*注意
なんというか、その……イタい話かもしれません。
試しに読んでやろうという方だけ、先に進んでください……
身体中がピリピリする。
ダメージが許容範囲を超えて、神経が麻痺してしまったのだろう。
切られて、打たれて、潰されて。
燃やされたり、凍らされたり。
きっと私の身体は、もの凄いことになってるに違いない。
目の前には、輝夜の顔。
視界はぼやけているけど、きっとこいつは笑ってない。
昔はそれこそ、山姥みたいにけたたましく笑っていたのに。
くちゃり、と音がした。
輝夜が私のお腹に、手をねじ込んだのだ。
微かに感じる異物感。
体内を――肉を、臓器をまさぐる輝夜の手。
ああ、輝夜に―――犯されてる。
遥かに昔。
平安の時代から続く、私と輝夜の殺し合い。
始めることになったきっかけは、何だっただろう。
何度も続けた理由は、何だっただろう。
今日まで何度、こんなことを続けてきたのだろう。
どうでもいいことだ。
今はただ、ひとときでも心満たす痛みが欲しい。
互いを貪るように、私たちは殺し合いを続ける。
――この、滅びた星で。
…………………………
東方シリーズss
I will
…………………………
《せかいのおわり》
長い長い時が過ぎた。
何万年? 何億年? ――確か、五千年までは数えたっけ。
気の遠くなるほどの、無限とさえ思える時間。
かつて妖の楽園だった世界はとうに失われ。
ヒトの世界も、ヒト自身の手によって破滅を迎えた。
そうして残ったのは、荒れ果てた大地と暗く曇った空。
壊れた機械の残骸。そして――私たち。
食べるものが無かろうと、私たちは死なない。
酸の雨も、凍てつく大気も、私たちを殺せない。
何があろうと、永遠に生き続ける――蓬莱の運命。
他にすることもなく、私と輝夜は殺し合う。
肉を裂き、抉り。血を啜り、臓器を潰す。
――まるで意味の無い行為。
それが分かっていても、止められない。
無限の刻を何もせずに待つのは、耐え難い苦痛だから。
永琳は、よく眠るようになった。
起きたら私と輝夜、そして世界の様子を調べて、また眠る。
――いつか、再生の兆しが現れるから。
その時まで眠って待つのだと言っていた。
本当に再生の兆しなど現れるのだろうか?
私も、輝夜も、9割方疑っている。
それでも、1割は信じずにいられない―――希望だった。
…………………………………………………………………………………………
《きぼうのめ》
初めて戦った時は、まるで敵わなかった。
幻想の郷にいた時は、十回に八回は負けていた。
今では、五分に戦うことが出来る。
私が強くなったのか、輝夜が弱くなったのか。
考えてみても分からない。どうでもいいことだけど。
これで、何万回目になるのか。
機械のように、私はまた輝夜と殺し合う―――
渾身の蹴りが、輝夜の腹に命中する。
衝撃に呻きつつも、輝夜は追撃の前に大きく後退した。
行動が早いのは流石だが、逃げても無駄だ。
私は鳥を模した火炎を纏って、即座に突撃した。
これで勝った。
今の輝夜に防ぐことは出来ない。
そう思った―――
その瞬間。
(―――えっ?)
