※こちらは、東方二次創作物語です
原作とは一切関係ありませんのでご了承下さい
…ぇちゃん…ねえちゃん…!
─お姉ちゃん!!!
さとり「!」
こいし「大丈夫…?うなされてたけど…」
さとり「大丈夫よ…少し怖い夢見てただけ…」
…きっと気の所為…
そうに違いないわ…
あの子が…あんなになるなんて…
絶対…ないのだから…
こいし「いっただっきま〜す!」
今日も何気ない一日ね
凄く清々しい気持ちだわ
東方時空郷 エピソード1 〜 古明地姉妹の過去
こいし「ん〜!美味しいねぇ!」
さとり「ふふ、そうね」
凄く気持ちのいい朝だったわ
こんな日が続けば良い
そう思っていた…
幻想郷 正午 魔法の森
─ザァァァァァ…
さとり「急に降り出したわね…あの子…大丈夫かしら…」
幻想郷 夜間 魔法の森
さとり「…遅いわね…」
私は、嫌な予感がしたの…
さとり「…まさか…!」
私は、気が付いたら走り出してたの
雨の中、ぬかるみにはまりながらも、必死で走った
けれど、その道筋は近いようで、遠かった…
そして、私がついた頃には…もう…
さとり「…!!」
私は目を疑った…
さとり「こい…し…?」
こいし「お…ねえ…ちゃん…?」
こいしは、ボロボロの状態で横たわってた…
さとり「…ッ!!!」
さとり「こいしッ…!!!」
私は、何故か分からないけれど…
泣いていたわ…
さとり「こいしッ…!ごめんね…!!ごめんねッ…!!!」
こいし「うん…大丈夫だよ…」
そしてその日から、こいしは姿を見せなくなった…
さとり「…こいし…」
私はロクに食事も喉を通らなかったわ
辛くて、怖くて、寂しくて…
いっつも一緒に寝てた布団が…
いつもよりも冷たくて…広い…
さとり「…こいし…!」
私はずっと顔を埋めるばかり…
そんなある日…
こいし「おねえちゃん♪」
さとり「こいし!?」
そこには、いつものこいしがいたの
いつもと変わらないこいしがいた…
さとり「こいし!!」
私はこいしの胸に飛び込んで…
たくさん泣いた…
こいし「…よしよし…かわいいお姉ちゃん…♪」
そして、またいつもの日常に戻ったの
さとり「ほ〜ら、朝ごはん出来てるわよ〜」
こいし「ん〜…あともすこしだけぇ…」
ふふ、あの子が戻ってきてくれて良かったわ
そんなある日…
さとり「あら、その子誰?」
こいし「ん〜?私のお友達!」
さとり「良かったわね」
人間「どうも…」
さとり「どうも〜」
さとり「なにもないけど、ゆっくりしていってね〜」
最初はそんな感じだった
でも、時間が経つにつれて
その子の本性が見え始めてきたの…
そして…事件は起こった…
こいし「お姉ちゃん!!助けて!!」
さとり「こいし!!」
こいしが、あの人間に連れ去られたの…
こいし「いや…!いや!!いやぁぁぁぁ!!!!」
さとり「こいし!!いかないで!!こいしぃぃぃぃ!!!!!」
急いで追いかけたけれど…もう駄目だった…
さとり「こいし…!こいしぃぃぃぃ!!!!!」
さとり「うわあああああああああん!!!!」
私はその場で崩れ落ちてしまったわ…
最愛の妹を奪われた悲しみは…
二度と消えない…
数日後 幻想郷 正午 洞窟
私は魂の抜けたように岩にもたれかかってた…
さとり「こいし…なんで…」
私は、恐怖と悲しみに支配されていたの…
そんなところに…
???「おう、嬢ちゃんが一人で何してんだ?」
元気よく声をかけてくれたのは…
さとり「貴方…誰…」
勇儀「星熊勇儀!四天王だ!」
さとり「勇儀…っていうのね…」
勇儀「元気ないなぁ。何かあったのか?」
さとり「…別に…」
勇儀「言えよ、私にできることがあれば何でもやる」
さとり「…本当…?」
勇儀「おう!鬼の言う事に嘘はない!」
この人なら…
さとり「…実は…」
少女説明中
勇儀「…なるほどなぁ」
さとり「…私と戦ってほしい…」
