Coolier - 新生・東方創想話

『紅き月華の狂奏曲』   後編

2006/01/30 05:31:37
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~前回までのお話~

魔理沙とパチュリーの合作魔法結界。
その実験に強制的に付き合わされることになった霊夢、レミリア、咲夜。
傍迷惑なその結界の名は…確立式強制自白結界『ご機嫌いかが』。
これにより、サイコロで出た目のお話をしなければ、霊夢でさえ結界外へ出ることは適わない。
サイコロの目は、
 『今までで一番悲しかったこと』
 『今までで一番悔しかったこと』
 『今までで一番嬉しかったこと』
 『今までで一番怖かったこと』
 『初恋の話(克明に。勿論相手も)』
 『自由に選ぶべし』
この六つ。

一番手、十六夜咲夜
『今までで一番悔しかったこと』
 …自らのコンプレックスの根源暴露によって撃沈

二番手、博麗霊夢
『今までで一番悲しかったこと』
 …賽銭の有無を語ることで当然のように難を逃れる

三番手、パチュリー=ノーリッジ
『自由に選ぶべし』
 …『今までで一番嬉しかったこと』を選んでセーフ

四番手、霧雨魔理沙
『初恋の話(克明に。勿論相手も)』
 …轟沈…そうとしか言うべき言葉がない…合掌

そして、五番手、レミリア=スカーレット
『今までで一番怖かったこと』
         


~~~



「これはずっとずーっと昔。
 霊夢も魔理沙も咲夜も…パチェも生まれる前のお話よ
 私ことレミリア=スカーレットが…幻想郷に来たばかりのころのお話」

~~~~~

私、レミリア=スカーレットは幻想郷に来る前の記憶はほとんどない。
産まれ落ちて間もなく、一族は旅に出た。
その間はずっと希薄な毎日を過ごしていたから。
そして…
今から約五百年前…正確に言えば495年前、私は幻想郷へとやってきた。
長い旅の末辿り着いた東の果て。
嫡子であり、次期当主となる私もそれに随伴した。
それは、私が既に当主に次ぐ力を持っていたのも大きな理由の一つ。
吸血鬼という種族が旺盛を奮った欧州から、一族がこんな極東の辺境を訪れたのには訳がある。
先代のスカーレット家当主の奥方が臨月を迎えたのだ。
その安静地として選ばれたのが、昔、ジパングと呼ばれていた国。
しかし、その国でも文明は産声を上げた時代。
私達が行く当ては、極東に創られた妖怪達の楽園…幻想郷しかなかった。

~~~~~

「ねぇ…その先代のスカーレット家当主ってレミリアの…」
「…そうなるわね」
「じゃあ、その奥方とやらが身篭っていたっていうのは…」
「そういうこと」
レミリアは優しく微笑んだ。
それは今、この部屋にはいない生意気な幼女に向けているように見えた。

~~~~~

幻想郷に入ってすぐ、私達が始めたことは自分達の根城探しだ。
当主、奥方、私、そして諸々の従者達という大所帯。
貴族たる我々に相応しく、そして「力」が集まっている場所を探せ、と当主は言った。
従者がその命を受け散っていく。
当主自身も探しに出た。
残されたのは、私と身重の奥方、そして見張りは一人。
それはチャンスだった。
産まれ持って吸血鬼の強大な力を兼ね添えていた私は、今まで当主の強い庇護下にあった。
しかも、それだけの力を持ちながら、私は自らの特異能力を発現出来ていなかった。
それがいつ、どのような形で現れるかわからない。
嫡子ということもあった。
そのための庇護…いや、監視。
だから、一人だけで自由にさせてもらった記憶は無い。
いつも共の者が傍にいた。
でも今は…
見張りはたったの一人だけ。
その一人も奥方の世話で手一杯。
だからチャンス。
私は魔力を隠蔽しながら霧と化す。
そして、その場をそっと離れた。
私もこの幻想郷という場所と見聞してみたかった。



パタパタと羽をはためかせ、私は初めて来た土地の空を飛ぶ。
「月はどこでも同じなのね」
あと二日で満月という頃。
どうにも血が疼く。
「あはははははははははは!」
大笑いしながら月明かりの下で踊った。
目的は忘れ、ただひたすらにはしゃいで遊んだ。
一人でこうやって自由に飛ぶ。
なんて楽しいのだろう!
私が腕を一振りすれば大木はひしゃけ、一蹴りすれば地は割れる。
そうやって暴れていると、森に隠れていた矮小な輩が蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
私は自分の力をこうやって振るわせてもらったことはなかった。
吸血鬼の力とはこんなにも強大だったんだ。
「あはははははははははは!!」
愉快で堪らない。
私は吸血鬼! 私は強い!! 私は最強だ!!!
今の当主なんて、すぐに追いやってやる。
そうすれば、真の意味で敵はいなくなる。
こんな極東の果てに私に敵う奴なんているわけない。
私がこの幻想郷とやらの王になってやる!
「あはははははははははは!!!」
楽しい。
楽しくてしょうがない。
スカーレットという名の恐怖が来たことを、この地にいる者全てに教えてやる。

   ドゥ!

