Coolier - 新生・東方創想話

霧の中の訪問者

2024/10/21 22:44:55
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幻想郷の秋の夕暮れ、辺りはすでに薄暗くなり、霧が立ち込め始めていた。博麗神社の境内では、霊夢が縁側でぼんやりとお茶を飲んでいた。神社は静寂に包まれ、いつも通りの穏やかな時間が流れていた。

「何だか今日は妙に静かね…」

霊夢がそう呟いたその時、どこからともなく軽快な箒の音が聞こえてきた。音の主は言うまでもなく霧雨魔理沙だ。魔理沙はいつものように勢いよく神社に降り立つ。

「よぉ、霊夢!今日も暇そうだな!」

「…何の用よ、魔理沙。何もなければ帰って。」

「冷たいなぁ。今日はちょっと面白い話があるんだぜ。最近、妙な奴が幻想郷の外れに現れたらしいんだ。」

霊夢は興味なさそうにお茶をすすったが、少しだけ魔理沙の話に耳を傾けた。

「妙な奴?それが何なのよ?」

「どうやら、霧の中から突然現れるらしい。見たことのない姿で、誰もそいつの正体がわからないんだ。話を聞いた村の連中は皆、口を揃えて恐れてたぜ。」

霊夢は眉をひそめた。

「また誰かが騒ぎを起こしてるんじゃないの?どうせいつもの妖怪でしょ。」

「それが違うんだよ。妖怪とは違う雰囲気があるらしい。なんというか、もっと…不気味っていうか。」

霊夢はしばらく考えた後、立ち上がった。

「分かったわ。仕方ないから、一応調べてみることにする。でも、期待しないでよ。」

「それでいいさ。早速行こうぜ!」

二人は霧の立ちこめる森の中へと足を踏み入れた。夕暮れが夜に変わり、周囲はどんどん暗くなっていく。魔理沙の箒で道を進みながらも、霊夢は慎重に周囲を観察していた。

「本当に妙な感じね。静かすぎる。」

霧は次第に濃くなり、視界がどんどん狭まっていく。二人が進むにつれ、背後で木々のざわめきや足音が聞こえるようになった。

「…魔理沙、何か感じない?」

「感じるさ。誰かがこっちを見てるな。」

二人は警戒しながら、周囲を見回す。霧の中にぼんやりとした影が一瞬、現れては消えた。

「おい、そいつだ!」魔理沙が叫ぶ。

霊夢は素早く御札を取り出し、影に向かって投げつけた。御札は霧の中で消えていくが、何も反応がない。

「どうやら逃げる気はないようね。」

霊夢が前に進み出ようとした瞬間、霧の中から低い声が響いた。

「…ここは、お前たちの場所ではない…。」

その声はどこか異質で、幻想郷の誰とも違う響きを持っていた。霊夢と魔理沙は声の方へと目を凝らすが、濃い霧が視界を遮り、姿がはっきりしない。

「一体何者だ?」魔理沙が叫ぶ。

しかし、再び声が響く。

「私は霧より来た者。この場所は古き者たちの領域。お前たちは立ち去るがよい…。」

霊夢は眉をひそめ、御札をもう一度構えた。

「そういう訳にはいかないわ。この幻想郷を乱す者は、私が排除する。」

突然、霧が渦を巻き始め、その中心からぼんやりと人影が現れた。その存在はまるで霧そのものが具現化したかのようで、形を捉えることができない。

魔理沙はすかさず魔法を放ったが、霧の存在はそれをあっさりとかわす。

「なかなかやるじゃないか。でも、私はこんなところでやられるほど弱くないぜ!」

霊夢もまた、御札を放ち、結界を張ってその存在を封じようと試みる。しかし、霧の存在は消えることなく、静かにこう告げた。

「ここは私の居場所。お前たちは理解していない。」

その瞬間、霧は一気に晴れ、存在は影も形もなく消え去った。霊夢と魔理沙は呆然と立ち尽くす。

「何だったんだ、今の…?」魔理沙がつぶやいた。

「分からないわ。でも、また来るかもしれない。何かしらの手がかりを探さないと。」

二人は再び霧の立ちこめる森を後にし、幻想郷の静寂に包まれた夜へと戻っていった。
初めての投稿。東方の小説を書いたことがないから少し誤字脱字あったりキャラクター性が多少崩壊してたりするかもしれんが温かい目で見てくれ。
とあるAC乗り
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コメント



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1.100海鮮丼丸です削除
すんごいシリアス…!
余談だが、まさかACとはアーマード〇アじゃないだろうな?

「私は企業なのだぞ!?」
「ご友人!サプライズをさせてはくれないのですか!?」
う、うるせぇ…
2.100夜飴削除
自分は元シリアス作家だったけどちょっと、、とは言わずかなりこれ好き!!!!
僕にはできないタイプのシリアスううううう((
頑張ってけれ、、
3.100関西ラスティ(関西弁で喋る訳では無い)削除
シリアスが分かりませんがすごく良かったです。
「見せてくれるな、戦友。」