*事前注意
部分的なパロディ数々と作者の深夜の眠れないハイテンションで方向性が著しく不明のため一部訳の分からない部分が出る可能性があるためご注意を。一部15禁有り。
例年稀に見る大寒波の影響で何処かのくろまく~が無駄にでっかくなっちゃって更に何処かのお馬鹿がノッちゃってくろまく~の肩に乗って永遠亭に何処で覚えたのだろうか『LOS!』と叫びながら障害(ウサギたち)をのして行き叫び声の通り突撃する。
それに呼応したわけではないが大絶賛暇潰し目的として何を思ったか紅魔館の主が全員に永遠亭に突撃令を発したことを切っ掛けに幻想郷初めての試み『第1回紅魔館と永遠亭どっちが上か!?』が開催されたりもしているがんなことは全く持って関係ないと主自ら発言するごく平和なマヨヒガ。平和に包まれる八雲家に一大事があったりするが特に問題もなかったりする。
その日、隙間妖怪とか最強の妖怪とかゆかりんとかKUTUSHITAとか呼ばれている八雲家党首もとい当主が惰眠から目覚めた。
「・・・・・・・・・・うー」
妙な唸り声とともに立ち寝を披露するが暫く(1時間小)経ってもツッコミが無いことに気付き周囲を見渡す紫。
「らーん、わたしおきたよー?」
姿から想像し得ない可愛らしい声で自らの式を呼ぶが返事無し。少し不審に思いながらも最近なって発見した攻略法に基づいて再度チャレンジ。
「らんおねえちゃーん?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「あれ?」
流石に年齢的に不味かったのか少し顔を赤らめながらもノーリアクションに困る。というか困った。
だがそんなことよりも何時もなら起きたらまず寝巻きをひん剥いて洗濯機に突っ込んで丸洗いを行う藍の反応が一切ない。
仕方がないので多分居るであろう藍の式を呼ぶことにした。
「ちぇーん」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「あ、あれ?」
ゆかりん、ちょっと焦る。
「あ、そうね。多分発音が悪かったんだわ。んっ、マ~マ~・・・・・・・良し。ちぇ~ん」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「うわっ最高にハイになるけどちょっとゆかりん危機感を感じちゃうわ!?」
などと叫ぶと
「紫様呼びましたぁ?」
「うひゃあ!」
わざわざ喉を調整してまで呼んだ当の藍の式である橙が真後ろから声をかけてきた。何故か耳元で耳に息がかかるぐらいの距離で。
「チェちぇytyていぇyてyてyていぇ!?」
「ゆ、紫様?寝過ぎでお脳の配線がずれたんですか?」
あまりの驚きのため訳の分からないことを口にした主の主に対してさらりと酷いことを言うが当人には一切聞こえてないのであまり問題はない。
・
・・
・・・
・・・・
・・・・・
「全くもう、橙が何時の間にか気配遮断を習得なんて驚いちゃったわ。そりゃもう心臓を軽くわしづかみされたぐらいに」
「えへへ~最初は藍さまを驚かせようと思ったんですけど居ないから紫様で試しちゃいました」
「まったくもう橙ったら可愛いんだから。フツーに怖いくらいに」
「えへへ~」
こうしてみると微笑ましい光景だが紫の笑顔が引きつり、心臓がバクバクと煩いぐらいに鳴っているのは当人のために秘密だ。
と、紫は今更のように橙がさらりと言った言葉に今回は気付いた。
「ところで橙。藍は?」
「しらなーい」
真正面から笑顔で言うが紫にはぶっちゃけ暗殺者スキルを習得しちゃった橙が怖い。それでも主の威厳としていたって冷や汗の流れる真顔で質問を変える。
「何時から?」
「しらなーい」
「橙が起きたときは?」
「わかんなーい」
「ところで今なんじー?」
「多分午前の9時ぐらーい」
「そっか、それじゃあお風呂に入ろうか」
「はーい・・・・・・・・・え?」
「うにぃ」
「ほら、こうすると気持ち良いでしょ?」
「うにぃ」
取り合えずお風呂に入ろうと思った紫は別に入る必要は無いんじゃないなかなぁと一切思わず橙を伴って入る。最初は抵抗したものの、藍とは違い優しく丁寧な紫の洗い方に身を委ねて幸せそうな橙。けど、ゆかりんは何時暗殺スキルを発動されるか心配で実際はガクガクぶるぶる状態なのだが橙は無論気付いていないはず。