私が放った力は、森を切り裂き燃え上がらせた。
これは狼煙。
紅い月が来たという狼煙なのだ!!

すでに東の空が明るく染まりつつある。
一晩中暴れ回り、仮の宿というべき大木の袂に急いで戻ると、ちょっとした騒ぎになっていた。
それは勿論、私という跡継ぎが姿を消していたからだ。
当主にこっぴどく怒られた。
「う~~~」
まだ、目の前にいる者の方が強い。
だから、私は従うしかない。
ふて腐れた顔で、お説教を聞いたふりをしていた。



翌日の夜、魔力を感じて目が覚める。
眠たい目を擦りながら、当主を含めた全員が輪を作っていた。
その中心に座り込む者が、呪文の詠唱をしている。
「ふーん…」
その呪に聞き覚えはなかったが、何をやっているのかは大体見えた。
結界術に長けた従者の一人が、幻想郷の地脈とやらを探り、根城に適した地を探すことになったのだ。
確かに、行き当たりばったりで探すよりは建設的。
最初からやってれば良かったのに…と思ったが、口には出さなかった。
魔方陣の真ん中で、従者が地に剣を突き刺している。

   ヴォーーーン…

剣が光を帯び、続いて魔法陣の紋様が輝きだした。
詠唱を続ける術者。
やがて、光は沈静化する。
やや疲労を顔に浮かべた従者が立ち上がった。
大結界とやらのお陰で、彼の術は著しく制限を受けていたようだ。
おぼろげなニュアンスが解かっただけ。
現状で力が集まっていると解かった場所は数箇所。
寂れた神殿。
石段の上。
出口のない家。
林の中。
境の廃棄場。
そして…湖の島。
当主の選択は、最後に挙げられたそれになった。
まず、他に比べて場所の特定が容易そうだということ。
そして、周りが湖という堀に囲まれているなら、外敵は地続きよりは少ないだろうという考えだ。
納得。
私達は従者を含めても大した数はいない。
仮に何かあったとしても、その場所が少ないほど守りやすいということらしい。
でも、それなりのリスクを私達も背負う。
流水を渡れない私達は、下手をすれば自分達の退路を自ら絶ったことになる。
もっとも…
私達、吸血鬼に敵う奴なんているわけないけど。

まずは、地理を詳しく調べるためにも、現地の生き物を確保することになった。
程なくして、風に乗って飛んでいた一人の妖怪少女を拿捕する。
「だからー、私は急いでいるんですよー!」
連れて来られた少女は、黒い羽根をパタパタさせながらご立腹だ。
「昨日の夜に西の森が焼け野原になったんです! その犯人が今日も来るかもしれないんですよ!!」
特ダネが逃げる、大会に間に合わない、と少女は喚き散らすだけで質問には答えない。
「………」
森の焼け野原…。
私の脳裏に昨晩の光景が蘇る。
ポンポンと、私は彼女の肩を叩いた。
その犯人とやらが見つかるはずがない。
だって、ここにいるから。
「……?」
しかし、私の機微に全く気づかない少女はハテナ顔で肩を叩いた私を見ている。
見た感じ、少女の年齢は私より上だろう。
しかし、感じる「力」に関しては私に比べて小粒ほど。
他愛もない。
「いいから質問に答えなさい」
私を彼女の肩に置いた手を握る。
「……う」
夜の王たる種族の圧倒的な力
ぎりぎりとした感触が手のひらから伝わってくる。
少女は一瞬だけ顔をしかめた。だが…
「何ですか?」
と、こちらの目を見つめてくる。
(こいつ…!)
わかる。「力」を隠してる。
次の瞬間、巻き起こる突風。
「くっ!」
余りの風圧に、少女の肩を掴む手を離してしまった。
それと同時に、彼女の両脇にいた従者からの悲鳴。
少女は奇妙な形をした靴で従者達の足を踏みつけていた。
そして…

   びょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

旋風と共に私の前から姿を消した。
風で視界が塞がれる。
(どこに…?)
見回すと、再び風。
その風の元を目で追うと、高い木の枝に彼女は立っていた。
「あんまり怒らせないでくださいよ」
そう言って、少女は小さく毒づいた。
「しょうがないから、教えてあげます」
彼女にしても、これ以上構われて時間を浪費するのは惜しいのだろう。
「ここからと北東にまっすぐいくと、大きな湖があります
 あなたたちが言ってるのはたぶんそこです」
用は終わったとばかりに、少女の姿が宙に浮く。
そして、背後を向き飛び去ろうかというところで、ぴたりと止まった。
「あ、そうそう。言い忘れてました。
 まだ確証はとってないんですけど…
 あの辺りには物騒な噂がありますから、気をつけた方がいいですよ」
言うやいなや、少女の姿は掻き消える。
移動したのはわかった。
しかし、それを目で追うことは全く出来なかった。
「………」
私達は少女のいた枝の先を呆然と見つめていた。
「…くくく…」
その声に、当主と従者達が私の方を見る。
私は…笑っていた。
自分でも気づかないうちに笑みを浮かべていた。
(…おもしろい!)
あのスピード。
不意を衝かれたとはいえ、吸血鬼さえ翻弄する身のこなし。
それに、少女が言っていた物騒な噂とやら…
ここは…幻想郷は…退屈せずにすみそうだ。
私はこれからのことに思いを馳せ、自分の身を震わせた。



休憩を入れつつも木々の影から影へ移動を続け、翌日の夕方には私達は湖に到達した。
いつもなら、寝ているはずの日中に活動したので、そろそろ眠くなってしまうのだが…
湖の赤い水平線。
そこに、昇り始めたばかりの満月が見えた。
そう。
今宵は私達の時間。
身体を滾る衝動は、眠気などをはるかに凌駕して駆け巡る。
当主以下、従者達も同様に、目を爛々と輝かせていた。
我々の前には何も存在できない。
ただ…全てを屠るだけ。
「ふふふ…」
ぬらりとした牙を携えて、私は湖を見つめる。
水平線の赤は次第に黒と融合し、その時が近づいて来るのを知らしめる。
あと少しで日が沈む。
そうすれば…
「ん…?」
…何かが聞こえた。
私は聞き耳を立てた。
警戒しながら、周囲を探る。
これは…歌だ。
しかし、どこから聞こえてくるのかはっきりはしない。
当主はさして気にしている様子も無いが、従者達はあちこちを見回している
歌は森と共鳴して、やがてはっきりとした言霊となった。

   ~ここからさきは~紅魔館~♪
        ~紅き妖魔の憑く館~♪

   ~行きはよいよい~帰りは無い~♪
        ~赤髪鬼子に気をつけろ~♪
             ~傍に近づきゃ~この世にさらば~♪

~~~~~

「って、ちょっと待て!」
魔理沙が慌ててレミリアの話に割って入った。
「お前、今、紅魔館って言ったよな?」
「ええ、それが?」
「だって紅魔館は紅魔館だろ。それは…」
「あなたがいるからよね」
レミリアの二つ名は「紅い悪魔」。
そのため「紅魔館」と呼ばれていることは、霊夢も魔理沙もよく知っている。
「そうね、私がいるからここは紅魔館」
「………」
「………」
紅魔館に住むパチュリーと咲夜にもそれは当然のことだ。
現に二人が初めてこの館に訪れた時もそうだった。
近隣の魑魅魍魎は、目の前の少女に畏怖を抱いていた。
だからこそここにやって来たのだ。
「でもね…」
全てを承知の上でレミリアは微笑む。
「紅魔館は紅魔館。
 それはすでに『在った』のよ」

~~~~~

湖に浮かぶ月。
それは暗い闇の世界を白銀光に彩る。
とうとうやって来た。
当主が地を離れると、それに続いて従者達の身体が宙に浮く。
私も羽をはためかせて空に身を投じた。
満月の夜。
血は滾る。
だけど…私は何か嫌な感じがしていた。
こう…背筋をぞわりぞわりと這いずる様な不快感。
(せっかくの夜なのに…!)
気分が悪い。
これをあいつらは感じないのかしら。
前に飛ぶ当主らを睨む。
「あれ…?」
当主の姿がぶれて…いや、霞んで見える。
なんだろう?
しかし数回の瞬きを繰り返すと、視界は元に戻った。
「………」
錯覚…この私が。
(…ばからしい)
それを否定して、私は空の進軍を続けた。



広い湖。
立ち込める霧。
そして、見えてくる陰。
陸地だ。
ここが目的地。
当主を先頭に、降り立とうと高度を下げる。
やがて、その島に聳える建造物が見えた。
古城だ。
一族の故郷にあるような城…とまではいかない。
朽ち果てる寸前の館と言うべきか。
「ここが…紅魔館…」
ボロボロの城壁。
大きな時計塔。
そして…この「力」。
ここが幻想郷の中でも力に溢れた場所の一つであることは、私にも十分に解かった。
それを肌で感じたのだろう。
当主は嬉しそうにここを根城にすることを宣言していた。
奥方も、安住の地が見つかったことに安心して息を吐いていた。
そのとき…