輝夜の近くに、ちいさな草の芽が映った。
このまま攻撃すれば、輝夜ごと巻き込んで焼いてしまう。
ほとんど反射的に、方向を変える。
直下降の勢いを止められず、私は盛大に地面に激突した。
気がついた時には、輝夜に膝枕されていた。
頭の潰れた私の身体を引っぱり出して、再生するまでこうしてくれてたらしい。
「最初は、何をトチ狂ったのかって思ったけど……」
穏やかな顔で、輝夜は芽の方を見やる。
「アレを守りたかったのね」
「……うん」
あの一瞬に、迷う間なんて無かったけど。
きっと考える時間があっても、ちいさな芽を燃やすなんて出来なかった。
「こんな硬くて乾いた土に、芽吹いたんだもの」
水分も、養分もない死んだ土。陽光もなく、大気は濁っている。
こんな過酷な状況で、よく生まれることが出来たものだ。
「……だけど、すぐに枯れてしまうわ」
ぽつりと、輝夜が呟いた。
「この環境で、育つことなんて出来るわけがない」
確かに、その通りかもしれない。
こんな環境では育つのは無理だ。芽吹いたことだけでも奇跡といえる。
――でも、諦めていいのか。
せっかくこの星に宿った、新しい生命を。
「……ねえ、輝夜」
諦めることなど、出来る訳が無い。
「私たちで、守ってあげられないかな?」
「――本気で言ってるの?」
「あれはきっと、永琳の言ってた兆しだよ……だから」
無言で輝夜の目をじっと見つめる。
きっと輝夜も、分かってくれるはず。
「……どう考えても、枯れる可能性の方が高いのよ?」
「それは、覚悟してるから」
「…………そう」
長い沈黙が流れる。
輝夜は私の髪を、ゆっくりと何回か撫でた。
そして。
「分かったわ。永琳も起こして、三人で育てましょう」
「……ありがと、輝夜」
「礼なんていいわ。どうせ、殺し合いの他にすることなんて無いもの」
素っ気無く言う輝夜。内心では反対なのだろうか。
彼女の言う通り、無事に育つ可能性は低い。
だけど………守ると決めたんだ。
この芽がたとえ、枯れてしまっても。
守り育てた時間を、私は絶対に後悔しない。そう思えた。
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《ふゆのあしあと》
世界を再生しよう。
思ったことだけなら、何度でもあった。
私たちにはチカラがある。
栄華を極めていたころの人類にさえ、勝るチカラが。
でも、無理だった。
この星には、生命がなかったから。
私たちでも、生命を生み出すことは不可能だった。
けれど―――今は、その生命がここにある。
不恰好だとは思う。
材料はカピカピの土と、機械の残骸。
それでも―――ここは私たちの家。
芽を見つけたあの日、三人で相談の上に造ったものだ。
永琳の見解はこうだった。
自分の知識をもってしても、これが何の芽かは分からない。
だから下手に手を出さない方がいい。
例えば水をたっぷりやっても、それが害になる植物だってあると。
それなら。ずっと見守って、異常があればすぐに治すことにしよう。
ということで芽の上に大きな屋根を造り、私たち三人はそこに住みついた。
屋根は酸性雨避けになる。
それに屋根があると……家のような感じがして、なんだか嬉しかった。
雨が降っていた。
しとしと、なんてものじゃない。ザーザー降りの雨。
ここ最近降ってなかったから、妙に新鮮に感じる。
芽の方に視線を向ける。
濃緑の芽は、あの日からずっと元気だ。
少し成長したのか、2,3センチ大きく見えた。
輝夜は岩に背をあずけて、すやすや寝息をたてている。
夢見がいいのか、寝顔は安らかだった。
楽しかった昔の夢でも、見ているのだろうか。
「なんだか、昔を思い出すわね……」
隣で、永琳が呟いた。
「……あんたも?」
「あら、妹紅もそうだったの?」
顔を見合わせる。
いくらかの間が空いて、お互い微苦笑した。
「あの頃は、楽しかったね」
「そうね……楽しかったわ」
あの頃――幻想郷に住んでいた頃だ。
輝夜は永琳、鈴仙や大勢のイナバたちと永遠亭で暮らしていて。
私は竹林の奥に、ひっそりと住んでいた。
三日に一回くらい、輝夜と殺し合って。
それ以外は特に大事なく、平穏に暮らしていた。
慧音にはよくお世話になったな。
私はどっちかというと、妖怪に近い存在なのに。