そんなこんなでゆかりん心休まる時は無いままお風呂の時間は終了した。
「うみぃ」
「まだ慣れないと思うけど頑張って一人では入れるようになりなさいね」
「はーい」
と、タオルで橙の体を拭いている紫は手は作業を進めつつもふと気になることがあった。しかしそれを口にしたら橙に警戒されるだろうから紫は静かに丁寧に手を動かす。
「ひゃ!ちょ、ちょっと紫様、そ、そこは・・・・・」
「あら、橙。まだ濡れている部分があるわね」
「ち、違うよ!もう無いよぉ」
「うふふふふふふ、そのようすだと”まだ”ね?」
「ふぇ?」
「大丈夫、私は優しいから」
「え?ちょ、ゆ、ゆかりさまぁ~~~~~~~~~~~~~~~~!」
何やら激しかったらしい。
「うう、藍さまにもされたことがなっかたのに・・・・・・」
「大丈夫、何時か藍もやろうだろうからその予行練習よ」
などと余裕吹いている紫だが最中は常々ビビリ気味で何時橙が逆襲していくるか恐々だったためついつい、何時も通り激しくなったのはゆかりんらしい動揺っぷりなので多分大丈夫だ。
そんなこんなあったが紫は自室へ戻り何時もの服を探すが洗濯中だったことを思い出し、滅多に着ない白いTシャツにジーパンを穿くのだが中々さまになるようで橙がはじめて見るその格好に
『紫様、ずるい』
と言っちゃうほど強調されているそうな。何処がとは言わない。想像で補え諸君。
紫にとって朝食、橙にとって早お昼となった八雲家のご飯の風景だが何時もなら藍がすでに作っているため今回は仕方なしに紫自らかれこれ数百年ぶりの手作りをするわけだが大雑把と作る前に橙に言っておきながらその腕前は一般の主婦以上で何処かの主夫レベルはある腕前で、久し振りに作るというわけで妙なハイテンションにかられ、藍が作る以上のボリュームを作ってしまうがそこは育ち盛りの橙。紫と仲良く7対3に分けて食べたそうな。
食器の洗い物片付け等を済ませると橙は遊ぶ約束があるからと縦回転で出撃、その時紫が思ったのは
「・・・・・・・・・・・・青か。藍の趣味かしらね」
と呟くが今更になって藍は何処に行ったのだろうと再度思考を開始する紫。
「いちいち考えたらキリが無いから素直に探しに行きましょう」
コンマ1秒の世界で思考を簡単にぶっちぎる紫。早速と目の前に丁度顔が入るぐらいの隙間を作り顔を突っ込む。
「おじゃま~うちの式をごふぁ!」
哀れかな突っ込んだ先は運悪く軽く戦争中の永遠亭。紫が見た光景は妙なことをほざきながら殴り合う天才薬剤師こと八意永琳と最強役立たず門番こと紅美鈴との熾烈極めた幻想郷にしては珍しい殴り合いだった。つーか、永琳はそんなキャラだっけ?と思いながらも都合よく殴りを入れてきた実に生意気そうな黒髪のウサギに対してふつふつと私怨が沸いてくる紫。
「ふふふふふふふ、いいだろう。我(わたし)を怒らせるということがどういうことが教えてくれよう!」
ハイパー王気(オーラ)を纏ったゆかりんを止められるものはすでに居ない。姿は某魔法使い、中身は某慢心王、いざ戦地へ!
うわああああああああ!
うひゃあああああああ!
あぎゃあああああああ!
ああああああああああ!
ば、馬鹿な!マヨヒガは今回は参戦予約はなしのはず!?それが何故!?
ふはははははは!に・が・す・か・詐欺兎!
あ、あれぇ?なんで私なのかなぁ?ぜんぜん覚えないなぁ~。
またお前かーーーーーーー!
ふはははは!やるな八意永琳!私の太極拳を持ってしても落とせぬとは!
フッ、貴様こそやるではないか紅美鈴!私の力で落ちぬとは、ただの門番と侮っていたか。
ならばその侮りこそ貴様の敗北だ!今こそ決着をつけてやるぞ!
望むところだ!どちらにせよ師弟関係が背徳的シチュエーションだということをその身を持って知るが良い!
何を言うか!仕えている館の主のお気に入りで側近しかも瀟洒でツンデレなメイド長との冷や汗握る関係の方が背徳的だ!
ぬあー!改めて聞くと背徳的ー!しかし鈴仙の純真さは一級品だぞ!何も知らないから年上の手解きは素晴らしいものがある!
