Coolier - 新生・東方創想話

路傍の祝

2024/05/14 13:12:14
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路傍の祝

「おおきくなったらけっこんしよう」
「いいよー、わたしのこと、おぼえててくれたらね」

「おめでとう、しあわせにね」
「どうしたのですか、あなた」
「いや……空耳のようだ。すまない、参進の途中なのに」

「どうした、そんなとこで立ち止まって」
「おとうさんにはみえないの? かわいいおんなのこが、じっとこっちをみているよ」
「……その子は、怒っているかい?」
「ううん、ずうっとにこにこしているよ」

「どうしてみえなくなってしまったのだろう」
「そんなにけっこんしたかったの?」
「約束を、護りたかった」
「あはは、あなたはいいひとだね。だから、きっと、また、いつか、どこかであえるよ」
「……そうか……それならもう、怖くない」

「親父、すっかり彷徨癖がついちまって……ほら、座ってないで帰ろう……親父?」

おわり
今日はこいしちゃんの日なので
……世界一短い小説って凄いなあと思います
まんぼ
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コメント



0.100簡易評価
2.90奇声を発する程度の能力削除
良かったです
4.100名前が無い程度の能力削除
この短さで一生を描き切るのすごい。幻想的な空白が生まれているようでした。