勇儀「それは出来ねぇな」
さとり「…え?」
勇儀「それは出来ねえ」
さとり「…ひどい…あんまりよ!」
勇儀「おいおい、誰が"手伝わない"って言った?」
さとり「…え?」
勇儀「私には優秀な部下がいるんでね。そいつらだったら見つけられるだろ」
さとり「…本当に…?」
勇儀「あったりまえでしょ!」
さとり「…ありがとう…ありがとう…!」
そうして、突然出会った鬼「星熊勇儀」に
こいしを探してもらう事になった…
そして、捜索から3日後…
さとり「…!こいし!!」
こいしを見つけたの
でも…
こいし「…」
さとり「…え?こいし…?」
こいしは、微かな息を続けるだけだったの
さとり「…嘘でしょ…?お願いだから…嘘って言って…」
私の脳裏に、あの懐かしい日々が出てきたわ…
さとり「また…いつもみたいに笑ってよ…」
でも、そんな希望なんてちっぽけで、まるで道端に落ちているガムみたいなものだったのね…
さとり「…いや…いや!…いやぁぁぁぁ!!!」
その時、目の前が眩く光り始めたの…
???「話は全て聞かせてもらった…」
さとり「…誰」
???「名乗るほどでもない」
さとり「…何の用」
???「条件付きでその娘を生き返らせてやろう」
さとり「…条件?」
???「第一に、その子の能力を封印してもらう」
さとり「…この子の…能力…?」
???「そうだ。そのサードアイを閉ざせ」
さとり「…なんで」
???「理由などない」
さとり「…ふざけないで…」
???「第二に、人間との接触は拒め」
さとり「…」
???「さもなくば二人とも死ぬ」
さとり「…わかったわ…」
そうして、その謎の者は何処かに消えたの
そして、謎の者がいた場所には、小さなナイフが落ちてたわ
さとり「…これで…やれっていうの…?」
私は嫌だった
最愛の妹にこんなひどいことをするなんて…
でも…いなくなるのはもっと嫌だ…
さとり「…ごめんね…こいし」
ザクッ
こいし「…ッ!」
さとり「ごめんね…こいし…!痛いよね…痛いよね…!」
私は、胸が痛かった
最愛の娘を自ら傷つけるという最低な行動に
胸が傷んだの…
こいし「…うぅッ…!」
あの頃のこいしの顔は忘れられやしない…
さとり「ごめんねッ…!こいしッ!!ごめんねッ!!!」
寝る度にずっとフラッシュバックする…
さとり「本当にッ!!ごめんね!!!こんなお姉ちゃんで!!!!ごめんね!!!!」
そうして、気が付けば私は大粒の涙を流しながら
こいしのサードアイを傷つけていた…
嫌われてしまう事をしてるのはわかってる…
でも…こいしは…
こいし「ありがとう…お姉ちゃん…!いつまでも…大好きだよ…!」
そう言って、貴方は優しく微笑んで、私を抱きしめてくれた…
そして、すやすやと眠りに落ちてしまったの
さとり「こいし…こいし…!!ごめんね…!!!情けないお姉ちゃんで…!!!頼りないお姉ちゃんで…!!!ごめんねッ!!!!」
私は、貴方のそばで泣いていた…
今までにないくらいに…
そうして、年月が過ぎ、私達は洞窟へ戻り、そこで人間から迫害された妖怪たちの場所「旧地獄」を作ったの
地霊殿がすべてを管理するという事で、開始したわ
あの子を傷つけてしまった過去は塗り替えれない
でも、これからの楽しい事をさせてあげられるのは、私
あの子が笑って、楽しく、怖い思いのしない場所を作ってあげたい
それが、今私にできる最善の方法…
だから、旧地獄を作ったのよ
そこで、お空とお燐と出会ったけれど…
─それはまた別のお話…
幻想時空郷 エピソード1 〜 古明地姉妹の過去
─スタッフロール
原作:東方Project
原作者:ZUN、上海アリス幻樂団
執筆者:ゆっくりA
SpecialThanks:これを読んでくれたそこの貴方
原作とは一切関係ありませんのでご了承下さい
…ぇちゃん…ねえちゃん…!