私もそれは否定出来ない!てか、やっぱり年上よね!
ええ、そうね!ビバ年上!
ヒャッホーイ!
レティ!突撃!
■■■■■ーーーー!
ははははははは!見ろ!兎どもがまるで塵(ごみ)のようだ!
まぁーてまてまてまてまてぇい!そこの幻想郷最強を自称するスキマ!その名は私のものだ!やるならやれ!俺(わたし)から先にッ!
ッチ。ネタが纏まってない暑苦しいのが来たね。だが我(わたし)の前に立ち塞がる者は有象無象関係なく容赦はしないわ!
余計なのがキター!
隙間の隙間(ゲートオブゆかりん)!
花王結界(インビジブルゆうか)!
うわーえーりん!えーりん!たすけてえーりん!!
ひあーめーりん!めーりん!たすけてめーりん!!
むっふあー!
ふっほあー!
駄目だこいつらー!
ははははははははは、中々やるな花王(ゆうか)、ならば受けてみよ我が最強の一撃を!
止めはしない。いずれ超えねばならぬ敵だ。
更にこっちはハイなエンディング方面にー!
天地乖離す(スキマ)
約束された(エクス)
総員退避ー!
開闢の隙間(エリシュ)!
勝利の花々(ヒマワリ)!
「てなことがあったのよ」
「嘘つけ」
すっかり永遠亭の竹林を隙間という暴風の虐待を敢行してきた紫は何ら悪びれる様子も無く博麗神社に現れると同時に素面に戻った萃香と言う砲弾を投擲、見事博麗神社の浴室の覗き見を失敗させた。一方、素面萃香はその姿に自然な動作で萌えていた霊夢により一緒に入浴中だったため紫を撃墜すると同時に慌てて原子レベルまで逃走したためその決定的な瞬間を狙っていたブン屋はついでにということで等身大陰陽玉の直撃を食らったため目下ルーミアのお世話になってます。
「もう、本当なんだってば」
ぷんぷんとムカつく表現を行ったため、目潰しを慣行。お陰で某悪役の台詞が聞けて満足する霊夢。
しかし、と思う。紫の服装が何時もの似合わないようで微妙だなぁと何時も思っている如何にもお嬢様的な格好ではなく、幻想郷でも珍しいまっしろなTシャツにジーパンと言う姿。ちくしょう、どうせ私はッ!
「ちょ、ちょっと霊夢!目が怖い!というか等身大は出さないでー!」
「冗談よ」
さらりと私怨バリバリな状態から何時もののほほん春いっぱい巫女に戻り、お茶を啜る。
「まったくもぅ・・・・・霊夢ったら沸騰点ひ・く・す・ぎッ!?」
とりあえず喧しいので鉄球で黙らす。
「で、他は当たったの?」
「いたたた・・・・・永遠亭と紅魔館はあんな状態だから行っても意味が無いとして幽々子のところにもいったけど着てないって言うし」
もろに顔にめり込んだ鉄球の傷跡を摩る紫の始まった抗議に対して霊夢は更に撃ち込んで黙らせる。
けどまぁ藍は本当に何処に行ったのだろうかと思う。紫の話では家の中を探しても居なかったというし、細かいところ、ミスティアのところや慧音のところにも行ったそうだが姿は見えず。一応は駄目亭主に立派と言うほどに仕えている主婦のような藍だがこのような事は初めてだとも言う。
「ちょっと、何で私が駄目亭主になるのよ?」
煩い、等身大ぶちかますぞ。
「・・・・・・・・・・」
ああ、面倒だ。と霊夢は思う。八雲家とは知らぬ仲ではないし、藍からは有り難いぐらいに生活の知恵を拝借してもらっているしたまに料理作りに来てくれる涙物のいい奴だからこのまま居なくなるのは私の生活上の理由として大変危険なことだし探さないわけには行かない。
「霊夢ぅ、藍の私のものよー?」
兎も角として隙間は等身大の下敷きにしてある程度収まったであろう萃香を呼ぶことにした。
「だからといって簡単に見つけれるわけじゃあないよ?」
「駄目ね。全く持って役に立たないわ」
「掘るぞ」
「ごめんなさいゆるしてください掘るのは慧音だけで十分ですからというかあなたまで開眼しないでー」
「どれくらいかかるの?」
「うーん、長くて一刻か二刻ぐらい」
「長ッ!ぜんぜん駄目ジャン!・・・・・・・・caved!!!!」
「ともあれ頼んだわ。御礼は紫の家から獲ってって」
「あいよー」
「・・・・・・後継者が」
「え?何か言った慧音?」
「と言うわけなのよ」
