Coolier - 新生・東方創想話

題名は決まってないけどなんとなく書いてみることにした。   紅魔郷まとめ

2024/10/28 14:12:53
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場面は変わり、翌日。
さて、紅魔郷突入!というわけだが。準備は…まぁいいか。能力で代用すればいいし。それに、霧は出たばっかだ。霊夢と魔理沙はまだ動いてないだろう。どのタイミングで紅魔館に行くか…そうやん。確認すればいいやん。えーと、犬走椛の能力でっと…

来人「お、今から行くところか」

千里眼で博麗神社を見てみると、ちょうど霊夢と魔理沙が出発したところだった。最初はチルノかルーミアか。そういや、人里はどうなんだ?様子を見てみるか。

来人「でも場所がわかんねーよなぁ…あれがあるじゃん。」

そう言い、俺は自分の身長より少し大きいピンク色の扉を出す。

来人「てってれ~、ど~こ~で~も~〇~ア~~…なにやってんだ、俺」

俺はどこで〇ドアに向かって「人里へ」という。そして、ドアノブを回し、ドアの枠をくぐる。すると、目の前には人里の入り口があった。いや、やっぱスゲーなドラ〇もん。…お?あそこにいるのはけーね先生じゃぁないのォ?

慧音「君は里の人間か?見ない顔だが…まぁいい。早く里に入りたまえ。見ての通り、今空に広がっているこの霧は人体に悪影響なんだ。今、結界を張っていてここは安全だ。」


来人「いや、俺は昨日ここにきて、そこの森で食堂を営んでいるんだが…歩いてたらここに着いた。あぁ、おれは十六夜来人。結界を張っているなら、俺も手伝おうか?」


慧音「丁寧にすまない。私は上白沢慧音。ここの寺子屋で教師をしている。そして、結界術を使えるならぜひ頼みたい。」
来人「わかった。それじゃ、さっそく始める」

俺は能力を使い、とあるディスクを5枚取り出した。そして、その名称を唱えると、薄い紫の結界が人里を囲んだ。一部始終を目の前で見ていた慧音は、とても驚いた顔をして、俺に訪ねてきた。

慧音「来人といったな?すごいな、君は。速くて正確に…これはいったい?」
来人「これはわざマシン【ひかりのかべ】だ。この人里はしばらくの間100%安全だろう」
慧音「ありがとう、本当に助かった。これからお礼をしたいんだが…大丈夫か?」
来人「そうだな…」

俺はそうつぶやくと、千里眼を発動した。霊夢はすでに紅魔館の玄関をくぐり、魔理沙はパチュリーのいるヴワル魔法図書館へと向かっていた。もうそろそろ行くべきだな、と判断した俺は、慧音の誘いを断り、ど〇でもドアを出し、「レミリア・スカーレットがいる部屋の前」とつぶやく。慧音が驚いた顔をしているが、俺は構わず慧音にまた明日、と言葉をかけ、ドアをくぐった。続いて目の前に木製の大きい扉が景色として映った。とても紅い。

コンコンコン

俺はノックをし、「失礼しまーす」と間の伸びた声を出し、扉を開ける。するとそこには、今回の異変のボス【レミリア・スカーレット】がいた。

レミリア「おや、博麗の巫女が来るかと思えば、ただの人間じゃないか。巫女のほうはしっぽをまいて逃げたのか?」
来人「いや、俺が勝手に来ただけだけど…」

すると、レミリアの顔が少しひきつる。俺はこっそり能力を発動する。
とくせい【へんげじざい】、わざマシン【つめとぎ】×6

らいとは パワーが ぜんかいだ!
らいとは めいちゅうりつが ぜんかいに なった!
らいとは あくタイプになった!

レミリア「ま、まぁいい。クククッ…それで?私の相手は、貴様のような弱者か?」
来人「弱者かどうかを決めつけるのはまだ早いと思うんですよ」
レミリア「い、今までの人間で私に向かって行って帰っていったやつは誰一人としていない」

とくせい【どんかん】、わざマシン【てっぺき】×3、【ドわすれ】×3

らいとは ぼうぎょりょくが ぜんかいに なった!
らいとは とくぼうが ぜんかいに なった!