─お姉ちゃん!!!
さとり「!」
こいし「大丈夫…?うなされてたけど…」
さとり「大丈夫よ…少し怖い夢見てただけ…」
…きっと気の所為…
そうに違いないわ…
あの子が…あんなになるなんて…
絶対…ないのだから…
こいし「いっただっきま〜す!」
今日も何気ない一日ね
凄く清々しい気持ちだわ
東方時空郷 エピソード1 〜 古明地姉妹の過去
こいし「ん〜!美味しいねぇ!」
さとり「ふふ、そうね」
凄く気持ちのいい朝だったわ
こんな日が続けば良い
そう思っていた…
幻想郷 正午 魔法の森
─ザァァァァァ…
さとり「急に降り出したわね…あの子…大丈夫かしら…」
幻想郷 夜間 魔法の森
さとり「…遅いわね…」
私は、嫌な予感がしたの…
さとり「…まさか…!」
私は、気が付いたら走り出してたの
雨の中、ぬかるみにはまりながらも、必死で走った
けれど、その道筋は近いようで、遠かった…
そして、私がついた頃には…もう…
さとり「…!!」
私は目を疑った…
さとり「こい…し…?」
こいし「お…ねえ…ちゃん…?」
こいしは、ボロボロの状態で横たわってた…
さとり「…ッ!!!」
さとり「こいしッ…!!!」
私は、何故か分からないけれど…
泣いていたわ…
さとり「こいしッ…!ごめんね…!!ごめんねッ…!!!」
こいし「うん…大丈夫だよ…」
そしてその日から、こいしは姿を見せなくなった…
さとり「…こいし…」
私はロクに食事も喉を通らなかったわ
辛くて、怖くて、寂しくて…
いっつも一緒に寝てた布団が…
いつもよりも冷たくて…広い…
さとり「…こいし…!」
私はずっと顔を埋めるばかり…
そんなある日…
こいし「おねえちゃん♪」
さとり「こいし!?」
そこには、いつものこいしがいたの
いつもと変わらないこいしがいた…
さとり「こいし!!」
私はこいしの胸に飛び込んで…
たくさん泣いた…
こいし「…よしよし…かわいいお姉ちゃん…♪」
そして、またいつもの日常に戻ったの
さとり「ほ〜ら、朝ごはん出来てるわよ〜」
こいし「ん〜…あともすこしだけぇ…」
ふふ、あの子が戻ってきてくれて良かったわ
そんなある日…
さとり「あら、その子誰?」
こいし「ん〜?私のお友達!」
さとり「良かったわね」
人間「どうも…」
さとり「どうも〜」
さとり「なにもないけど、ゆっくりしていってね〜」
最初はそんな感じだった
でも、時間が経つにつれて
その子の本性が見え始めてきたの…
そして…事件は起こった…
こいし「お姉ちゃん!!助けて!!」
さとり「こいし!!」
こいしが、あの人間に連れ去られたの…
こいし「いや…!いや!!いやぁぁぁぁ!!!!」
さとり「こいし!!いかないで!!こいしぃぃぃぃ!!!!!」
急いで追いかけたけれど…もう駄目だった…
さとり「こいし…!こいしぃぃぃぃ!!!!!」
さとり「うわあああああああああん!!!!」
私はその場で崩れ落ちてしまったわ…
最愛の妹を奪われた悲しみは…
二度と消えない…
数日後 幻想郷 正午 洞窟
私は魂の抜けたように岩にもたれかかってた…
さとり「こいし…なんで…」
私は、恐怖と悲しみに支配されていたの…
そんなところに…
???「おう、嬢ちゃんが一人で何してんだ?」
元気よく声をかけてくれたのは…
さとり「貴方…誰…」
勇儀「星熊勇儀!四天王だ!」
さとり「勇儀…っていうのね…」
勇儀「元気ないなぁ。何かあったのか?」
さとり「…別に…」
勇儀「言えよ、私にできることがあれば何でもやる」
さとり「…本当…?」
勇儀「おう!鬼の言う事に嘘はない!」
この人なら…
さとり「…実は…」
少女説明中
勇儀「…なるほどなぁ」
さとり「…私と戦ってほしい…」
勇儀「それは出来ねぇな」