   ゴーン…ゴーン…ゴーン…

突然鳴り響く鐘の音。
それは時計塔を中心に、辺り一帯に響き渡る。

   ゴーン…ゴーン…ゴーン…

鐘の音と共に、徐々に霧が晴れていく。
私が孕んでいた嫌な感じ。
それはその響く音色と共に大きくなる。
視界が晴れていくのと対称的に、心に靄がかかっていく。
そして…
霧は晴れ…
慈しむべき満月が…その姿を現した。
月光が世界を照らす。
その先に…
「それ」はいた。



少女。
赤い髪の少女がそこにいた。
みすぼらしい襤褸を纏っている。
表情は見えない。
(何だろう?)
少女が何かわからない。
私達吸血鬼は、言うなれば捕食者だ。
だからこそ目の前に立つ者が、餌か同類かくらいはわかる。
即ち、人間か妖怪かくらいは解かる。
けれど、この少女が何なのか解からない。
これが…歌で聞こえた紅き妖魔。赤髪の鬼子。
「あんたらは?」
少女は真っ先に当主に声を掛けた。
貴族の誇りだろう。声高らかに自分達の素性を語る。
吸血鬼という夜の王たる種族と、スカーレットの名を。
「ふーん…」
当主は続ける。
ここに我々が根を下ろすと。
そして、月により満ち足りた魔力を解放する。
これは体のいい脅しだった。
道を譲れ。
明け渡せ。
さもなくば…
だが、顔を上げた少女に浮かぶ笑み。

   どぐっ!

響く音。
そして…
当主の背中から生える、小さな手。
私も奥方も従者達も呆気に取られてその光景を見つめていた。
しかし、すぐに冷静な思考が働く。
私達、吸血鬼には弱点が多い。
だが、それを補って余りある不死性がある。
しかも今夜は満月。
身体を貫かれたくらいではダメージにすらならない。
だが…
当主は…
霧散した。
文字通り、塵も残さずに。
全ては一瞬のこと。
当主は…「お父様」は…
無に帰った…
「………」
誰もが言葉を失っていた。
そんな中、少女が小さく呟いた。
「言い伝えって本当だったんだ。吸血鬼は木の杭を心臓に打たれると死ぬって」
感心したように自分の手刀を見る。
その手には、杭どころか一片の木片すら握られてはいない。
「木に似せただけなんだけど、まさか効くとはねー」
呑気にそうのたまう。
「………」
ありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえない………
パニックに陥る思考。
しかし、それを現実に引き戻したのは、切り裂くような奥方の悲鳴だった。
大きなお腹を抱えながら白目を剥いて絶叫している。
そして…事切れた。
それを合図に、正気に戻った従者たちが一斉に彼女に襲い掛かる。
だが、ダンッと地を蹴って少女は大きく距離を取った。
「止めといた方がいいよ。だって今の人があんたらの中で一番強かったんでしょ」
さっき、少女は真っ先に当主に話し掛けた。
始めから解かってたんだ、こいつには。
そして、氷解する。
ずっと感じていた不快感の元凶が…
目の前の少女であることを。

「止めなさいよ~」
もう興味がないとばかりに、少女は従者達を軽くあしらっていく。
彼等とて、そこらの妖怪など一瞬で屠るだけの力は持っている。
それが束になってかかっても、まるで赤子扱いだった。
奇妙な動き。
しかし、理に適った体捌き。
少女の身体が独楽のように回ったかと思うと、そこにいた従者は端から崩れ落ちていく。
そしていつしか…
立っているのは少女と私だけになっていた。
「ふー」
彼女は砂埃を払いながら、ゆっくりとこちらにやってくる。
「あれ?」
けれど、立ち止まった。
「ごめんね、あんたの方がさっきの人より強かったみたい」
そう言って微笑んだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
その瞬間私は弾けた。
全てを切り裂く爪。
吸血鬼の最大のパワーで、最速のスピードでそれを奮う。

   がぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!

響く金属音。
それを彼女は「素手」で受け止めていた。
「あぶないな~」
彼女の表情は変わらない。
私は左手の爪も振り下ろす。

   がぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!

それは彼女の残された右手によって防がれる。
「う~~~!」
私は唸り声を上げながら、両腕に力を込める。
びしびしと音を立てて、少女の足元の地面が割れていく。
「いいね!」
ようやく彼女の顔から笑みが消える。
そして、真剣なものに変わった。
「私と力で互角に渡り合える奴なんて初めてよ!」
地面の罅はますます大きくなっていく。
いける!
「けれど!」
「えっ!?」
次の瞬間、私の視界はぐるんと回転する。

   どがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

「かはっ!」
背中に走る衝撃。
私は城壁に叩きつけられていた。
一体何が起こったかわからない。
パワーでは私が僅かに勝っていたはずなのに…
「まだできるよね!」
少女は微笑む。
接近戦は分が悪い。
ならば…
「紅符『スカーレットシュート』!!」
五方向に拡散する大玉と、それに追随する小玉。
「………」
拡散した弾幕はあいつの逃げ道を完全に断った。
「あんたは…選択を誤った…」
彼女はそう言い放ち、地を蹴り一直線に跳んでくる。
ここ! ここで!
「必殺『ハートブレイク』!!!」
私は、私が持ち得る最大の技を出す。
赤い光の矢。
退路のない彼女に向かって飛んでいく。
それが少女を貫く!
…はずだった。
しかし、それは少女の身体を沿う様に『二つに別れて』弾け飛ぶ。
「えっ!?」

   ドグッ!