来人「いやでも過去がそうだったからって俺がそうとは限らないじゃないですか。」
レミリア「た、試さんでもわかる。貴様は弱者だ」
来人「試さないとわからないことってあるんですよね。それとも、そんなことして無様に死にたいんですか?」

わざマシン【こうそくいどう】×3、【わるだくみ】×3【ちいさくなる】×3

らいとは すばやさが ぜんかいに なった!
らいとは とくこうが ぜんかいに なった!
らいとは かいひりつが ぜんかいに なった!

レミリア「ッ‼…フーっ、…ふぅ…そうね。何事も試さないとだめだわ。」
来人「わかってもらったならそれでいいんですけどォ、戦いたいんで早くしてもらえません?」

もちもの【ちからのはちまき】【いのちのたま】【たべのこし】

さて、準備はできた。初の異変解決と行こう…!

レミリア「小僧が…!調子に乗るんじゃぁないッ‼」
来人「…準備は整った。アーユーレディ?(準備はいいか?)」
レミリア「スペルカードなど使わず、ひねりつぶしてくれるッ‼」

そういうと、レミリアはグングニルを手元に出す。スペルカードを使わないと言っていたから、きっと本気なんだろう。突っ込んでくるのかと思えば、手に持ったグングニルを思いっきり俺に向かって投げてきた。いくら自信を強化しているとはいえ、吸血鬼の本気の投げ槍をくらえばひとたまりもないだろう。

来人「ザ・ワールドッ!」

そういうと、周りの景色から色が失われる。とりあえず、グングニルをよけておく。今頃咲夜は驚いているだろう。そして俺は、能力で銀のナイフを大量に出し、レミリアの目の前にすべて投げる。時間切れになり、段々と目の前に色が戻る。それと同時に、レミリアは焦った表情でナイフをよけた。

レミリア「‼」
来人「どうした、動揺しているぞ?」
レミリア「…運命が…見えなかった…?」
来人「当たり前だ。対策をしたからな。おっと、どんな方法かは言わないぞ。言ったらつまらないからな。」

そうは言ったものの、レミリアの速さは強化した俺に比べても、まだまだ速い。だが、パワーなら俺のほうが勝っている。ならば、得意なもので戦うのみ。すぐに俺は【パンチグローブ】を装備し、スタープラチナで殴りまくる。

スタプラ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ‼」
レミリア「グッアァァ‼…なんだ!?見えない力が…!」
来人「さすが吸血鬼。再生速度が速いな」

レミリアサイド

な、何だこの男は!私の能力が聞かない…というよりは無効化されている…?クソっ油断した…人間と侮っていたッ‼だが、チャンスはあるッ!あいつは無警戒に私に無警戒に私に近づいている…十分近づいたら腹をえぐり取ってやる!

来人「いやまて、もしかしたら近づいた瞬間に俺に攻撃する可能性があるなぁ」

‼…あいつは勘がいいな…クソ…このまま終わるのか!?

来人「…まぁいいか。何とかなるだろ」

あいつはバカなのか?…まぁいい。これでチャンスができたわけださぁ来い、もっと近づけ!
そうして、十分レミリアの攻撃が届く距離になる。

レミリア「とどめだ!くらえッ‼」
来人「グッ…!」

レミリアの攻撃が、深く来人の腹に突き刺さる。来人は口から血を吐き、その場に倒れる。レミリアの腕には、べっとりと来人の血がついている。



レミリア「ハハハ!やったぞ!人間風情がこの私にたてつくからこうなるんだ!あの世で後悔すると「あー痛ってー」…ゑ?」

声のするほうを見れば、そこには来人が立っていた。

来人サイド

危ねー油断してた。くらった瞬間に【はねやすめ】を二枚出しといてよかった~服は治らなかったけど、レミリアは驚いた顔してるな。ま、そりゃそうだろうな。攻撃をしたかと思えば、相手はケロッとしてるんだかだら。