――ああ、そうだ。
平穏を乱す、騒がしい連中が大勢いたっけ。
赤白巫女。黒白魔法使い。
殺人メイドに吸血鬼、幽霊の姫と従者、鬼や天狗まで。
あいつらのせいで、しょっちゅう大事件が起きた。
当時はうざったく思ったりもしたけど。
今は全部―――大切な思い出だ。
「……ねえ、永琳」
急に寂寥感を覚えて、思わずこんなことを言っていた。
「どうして、幻想郷は滅んだのかな……」
「……ヒトが、幻想を捨てたからでしょ」
自然を破壊し、心の富貴を失い、機械にすべてを委ねて。
生命の源も、数多の想念も消えうせて……幻想郷も、滅びた。
「どうして、捨てられたのかな……」
ヒトだって滅亡を望んでいた訳は無いだろう。
だからこそ、分からなくて……哀しかった。
「もこ……このことは、考えても仕方ないわ」
ポン、と肩を叩いて。
忘れましょうと、永琳は言った。
「……分かった」
滅びた理由を深く考えても、哀しくなるだけだから。
代わりに、私はこんなことを言った。
「ね、永琳」
「なあに?」
「あの芽をきっかけに、次々と命が生まれて……」
――もう一度、この星が蘇るといいね。
「そうね……」
柔かに微笑んで、永琳は頷いた。
「きっと、そうなる…………」
言葉が止まる。
外の雨垂れを見つめる目が、鋭くなった。
「……どうしたの?」
「………この雨を、よく見てみなさい」
言われるままに、私も雨を注意深く見つめる。
……別段、何も変わらないように見えた。
雨粒が、少々大きいくらいのもので――――
あれ?
この雨粒、妙に白っぽいような―――
「―――もしかして、みぞれ?」
「そう。みぞれよ」
永琳の表情も声も、硬い。
私も、みぞれが降ってきたことの意味は理解していた。
「雪が降るかもしれない……?」
ずっと降らなかった雪。
このみぞれでさえ、千年は拝んでなかった。
もし長く降れば、大地が白く染まり――私たちにも、芽にも不味いことになる。
「晴れたら備えをしておきましょう。深く積もれば無駄になるけど、しないよりマシだわ」
「………うん」
小さく頷いて、私は空を見上げた。
どうして今さら、雪なんて降るのだろう。
荒れ果てたこの地に、何かをもたらすため?
それとも、白く塗り潰してしまうため?
みぞれはずっと、大地に降り注いでいた――――
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《ながいふゆ》
決して私は死ねない。
そんな永遠に、一度だけ疑問を持ったことがある。
この世界自体が消えても、生き続けることは出来るのか。
慧音に訊いてみると、彼女は以外にもこう言った。
――世界と共に消滅するのではないか。
蓬莱の永遠とて、真に永遠であれる筈はない。
形あるもの全ては、必ず滅びを迎えるものだ……と。
いつか、お前も輝夜も終わることが出来るだろう。
語るけーねの微笑みが、とても優しかったのを覚えている。
あれから、みぞれはたびたび降った。
水っぽかった粒は、次第にじゃりじゃりとしてきて。
止んでいる間に、私たちはせっせと壁をつくり、屋根を強化した。
日にちの感覚なんてとっくに無いけど。
大体、1ヶ月くらい過ぎただろうか。
その日、とうとう雪が降りはじめた。
延々と、空からは白い結晶が降りつづける。
大地は既に真っ白で、膝のあたりまで積もっている。
壁は胸の高さまで造ってあるけど、じきにそこまで埋まってしまいそうな気がする。
空気も、かなり冷たくなった。
少しでも空間を暖めるため、私はずっと炎を纏っている。
私ほど器用に炎を操れない二人は、芽から少し離れて、焚き火くらいの炎を囲っていた。
「雪が降るまで、ずっと気付かなかった」
暗くて白い外を見つめて、私はぽつりと呟いた。
「今って、冬なんだ……」
あらためて、強く感じる。
こんな世界にも、まだ季節があったということを。
「迷惑な話よね。雪なんて降らなくていいのに」
この寒さで、輝夜は少し不機嫌だった。
隣の永琳が苦笑いして宥める。
「まあまあ……いずれ、春が来ますよ」
「来ても仕方ないわよ。桜もないのに」
「それは……そうですねえ」
おもわず溜息が零れた。
鬱に引き込まれてどうする、まったく。