「何がと言うわけなのよ。てか、その隙間大丈夫なの?」
「あ、へーきよ。へーき。経験豊富だから」
「・・・・・・敢えて突っ込まないわ」
何はともあれ霊夢は絶妙な角度から抉られた隙間を連れてまだ来ていないという魔法の森へと向かった。
魔理沙とどっちに先にしようかと思ったが多分、居るかもしれないということでアリス邸に来てみたがどうやら魔理沙は騎乗者として永遠亭の戦争に参加していたようで隙間王と花王との全面対決に巻き込まれて暫く再起不能状態らしい。
「けどまぁこっちも駄目か」
「何処に行くかとか検討は付かないわけ?」
「それが分かったら苦労しないわよ。ところでアリス、一つ質問いいかしら?」
「なに?」
「家の奥から聞こえる亡者の悲鳴のような声はいったいなんでございましょうか?」
「ああ、あれね。メディスンなんだけど」
「・・・・・・・・・で?」
「妙な間ね。まぁいいけど。でね、自分の毒ってどれぐらい強力になるか試したいということでウチに来たんだけど」
「結果は?」
「聞きたいなら聞くより直接目で見たほうがいいと思うからウチに入らない?」
「ごめん、凄く遠慮したい」
「そういう結果よ」
「・・・・・・そーなのかー」
「だから色々大変なのよ」
「なるほどね。どうでもいいことだろうけど紫さんは何時までその状態なんだい?」
「さぁ?思ったよりも深いらしいわよ」
「それはそれで嫌だね」
霊夢+αはそういえばと思い、立ち寄るのを忘れていた香霖堂へと足を運びついでだからお茶もいただこうということになった。
霊夢+αの訪問に苦い顔をした香霖堂の店主、森近霖之助は事情を聞いて表面上は大変だと言いつつも新手の略奪方法と勘違いして最近仕入れた途中で折れた鞘の無い妖剣に取り付かれて迎撃しようとしたが+αによる砲弾により再起不能に陥るもそこは商人根性、略奪を開始される前に復帰し、事情が本当だという説明を受けてようやく妖剣を水をたっぷり入れた瓶の中に放り込んでお茶を出したという話があるが端折る。
「けどまぁ朝から居ないなんてね」
「更には幻想郷を形だけでも片っ端から探したけど居ない」
「まさかだと思うけど間違って隙間に放り込んだとか?」
「あははははは、それは無いでしょう。そんなことをしたら自分の生活が苦しくなるだけじゃない」
「それもそうだね」
「それもそうよ」
「「はははははははははは」」
と、そんな二人の笑い声をよそにこっそりと隙間に入ろうとする紫を霊夢の右手が後頭部をわしづかみ、床にたたき付けると同時に霖之助が何時の間にか瓶から出した妖剣でとりあえず次元斬。
で。
「もうやーめーてーよー」
「駄目です。紫様、ちゃんと罸を受けてください」
「あーん、橙がキビシー!」
結局、何時も通り紫を起こしに来た藍を煩いの理由を一言に隙間の中へポイして、周囲に多大な迷惑と被害を及ぼした八雲家当主は現在、博霊神社の鳥居に逆さまの張り付け拷問中。一方、隙間の中を漂流し得体の知れないものに襲われつつもそこは流石に伊達じゃない九尾の狐、お約束のとおりにあっさり敗北し×××××××な展開を受けており、救出されたときには『怨む』の一言で暫く香霖堂で臨時的な店員として橙と共に厄介になってます。
「ねーねー咲夜ー変なのがぶら下がってるよー」
「お、お嬢様!みちゃ駄目です!変なのが移ってしまいます!」
「変なのじゃないってばー」
「ほほう、八雲家当主はこんな趣味があるとは、これはいいネタですっ!」
「趣味じゃないってばー撮影は止めてよぉー、せめて顔は伏せてー!」
「・・・・・・フッ、無様ね隙間王」
「うう・・・・」
「それでね、妖夢。妖忌がね」
「うわぁ、凄いですねーもっと聞かせてください」
「ええ、良いわよー」
「無視が一番酷い~~~~」
「・・・・・楽しそうだね」
「ええそりゃ勿論」
教訓:式神は大切に扱いましょう。
部分的なパロディ数々と作者の深夜の眠れないハイテンションで方向性が著しく不明のため一部訳の分からない部分が出る可能性があるためご注意を。一部15禁有り。
