「永琳、ちょっと出かけてくるわ」
「あぁ出かけらるんですね…って、え?」
「お師匠様~、洗濯が終わりました!」
「うどんげ、今すぐてゐたちに避難指示を出しなさい!嵐が来るわ!」
「え?何でですか?」
「実は…」
「えぇ!?姫様がお出かけにぃ!?てゐ、てゐ~!」
「どうしたウサ」
「姫様が…」
「出かけるぅ?何でそんなことぐらいで騒ぐウサか…」
表情は読み取れないが、イナバのうさぎたちもなんで慌てているかよくわかっていなさそうだった。
というか、なぜ人(蓬莱人)が出かけただけで騒ぐんだろう、と考えていた。
永遠亭の常識持ち組である。
「そうよねぇ、イナバ。私だってたまには外に出ようかな~って時があるわよ」
「ですが姫様が…」
「永琳、私たち永遠の命を持つ者にとって一番の敵は何かわかるわよね?」
「心得ております、ですが…いえ、わかりました。私は姫様に付いて行くと決めたもの…信じましょう」
「お師匠様がそういうんだったら、私は何も言えません…」
「永琳…イナバ…行ってくるわね」
「姫様、必ず、帰ってきてください…!」
「分かったわ、永琳」
永琳、鈴仙、輝夜の三人の間には、何か見えない、しかし固く結ばれたものを感じられた。
三人の目には信頼と決意に、満ちていた。
「いやいや、なんで姫様が散歩に行くだけでそんな感動的なシーンみたいになるウサ?」
かくして、輝夜の散歩(というほど散歩らしいことはしない)が始まるのであった。
「おい聞くウs」
~少女場面転換中~
「ふぅ…たまには外に出てみるものね。もこたんに会ったらからかおうと思ったけど、余計に疲れるしねぇ…」
実は輝夜にはある目的があって散歩に出てきたのだ。それはこの前に行われた宴会で…
ホワンホワンホワンホワワ~~ン
「でさぁ、また香霖が無縁塚で変な物ばっかり拾っていたから、私がちょこ~っと借りてきたってワケ!」
「…どうでもいいけど、ちゃんと霖之助さんに許可は取ったの?」
「…ちゃ、ちゃぁんと香霖は喜んでてくれたぜ!」
「シャンハーイ!」 クビヲヨコニフリフリ
「私と上海の目は誤魔化せないわよ。何より、霖之助さんにあなたの愚痴を言われたばっかだし」
「げっ、そうだったのか…アリスには敵わないぜ…」
「あなた、そんなことしてもなんやかんや面倒を見てくれる霖之助さんに感謝しなさいよ」
「そうだなぁ…また今度得意なキノコ料理でもふるまってあげるか」
「…それ大丈夫なキノコなの?」
カイソウシュウリョウ~~
「…適当に歩いているけど、無縁塚はこっちでいいのかしら…あら?」
輝夜が当たって砕けろの精神で歩いていると、目の前に長い棒を持ったネズミの少女が目に入った。
「こんにちは」
「おや、貴方はいったい…もしかして、永遠亭のお姫様とはあなたですか?」
「えぇ、そうよ。私は蓬莱山輝夜…よろしくね」
「あいさつをどうも。私はナズーリン。命蓮寺という寺のダウザー隊を率いっている。あぁダウザーというのは」
「知ってるわ、必要なものを見つけたり、探し物をする人の事でしょ?」
「さすが、博識であられますね。それで、姫様はこんなところで何を?」
「輝夜でいいわよ、それに敬語もいらないわ。私は無縁塚って場所に行きたいの」
「お気遣いどうも…無縁塚かい?それなら私もそこに行くから、一緒に行こうじゃないか」
「あら、とても助かるわ」
そうして輝夜とナズーリンの二人は、無縁塚を目指して歩いて行った。
~数分後~~
「それでね、私のイナバ達ったら…」
「それならこっちのネズミたちだって…」
二人はすぐに意気投合し、今は自分のペットや家族についてしゃべっていた。
だが、しゃべるのに夢中でいつの間にか様々なものが散らばっている場所に着いた。
「もしかしてここが…」
「そうだ。ここが無縁塚、という場所だ…しゃべるのに夢中だったが、ここまでの道は覚えているかい?」
「えぇ、まぁね」
「そうかい、それはよかった。では、私は私情があるから、ここでお別れだ」
「ナズーリン、ありがとうね」
「お礼はそれぞれお目当ての物が見つかってからだ。じゃあね」
「ふふ、言って損はないわ。また会いましょう」
二人は別れ、それぞれの目的を達成するために歩き始める…
(そんな壮大なものではない)
「さて、何があるかしら?」
輝夜はあたりを見渡し、どういうものがあるのかを大まかに確認した。そこにあるのは輝夜のそそられるものばかりだった。なぜならそのほとんどが幻想郷にないもの、外の世界で流行っているもの・流行っていたものだったので輝夜の興味を引いたのだ。
「あら、これって正十二面体ルービックキューブじゃない。こっちにはダイヤモンドよりも固いアイスがあるわ。これは爆撃に耐えたゲーム機ね。…こうしてみると人って変なところに力を入れるわね…」
歩きながら落ちているものを見ていると、一つ目に留まったものがあった。
「これは…CDかしら…?」
そう、CDの入ったケースだった。
「何も書いてないのかしら?あ、裏を見てないわね…」
ケースを引くっり返し、表を確認する。
「ちょっと汚れてるわね。英語が書いてあるじゃない、懐かしいわ…えーと…」
輝夜は着物の裾で汚れている部分をふき取る。着物が汚れようが、暇を持て余せるなら構わない。
「えーと…Help me…助けて、えーりん…?」