外を眺めるのを止めて、私は芽の方に視線を向けた。
近くで屈みこんで、様子を見る。
この冷気でやられないか、ずっと心配だった。
濃緑の芽は、凍ってはいないみたいだけど。
なんとなく元気が無いように見える。
大丈夫だろうか。
冷気はこれから厳しくなっていくだろうけど、頑張ってほしい。
相変わらず、雪は止まない。
積もる深さも増して、今は腿のあたりまできている。
屋根が崩れては不味いので、何度か雪掻きもした。
私の炎で溶かせば早いが、溶けた水がすぐ固まって、屋根に張り付いてしまう。
だから手作業である。
スコップも何も無いので、直接手でかき集めて捨てる。
手は悴んで真っ赤。雪掻きが終わると、ほとんど感覚が無くなってしまう。
屋根の下に戻ると、芽の近くに座って、三人身を寄せ合う。
私の炎に包まって、じっと休む日が続いた。
いくら死ななくても、この冷気は辛い。芽はなおさらだ。
いつになれば、この冬は終わるのだろう。
永遠に、終わることなど無いのではないか――そんな風にさえ思えた。
ずっとずっと、雪は降りつづけた。
今はもう、壁を超えそうなくらい積もっている。
屋根の雪掻きは、キリがないので止めてしまった。
このまま放っておけば、私たちは雪に埋もれてしまうだろう。
それもいいかな、と思った。
どうせ死ねないのだから、雪に埋もれて春を待つのもアリかもしれない。
そうすれば、少なくともこの寒さは忘れられる。
――でも。
私たちは死ななくても、この小さな芽は死んでしまう。
それだけはダメだ。だから、頑張っていこう。
萎えてしまいそうな心に活をいれて、私は炎をめぐらせる。
だけど。
とうとう、芽が根負けしようとしていた。
気付いた時には、葉の先が黄色っぽくなっていた。
ピンと張っていたのが、力なくしなだれている。
「よく持ったけど、ここまでね」
目を伏せて、輝夜が言った。
「すぐに萎れて、カサカサに枯れるわ」
永琳は何も言わない。
気遣うように、私の方を見ている。
彼女も、どうしようもないと思っているのか。
「ねえ、妹紅」
輝夜が尋ねる。
「ここで一緒に眠ってあげる? それとも、他の所に行く?」
雪に埋もれて春を待つか、洞窟にでも避難して待つか。
私に選んでいいよと、輝夜は言う。
私は黙って、葉に指を近づけた。
指先を触れさせて、そこからチカラの源を流す。
私たちがチカラを使うときに消耗するエネルギー。
魔力だとか気だとか、呼び方のまばらな万物の源。
生命力とも言える。
「……無駄よ、そんなことしても」
私の意図を察して、永琳が言った。
彼女の言葉が正しいことは、私も分かっている。
エネルギーを流しても、弱りきった芽には返って毒。
例えるなら、病人に山盛りの料理を突っ込むようなものだ。
でも、諦めることなんて出来なかった。出来るわけがなかった。
荒地と黒い雲しかない世界で、やっと見つけた生命なんだから。
行為をつづける私に、輝夜と永琳は肩をすくめた。
そして。
「流すのなら、葉に直接やってはダメよ」
私の手を離させて、永琳は地面に片手をつけた。
「姫様も、お願いしますね」
「はいはい。ま、やるだけやってみましょ」
輝夜も、地面に片手をつける。
すぐにはピンとこなかったが、意図は分かった。
「地面に流せば、消化できる分だけ自分で吸収する……」
「そういうこと。もこは空気に流しなさい。空気からも、植物は吸収出来るのだから」
言われるままに、空気にエネルギーを流す。
きっと、この芽が復活すると信じて。
エネルギーを流しつづけて、効果があったのか。
少しずつ、葉に緑色が戻っていった。
しなだれていた茎も、張りを取り戻していく。
「助かった……?」
「よかったわね、妹紅。もうひと頑張りよ」
からかうように、輝夜が笑う。
よかった。枯れてしまわなくて、本当に。
さあ、あと少し頑張ろう。
そう思った時――――異変が起こった。
「え……あ、あれ………!?」
急速にエネルギーが流れ出ていく。
私のコントロールを振り切って、空気中に。
止めようとしても、まったく止まらない。
「ふ………くあっ……!」
身体に力が入らない。
倒れそうになったところを、何とか手をついた。
その手からも、エネルギーが流れ出る。
(もしかして……吸収されてる……!?)