さとり「…え?」
勇儀「それは出来ねえ」
さとり「…ひどい…あんまりよ!」
勇儀「おいおい、誰が"手伝わない"って言った?」
さとり「…え?」
勇儀「私には優秀な部下がいるんでね。そいつらだったら見つけられるだろ」
さとり「…本当に…?」
勇儀「あったりまえでしょ!」
さとり「…ありがとう…ありがとう…!」
そうして、突然出会った鬼「星熊勇儀」に
こいしを探してもらう事になった…
そして、捜索から3日後…
さとり「…!こいし!!」
こいしを見つけたの
でも…
こいし「…」
さとり「…え?こいし…?」
こいしは、微かな息を続けるだけだったの
さとり「…嘘でしょ…?お願いだから…嘘って言って…」
私の脳裏に、あの懐かしい日々が出てきたわ…
さとり「また…いつもみたいに笑ってよ…」
でも、そんな希望なんてちっぽけで、まるで道端に落ちているガムみたいなものだったのね…
さとり「…いや…いや!…いやぁぁぁぁ!!!」
その時、目の前が眩く光り始めたの…
???「話は全て聞かせてもらった…」
さとり「…誰」
???「名乗るほどでもない」
さとり「…何の用」
???「条件付きでその娘を生き返らせてやろう」
さとり「…条件?」
???「第一に、その子の能力を封印してもらう」
さとり「…この子の…能力…?」
???「そうだ。そのサードアイを閉ざせ」
さとり「…なんで」
???「理由などない」
さとり「…ふざけないで…」
???「第二に、人間との接触は拒め」
さとり「…」
???「さもなくば二人とも死ぬ」
さとり「…わかったわ…」
そうして、その謎の者は何処かに消えたの
そして、謎の者がいた場所には、小さなナイフが落ちてたわ
さとり「…これで…やれっていうの…?」
私は嫌だった
最愛の妹にこんなひどいことをするなんて…
でも…いなくなるのはもっと嫌だ…
さとり「…ごめんね…こいし」
ザクッ
こいし「…ッ!」
さとり「ごめんね…こいし…!痛いよね…痛いよね…!」
私は、胸が痛かった
最愛の娘を自ら傷つけるという最低な行動に
胸が傷んだの…
こいし「…うぅッ…!」
あの頃のこいしの顔は忘れられやしない…
さとり「ごめんねッ…!こいしッ!!ごめんねッ!!!」
寝る度にずっとフラッシュバックする…
さとり「本当にッ!!ごめんね!!!こんなお姉ちゃんで!!!!ごめんね!!!!」
そうして、気が付けば私は大粒の涙を流しながら
こいしのサードアイを傷つけていた…
嫌われてしまう事をしてるのはわかってる…
でも…こいしは…
こいし「ありがとう…お姉ちゃん…!いつまでも…大好きだよ…!」
そう言って、貴方は優しく微笑んで、私を抱きしめてくれた…
そして、すやすやと眠りに落ちてしまったの
さとり「こいし…こいし…!!ごめんね…!!!情けないお姉ちゃんで…!!!頼りないお姉ちゃんで…!!!ごめんねッ!!!!」
私は、貴方のそばで泣いていた…
今までにないくらいに…
そうして、年月が過ぎ、私達は洞窟へ戻り、そこで人間から迫害された妖怪たちの場所「旧地獄」を作ったの
地霊殿がすべてを管理するという事で、開始したわ
あの子を傷つけてしまった過去は塗り替えれない
でも、これからの楽しい事をさせてあげられるのは、私
あの子が笑って、楽しく、怖い思いのしない場所を作ってあげたい
それが、今私にできる最善の方法…
だから、旧地獄を作ったのよ
そこで、お空とお燐と出会ったけれど…
─それはまた別のお話…
幻想時空郷 エピソード1 〜 古明地姉妹の過去
─スタッフロール
原作:東方Project
原作者:ZUN、上海アリス幻樂団
執筆者:ゆっくりA
SpecialThanks:これを読んでくれたそこの貴方