例年稀に見る大寒波の影響で何処かのくろまく~が無駄にでっかくなっちゃって更に何処かのお馬鹿がノッちゃってくろまく~の肩に乗って永遠亭に何処で覚えたのだろうか『LOS!』と叫びながら障害(ウサギたち)をのして行き叫び声の通り突撃する。
それに呼応したわけではないが大絶賛暇潰し目的として何を思ったか紅魔館の主が全員に永遠亭に突撃令を発したことを切っ掛けに幻想郷初めての試み『第1回紅魔館と永遠亭どっちが上か!?』が開催されたりもしているがんなことは全く持って関係ないと主自ら発言するごく平和なマヨヒガ。平和に包まれる八雲家に一大事があったりするが特に問題もなかったりする。
その日、隙間妖怪とか最強の妖怪とかゆかりんとかKUTUSHITAとか呼ばれている八雲家党首もとい当主が惰眠から目覚めた。
「・・・・・・・・・・うー」
妙な唸り声とともに立ち寝を披露するが暫く(1時間小)経ってもツッコミが無いことに気付き周囲を見渡す紫。
「らーん、わたしおきたよー?」
姿から想像し得ない可愛らしい声で自らの式を呼ぶが返事無し。少し不審に思いながらも最近なって発見した攻略法に基づいて再度チャレンジ。
「らんおねえちゃーん?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「あれ?」
流石に年齢的に不味かったのか少し顔を赤らめながらもノーリアクションに困る。というか困った。
だがそんなことよりも何時もなら起きたらまず寝巻きをひん剥いて洗濯機に突っ込んで丸洗いを行う藍の反応が一切ない。
仕方がないので多分居るであろう藍の式を呼ぶことにした。
「ちぇーん」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「あ、あれ?」
ゆかりん、ちょっと焦る。
「あ、そうね。多分発音が悪かったんだわ。んっ、マ~マ~・・・・・・・良し。ちぇ~ん」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「うわっ最高にハイになるけどちょっとゆかりん危機感を感じちゃうわ!?」
などと叫ぶと
「紫様呼びましたぁ?」
「うひゃあ!」
わざわざ喉を調整してまで呼んだ当の藍の式である橙が真後ろから声をかけてきた。何故か耳元で耳に息がかかるぐらいの距離で。
「チェちぇytyていぇyてyてyていぇ!?」
「ゆ、紫様?寝過ぎでお脳の配線がずれたんですか?」
あまりの驚きのため訳の分からないことを口にした主の主に対してさらりと酷いことを言うが当人には一切聞こえてないのであまり問題はない。
・
・・
・・・
・・・・
・・・・・
「全くもう、橙が何時の間にか気配遮断を習得なんて驚いちゃったわ。そりゃもう心臓を軽くわしづかみされたぐらいに」
「えへへ~最初は藍さまを驚かせようと思ったんですけど居ないから紫様で試しちゃいました」
「まったくもう橙ったら可愛いんだから。フツーに怖いくらいに」
「えへへ~」
こうしてみると微笑ましい光景だが紫の笑顔が引きつり、心臓がバクバクと煩いぐらいに鳴っているのは当人のために秘密だ。
と、紫は今更のように橙がさらりと言った言葉に今回は気付いた。
「ところで橙。藍は?」
「しらなーい」
真正面から笑顔で言うが紫にはぶっちゃけ暗殺者スキルを習得しちゃった橙が怖い。それでも主の威厳としていたって冷や汗の流れる真顔で質問を変える。
「何時から?」
「しらなーい」
「橙が起きたときは?」
「わかんなーい」
「ところで今なんじー?」
「多分午前の9時ぐらーい」
「そっか、それじゃあお風呂に入ろうか」
「はーい・・・・・・・・・え?」
「うにぃ」
「ほら、こうすると気持ち良いでしょ?」
「うにぃ」
取り合えずお風呂に入ろうと思った紫は別に入る必要は無いんじゃないなかなぁと一切思わず橙を伴って入る。最初は抵抗したものの、藍とは違い優しく丁寧な紫の洗い方に身を委ねて幸せそうな橙。けど、ゆかりんは何時暗殺スキルを発動されるか心配で実際はガクガクぶるぶる状態なのだが橙は無論気付いていないはず。
