カンフー美鈴!
え?咲夜さん?
美鈴、お嬢様がカンフーをご所望よ!
ああ、なるほど。なるほど。
『アチョー、玲瓏! 上海! 蓬莱山!」
キック、パンチにチョップだ。美鈴は、促されるままにそのままにいままのきまままに。技を繰り出した。
仮想的は、門を破りに来た、青洲の兵達に決まっている。
見える見えるぞ確かにその美鈴が戦っているのは、黄巾の生き残りのつええええ奴だ。
「さすが、美鈴ね」
「どうですか、咲夜さん」
「続けて、続けて! お嬢様も期待してるわよ!」
今度は、どっかから取り出した青龍糖で敵を粉砕するところを見せてる気分で行くんだって。
「呂布! この私の青龍糖で糖分の錆にしてやるわ!」
よくわからんが、敵は呂布だ。とにかく呂布だ。強いんだ。すっごく強いんだぞ!
『紅魔館を取っちゃうんだからね! 呂布だから取っちゃうんだからね!!」
そして、赤兎馬に乗ってるぞ!
歩哨の美鈴は勝てるのか?
だがそこは、カンフーの達人だってんでてやんでぃ! バッキャロー! ば、バロー!
「うああああああああああああぁっぁあぁあ!! 呂布打ち取ったり」
実際は1人で、青龍糖をフリーまけっとしてるだけなんだからね!
イケるイケる!
「うわぁ。すごいわね。美鈴、お嬢様も喜んでいるわよ」
大絶賛する咲夜は美鈴に思わず抱き着いたのだった。
「さ、咲夜さん。だ、誰かに見られます。い、いえ。お嬢様に見られて」
美鈴はそうは言ったものの満更では無いご様子であるってねえ。
「大丈夫お嬢様の事は気にしなくてもいいわ。だって、コレあなたの妄想だもの」
気が狂ってるとか良く分からない病気とかそんなじゃねえってが!
「……く、咲夜さんまでは、私の想像で見えるのに、お嬢様は未だ見えない功夫が足りない」
カンフー美鈴は今日も一人門番しながら暇つぶしで想像をしているのだった。
いつか、紅魔館の主になりたいとものうげるのだ。
チャオ!