Coolier - 新生・東方創想話

本居小鈴の休日

2023/01/27 08:30:20
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人里にある鈴奈庵の店番を任されている少女、本居小鈴は、母親から明日の店番は休むように言われたようだ。

(明日は何しようかな。予定無いから、暇なのよね。)

明日の予定を考えているが、思い付かない。 

(……家で、読書するのもありだけど、言われるわよね…)

溜め息をすると、明日に備えて早めに眠った。






翌朝、小鈴は何冊かの本を風呂敷に包み、人里にある広場に向かっていた。

(なんとなく広場に来てみたけど、やっぱり暇ね。)

広場に設置されているベンチに座ると、遊んでいた子供達が集まってきた。

「小鈴お姉ちゃんだ!」

「一緒に遊ぼ!」

「今日も元気一杯だね。」

小鈴は笑みを浮かべながら、風呂敷から飴玉を取り出して、子供達に配る。

「飴玉だ!」

「ありがとう!」

「仲良く食べるのよ」

風呂敷から絵本を取り出すと、子供は大人しく待っている。

「今から絵本を読むね。」

「わーい!」

「楽しみ!」

小鈴は絵本の読み聞かせをしていると、子供達の中に子狐の少年が紛れていた。


(………いるね。新しいノート持っててよかったわ。)

読み聞かせを続けながら、子狐に視線を向けると、気づいたようで、周りに気づかれないように手を小さく振っている。

(気づいたわね。)

「……めでたしめでたし。」

「楽しかった!」

子供達が帰っていくと、子狐は小鈴に近づいてきた。

「一緒に遊ぼ。小鈴お姉ちゃん…」

「そうね…」


小鈴は子狐に飴玉をあげると、笑みを浮かべて、貰った飴玉を口の中で転がしている。

「何しようか?」

「散歩しよ…ダメかな?」

子狐が首をかしげながら、小鈴を見つめた。

「ダメじゃないよ。その前に、団子屋に行くよ。腹拵えしないとね。」

「行こう!」


小鈴と子狐は団子屋に向かった。人里内を移動すると、子狐が小鈴の手を握ろうとしていた。

(……手を繋ぎたいのね。)

小鈴は子狐の手を握ると、そのまま団子屋に到着した。

「何がいいかな?」

「餡蜜にする。」

「私も餡蜜にしよ。」


団子を買うと、店を出ていった。

「何処で食べようか。」

「家に来る?」

「え…いいの?」

子狐は小鈴の誘いに目を見開いている。

「明日の夜まで、親帰れないんだよね。どうかな?」

「………わかった。」

小鈴の家に向かうことにした。念のために、子狐は猫に化けてから向かった。




家に到着すると、子狐を部屋まで案内する。

「小鈴姉ちゃんの部屋は2階なんだ。」

「本くらいしかないけど…」

子狐は変化を解く。小鈴は買ってきた団子とお茶を準備する。

「暇ね…」

「食べ終わったら、眠くなりそう…」

「寝ててもいいわよ。」

小鈴は大量の本を抱えて、上がってきた。

「暇な時は、読書が一番ね。それと…」

白紙のノートを子狐に渡した。を受け取った子狐は、古いノートを小鈴に渡す。

「寺子屋の勉強…頑張ってるね。」

「……でも、最近難しい。」

小鈴は子狐の頭を撫でると、しゃがんで子狐を見る。

「わからなかったら、何時でも来ていいわよ。出来る限り、手伝うわ。」

「ありがとう…」

子狐は眠くなったようで、うとうとしている。小鈴は子狐を抱き締める。

「小鈴姉ちゃん!?」

「おやすみ。」

子狐の背中を軽く叩くと、眠ってしまった。

(私は妖怪になれないかな…)

小鈴は子狐の頭を撫でると、眠気が来たようだ。

(私も…寝ようかな。)

そのまま、眠ってしまった。
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コメント



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1.90奇声を発する程度の能力削除
良かったです
3.100名前が無い程度の能力削除
かわいかったです
4.100南条削除
面白かったです
小鈴に誘われて喜んでいる子狐がかわいらしかったです
いいムードでした
5.80ブルーレヰ削除
微笑ましいやりとりです
些細な事ですがタグが「、」になっていてふたつに分かれていないのが気になりました