そんなこんなでゆかりん心休まる時は無いままお風呂の時間は終了した。
「うみぃ」
「まだ慣れないと思うけど頑張って一人では入れるようになりなさいね」
「はーい」
と、タオルで橙の体を拭いている紫は手は作業を進めつつもふと気になることがあった。しかしそれを口にしたら橙に警戒されるだろうから紫は静かに丁寧に手を動かす。
「ひゃ!ちょ、ちょっと紫様、そ、そこは・・・・・」
「あら、橙。まだ濡れている部分があるわね」
「ち、違うよ!もう無いよぉ」
「うふふふふふふ、そのようすだと”まだ”ね?」
「ふぇ?」
「大丈夫、私は優しいから」
「え?ちょ、ゆ、ゆかりさまぁ~~~~~~~~~~~~~~~~!」
何やら激しかったらしい。
「うう、藍さまにもされたことがなっかたのに・・・・・・」
「大丈夫、何時か藍もやろうだろうからその予行練習よ」
などと余裕吹いている紫だが最中は常々ビビリ気味で何時橙が逆襲していくるか恐々だったためついつい、何時も通り激しくなったのはゆかりんらしい動揺っぷりなので多分大丈夫だ。
そんなこんなあったが紫は自室へ戻り何時もの服を探すが洗濯中だったことを思い出し、滅多に着ない白いTシャツにジーパンを穿くのだが中々さまになるようで橙がはじめて見るその格好に
『紫様、ずるい』
と言っちゃうほど強調されているそうな。何処がとは言わない。想像で補え諸君。
紫にとって朝食、橙にとって早お昼となった八雲家のご飯の風景だが何時もなら藍がすでに作っているため今回は仕方なしに紫自らかれこれ数百年ぶりの手作りをするわけだが大雑把と作る前に橙に言っておきながらその腕前は一般の主婦以上で何処かの主夫レベルはある腕前で、久し振りに作るというわけで妙なハイテンションにかられ、藍が作る以上のボリュームを作ってしまうがそこは育ち盛りの橙。紫と仲良く7対3に分けて食べたそうな。
食器の洗い物片付け等を済ませると橙は遊ぶ約束があるからと縦回転で出撃、その時紫が思ったのは
「・・・・・・・・・・・・青か。藍の趣味かしらね」
と呟くが今更になって藍は何処に行ったのだろうと再度思考を開始する紫。
「いちいち考えたらキリが無いから素直に探しに行きましょう」
コンマ1秒の世界で思考を簡単にぶっちぎる紫。早速と目の前に丁度顔が入るぐらいの隙間を作り顔を突っ込む。
「おじゃま~うちの式をごふぁ!」
哀れかな突っ込んだ先は運悪く軽く戦争中の永遠亭。紫が見た光景は妙なことをほざきながら殴り合う天才薬剤師こと八意永琳と最強役立たず門番こと紅美鈴との熾烈極めた幻想郷にしては珍しい殴り合いだった。つーか、永琳はそんなキャラだっけ?と思いながらも都合よく殴りを入れてきた実に生意気そうな黒髪のウサギに対してふつふつと私怨が沸いてくる紫。
「ふふふふふふふ、いいだろう。我(わたし)を怒らせるということがどういうことが教えてくれよう!」
ハイパー王気(オーラ)を纏ったゆかりんを止められるものはすでに居ない。姿は某魔法使い、中身は某慢心王、いざ戦地へ!
うわああああああああ!
うひゃあああああああ!
あぎゃあああああああ!
ああああああああああ!
ば、馬鹿な!マヨヒガは今回は参戦予約はなしのはず!?それが何故!?
ふはははははは!に・が・す・か・詐欺兎!
あ、あれぇ?なんで私なのかなぁ?ぜんぜん覚えないなぁ~。
またお前かーーーーーーー!
ふはははは!やるな八意永琳!私の太極拳を持ってしても落とせぬとは!
フッ、貴様こそやるではないか紅美鈴!私の力で落ちぬとは、ただの門番と侮っていたか。
ならばその侮りこそ貴様の敗北だ!今こそ決着をつけてやるぞ!
望むところだ!どちらにせよ師弟関係が背徳的シチュエーションだということをその身を持って知るが良い!
何を言うか!仕えている館の主のお気に入りで側近しかも瀟洒でツンデレなメイド長との冷や汗握る関係の方が背徳的だ!
ぬあー!改めて聞くと背徳的ー!しかし鈴仙の純真さは一級品だぞ!何も知らないから年上の手解きは素晴らしいものがある!
私もそれは否定出来ない!てか、やっぱり年上よね!