レミリア「な、なぜけがが…!」
来人「さて、そろそろとどめを刺そうと思っているんだが…どうだ?」
レミリア「‼…舐めるなァ!」

そういうと、レミリアは俺にとびかかってくる。それに合わせ、【カウンター】をくらわせようとすると、躱されてしまった。

来人「おっと」
レミリア「『攻撃をかわす』という運命を私につなげれば絶対に攻撃をくらわないッ!」
来人「…面倒だな【ハイエロファントグリーン】」

俺はハイエロファントを出し、拘束をしようとしたが、あろうことか、レミリアには見えていないはずなのにハイエロファントの触手をよけられてしまった。

来人「厄介だな」
レミリア「所詮この程度?ハッ!さっきまでの勢いはどうしたのよ!」
来人「そのさっきまでの勢いにピンチになっていたのはどこの誰だっけ?」
レミリア「うるさい!結局は結果だ!勝てばいいのだ!」

そう叫びながら、レミリアは俺に向かって突っ込んでくる。

来人「同感だ。だから俺は…手加減なしで行く。【あまごい】」

俺がその名を叫んだ瞬間、本来そこにはないはずの雨雲が天井に出現し、大雨が降り始めた。流水が弱点のレミリアは、雨に痛みを感じ、動きを止めてしまう。それを待っていた来人は、すぐにあの技を出す。

レミリア「ッ!」
来人「ザ・ワールド時は止まる」

再び時は止まり、周囲の景色から色がなくなる。来人はヘブンズドアーを出し、レミリアに『十六夜来人に全力の一撃をぶつけた後、動けなくなる』という文と、『能力の使用を禁ずる』という文を書いた。…別に大人げなくったっていいだろ。俺は【きあいのタスキ】を持ち、レミリアの攻撃を待つ。

レミリア「なッ!か、体が…!」

レミリアはグングニルを構え、最初よりもはるかに速いスピードで俺に投擲をする。俺は、そのグングニルを受け止めた。いや、くらったのほうが正しいか。

レミリア「なッ!?」
来人「グッ…!」
レミリア「なぜ避けなかった!それに、私に何をしたッ!」
来人「…ありがとう。これで、あの技が本領を発揮する」

レミリアは勝手に体が動いたのと、その後突然動けなくなったことに混乱している。俺は1枚のわざマシンを取り出す。内容は、『体力が低ければ低いほど技の威力が上がる』…そう、【きしかいせい】だ。つまり、攻撃を6段階上げ、【きあいのタスキ】でHPを1にすれば、最大火力の1撃が出せる。

来人「ふぅ…今度こそトドメだ。」
レミリア「くッ…!」
来人「わざマシン【きしかいせい】‼」

先ほどまであったレミリアと来人の差は一瞬にして縮まり、俺はまず左手でレミリアを空中に投げる。思いっきり拳に力を入れ、ダッシュの勢いを止めず、ありったけをぶつけるつもりでレミリアを視界の中心にとらえる。そして、レミリアが俺の目の前に落下するのと同時に顔面に拳をぶつけた。殴られたレミリアは壁に激突し、床にばたっと落ちる。

来人「壁を貫通するかと思ったが、意外と頑丈だな。…ま、レミリアは大丈夫だろ。」

俺はこの服をどうするか、と思いつつ服についた土ぼこりをはらう。

来人「さて、どうするかな~…扉の裏にいる博麗霊夢さん」

霊夢「…」
霊夢「…」
来人「……」
霊夢「………」
来人「…………」
霊夢「……………」
来人「…いや、なんか言えよ」

しばらくお互いを黙って見つめ合っていたが、俺は耐え切れず、霊夢に言葉を投げかける。それでも黙っていた霊夢だったが、突然口を開き、俺に質問をしてきた。その内容は、「お前がこの吸血鬼を倒したのか」というものだった。その質問に、俺は「そうだ」と答え、さらに言葉をつづける。

来人「というか、見てたんじゃないのか?」
霊夢「…えぇ、見てたわ。だから信じられなかったのよ。吸血鬼の本気をあんなあっさりと倒すだなんて…あぁ、久しぶりに塩ラーメンが食べたくなってきたわ…」
来人「何言ってんだお前」

ココの霊夢はイメージ通り貧乏そうだ。それで、霊夢は俺に何をしようとしているのか…ん?なんか足音が近づいてくるな…いったい誰だ?