鈍い音。
少女の拳が、私のお腹に決まっていた。
「え……?」
なんで…
「言ったでしょ」
彼女は深い溜息をつく。
「あんたは選択を誤ったって」
「う~…」
私は余りの痛みに蹲る。
…こんなの知らない…
…こんなことされたことない…
でも…
…負けたくない!
私は吸血鬼だ!
誇り高い夜の王なんだ!
そして、今夜は…
空に光る満月。
その光は私を癒していく。
私は立ち上がった。
「へー」
少女が感心した表情でこちらに視線を向ける。
「弱点さえ突かなければ、本当に不死身なのね」
すっと彼女が構えを取る。
こいつに勝つには…やっぱりパワーしかない!
圧倒的な「力」で捻じ伏せる!!
「くそ、いいところで」
不意に彼女が明後日の方向を見て呟いた。
そして、目の前の少女に当てられた不快感と同等の戦慄が身体を走り抜ける。
「くっ」
私と少女は咄嗟に跳躍してその場を離れる。

   ズバァァァァァァァァァァ!

私達がいた場所を、紫色の閃光が薙ぎ払った。
「また、おまえか!」
少女は頭上に向かって叫ぶ。
その先には、背を向け宙に浮く人影一つ。
「通りすがりのお二人さん。
 ちょいとお時間良いかしら」
紫を基調にしたドレス。
手には扇。そして、傘。
何より目を引いたのが、欧州のカーニバルで被るような仮面だった。
「あらあら、何やらお取り込み中でしたかしら」
「解かっててやったわね」
仮面の上からでは表情はわからない。
だが、この人物は間違いなく笑っているだろう。
「うぅ…」
嫌な感じ。
不快感というものに区別があるのなら…
目の前の少女はさっぱりとした不快感。
頭上の女性はおぞましい不快感。
「今日も勧誘に来ましたの」
「言ったはずよ、お断りだって」
「だってダンディーなおじ様は親友のお手つきだし、
 あの人間は能力的に不足無くても束縛できないし、
 最後の一匹にいたっては、いまだ石の中で不貞寝中なのよ」
ふりふりと傘を振る。
「現状で手出しできるのがあなたくらいなの、候補者の中で」
「いい迷惑ね!」
少女は威嚇するような視線を向ける。
「ねぇ、あんた」
「え…?」
彼女は上空を見上げたまま、私に言った。
「今すぐここから逃げなさい、巻き込まれたくなかったら」
「いいえ、逃がさない」
女が仮面の下でニタリと笑ったのが解かる。

   ズバァァァァァァァァァァ!

あの紫色の閃光が、在り得ない数箇所から同時に発せられた。
逃げ場がない。
「く…!」
私は目を閉じて、直撃を覚悟した。
………。
しかし、いつまで経っても衝撃は来ない。
薄目を開ける。
そこには、私を庇う様に少女が立っていた。

   バシィィィィィィィィィィ!

閃光は少女を軸に二つに割れている。
いや、違う!
(彼女を軸に消えてる…!)
余剰分が左右に別れて散っているだけで、本流のほとんどが彼女の身体にぶつかった端から消滅している。
「弾幕は無駄だって解かってるでしょ!」
「相変わらず便利な能力ね、それ」
ますます欲しいわ…そう呟く。
「うるさい、とにかく狙いは私なんでしょ。この娘を巻き込むな!」
「だってその娘は吸血鬼。珍しいし、その娘でもいいかなぁって」
微笑みながら、女は傘を振る。
次の瞬間、私と少女を取り囲むように何かが開いた。
まるで世界が解れたかのようにぽっかりと空いた穴。
虚空と呼ぶのが一番相応しい。
「飛んで!」
彼女が私の手を引いた。
私と少女がいた場所を高密度のエネルギーが満たす。
あの虚空から閃光が発射されていた。
あそこにいたら間違いなく…
「残念だけど本命はこっちなの」
女の声。
飛び上がった私達の真上に開いた虚空。
そこから傘が飛び出した。
「あっ…」
そこにあるはずない頭上の女の腕がその傘を握っている。
「あぅ!」
それから私を庇って、少女は腕を防御に出した。

   ゴスッ!

鈍い音と共に、私の手を引いていた少女を弾き飛ばす。
そして、私もその反動で地面に叩きつけられた。

   ボゴォォォォォォォォォォ!!