ええ、そうね!ビバ年上!
ヒャッホーイ!
レティ!突撃!
■■■■■ーーーー!
ははははははは!見ろ!兎どもがまるで塵(ごみ)のようだ!
まぁーてまてまてまてまてぇい!そこの幻想郷最強を自称するスキマ!その名は私のものだ!やるならやれ!俺(わたし)から先にッ!
ッチ。ネタが纏まってない暑苦しいのが来たね。だが我(わたし)の前に立ち塞がる者は有象無象関係なく容赦はしないわ!
余計なのがキター!
隙間の隙間(ゲートオブゆかりん)!
花王結界(インビジブルゆうか)!
うわーえーりん!えーりん!たすけてえーりん!!
ひあーめーりん!めーりん!たすけてめーりん!!
むっふあー!
ふっほあー!
駄目だこいつらー!
ははははははははは、中々やるな花王(ゆうか)、ならば受けてみよ我が最強の一撃を!
止めはしない。いずれ超えねばならぬ敵だ。
更にこっちはハイなエンディング方面にー!
天地乖離す(スキマ)
約束された(エクス)
総員退避ー!
開闢の隙間(エリシュ)!
勝利の花々(ヒマワリ)!
「てなことがあったのよ」
「嘘つけ」
すっかり永遠亭の竹林を隙間という暴風の虐待を敢行してきた紫は何ら悪びれる様子も無く博麗神社に現れると同時に素面に戻った萃香と言う砲弾を投擲、見事博麗神社の浴室の覗き見を失敗させた。一方、素面萃香はその姿に自然な動作で萌えていた霊夢により一緒に入浴中だったため紫を撃墜すると同時に慌てて原子レベルまで逃走したためその決定的な瞬間を狙っていたブン屋はついでにということで等身大陰陽玉の直撃を食らったため目下ルーミアのお世話になってます。
「もう、本当なんだってば」
ぷんぷんとムカつく表現を行ったため、目潰しを慣行。お陰で某悪役の台詞が聞けて満足する霊夢。
しかし、と思う。紫の服装が何時もの似合わないようで微妙だなぁと何時も思っている如何にもお嬢様的な格好ではなく、幻想郷でも珍しいまっしろなTシャツにジーパンと言う姿。ちくしょう、どうせ私はッ!
「ちょ、ちょっと霊夢!目が怖い!というか等身大は出さないでー!」
「冗談よ」
さらりと私怨バリバリな状態から何時もののほほん春いっぱい巫女に戻り、お茶を啜る。
「まったくもぅ・・・・・霊夢ったら沸騰点ひ・く・す・ぎッ!?」
とりあえず喧しいので鉄球で黙らす。
「で、他は当たったの?」
「いたたた・・・・・永遠亭と紅魔館はあんな状態だから行っても意味が無いとして幽々子のところにもいったけど着てないって言うし」
もろに顔にめり込んだ鉄球の傷跡を摩る紫の始まった抗議に対して霊夢は更に撃ち込んで黙らせる。
けどまぁ藍は本当に何処に行ったのだろうかと思う。紫の話では家の中を探しても居なかったというし、細かいところ、ミスティアのところや慧音のところにも行ったそうだが姿は見えず。一応は駄目亭主に立派と言うほどに仕えている主婦のような藍だがこのような事は初めてだとも言う。
「ちょっと、何で私が駄目亭主になるのよ?」
煩い、等身大ぶちかますぞ。
「・・・・・・・・・・」
ああ、面倒だ。と霊夢は思う。八雲家とは知らぬ仲ではないし、藍からは有り難いぐらいに生活の知恵を拝借してもらっているしたまに料理作りに来てくれる涙物のいい奴だからこのまま居なくなるのは私の生活上の理由として大変危険なことだし探さないわけには行かない。
「霊夢ぅ、藍の私のものよー?」
兎も角として隙間は等身大の下敷きにしてある程度収まったであろう萃香を呼ぶことにした。
「だからといって簡単に見つけれるわけじゃあないよ?」
「駄目ね。全く持って役に立たないわ」
「掘るぞ」
「ごめんなさいゆるしてください掘るのは慧音だけで十分ですからというかあなたまで開眼しないでー」
「どれくらいかかるの?」
「うーん、長くて一刻か二刻ぐらい」
「長ッ!ぜんぜん駄目ジャン!・・・・・・・・caved!!!!」
「ともあれ頼んだわ。御礼は紫の家から獲ってって」
「あいよー」
「・・・・・・後継者が」
「え?何か言った慧音?」
「と言うわけなのよ」