魔理沙「よぉ、霊夢!こんなところにいたのか!いや~、この館なんか見た目より広い気がしてさぁ、ちょっと迷いかけたぜ!」
霊夢「そんなことはどーでもいいけど、アンタ何持ってんの?」
魔理沙「これか?実はここに来る前にデカい図書館にあたってな!そこから魔導書をちょっと借りたんだぜ!」
霊夢「…そこに人(?)は居たの?」

そう霊夢が聞くと、魔理沙はニカっと笑顔を見せ、「弾幕ごっこで倒してきた!」とない胸を張って堂々と威張った。あぁ、パチュリー。君のことは忘れないよ…会ったことないけど。しばらく話していると、やっと魔理沙がこちらに気づき、霊夢に俺のことを質問をする。答えを聞いた魔理沙は、とても驚いた顔をした。

魔理沙「お前、あそこで倒れている吸血鬼の本気状態をスペルカードなしでやっつけたんだって!?」
来人「あぁ、そうだが」
魔理沙「へ~、すごいな!おっと、まずは自己紹介から。私は霧雨魔理沙。普通の魔法使いをやっているぜ!そして後ろで仏頂面してつっ立ってる腋出し巫女が博麗霊夢だ」
来人「俺は十六夜来人。人里の外れで食堂を営んでいる。…まぁ、昨日ここに来たばっかりだが」
霊夢「あのメイドと同じ苗字なのね…」
魔理沙「ん?なんか言ったか?」
霊夢「いえ、何でも」

そう言うと、魔理沙の目が輝き、俺を興味深そうに見てくる。きっと、外来人が来たばっかで異変解決をしたのが珍しいんだろう。「そういえば」と、魔理沙の自己紹介で気になったことを聞いてみることにした。

来人「普通の魔法使いって、どこが普通なんだ?」
魔理沙「…ゑ?」
来人「魔法使いが普通だったら、妖怪はどうなるんだ?
魔理沙「…あまり掘り下げないでくれ」
来人「…そ、そうか」

しばらくの間、俺と魔理沙の間に気まずい沈黙が生まれる。魔理沙は霊夢に助けを求めようと視線を向けるも、霊夢は明後日の方向を向いている。俺もどうしようかと考えていると、タッタッタッと走る音が聞こえてきた。そして、ドアの向こうから姿を見せたのは十六夜咲夜と紅美鈴だった。

美鈴「お嬢様!大丈b…」
咲夜「おじょぉさまぁぁぁぁ‼‼だだだだだ大丈夫ですかぁぁ!?」

先にレミリアを心配した美鈴だが、その後物凄い動揺を見せ、青い顔をした咲夜が美鈴をふっとばしながらぐったりとしているレミリアに駆け寄る。完璧で瀟洒なメイドと慕われている彼女の今の姿を見ている俺たちは、みな少し引いている。ちなみに美鈴もぐったりしている。

レミリア「う、うーん…」
咲夜「お嬢様?お嬢様!目が覚めたんですね!あぁ、本当に良かった!」
レミリア「…なんか、アンタおかしくない?」
咲夜「いいえ滅相もございません!私は十六夜咲夜!幻想郷で、いいえ、この世界で1番!1番ッ!ここ紅魔館の主レミリア・スカーレット様を慕っています完璧で瀟洒なメイドである私が!そんなおかしいなどというわけがございませんでしょう!それに…」
レミリア「わかった!わかったから…!とりあえず離してちょうだい」

なんとこの間、咲夜はずっとレミリアに抱き着きながらレミリアの顔を見てものほぼ息継ぎをし、すごい勢いで自分の魅力を説明している。レミリアはうんざりして咲夜を止める。慣れている手つきで咲夜の自語りを流していたので、過去にも何回もあったんだろう。俺は頃合いを見て二人に話しかける。すると咲夜ははっとした表情をし、服装を整え、いまだ座り込んでいるレミリアに手を差し伸べ、立たせている。ここだけ見ると完璧で瀟洒なメイドであることが理解できるが、先ほどの光景を思い出してしまうと、まさにギャップの差でうぅん、とうなってしまう。

