Coolier - 新生・東方創想話

青春の境界線を越えて 第二話

2024/10/29 20:37:26
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湊と魔理沙は一緒に駅に向かい、学園近くの小さな駅から電車に乗った。放課後の時間帯だったが、電車の中は思ったよりも混んでいて、二人はなんとか隣同士で立つ場所を見つける。

電車が出発すると、穏やかな揺れが時折伝わってくる。魔理沙は湊に話しかけながらも、どこか楽しそうに周りを見渡している。

「ねぇ、湊。この辺りって普段どんなとこで遊ぶんだ?」

湊は少し考え、「んー、あんまり遊び場って感じじゃないけど、河原とかは気持ちいいかな」と答える。すると、魔理沙は興味津々に「いいね、今度連れて行ってよ!」と笑顔で答えた。

そんな何気ない会話を続けていると、電車が突然大きく揺れた。

「えっ…!?」

湊は反射的に近くの手すりを掴もうとしたが、バランスを崩してしまい、倒れかけた。そのまま体が魔理沙の方へと傾き、気がつくと彼女を電車の壁に追い込むような形で「壁ドン」をするような格好になっていた。

魔理沙は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに照れ笑いを浮かべ、湊を見上げて言った。

「…ちょ、ちょっと、湊!急にそんな近くに来るなんて、びっくりするじゃないか!」

湊も顔が赤くなり、慌てて体勢を立て直した。

「ご、ごめん!つい、バランス崩しちゃって…!」

顔を赤らめている湊に、魔理沙は少しだけ意地悪そうな表情でニヤリと笑いかける。

「まぁ、しょうがないか。でもさ、湊…もしまたこんな感じになったら、もっとしっかり壁ドンしてくれてもいいんだぜ?」

冗談めかした口調だが、その瞳には少しだけ真剣な光が宿っているようにも見えた。湊はどう返していいかわからず、さらに顔を赤くしてうつむいてしまう。

その後、二人は再び電車の揺れに身を任せ、少し気まずい沈黙が流れる。しかし、ふと魔理沙が軽く咳払いをし、気まずさを払拭するかのように話を続けた。

「まぁ、これからもいろいろあるかもだけど、よろしくな!湊、学園生活は退屈させないようにしてやるから!」

湊も少し笑みを返し、「うん、こちらこそよろしく。魔理沙には色々と驚かされそうだけど…」と返すと、二人はようやく緊張が解けたように自然に笑い合った。

こうして湊と魔理沙の間には、少しずつ特別な距離感が生まれ始めていたのだった。

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1.100海鮮丼丸です削除
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