有効でしょう」
「と言うわけでフランドールさんの勝利です!」
これ以後小町のサボリは激減し、最優秀死神として称えられたのは余談である。

「では決勝戦です!レミリアVSフランドールと言う姉妹対決の勝負内容は!!!」
猫度対決
「判定員は幻想郷猫度一級判定員のパチュリーさんです」
「こー・・・ほー・・・よろしくね」
「あの~・・・その黒いマスクは一体?」
「こー・・・喘息が起きないように塵とか埃を除去する空気清浄機よ・・・ほー・・・」
「はあ・・・・」
某黒い人みたいな呼吸音をさせながらパチュリーが現れた。
「とりあえず猫度検定まずはペーパーテストからスタートです!」

少女回答中

「レミリアさん37点、フランドールさん40点と今の所はフランドールさんリードです!」
「こー・・・じゃあ次は実施試験ね・・・ほー・・・」
パチュリーはそう言うと使い魔の小悪魔を呼び出した。
「は~いお呼びですかご主人様~」
「こー・・・内容は簡単よ・・・ほー・・・。こー・・・この小悪魔をスペルカードの使用無しで捕まえて頂戴・・・ほー・・・」
「え゛!?」
パチュリーの言葉に耳を疑う小悪魔。
「それではレミリアさんからスタートです!」
「いやぁ~~~~~!!!!」
全速力で逃げ出す小悪魔。
「まちなさ~い!!」
同じく全速力で小悪魔を追いかけるレミリア。
当然スピードの速さはレミリアに分がある。
だが逃げる小悪魔は捕まる寸前に方向転換を繰り返してかろうじて逃げている。
「面倒ね!」
レミリアがさらに素早さを上げて衝突覚悟で小悪魔を捕まえた。
「ようやくレミリアさん捕まえました!ただ今の時間は3分27秒です!」
「こー・・・猫度33点ね・・・ほー・・・」
「レミリアさん合計70点で終了です!」
「まあそんなものかしら?」
小悪魔を片手にレミリアが降りてきた。

「続いてフランドールさんの番です!」
「何で私がこんな目にぃ~~~~!!!」
「待て待て~♪」
涙を流しながら逃げる小悪魔とそれを嬉々としてフランドールが追いかける。
「それそれ~♪」
「きゃ~!!弾幕は禁止ですぅ~!!!」
弾幕を打ち出すフランドールに小悪魔が叫ぶ。
「こー・・・スペルカードは禁止したけれど弾幕まで禁止してないわよ・・・ほー・・・」
「そんな殺生なぁ~~~~!!!」
流れる涙が軌跡を描く。
「む~!!!これでどうだ~!!!」
「ぎょえ~~~~!!!」
大量にばら撒かれた弾幕についに小悪魔が被弾した。
「フランドールさん早い!ただ今の時間は1分19秒でした!」
「こー・・・猫度31点ね・・・ほー・・・」
「と言う訳で合計点数71点でフランドールさんの優勝で~す!!!」
「なんだか知らないけどやった~!!!」
「そんな!フランに負けるなんて!私と霊夢の吸血しあう生活が~・・・」
喜ぶフランドールと崩れ落ちるレミリア。
レミリアはあまりのショックに灰になってどこかへ飛ばされていってしまった。
「と言う訳で賞品の霊夢で~す!」
「私は物じゃない~・・・しくしくしく」
こうして霊夢はフランドールに渡される事となった。
「ん~・・・私霊夢と一緒に居たいけど私の部屋じゃ面白くないし~・・・そうだ!ねえねえ霊夢。一緒に神社に住んでもいい?」
「まぁ・・・それぐらいならいいわ。レミリア達のものになるのに比べれば安いものかしら」
「わ~い!」
こうしてフランドールが博麗神社に住む事になった。

その後何度か神社が壊れる事件があったがフランドールも霊夢が丁寧に力の使い方を教えていったら次第に壊す事が少なくなっていった。
すっかり霊夢に懐いたフランドールと、世話のかかる妹が出来たような気分の霊夢と二人はとても楽しそうだった。
「な?私が言ったとおりのいい心当たりだったろ?」
「シャンハーイ(そうですね。霊夢さんもあんなに楽しそうですし)」
「ホラーイ(正直最初に尋ねていった時に壊されそうになった時は疑ったけどね)」
博麗神社の屋根の上で霊夢とフランドールが仲良く庭掃除をしている姿を萃香と上海と蓬莱が見ていた。
萃香が言っていた心当たりとはフランドールの事だったのだ。
萃香自身は霊夢も守りきれずに落胆していた慧音を読んできたのだがフランドールと潰し合いになってしまったのは不幸な出来事だった。
「まああの馬鹿三人にはいい薬になったろ」
「シャンハーイ(だといいですね)」
「ホラーイ(馬鹿につける薬はありましたね)」
三人(正確には一人と二体)は楽しそうに笑っていた。

ちなみに、馬鹿三人はその後どうなったかというと・・・。

「霊夢~・・・私は寂しいぞ~・・・」
神社にフランドールが住み着いてしまったために近寄れなくなってしまった魔理沙。

「私の傷を癒せるのは咲夜だけよ・・・」
「ああ・・・お嬢様・・・」
霊夢を諦めて咲夜に走ったレミリア。

「ああ~!霊夢!霊夢!」
霊夢人形を大量に製作してただ一人もだえるアリス。

以上お後がよろしいようで・・・

終わり
色々思いついたことをやってみました。
儚夢龍也
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コメント



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馬鹿(いい意味で)三人組の狂いっぷりが良かったw
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小悪魔 カワイソス
10.70名前が無い程度の能力削除
時間が経てばいずれは。。。(苦笑
18.80名前が無い程度の能力削除
フランのその後を妄想して激しく萌えた。(何
19.無評価名前が無い程度の能力削除
ハッピー・・・エンド?w
22.無評価名前が無い程度の能力削除
>夢想転生
それなんて新スペカ?
24.無評価名前が無い程度の能力削除
読んで×3=ネタ?