レミリア「先ほどはうちの従者が失礼した。そいえば、自己紹介をしていなかったな。私はかのツェペシュの末裔、レミリア・スカーレットだ。そしてこちらが、私の忠実なる従者、十六夜咲夜。あそこで寝ているのが、紅美鈴だ。」




レミリアが自己紹介を終えたとき、もう二人、とても息を切らした様子の紫色の髪紫のパジャマのような服を着た全身紫な女性__パチュリー・ノーレッジと、赤い髪をして、赤いネクタイと黒いドレスを身に着け、背中に悪魔の翼を付けた女性__小悪魔がいきなり扉から入ってきた。

パチュ「ハァ…ハァ…見つ、けたわyゲホッゲホッゴホッ…」
小悪魔「わわっ大丈夫ですか!?パチュリー様ぁ!」

パチュリーはやはり喘息のようで、いきなりどうしたかと思えば突然咳き込んだ。それを小悪魔は後ろから心配の声をかけながらパチュリーの背中をさすっている。その様子を見ていた魔理沙は、少し気まずそうに、後ずさりをしていたので、俺は魔理沙の後ろに回り込み、肩をつかんだ。

魔理沙「な、何だぜ?」
来人「なぜ、逃げる素振りを見せたのかな?」
魔理沙「何のことだぜ?」
パチュ「ゲホッゲホッ…魔、理沙…!ハァ、ハァ、私の、本を…ゲホッ…返しなさい…!」

パチュリーがそういった瞬間、魔理沙は持っていた箒にまたがり、本の入った風呂敷を担ぎ、ミニ八卦炉を構える。そして飛び立とうとしたとき、俺と咲夜は時を止めた。

来人「おっと」
咲夜「…やはりさっきのはあなたですね」
来人「まぁな。さて…ハイエロファントグリーン」

俺は風呂敷に入った本を咲夜に預け、箒とミニ八卦炉を持ち、ハイエロファンとで拘束をする。そして、周囲の景色に色が戻り、また騒がしい空間に戻った。

魔理沙「んなっ!?いつの間に!」
咲夜「パチュリー様、これを」
パチュ「あ、ありがとう、咲夜。それと…」
来人「そうだな。自己紹介をしないと…俺は十六夜来人。人里の少し離れたところで食堂をやっている。んで、この不届き物が泥棒魔理沙。」
魔理沙「泥棒じゃねぇ!死ぬまで借りるだけだ!それとこの見えないのを何とかしろ!」
霊夢「私は博麗霊夢」
パチュ「よろしくね…ふぅ」

俺たちが自己紹介を終えて少しなごんでいると(魔理沙を除く)、パチュリーが何かを思い出したように「あつ!」と声を出す。レミリアが「どうしたの」と声をかけると、パチュリーが真剣な表情で話し始めた。

パチュ「えぇ、レミィ。実は、地下室の結界が壊れてしまったの。」
レミリア「それは本当?」
パチュ「本当よ。壊れたというより、壊されたの方が正しいかもね」
レミリア「それってつまり…」

と、レミリアとパチュリーは会話を続けている。なんだか、俺はすごい嫌な予感がしてきたんだが…まさかじゃないよな。まさかな…
そう思っていると、いきなり壁がドーンと派手に爆発した。そこには人影があり、飛びながら仁王立ちをしていた。それは、金髪で、七色の宝石のようなものがぶら下がっている翼を持っている少女__フランドール・スカーレットがいた。

レミリア「フ、フラン!?」
フラン「お姉さま…」

フランの表情はとても険しくなっている。たしか他のssだったりすると、ここで『狂気フランちゃん』と戦うんだよなぁ…でも、フランからはあんまりプレッシャーっていうか…威圧感を感じないんだよなぁ。しいて言うなら、羨ましそうな表情でレミリアを見てる。
そう思っていると、フランが口を開く

フラン「…お姉さま」
レミリア「なぁに、フラン」
フラン「お姉さま」
レミリア「なぁに」
フラン「お姉さまお姉さま!」

お姉さま、と繰り返すフランのしゃべり方には、少しの怒気が含まれていた。それと対照的に、レミリアの口調は子供をあやすときのそれだった。その子ども扱いしたような口調が気に入らなかったのか、フランの怒りはますますひどくなる。

