Coolier - 新生・東方創想話

組長の忙しい朝

2023/07/25 17:21:02
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 9月1日、新学期が始まろうとしている。アラームを止め、時刻を確認すると、6時ちょうどだ。カーテンを開けると、眩しい光が部屋中に降り注ぐ。鳥が美しい音色を奏でる。何度見ても、この世界は美しい。

「ん〜!急いで準備しなきゃ…」
 大きく伸びをし、リビングへつながる廊下を歩く。

「お、八千慧〜!やっと起きたのか?」
 リビングに着くと、そこには一緒に住んでいる早鬼がいた。

「今日から学校始まるけど、さすがに準備できてるよね?」
 先生もルームシェアしてることを知ってるから、こいつが遅刻すると私の責任にもなる。

「う〜ん…そのことなんだけど… ちょっと準備手伝ってくんね?」
 ふと床を見ると、ゴミ箱の中かというほど散らかっていた。

「え…?私まだ朝ごはんも食べてないんだけど。ちょっとまってて。」
 起きたばかりでお腹がすいているから、朝ごはんを作ろうと思い、キッチンに向かう。
 準備に追われている早鬼を横目に、テキパキと朝ごはんの用意を進める。今日は甘いものの気分だったので、ホットケーキを作ることにした。

「ほら、朝ごはんできたから、食べてから続きやりな。」
「おぉぉ…!八千慧、やるな〜。いただきま〜す!!」

 早鬼が目を輝かせながら言った。早鬼の子供っぽいところは案外好きだったりするし、可愛いと思うこともある。
「ごちそうさま!美味しかったぞ!」
「えへへっ、ありがとう!」

 褒められるとこんなに嬉しいんだと思いながら、早鬼の準備を手伝う。

「…やっと終わったぁ…!」
 あれからしばらく経ち、準備が終わった。…と思っていたとき、早鬼が言った。
「そういえば、八千慧は準備終わってるのか?」

 自分でも顔がだんだん赤くなっていくことが分かった。




  ーおまけー

 9月1日、今日から学校が始まる。アラームが鳴らなくても太陽の光で自然と起きれるため、いつもカーテンは開けっ放しで寝ている。地獄から来た頃はなれなかった青い空も、今では日常の一部となっている。
 パジャマからジャージに着替え、リビングに向かう。

「八千慧〜!」
 この世界に来る前からの知り合いである八千慧を呼ぶが、返事がない。

「…まだ起きてないか。つまんねー。準備しよ。」
 そう独り言をつぶやき、学校に行くための準備を始める。

 しばらくすると、こちらに向かう足音が聞こえた。
「お、八千慧〜!やっと起きたのか?」

 音がした方を見ると、そこには八千慧がいた。
「今日から学校始まるけど、さすがに準備できてるよね?」
 私の心でも読んだかのように八千慧が質問する。

「う〜ん…そのことなんだけど… ちょっと準備手伝ってくんね?」
(あんまり大きな声では言えないけれど)準備はまだ終わってない。こういうときは一人より二人のほうがすぐ終わるのだ。
「え…?私まだ朝ごはんも食べてないんだけど。ちょっとまってて。」

 自分も朝ごはんを食べていないことを思い出したが、八千慧はいつも自分の分を作ってくれるから、特に何も言わなかった。
…ホットケーキのいい匂いが漂う室内。八千慧の料理にはいつも負けてるなと思いつつ、八千慧の表情を見てみる。目が合うと顔を赤らめながらも優しく微笑み、手が空いているときならピースすることもある。地獄にいたときとは全くの別人に思えてきて、正直戸惑う。しかし、半年近く一緒に過ごしているからか、慣れてはきた。

「ほら、朝ごはんできたから、食べてから続きやりな。」
「おぉぉ…!八千慧、やるな〜。いただきま〜す!!」
 八千慧が緊張した表情でこちらを見る。
「ごちそうさま!美味しかったぞ!」
「えへへっ、ありがとう!」

 去年の八千慧の性格からは考えられない言葉が飛び出す。恥ずかしそうに喜ぶ姿に、自分の幼少期を思い出す。

「よし、準備の続きしよ!」
 時計を見ると家を出る時間に近づいていた。それに気づいたのか、八千慧が手伝ってくれた。

「…やっと終わったぁ…!」
 それからしばらく経ち、準備が終わった。…と思っていたとき、八千慧がまだ準備をしていないことを思い出した。
「そういえば、八千慧は準備終わってるのか?」

 八千慧は、みるみるうちに顔を赤くし、私から目を逸らした。
 最後まで読んでいただきありがとうございました。
私の記念すべき第一作目は、さきやちがこの世界に来てしばらくした後という設定で書いてみました。
国語の評価が(5段階中)2だったのですが、完成させることができてよかったです。
今回のメインは八千慧のつもりだったのですが、早鬼のほうが文章が長い…気のせいです。
 設定がうまく反映できてないところもあったので、時系列順の設定的なものを下に載せときます。読むのが面倒だったら斜め読みでも全然おkです。(読まなくても大丈夫です。)

3月のどっか:映姫に言われ、この世界(外の世界)に来る。もちろんルームシェアです。
4月上旬:紫に紹介され、高校に入学!
5月くらい:友達が増えてきた。やったね。八千慧は好きな人ができたから頑張る!
7月後半〜8月末:夏休み!
…でこのお話につながるわけですね。後日細かいお話も書きます。

感想やアドバイスのコメント待ってます。(。>﹏<。)
yugnami
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コメント



0.30簡易評価
1.100南条削除
面白かったです
照れてる八千慧がかわいらしかったです
2.90奇声を発する程度の能力削除
面白かったです