「いたっ…!」
それは、私が先程少女にやられたものなど比較にならないほどの衝撃。
「くぅ…」
私は必死で痛みに耐え、呼吸を整える。
(こんなのの直撃を喰らったあの娘は…)
半身を起こして辺りを見回す。
「あ…!」
その先で少女は倒れていた。
腕が原型を留めていない…潰されてる…。
「あああ…」
間違いなく私のせいだった。
さっきのエネルギー体の消滅がこの娘の能力なら、私の手を引いて飛び上がる必要は無かった。
飛び上がった先でも私を庇った。
私は…吸血鬼。
満月の夜の長。
そのはずなのに…
「大丈夫よ、心配いらないわ」
苦悶の皺を浮かべても、少女は微笑み私を見た
彼女は立ち上がる。
傷ついた腕に残された方の掌で触れる。
そこから発せられる淡い光。
「え…」
瞬く間に彼女の腕は元通りになった。
「本当に便利ね、それ」
私は頭上を睨む。
傘の女はゆっくり地上に降りてきた。
「汎用性という意味では、私の能力より優秀なんじゃないかしら」
「そうかもね」
元通りになった腕をぐるぐる回した後、少女が構える。
虚空から再び閃光。
それは彼女の前で掻き消えた
彼女の能力を確認するために出したかのようだった。
「全ては『力』の使い方次第。
 使うってことは消費するってこと。
 そして消費するっていうのは…何かを生み出すっていうことなのよ!!」
そうか…
私は彼女の能力の本質を理解した。

私達は皆、生まれながらに『力』を持っている。
その力を使って色々なことをする。
それが足りなくなったら何かを摂取して、新たに「力」を補っている。
これが私なら…
力を使って、吸血鬼としての能力を、パワーを、スピードを生み出す。
足りなくなったら「血」を摂取…いや、消費して「力」を補充する。
彼女の能力というのが「力」を「使う」ことに長けた能力だとしたら…
弾幕とて「力」の結晶だ。
彼女はそれさえも制限無く「力」として消費できるとしたら…
周囲の「力」を消費して自らの「力」を生み出す永久機関。
そして、その無尽蔵な「力」を「使う」形にも制限がないとしたら…

彼女の周囲から『力』が溢れ出る。
それは霊力にも、妖力にも、魔力にも…いかなる形にも見えた。
個でありながら全、全でありながら個。
彩り鮮やかな華となって少女を体現する。
「はっ!」
ダンッと彼女が地を蹴る。
今までの速さの比じゃない。
「く…」
その速さに面食らったのか、女は焦る様に虚空に消え、別の場所に姿を現した。
「はっ!」
地と同じように空を蹴り、少女は女に向かう。
女はさっきと同じように虚空に隠れて、後方に現れる。
それを少女は追う。
彼女は速い。
だけど軌跡を描かない女の虚空を使った移動に追いつくことはできないでいた。
女が現界した瞬間そちらに向かっても、その時には既に女は別の場所に移動した後だからだ。
私には目で追うことすらほとんどできていない。
それでも必死になって高速移動を繰り返す二人を見ようとした。
せめて、あの女の移動する先さえ正確に予測できれば…
私は目を凝らす。
必死で見えないものを見ようとした。
「く…」
だめ…
追いつかない。
頭が割れるように痛い。
でも…
瞳孔を開く。
見なきゃ…
何としてもこの先を見なきゃ…
あの娘は私を庇ってくれた。
今度は私が助けたい!
私が…

   サァァァァァ…

その時、視界に紐のようなものが広がった。
(何これ…?)
私の目はどうにかなってしまったの…
幾重にも重なる糸の束…
これは…?
私は糸に触れる。
そして…理解した。
これは…私の能力なんだ!
今まで発現できなかった、私の力。
私だけの力!
糸の束を撫でると全てが解かる。
それは、現在から悠久へと繋がるもの。
無限に広がり続けるもの。
運命の糸!!
それならば…
あるはず!
私はさらに目を凝らす。
そして…見つけた。
それを勢いよく引くと同時に、私は力の限り叫んだ。
「十三手先、月を目指して!!」
高速移動を続ける彼女に、この声は届いただろうか。
いや…届いていなくてもいい。
もう、私には『解かって』るんだ。

「はっ!」
彼女は地を蹴った。
そして、女が次の場所に現れる前に、少女は宙を蹴り月に向かう。
その先に女は現れた。
「え…!?」
女は驚いた様子で慌てて移動を開始する。
彼女の方が速い。
しかし、女の現れた位置が少しばかり遠かった。
このままでは間に合わない!
(私の能力は不完全だったの…?)
しかし、それは杞憂だった。
彼女が叫ぶ。
「必殺『ハートブレイク』!!!」
彼女から放たれる紅い光の矢。
(そうか…あの娘の能力は…)
力を「使う」方法に制限はない。
それは全てを体現できることと同義なんだ…。
私の技だったもの。
けれど、私のものよりずっと速く、すっと大きい。
あれはまるで…

   ドゥッ!!!!