フラン「お姉さま!いつもお姉さまばっか遊んでずるい‼」
レミリア「遊びって、フラ…いえ、いいわ。遊んであげなさい。ただし、あの男よ」
来人「…ゑ?」
フラン「あの男?見たとこただの人間みたいだけど…?」
来人「ちょっ…」
レミリア「大丈夫よ。思いっきりやっちゃいなさい。」
来人「あの…」
フラン「うーん…分かった!じゃあ行くよー!」

装フランが声を上げると、右手をパーにし、前に突き出す。俺はまさかと思い、どうしようか頭を急回転させる。何も知らない霊夢と魔理沙は頭上に?マークを浮かべ、レミリア含む紅魔館勢は、まさかこんなことをするとは思わなかったらしく、慌てて止めに入ろうとする。だが、次の瞬間、驚愕の表情に染まることになる。

フラン「きゅっとして~」
来人「…」
レミリア「避けなさい!」
フラン「ドカーン!」

フランがきゅっとパーだった手をグーにすると、俺…の後ろの壁が吹き飛んだ。

レミリア「なっ!?」
フラン「え!?」
魔理沙「な、何だ!?」
霊夢「…」
来人「…アブね、あくタイプになっといてよかった~」ボソッ
フラン「すごーい‼でも、これくらいはやってもらわないとね!」

俺はとっさにキラークイーンを出し、手ごろながれきに触れさせ、フランに向かって投げる。だがフランは、そんな物で、といった感じに腕で払いのけようとする。フランの腕ががれきに触れる瞬間、俺は叫ぶ。

来人「今だッ!キラークイーン!第1の爆弾…点火ッ!」

ドゴォォォォンッ‼‼

こぶし大のがれきからは想像もつかないほどの大爆発が起き、フランの手を吹き飛ばす。…少し心苦しいが、今は死にたくないのでしょうがない。肘まで吹き飛ばされたフランはバックステップをし、再生させる。だが、その表情には先ほどとは違い焦りの表情が見られる。このままじゃらちが明かないと思ったのか、フラン合枚のカードを取り出し、宣言する。

フラン「禁忌『フォーオブアカインド』‼」

すると、フランが4人に増えたのだ(フォーオブアカインド状態は名前の右に1,2,3,4とつける。基本的に1が司令塔と考えていい)。…確かこの技は、分身ではなく、分裂に近いようなものだと聞いたことがある。すると、目の前のフランはすべて本物だ、ということになる。自分にとっては都合がいい。
そう思っていると、フラン2,3が俺のほうに向かって突っ込んできた。俺は何とか避けつつ、キラークイーンで一人のフランに触れる。

来人「点火ッ…!」
フラン2「何?触られた気が…ぎゃッ…」
フラン3「なッ‼」
フラン1,2「…」

今度はフラン2が爆発し、跡形もなくなる。それにフラン3は驚き、フラン1,2は顔をゆがめる。やはり、4人とも本物だからか自分が破壊されるのは気に入らないのだろうか。それとも、自分と似たような能力を持つものを見たことがなかったのか。


そう考えていると、フラン3が俺に殴りかかってきた。だが、とっさで出たものなのだろう。あんまり力がこもっていない。だからと言って全く痛くないわけでもなく、HPは半分くらい減った。

来人「ッ‼…【はねやすめ】」
フラン3「チッ!」
フラン1「やめろフラン3、無駄な抵抗だ。…時に、えーと」
来人「来人だ」
フラン「来人か、わかった。…時に来人よ、好きなものは何だ?」
来人「和菓子、特に小豆を使ったものだ。雑に扱うものは絶対に許さない」

フォーオブカインドを解きながら俺に訪ねてくるので、それに答える。いったい何をするのだろうか、と考えていると、フランが短く「咲夜」とつぶやく。すると、いつの間にか咲夜が何かを持っていた。…いや、マジでなんだあれ?

