博麗神社の縁側で日向ぼっこをしている博麗霊夢と、その肩に乗っている上海は暇を潰していた。
「アリスまだ来ないわね。」
「シャンハイ」
今現在、上海はアリスから博麗神社限定での自由行動が、許可されているのだ。上海の性能テストのようなものだが。
「上海。言葉はしゃべれないの?書くのでもいいから。」
霊夢は上海に、メモ用紙と鉛筆を渡してみた。
「シャンハイ?」
「あげるわよ。上海と会話したいから。」
上海は両手で鉛筆を持って、ゆっくりではあるが、文字を書いている。
《良いの?貰っても?》
「あげるわ。暫くは、アリス来ないと思うから。」
《ありがとう。》
霊夢は暇潰しになる物が無いか、探してみることに。上海は霊夢の肩に乗る。
「確か、オセロがあったはず…上海はオセロできる?」
「シャンハイ」
上海は頷いている。霊夢はオセロを見つけると、上海に白か黒どちらかを選ばせる。
《白》
「じゃあ、私が黒ね。」
上海と霊夢はオセロで対決している。
「やるわね…」
「シャンハイ」
盤面を見ると、互角の戦いをしている。
「シャンハイ…」
「なんとか勝てたわ。強いわね。上海。」
「シャンハイ!」
「暇になったわね。しりとりする?」
「シャンハイ!」
「しりとり…りんご。」
《胡麻塩》
「胡麻塩!?お…折紙。」
《ミント》
「時計」
《椅子》
「墨」
《ミルク》
「鎖」
《龍》
「兎」
《牛スジ》
「時空」
《団扇》
「和紙」
《漆黒》
「雲」
《……負けました》
しりとりを終えると、霊夢が欠伸をした。眠いようだ。
《眠いの?》
「妖怪退治の依頼で、遅かったから…」
上海が霊夢の頬を引っ張って、変顔させる。
「いはい…なにふるのよ」
『痛い…何するのよ。』
《寝るのなら、部屋で。》
霊夢は眠そうにしながらも、寝室で寝る。上海は霊夢に毛布をかけた。
(アリス、まだかな?)
紙に絵を描いて待っていると、アリス・マーガドロイドが迎えに来た。
「上海。遅くなってごめんね。」
「シャンハイ!」
「霊夢にメモ用紙貰ったの?」
「シャンハイ!」
「霊夢は寝てるのね。起きるまで、待ってようか?」
「シャンハイ!」
アリスと上海は霊夢が起きるのを待ってるのだった。