神槍と化した紅い閃光が女を貫く。
女の傘と仮面が宙を舞った。
ゆっくりと落下して行く身体。
しかし、それは途中で掻き消えた。
「危なかったわ~」
その声は城門の上から聞こえてきた。
そこには貫かれたはずの女が背を向けて座っている。
「咄嗟にここに通り道を創らなかったらやられてたわね」
女の背にはぽっかりと空いた虚空。
そこに神槍を通過させた…?
「でも、こんなのはこりごりなので、あなた達に手を出すのは暫く止めるわねー
 そうねー…五百年くらいは止めましょうか」
そう言って、女は宙に大きな虚空を開く。
「さてと…今から石の中に寝てる子を起こしに行くとしますか…」
虚空に身を投じる。
「百年経っても~石の下~♪
 千年経ったら~石の中~♪」
呑気に歌いながら女は消えた。
私と少女は、呆気に取られてそれを見ていた。


「はふぅ…」
私はヘタリこんだ。
初めての特異能力発現。
それは私の魔力も体力も満月の恩恵も、全てを空っぽにした。
もう何も残っていない。
大の字になって寝転んだ。
自分から地べたでこんなことをするのは初めてだった。
夜空には丸いお月様。
そして…それを遮る影。
少女だった。
「………」
「………」
「楽しかったね」
彼女の問いかけ。
「うん、楽しかった」
私はそれに答えた。
「今はまだ私の方が強いけど…
 千年後にはわからないわ、これは」
「五百年で十分よ」
私にとっては大した月日じゃない。
そして、それはおそらく彼女にとっても。
「そのくらいたったら、あんたとは最高に楽しい時が過ごせそうね」
「種目は何で?」
「肉弾戦でも弾幕でも。まぁ、私に弾幕は効かないけど」
多分彼女は、私が目覚めた能力が何なのか、おおよそ理解してるんだろう。
だから、こんなにも楽しそうなんだ。
出会った時からずっと浮かべ続けていた少女の笑みの理由。
彼女と同じものが、私の中にあるのが今は解かる。
「あんたはまだまだ発展途上のお嬢様ね。
 鍛えるには時間かかるよ」
「少なくとも五百年かしら」
私は笑った。
「それまでは私が守ってあげるよ
 あなたが私より強くなる…その時までは
 ねっ、お嬢様!」
そう言って、彼女は手を差し出した。
「………」
改めて少女を見る。
歳は私よりも上だろう。
襤褸を纏ってはいるけど…きれいだった。
月明かりにその赤い髪が映えて、本当に綺麗だった。
そして、藍色の瞳は吸い込まれるような深淵。
その奥から、糸が一本垂れ下がる。
それは、彼女の手の平に続いていた。