「何がと言うわけなのよ。てか、その隙間大丈夫なの?」
「あ、へーきよ。へーき。経験豊富だから」
「・・・・・・敢えて突っ込まないわ」
何はともあれ霊夢は絶妙な角度から抉られた隙間を連れてまだ来ていないという魔法の森へと向かった。
魔理沙とどっちに先にしようかと思ったが多分、居るかもしれないということでアリス邸に来てみたがどうやら魔理沙は騎乗者として永遠亭の戦争に参加していたようで隙間王と花王との全面対決に巻き込まれて暫く再起不能状態らしい。
「けどまぁこっちも駄目か」
「何処に行くかとか検討は付かないわけ?」
「それが分かったら苦労しないわよ。ところでアリス、一つ質問いいかしら?」
「なに?」
「家の奥から聞こえる亡者の悲鳴のような声はいったいなんでございましょうか?」
「ああ、あれね。メディスンなんだけど」
「・・・・・・・・・で?」
「妙な間ね。まぁいいけど。でね、自分の毒ってどれぐらい強力になるか試したいということでウチに来たんだけど」
「結果は?」
「聞きたいなら聞くより直接目で見たほうがいいと思うからウチに入らない?」
「ごめん、凄く遠慮したい」
「そういう結果よ」
「・・・・・・そーなのかー」
「だから色々大変なのよ」
「なるほどね。どうでもいいことだろうけど紫さんは何時までその状態なんだい?」
「さぁ?思ったよりも深いらしいわよ」
「それはそれで嫌だね」
霊夢+αはそういえばと思い、立ち寄るのを忘れていた香霖堂へと足を運びついでだからお茶もいただこうということになった。
霊夢+αの訪問に苦い顔をした香霖堂の店主、森近霖之助は事情を聞いて表面上は大変だと言いつつも新手の略奪方法と勘違いして最近仕入れた途中で折れた鞘の無い妖剣に取り付かれて迎撃しようとしたが+αによる砲弾により再起不能に陥るもそこは商人根性、略奪を開始される前に復帰し、事情が本当だという説明を受けてようやく妖剣を水をたっぷり入れた瓶の中に放り込んでお茶を出したという話があるが端折る。
「けどまぁ朝から居ないなんてね」
「更には幻想郷を形だけでも片っ端から探したけど居ない」
「まさかだと思うけど間違って隙間に放り込んだとか?」
「あははははは、それは無いでしょう。そんなことをしたら自分の生活が苦しくなるだけじゃない」
「それもそうだね」
「それもそうよ」
「「はははははははははは」」
と、そんな二人の笑い声をよそにこっそりと隙間に入ろうとする紫を霊夢の右手が後頭部をわしづかみ、床にたたき付けると同時に霖之助が何時の間にか瓶から出した妖剣でとりあえず次元斬。
で。
「もうやーめーてーよー」
「駄目です。紫様、ちゃんと罸を受けてください」
「あーん、橙がキビシー!」
結局、何時も通り紫を起こしに来た藍を煩いの理由を一言に隙間の中へポイして、周囲に多大な迷惑と被害を及ぼした八雲家当主は現在、博霊神社の鳥居に逆さまの張り付け拷問中。一方、隙間の中を漂流し得体の知れないものに襲われつつもそこは流石に伊達じゃない九尾の狐、お約束のとおりにあっさり敗北し×××××××な展開を受けており、救出されたときには『怨む』の一言で暫く香霖堂で臨時的な店員として橙と共に厄介になってます。
「ねーねー咲夜ー変なのがぶら下がってるよー」
「お、お嬢様!みちゃ駄目です!変なのが移ってしまいます!」
「変なのじゃないってばー」
「ほほう、八雲家当主はこんな趣味があるとは、これはいいネタですっ!」
「趣味じゃないってばー撮影は止めてよぉー、せめて顔は伏せてー!」
「・・・・・・フッ、無様ね隙間王」
「うう・・・・」
「それでね、妖夢。妖忌がね」
「うわぁ、凄いですねーもっと聞かせてください」
「ええ、良いわよー」
「無視が一番酷い~~~~」
「・・・・・楽しそうだね」
「ええそりゃ勿論」
教訓:式神は大切に扱いましょう。
ハイテンションすぎるぜ!
あぁ、これはらっきょだ。
「この泥棒鼠。殺しておけばよかった」
パチェ萌えるよパチェ。
というかアサシン橙かよw