フラン「ほう、向かってくるのか…逃げずにこのフランに近づいてくるのか」
来人「近づかなきゃ、テメーをぶちのめせないんでな」

俺が近づいていくうちに、フランが持っているものがわかった。それは、はどら焼きだったのだ。しかも、焼き立てほかほかの、だ。和菓子をこよなく愛する俺にそれをみせるとは、何をするつもりだ?

来人「どら、焼き…?」
フラン「何を考えているんだ、来人ッ!」

俺がどら焼きに思いをよせていると、フランはどら焼きの入った木製の器を頭上に掲げる。すると、あろうことかその器をどら焼きごと床にぶちまけ、さらにそれを足でぐちゃっと踏みつぶしたのだ。

来人「や、野郎フランッ!」
フラン「先ほど和菓子を雑に扱うものは許さないとかほざいてたな?お前の和菓子愛などそんな物ッ!」
来人「(じいちゃん…死ぬ前に教えてくれたよな。『相手からどんなことをされても決して逆上し、冷静さを失ってはいけない』ってよ。でもよォ)こんなことを見せられて、頭にこねーやつは居ねぇッ‼」

俺はより一層フランに近づく速度を上げる。怒りによるものだと、冷静さを欠いているとわかっていても、人には許せない時がある。ただ、今回はたまたま俺がその時だっただけだ。悔いのない行動をしよう。

フラン「人の不幸は本当によくなじむッ‼」

フランは邪悪な笑みを浮かべ、俺はさらに怒りを覚える。

来人「フランッ‼」
フラン「来人ッ‼最終ラウンドだッ‼」

俺たちは互いに睨み合う。バチバチと火花が鳴るかのように。俺とフラン以外の人らはあきれた表情をしていた。…一人を除いては。

霊夢「…何してんの?」
パチュ「とんだ茶番ね」
レミリア「ハァ…」
魔理沙「うぉぉ!やっちまえーッ‼」
霊夢「アンタはよく縛られたまま騒げるわね」

こうして、俺とフランの本気の戦いの火ぶたは切られた。

俺は速足でフランに近づき、拳をふるう。だが、その打撃はフランの拳で受け止められる。俺はそんなことはお構いなしに、わざマシン【けたぐり】を発動する。だが、怒りで動きが単調になっているせいか、すべてが防がれてしまった。

フラン「フン、動きがわかりやすくなっているぞ。自分が非力なことを認めたくないのか?」
来人「…!」
フラン「どうした、動揺しているぞ?」
来人「くそッ!」

ちくしょう、とくせいは【どんかん】にしているはずなのになぁ…どら焼きをつぶされた衝撃で解けてしまったか…あぁ、本当にむかつく。しっかりこの手でぶっ潰してやる。


怒りに身を任せ殴っているも、なかなか当たらない。それどころか、さらに挑発を受け、さらに怒りが増す。どうしようかと考えていると、1人の声が耳に入った。

魔理沙「おい、来人!相手のペースに乗せられてんじゃあねェぜッ!深呼吸して落ち着くんだッ!」
霊夢「なによ、そのしゃべり方…」
魔理沙「そんなことはどうだっていいッ‼頑張るんだッ!来人‼」
フラン「外野が、うるさいぞ」

…ふう、そうだな。俺としたことが、冷静にならないとな…目の前の敵はただ一人。ただ、一人なんだ。魔理沙の言うとおり、ペースにのまれないようにしないとな。…確実に仕留める。

来人「ありがとう、魔理沙。後でお礼をする」
魔理沙「へへ、いいってことよ!」
来人「さて、待たせて悪かったな」
フラン「何の問題もない。どうせこのフランが勝つのだからな」
来人「…わざマシン【ソーラービーム】」

頼みますぜ、フシギバナ先輩!
俺は両手を前に突き出し、じっと固まる。この技は、発動すると1ターンパワーをためる必要がある。…そう、時間が必要なのだ。しかも、部屋の中ということで少し時間がかかる。それを察してか、フランは俺のほうに飛んできた。しかも、レーヴァテインを手に持って。それを俺の腹に深々と突き刺す。口形が出て、激痛が走る。

