「妖夢。話したいことがあるから、掃除を中断しなさい。」
「なんでしょうか?幽々子様。」
「妖夢の良いところは、真面目なことよ。だけど、真面目すぎるのは余り良くないわね。」
「どうしてなんですか!?」
「真面目すぎて、よく失敗する時があるでしょう?私は多少の失敗は仕方ないと思ってるのよ。」
「ですが…」
「今度からは、軽い感じで考えて行動しなさい。」
「……畏まりました。」
「明日の夜ご飯だけど、かっぱ巻きが食べたいから、準備しておいてね。」
「わかりました。」
次の日の夜。妖夢は幽々子の要望通り河童巻きを持ってきた。
「妖夢…」
「なんでしょうか?」
「私が頼んだのは…何?」
「河童巻きです。ですので、河童を巻いてご用意しました。」
妖夢は河童の妖怪、河城にとりを布で巻いて、幽々子の前に持ってきたのだ。
「河童を巻いてどうするのよ!?」
「河童巻きですよね?」
「私が頼んだかっぱ巻きは、胡瓜と酢飯が海苔で巻いてあるかっぱ巻きよ!河童を巻いて持ってきちゃダメでしょ!?」
「早く私を出してよ!」
「妖夢。解放しなさい。」
「畏まりました。」
にとりを帰した。幽々子は頭を抱えている。
「妖夢。わざとじゃないわよね?」
「わざとではありません!」
「そうよね。」
幽々子はどうすればいいか考える。
「明後日の夜ご飯だけど、中国料理を調べて、何か作ってくれないかしら?」
「中国料理!?明後日までですか…やってみます。」
翌日。妖夢は中国料理を調べるのだが、どうやって調べればいいのか悩んでいた。
「どこで、中国料理を調べれば…」
とりあえず、紅魔館門番、紅美鈴に相談することにした。
「中国料理ですか?」
「何か知っている料理があれば…」
「そうですね。地域によりますが、猫や虫を食べる地域もありますから…」
「虫ですか…」
美鈴に中国料理を教えてもらった妖夢は、メモをしながら覚える。
「ありがとうございました。」
「頑張って。」
美鈴と別れた妖夢は、行動を開始した。
次の日の夜。妖夢は皿一杯の昆虫の揚げ物を幽々子の目の前に出した。
「…これは?」
「美鈴さんに聞いた、中国料理を作ってみたんですが…」
幽々子は昆虫料理を目の前にして、気を失ってしまった。
さらさら読めました
でもきっと幽々子だったら昆虫だって食べるし河童だって食べます