ことの発端は慧音が聴診器でお医者さんごっこを、妹紅に診察仕掛けたことだった。
不老不死で医者いらずの妹紅にとってそれは、始めての体験だった。
遠い昔のまだ子供だった頃は聴診器なんて無かったしね。
『はーい、妹紅。貴様の臓腑の音が正常か暴いてあ・げ・る』
妹紅と慧音はお互いに好き会っては居たのだけど、やはり寿命には差があった。
数百年までなら寿命の差を感じなかったけど、慧音は月日を重ねるごとに年老いて行ったのだった。
そんな数百年も過ぎていよいよ寿命が迫って来たが、ハクタクの力を使って寿命が来る歴史を食べ続けてまた数百年の月日が過ぎたのだった。
また数百年の月日が過ぎて、いよいよ歴史を食うにも臓腑が腐って来て限界が来ていたのだった。
そのすがたはもうかつての容姿を保つことは無い、日々老いて腐って腐臭すら放ち始めているのだった。
それでも、妹紅と一緒に居たい気持ちは変わらなかった。妹紅もそれに答えて、周りからは奇異と忌避の眼で見られたが一緒に居るのだった。
「いやまって、慧音! 何? 上記の地文はなんなのよ?」
「妹紅、貴様は何を言っているんだ。地文ってなんだ?」
周囲からどんな眼で見られたとしても、100年もすれば大体の奴らは入れ替わって行くから気になる事は無い。
慧音が可哀想だから解放してと、妹紅が無理に現世に拘束していると勝手に勘違いしてくる者やお節介焼きも居たが無視したのだった。
「こんなのおかしいわ。どうして慧音には、上記の地文が見えないの?」
「ははは、意味が分からないな。それよりも、お医者さんごっこをしよう。そうだろうなあ」
聴診器を耳ではなく角に引っ掛けて慧音先生は近づいてくる。あ、今日はハクタクの日無いけど出るとこ出ている感じなんだね。
「い、嫌。慧音、今日はなんだかあなたが怖いわ」
そうは言ったものの、妹紅は抵抗しなかったぞ。チャンスだ先生、聴いちゃえその妹紅の心の声を!
「お、おおお? 妹紅、貴様の心拍がよーく聞こえるぞ!」
こうして、臓腑の音を聴かれてしまった妹紅はもうお嫁に行け……あ、やヴぁい。慧音の所にお嫁にい慧音になってしまった。
不老不死で医者いらずの妹紅にとってそれは、始めての体験だった。
遠い昔のまだ子供だった頃は聴診器なんて無かったしね。
『はーい、妹紅。貴様の臓腑の音が正常か暴いてあ・げ・る』
妹紅と慧音はお互いに好き会っては居たのだけど、やはり寿命には差があった。
数百年までなら寿命の差を感じなかったけど、慧音は月日を重ねるごとに年老いて行ったのだった。
そんな数百年も過ぎていよいよ寿命が迫って来たが、ハクタクの力を使って寿命が来る歴史を食べ続けてまた数百年の月日が過ぎたのだった。
また数百年の月日が過ぎて、いよいよ歴史を食うにも臓腑が腐って来て限界が来ていたのだった。
そのすがたはもうかつての容姿を保つことは無い、日々老いて腐って腐臭すら放ち始めているのだった。
それでも、妹紅と一緒に居たい気持ちは変わらなかった。妹紅もそれに答えて、周りからは奇異と忌避の眼で見られたが一緒に居るのだった。
「いやまって、慧音! 何? 上記の地文はなんなのよ?」
「妹紅、貴様は何を言っているんだ。地文ってなんだ?」
周囲からどんな眼で見られたとしても、100年もすれば大体の奴らは入れ替わって行くから気になる事は無い。
慧音が可哀想だから解放してと、妹紅が無理に現世に拘束していると勝手に勘違いしてくる者やお節介焼きも居たが無視したのだった。
「こんなのおかしいわ。どうして慧音には、上記の地文が見えないの?」
「ははは、意味が分からないな。それよりも、お医者さんごっこをしよう。そうだろうなあ」
聴診器を耳ではなく角に引っ掛けて慧音先生は近づいてくる。あ、今日はハクタクの日無いけど出るとこ出ている感じなんだね。
「い、嫌。慧音、今日はなんだかあなたが怖いわ」
そうは言ったものの、妹紅は抵抗しなかったぞ。チャンスだ先生、聴いちゃえその妹紅の心の声を!
「お、おおお? 妹紅、貴様の心拍がよーく聞こえるぞ!」
こうして、臓腑の音を聴かれてしまった妹紅はもうお嫁に行け……あ、やヴぁい。慧音の所にお嫁にい慧音になってしまった。
美しいタイトルからの聴診器、さすがの先生です
概要から話繋がってるのに笑いました
地の文が読めるから読者がキャラクターよりも優越的地位にいる、というのは思い上がりですよね
ありがとうございます。