魔理沙「ら、来人!」
霊夢「ちょ、ちょっと!あいつ死んじゃうんじゃないの?」
来人「だ、大丈夫だ…」
フラン「まだ、生きているのか」

【きあいのタスキ】をまいているおかげで、1は耐え切った。…皆さん、ポケモンのターン制はご存じだろうか。自分が技を打ち、相手が技を打つ。ここまで来て分かった人もいるだろう。そう、俺はソーラービームを発動し、パワーをためる。そして、フランがレーヴァテインを発動し、俺に突き刺す。…これで、フランのターンは終わったのだ。つまり、俺のソーラービームは確定で当たる。

フラン「なッ…!う、動けんッ、バカなッ!」
来人「俺が、動きを止めた。レーヴァテインが刺さった瞬間にな…」

やっとソーラービームを放つためのエネルギーがたまった。…さて、リベンジもかねて最後の仕上げと行くか。
俺は再びその名を叫ぶ。技が発動する合図を。

来人「待ってたぜ…!【ソーラービーム】ッ‼」
フラン「くッ…!」

極太のビームが放たれる。それは、マスタースパークと同じかそれ以上…その光景に、だれもが驚いていた。フランを巻き込んだビームは、数秒がたつと自然と消えた。ビームが消えて目に入るのは、ビームを打った体制で固まった来人と、床に倒れているフランだった。

魔理沙「おぉ、すごいぜ!」
霊夢「へぇ、やるわね」
レミリア「あら、油断しなし方がいいんじゃなくて?」
来人「ハァ、ハァ…」

あぁ、知ってるさ。妙に手ごたえが少なかった気がする。…あくまで予想だが、フランは分身を俺の後ろに待機させている。そして、ここからは賭けだ。というか、HPが1しかないから、声を出せるかが不安だ。どうしようか。安全第1、レーヴァテイン予想でわざマシン【まもる】か、タイミングは難しいがカウンター狙いで【ウルトラチャクチ】をするか。

魔理沙「油断?…ッ!来人!後ろだ!」
フラン「言わないでよ~!…レーヴァテインッ!」

…どうやら考える時間はなさそうだ。レーヴァテインのようだが、ここはカウンターで行こう。別に声は出さなくてもいいが…かっこよさだよな、やっぱり。

フラン「避けられるわけがないわ!トドメよ!」
魔理沙「あぁ、来人‼」
霊夢「そんな奴に負けるなァ‼」
魔理沙「うぉっ、いきなりどうした?」
霊夢「魔理沙、応援よ!オラァ!やっちまえェ‼」

…霊夢キャラ変わったか?まぁいい。さて、ここに来て初めてのスペシャルウェポンだ。華々しく行こう…!

来人「ギア゛パワ゛ー、ズベ強…3,9…!」
フラン「くらえッ!」

俺とフランの距離が約2メートルまで近づいた瞬間、俺は技を発動する。急に飛び上がったからか、フランは少し困惑していた。だが、このままでは避けられる…

フラン「なッ!?」
来人「次に゛お゛前はッ、『どこに゛そん゛な゛力が』と言う゛ッ!」
フラン「どこにそんな力が…ハッ‼」
来人「スべジャル゛ウ゛ェポン゛ッ【ウルトラチャクチ】ッ‼

俺の手が光を発したかと思うと、体の左右に俺と同じくらいの大きさをした拳が出現する。ウルトラチャクチとは、発動する自分の左右に自分と同じくらいの大きさの拳が出現し、と高く飛び上がる。そして、着地すると同時に範囲ダメージを与えるワザ。そこにスぺ強3,9をつけることで、ダメージを与える範囲が広がる。さらに、俺はインクで攻撃するわけではないので、単純な攻撃力も上がる。

フラン「ガハッ…」
来人「わざマシン【はねやすめ】…テメーの敗因はたった一つだぜ、フラン。…テメーは俺を、怒らせた」
魔理沙「う、うおぉぉォォォ!すごいぜ!来人!」
霊夢「さすがね!」

…いや、本当に疲れた。さて、これからどうなることなら。
まぁ、あまり書くことはないんで。
誤字はこれから気を付ける。
海鮮丼丸です
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コメント



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1.100夜飴削除
あ り が と う !
マジで助かる!!!!