9月1日、新学期が始まろうとしている。アラームを止め、時刻を確認すると、6時ちょうどだ。カーテンを開けると、眩しい光が部屋中に降り注ぐ。鳥が美しい音色を奏でる。何度見ても、この世界は美しい。
「ん〜!急いで準備しなきゃ…」
大きく伸びをし、リビングへつながる廊下を歩く。
「お、八千慧〜!やっと起きたのか?」
リビングに着くと、そこには一緒に住んでいる早鬼がいた。
「今日から学校始まるけど、さすがに準備できてるよね?」
先生もルームシェアしてることを知ってるから、こいつが遅刻すると私の責任にもなる。
「う〜ん…そのことなんだけど… ちょっと準備手伝ってくんね?」
ふと床を見ると、ゴミ箱の中かというほど散らかっていた。
「え…?私まだ朝ごはんも食べてないんだけど。ちょっとまってて。」
起きたばかりでお腹がすいているから、朝ごはんを作ろうと思い、キッチンに向かう。
準備に追われている早鬼を横目に、テキパキと朝ごはんの用意を進める。今日は甘いものの気分だったので、ホットケーキを作ることにした。
「ほら、朝ごはんできたから、食べてから続きやりな。」
「おぉぉ…!八千慧、やるな〜。いただきま〜す!!」
早鬼が目を輝かせながら言った。早鬼の子供っぽいところは案外好きだったりするし、可愛いと思うこともある。
「ごちそうさま!美味しかったぞ!」
「えへへっ、ありがとう!」
褒められるとこんなに嬉しいんだと思いながら、早鬼の準備を手伝う。
「…やっと終わったぁ…!」
あれからしばらく経ち、準備が終わった。…と思っていたとき、早鬼が言った。
「そういえば、八千慧は準備終わってるのか?」
自分でも顔がだんだん赤くなっていくことが分かった。
ーおまけー
9月1日、今日から学校が始まる。アラームが鳴らなくても太陽の光で自然と起きれるため、いつもカーテンは開けっ放しで寝ている。地獄から来た頃はなれなかった青い空も、今では日常の一部となっている。
パジャマからジャージに着替え、リビングに向かう。
「八千慧〜!」
この世界に来る前からの知り合いである八千慧を呼ぶが、返事がない。
「…まだ起きてないか。つまんねー。準備しよ。」
そう独り言をつぶやき、学校に行くための準備を始める。
しばらくすると、こちらに向かう足音が聞こえた。
「お、八千慧〜!やっと起きたのか?」
音がした方を見ると、そこには八千慧がいた。
「今日から学校始まるけど、さすがに準備できてるよね?」
私の心でも読んだかのように八千慧が質問する。
「う〜ん…そのことなんだけど… ちょっと準備手伝ってくんね?」
(あんまり大きな声では言えないけれど)準備はまだ終わってない。こういうときは一人より二人のほうがすぐ終わるのだ。
「え…?私まだ朝ごはんも食べてないんだけど。ちょっとまってて。」
自分も朝ごはんを食べていないことを思い出したが、八千慧はいつも自分の分を作ってくれるから、特に何も言わなかった。
…ホットケーキのいい匂いが漂う室内。八千慧の料理にはいつも負けてるなと思いつつ、八千慧の表情を見てみる。目が合うと顔を赤らめながらも優しく微笑み、手が空いているときならピースすることもある。地獄にいたときとは全くの別人に思えてきて、正直戸惑う。しかし、半年近く一緒に過ごしているからか、慣れてはきた。
「ほら、朝ごはんできたから、食べてから続きやりな。」
「おぉぉ…!八千慧、やるな〜。いただきま〜す!!」
八千慧が緊張した表情でこちらを見る。
「ごちそうさま!美味しかったぞ!」
「えへへっ、ありがとう!」
去年の八千慧の性格からは考えられない言葉が飛び出す。恥ずかしそうに喜ぶ姿に、自分の幼少期を思い出す。
「よし、準備の続きしよ!」
時計を見ると家を出る時間に近づいていた。それに気づいたのか、八千慧が手伝ってくれた。
「…やっと終わったぁ…!」
それからしばらく経ち、準備が終わった。…と思っていたとき、八千慧がまだ準備をしていないことを思い出した。
「そういえば、八千慧は準備終わってるのか?」