「あぁ出かけらるんですね…って、え?」
「お師匠様~、洗濯が終わりました!」
「うどんげ、今すぐてゐたちに避難指示を出しなさい!嵐が来るわ!」
「え?何でですか?」
「実は…」
「えぇ!?姫様がお出かけにぃ!?てゐ、てゐ~!」
「どうしたウサ」
「姫様が…」
「出かけるぅ?何でそんなことぐらいで騒ぐウサか…」
表情は読み取れないが、イナバのうさぎたちもなんで慌てているかよくわかっていなさそうだった。
というか、なぜ人(蓬莱人)が出かけただけで騒ぐんだろう、と考えていた。
永遠亭の常識持ち組である。
「そうよねぇ、イナバ。私だってたまには外に出ようかな~って時があるわよ」
「ですが姫様が…」
「永琳、私たち永遠の命を持つ者にとって一番の敵は何かわかるわよね?」
「心得ております、ですが…いえ、わかりました。私は姫様に付いて行くと決めたもの…信じましょう」
「お師匠様がそういうんだったら、私は何も言えません…」
「永琳…イナバ…行ってくるわね」
「姫様、必ず、帰ってきてください…!」
「分かったわ、永琳」
永琳、鈴仙、輝夜の三人の間には、何か見えない、しかし固く結ばれたものを感じられた。
三人の目には信頼と決意に、満ちていた。
「いやいや、なんで姫様が散歩に行くだけでそんな感動的なシーンみたいになるウサ?」
かくして、輝夜の散歩(というほど散歩らしいことはしない)が始まるのであった。
「おい聞くウs」
~少女場面転換中~
「ふぅ…たまには外に出てみるものね。もこたんに会ったらからかおうと思ったけど、余計に疲れるしねぇ…」
実は輝夜にはある目的があって散歩に出てきたのだ。それはこの前に行われた宴会で…
ホワンホワンホワンホワワ~~ン
「でさぁ、また香霖が無縁塚で変な物ばっかり拾っていたから、私がちょこ~っと借りてきたってワケ!」
「…どうでもいいけど、ちゃんと霖之助さんに許可は取ったの?」
「…ちゃ、ちゃぁんと香霖は喜んでてくれたぜ!」
「シャンハーイ!」 クビヲヨコニフリフリ
「私と上海の目は誤魔化せないわよ。何より、霖之助さんにあなたの愚痴を言われたばっかだし」
「げっ、そうだったのか…アリスには敵わないぜ…」
「あなた、そんなことしてもなんやかんや面倒を見てくれる霖之助さんに感謝しなさいよ」
「そうだなぁ…また今度得意なキノコ料理でもふるまってあげるか」
「…それ大丈夫なキノコなの?」
カイソウシュウリョウ~~
「…適当に歩いているけど、無縁塚はこっちでいいのかしら…あら?」
輝夜が当たって砕けろの精神で歩いていると、目の前に長い棒を持ったネズミの少女が目に入った。
「こんにちは」
「おや、貴方はいったい…もしかして、永遠亭のお姫様とはあなたですか?」
「えぇ、そうよ。私は蓬莱山輝夜…よろしくね」
「あいさつをどうも。私はナズーリン。命蓮寺という寺のダウザー隊を率いっている。あぁダウザーというのは」
「知ってるわ、必要なものを見つけたり、探し物をする人の事でしょ?」
「さすが、博識であられますね。それで、姫様はこんなところで何を?」
「輝夜でいいわよ、それに敬語もいらないわ。私は無縁塚って場所に行きたいの」
「お気遣いどうも…無縁塚かい?それなら私もそこに行くから、一緒に行こうじゃないか」
「あら、とても助かるわ」
そうして輝夜とナズーリンの二人は、無縁塚を目指して歩いて行った。
~数分後~~
「それでね、私のイナバ達ったら…」
「それならこっちのネズミたちだって…」
二人はすぐに意気投合し、今は自分のペットや家族についてしゃべっていた。
だが、しゃべるのに夢中でいつの間にか様々なものが散らばっている場所に着いた。
「もしかしてここが…」
「そうだ。ここが無縁塚、という場所だ…しゃべるのに夢中だったが、ここまでの道は覚えているかい?」
「えぇ、まぁね」
「そうかい、それはよかった。では、私は私情があるから、ここでお別れだ」
「ナズーリン、ありがとうね」
「お礼はそれぞれお目当ての物が見つかってからだ。じゃあね」
「ふふ、言って損はないわ。また会いましょう」
二人は別れ、それぞれの目的を達成するために歩き始める…
(そんな壮大なものではない)
「さて、何があるかしら?」
輝夜はあたりを見渡し、どういうものがあるのかを大まかに確認した。そこにあるのは輝夜のそそられるものばかりだった。なぜならそのほとんどが幻想郷にないもの、外の世界で流行っているもの・流行っていたものだったので輝夜の興味を引いたのだ。
「あら、これって正十二面体ルービックキューブじゃない。こっちにはダイヤモンドよりも固いアイスがあるわ。これは爆撃に耐えたゲーム機ね。…こうしてみると人って変なところに力を入れるわね…」
歩きながら落ちているものを見ていると、一つ目に留まったものがあった。
「これは…CDかしら…?」
そう、CDの入ったケースだった。
「何も書いてないのかしら?あ、裏を見てないわね…」
ケースを引くっり返し、表を確認する。
「ちょっと汚れてるわね。英語が書いてあるじゃない、懐かしいわ…えーと…」
輝夜は着物の裾で汚れている部分をふき取る。着物が汚れようが、暇を持て余せるなら構わない。
「えーと…Help me…助けて、えーりん…?」
よかった。
懐かしい気分になりました