顔を上げると、小さな芽だった筈のものは、いつの間にか子供の背丈くらいに育っていた。
それだけじゃない。私の前で、その若木はどんどん伸びていく。
(本当に、私たちのエネルギーを吸収している……!)
周りを見ると、輝夜と永琳は倒れていた。
意識は無いのか、ぴくりとも動かない。
(あっ……!)
二人の姿がぼやけた。
私の視界が曇ってるのかと思ったが、周りの景色ははっきり見える。
二人の姿はどんどん薄くなっていき……そして、消えた。
(あ、ははっ………)
消滅した。跡形も無く。
(死んじゃった……)
どうせ、新たに肉体を得て甦るけど。
輝夜と永琳を殺してしまうとは驚きだ。
どうやらあの芽は、とんでもない化物だったらしい。
支える手の力が無くなり、私は地面に倒れた。
きっと、私も同じように吸い尽くされて消えるのだろう。
殺されたことは何度もあるけど。
肉体ごと消滅するのは、初めての体験だ。
(まったく……恩を仇でかえしてくれちゃって)
太く、長く、立派な大木に成長した樹。
この気候に逆らうように伸びつづける姿は、雄々しく。
(どうせなら、天を裂くまで伸びなさい)
この黒い空を裂いて。
私たちが転生するころには、蒼穹が見えるように。
一瞬、遥かな昔を幻視する。
古ぼけた神社で、懐かしい顔ぶれが笑っていた。
……………………………………………………………………………………
《I will》
古きは滅び、新しきが生まれる。
長い冬が終わり、目覚めの春か訪れる。
もう一度、世界が動き出す。
――ねえ、お願いがあるの。
――どうか、叶えてほしい。
――古き世界を看取った最期の子たちに、ささやかな幸せを―――
学校の裏山には、大きな樹がある。
その樹の下で日向ぼっこをするのは、彼女の一番の楽しみだった。
「あーー幸せーーーー」
大きく伸びをして、柔かな草に転がる。
澄んだ森の空気が、肺を一杯に満たした。
「昼休みまで、ここで昼寝しよっかな」
「―――そうはいかないわ」
こちらへ登ってくる女生徒がいた。
生真面目そうな顔に、不敵な笑みをうかべている。
「あれ……どうしてここが分かったの?」
「幼馴染のことだからね。分からない方が可笑しいでしょう」
さっさと行くわよ。そう言って、女生徒は手を差し出した。
しぶしぶその手を取って、彼女は立ち上がる。
「はーあ、残念。次はもっと、上手いサボり方を考えないと」
「……だそうですよ。会長殿」
「あーら、随分と我が風紀委員も舐められたものね」
「うげっ……なんであんたがいるのよ!」
思わぬ天敵の出現に、彼女はたじろいだ。
天敵の会長様はニヤリと笑って、
「だらしのない生徒を更正させてあげるのは風紀委員の勤めだもの。
ほら、さっさと行くわよ。私の目の黒いうちは、サボりなんて許しませんから」
「くっ……あんたに止められるとなんか腹立つわ」
「それは、自分の方が悪いと分かってるからね」
「この性悪女―――」
賑やかに山を降りていく少女たち。
空はどこまでも青く、陽は優しく彼女たちを見守る。
そんな、どこにでもある世界の1ページ―――――――――
こういうイタい話はだいすきだ!!
僕もこういう話は好きですなぁ。
なんか頭の中で映像が流れました。
――世界と共に消滅するのではないか。
・・・・・・ってゆう、慧音の考え、激しく同感 (生き物は土から生まれ土に戻る、「土」=地球の一部であり、地球が消滅したら不老不死も消える、んだろうな~と。)
caved!!