Coolier - 新生・東方創想話

火吹き山の蛇

2026/06/22 03:19:17
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【余談】

「では私たちは出かけてきますね」
「いってきまーす」

「気をつけて行ってきてください」

アサマ様が八つ山へ来てしばらくが経つ。
あれからアリヤ様が、ここで暮らしながら火吹き山の神としての仕事をこなす方法を考えてくださったようだが、それが形になるにはいましばらく時間がかかるらしい。
それまでは、こうして時折おふたりで火吹き山まで出向くようだ。

「では、王女」「うん」

アリヤ様は翼を器用にたたみ、アサマ様をその背に負うと──軽やかに山肌を駆け下りて行った。

「……」

なんか俺の時と随分扱い違うような……。

いや、分かってる。

あっちは女の子で王女様で新人神様だ。
同じ扱いをしろというのが土台無理な話だ。
分かってはいるのだが──

「俺が一日歩き通した時間って……」

俺は静かに首を振ると、社の掃除へと戻った。



火吹き山へと続く道を、重なる影が駆け抜ける。

「わーい! アリヤはやーい!」

「……落ちますよ」

「落ちないもん!」
アサマはアリヤの肩に回した腕に力を込めると、頬を染めながら笑っていた。

──その声は、山の風に溶けていった。
過去解釈なんてなんぼあってもいいですからね。

という訳で、以前の投稿作とは別パターンの過去解釈話です。
今作で、錦上京が発売されてからぼんやりと考えていたプロットは一通り形にすることが出来ました。
これも評価、コメントくださった皆さんのおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。

特にあの、色んな意味で際どい話になってしまった初投稿作なのですが、あれを温かく迎えて頂けたことは本当に励みになりました。
高校生の頃に読者として楽しませて頂いたサイトに、執筆者側として戻ってくることが出来たのはとても良い経験になったと思います。

また何かネタが浮かぶことがあったら、再びお会い出来ることもあるかもしれません。
改めて、ここまでお付き合い頂きありがとうございました!
名無しの異変敵
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コメント



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面白かったです。
二人のあたたかい過去編、よきでした。