八千慧は、みるみるうちに顔を赤くし、私から目を逸らした。
「ん〜!急いで準備しなきゃ…」
大きく伸びをし、リビングへつながる廊下を歩く。
「お、八千慧〜!やっと起きたのか?」
リビングに着くと、そこには一緒に住んでいる早鬼がいた。
「今日から学校始まるけど、さすがに準備できてるよね?」
先生もルームシェアしてることを知ってるから、こいつが遅刻すると私の責任にもなる。
「う〜ん…そのことなんだけど… ちょっと準備手伝ってくんね?」
ふと床を見ると、ゴミ箱の中かというほど散らかっていた。
「え…?私まだ朝ごはんも食べてないんだけど。ちょっとまってて。」
起きたばかりでお腹がすいているから、朝ごはんを作ろうと思い、キッチンに向かう。
準備に追われている早鬼を横目に、テキパキと朝ごはんの用意を進める。今日は甘いものの気分だったので、ホットケーキを作ることにした。
「ほら、朝ごはんできたから、食べてから続きやりな。」
「おぉぉ…!八千慧、やるな〜。いただきま〜す!!」
早鬼が目を輝かせながら言った。早鬼の子供っぽいところは案外好きだったりするし、可愛いと思うこともある。
「ごちそうさま!美味しかったぞ!」
「えへへっ、ありがとう!」
褒められるとこんなに嬉しいんだと思いながら、早鬼の準備を手伝う。
「…やっと終わったぁ…!」
あれからしばらく経ち、準備が終わった。…と思っていたとき、早鬼が言った。
「そういえば、八千慧は準備終わってるのか?」
自分でも顔がだんだん赤くなっていくことが分かった。
ーおまけー
9月1日、今日から学校が始まる。アラームが鳴らなくても太陽の光で自然と起きれるため、いつもカーテンは開けっ放しで寝ている。地獄から来た頃はなれなかった青い空も、今では日常の一部となっている。
パジャマからジャージに着替え、リビングに向かう。
「八千慧〜!」
この世界に来る前からの知り合いである八千慧を呼ぶが、返事がない。
「…まだ起きてないか。つまんねー。準備しよ。」
そう独り言をつぶやき、学校に行くための準備を始める。
しばらくすると、こちらに向かう足音が聞こえた。
「お、八千慧〜!やっと起きたのか?」
音がした方を見ると、そこには八千慧がいた。
「今日から学校始まるけど、さすがに準備できてるよね?」
私の心でも読んだかのように八千慧が質問する。
「う〜ん…そのことなんだけど… ちょっと準備手伝ってくんね?」
(あんまり大きな声では言えないけれど)準備はまだ終わってない。こういうときは一人より二人のほうがすぐ終わるのだ。
「え…?私まだ朝ごはんも食べてないんだけど。ちょっとまってて。」
自分も朝ごはんを食べていないことを思い出したが、八千慧はいつも自分の分を作ってくれるから、特に何も言わなかった。
…ホットケーキのいい匂いが漂う室内。八千慧の料理にはいつも負けてるなと思いつつ、八千慧の表情を見てみる。目が合うと顔を赤らめながらも優しく微笑み、手が空いているときならピースすることもある。地獄にいたときとは全くの別人に思えてきて、正直戸惑う。しかし、半年近く一緒に過ごしているからか、慣れてはきた。
「ほら、朝ごはんできたから、食べてから続きやりな。」
「おぉぉ…!八千慧、やるな〜。いただきま〜す!!」
八千慧が緊張した表情でこちらを見る。
「ごちそうさま!美味しかったぞ!」
「えへへっ、ありがとう!」
去年の八千慧の性格からは考えられない言葉が飛び出す。恥ずかしそうに喜ぶ姿に、自分の幼少期を思い出す。
「よし、準備の続きしよ!」
時計を見ると家を出る時間に近づいていた。それに気づいたのか、八千慧が手伝ってくれた。
「…やっと終わったぁ…!」
それからしばらく経ち、準備が終わった。…と思っていたとき、八千慧がまだ準備をしていないことを思い出した。
「そういえば、八千慧は準備終わってるのか?」
八千慧は、みるみるうちに顔を赤くし、私から目を逸らした。
照れてる八千慧がかわいらしかったです