それを掴むのが悲しかった…お父様は彼女に殺されたのだから。

それを掴むのが悔しかった…私は彼女に負けたのだから。

それを掴むのが怖かった…私は今まで、こんな感情を抱いたことはなかったから。

けれど私は掴む。
嬉しかった。
この糸の先に繋がる未来が…
能力なんて使わなくても…
素晴らしいものになると確信できたから。

「私はレミリア=スカーレット
 
 あなたの名前は?」

その問いに、少女は今まで見た中で、一番の笑顔で答えた。

~~~~~

「以上、これが私、レミリア=スカーレットの一番怖かったことよ」
賽の文字が光って消える。
「………」
霊夢は感づく。
レミリアに、こんなサイコロなんて意味が無かったことに。
どの目が出ても答えは同じ。
もしかしたら、レミリアには解かっていたのかもしれない。
今日この場で、この話を語ることを。
「咲夜、お茶いいかしら」
「はい、お嬢様」
温まったポットが咲夜の手に現れる。
そして、レミリアのカップに注いでいった。
「なぁ、レミリア。聞いてもいいか?」
「何かしら?」
「お前らがドンパチやってる時に、奥方さんとか従者は気絶してたんだろ。
 巻き込まれなかったのか?」
「ああ、それね」
レミリアは一口紅茶を口に含む。
「あのバカ女にも少しは分別があったらしくてね
 気絶してたのには弾幕もレーザーも掠りもしてなかったわ」
「そっか…」
魔理沙は安心して息を吐く。
「魔理沙…過ぎたるは及ばざるが如し。
 過去のことを心配してどうするの?」
「まぁな、でも産まれる前のアイツが怪我しなかったかちょっと心配でな」
「そういうこと…妹様も幸せ者ね」
得心できたのか、パチュリーが微笑む。
「ねぇ…レミリア」
ずっと黙っていた霊夢が口を開いた。
「その女の子、どうなったの?」
「さぁ…どうしていることやら」
レミリアは再び紅茶を口に運ぶ。
「今頃どこかで呑気に昼寝でもしてるんじゃない?」
そう言って、レミリアは微笑んだ。



「じゃあな、咲夜。フランによろしくな」
「ええ、よろしく伝えておきますわ」
レミリアのお陰なのか、それとも「屍同盟」が結成されたのか…
魔理沙と咲夜の間には、行きがけにあった殺伐とした空気は無かった。
もうすっかり夕方だ。
メイドに見送られ、玄関から城門までの道を、巫女と魔女は連れ立って歩く。
「………」
「なぁ霊夢、どうしたんだ? さっきからずっと黙りこんで」
「ちょっとね…」
思うところがあるのか、霊夢の心はここにあらずといった感じ。
魔理沙はつまらなそうに、手持ち無沙汰で箒を振り回す。
「しっかし…レミリアの話に出てきたような器用な奴、
 ほんとにいるならお目に掛かりたいもんだ」
「そうね…」
相槌も上の空だった。
やがて、城門を抜ける。
城門は、昼前に魔理沙に壊された痕跡を微塵も残さず、すっかり元通りだった。
その脇で門番の美鈴が、こっくりこっくり船を漕いでいる。
二人が横を通ると、目覚めたのか立ち上がった。
欠伸をしながら二人の傍にやってくる。
「もうお帰りなの?」
「ああ、有意義な一日だったぜ」
またなーと言って、魔理沙は箒に乗って飛び上がった。
「もう来るなー!」
門番は魔女に向かってそう叫んだ。
「大変ね、あなたも」
「まぁね。
 でも、楽しいですから。
 ここでこうしていること…
 お嬢様をお守りすることは」
そう言って、美鈴は微笑む。
「………」
「どうしたんです? 巫女らしくないじゃない」
「ねぇ、美鈴。あなた…」
「…ん?」
「…何でもないわ」
霊夢は軽く会釈をしてから、地から足を離した。
そして、魔理沙のあとに続いていく。

二人の姿が見えなくなる頃、水平線に太陽が沈みきる。
僅かな紅を残し、辺りは白銀光の世界となる準備を始める。
空には丸いお月様。

今宵は満月。

紅魔館の門番は…

満面の笑みでそれを迎えた。










     [ Fin ]
どうも、笹森カワ丸です。

というわけで、前編をコメディー、後編をシリアス風味で仕上げてみたのですが…

まずはじめに、レミリアFANの方、ごめんなさいです。
だけど、私の美鈴好き
そして「お嬢様」と「紅魔館」の意味で、既存にないものを
というのを目指して書いていたら、こんな風になってしまいました。
これもまた一興と、受け入れて貰えたら幸いです。

苦労したのは、ちゃんと東方に出てるキャラ以外、
明確な「」つまり台詞を創らずに表現しようとしたことです。

最後まで読んで頂き、ありがとうこざいました。
笹森カワ丸
[email protected]
http://www.nankinjyou.info/
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コメント



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31.60おやつ削除
彼女が実は強かった……というのは結構見ますけど、こういう流れの中で明らかになるというのが面白かったです。
いや、しかし強い彼女も良いですが、ぱっちぇさんにお花を届ける彼女が、なんとなくつぼでした。
32.70bernerd削除
若干読みにくい点と、魅せ場のパワーが薄いように感じたのですが
それでもグイと引き込まれる流れ、雰囲気は素晴らしいと思いました。
33.80名前が無い程度の能力削除
これもまた一興、ですね。
37.907c3削除
まさか最初の魔理沙が美鈴に攻撃するシーンに複線があったとは(読んでる途中ずっと赤い髪の少女は萃香かと思ってました。
パチュリーに花を届ける優しい美鈴も先代スカーレットを一撃で無に返す妖怪としての美鈴も
両方ともすんなり受け入れられる、上手いお話作りがとても良かったです。
38.80BP削除
美鈴・・・かっこえぇ~
43.100名前が無い程度の能力削除
れみりゃと中国の地位がある意味逆転してるっていうのは斬新に思いました。
こういうのも面白いと思います。
45.90名前が無い程度の能力削除
あっれ~~~~?おっかしいなぁ・・・
中国が格好いいぞ
49.80コイクチ削除
うまい話でした。うん読感いいッス!
56.90名前ガの兎削除
前半の「何が出るかな」で笑い、
後半のバトルシーンで手に汗握る。
しかし、本当に中国かアレ( ´Д`)?
63.90削除
ゆかりんが言ってた3人は妖忌、博麗、藍かなぁと。
「木に似せた」ってのは腕に五行の木気を纏わせたとかそんなんなのかー。

ところで、赤い髪って聞いて最初に小悪魔が出ました。何でだ。