所々、パロディだったりする箇所があったりします。
「これより東方裁判の判決を行う!」
「被告!!『霧雨魔理沙』!被告!!『その白黒』!」
「判決は死刑!死刑だ!死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑!!」
「いいから早くしてくれ」
「はい、すみません」
――白黒魔法使いに白黒つける話――
コーン
「これより、極東東方裁判を始めます。」
裁判官席には四季映姫・ヤマザナドゥ、被告人席には普通の魔法使いこと霧雨魔理沙が立ち、傍聴席には七色の魔法使いことアリスマーガトロイドと、楽園の素敵な巫女さんこと博麗 霊夢が座っていた。
「所で、なんで私はこんなとこに呼ばれてるんだ?悪いことなんてした覚えなんて全くないが?」
「とりあえず判決を言い渡します『有罪』」
「スルーかよ!?ここは『うそつけ!』とかつっこむ所だろ!っていうか、弁護ぐらいさせろよ!」
「はぁ、仕方ありませんね。その罪を教えてあげます。その罪とはずばり 『その白黒』です」
「はぁ?よく意味が分からないのだが?」
「言ったとおりです、あなたの罪は『その白黒』」
「ちゃんと説明してくれよ!」
「まったく、魔法使いのくせに洞察力が無いですね、弁護士バッチを一つ減らします」
「ちょっ!横暴すぎるだろ!っていうか弁護士バッチなんだ?!この裁判メチャクチャだぞ!」
「気づいてなかったんですか?これは普通の裁判ではありません裁判という名の死刑台です」
「(だめだ、この裁判・・・・)」
「ふふ、ですが私も鬼ではありません。その罪状についてくわしく説明してあげましょう」
「(最初からそうしろよ年増め!)」
「とりあえ弁護士バッチ減らしておきますね」
「(こ、こいつ!)いいから早く教えてくれよ!」
「簡潔に述べますと、
1,あなたは白魔法使いなのか、それとも黒魔法使いなのか分からない。
2,ゲームによって服の色の上下が変わってややこしい。
3,思いついてしまったものはしょうがない。
↓
片方の色に統一する
と言うことでさっさとお縄にかかりなさい。」
「異議あり!とくに3番目!」
「却下します」
「速攻かよ!そもそも、魔法使いは白魔法と黒魔法しか無いと言う考えは強引だぜ、世界には赤魔法や青魔法とかいろいろあるじゃないか!そう考えるなら白黒魔法使いがいてもいいじゃないか!」
「だめです、残念ながらファ○ナルファ○タジーは4しかやったことのない作者にはそんな持論は関係ありません。白黒魔法使なんての許せるのはせいぜいプリキュ○かゼブ○ーマンくらいです」
「ちょっ!おい傍聴席、この事についてどうお考えだ!」
お茶を飲んでまったりしていた霊夢とアリスがこちらを顔を向けた。
「ああ、まあ、いいんじゃない?」
「でも黒色だけはかんべんね、これ以上『あれ』っぽくなったらちょっと不味いわ」
「人ごとだと思ってるだろ、恨むぜ」
「そうですね、確かに白色にした方がいいかもしれません。あの春の妖精を黒にしたときはちょっと性格もダークな感じになってしまいましたしね」
「リリーをあんなにしたのもおまえかよ!ってか魔法使いのトレードマークなんだから、できればば黒にしてくれよ!」
「それも却下です。あ~残念、弁護士バッチが無くなってしまいました~それでは閉廷」
コーン
「そして、刑執行~って、ん?」
よく見ると箒にまたがって逃げ出そうとしている魔理沙が目に入る。
「初めっからこうしとけばよかったぜ!それじゃあな!」
「とうっ!」っと地面を蹴り自称幻想郷最速のスピードで逃げ出す魔理沙。
「残念ながらあなたに執行猶予はありません・・・・・」
「刑執行!白符『ホワイト オブ ザ ソノ○スズキ』!!!」
真っ白なレーザーが魔理沙に向かってのびて、とらえた。
「ぎゃぁぁ!!!ってかすごく不謹慎!!」
「やりすぎ?大丈夫コレは漂白剤も柔軟剤も使ってない人体に優しいビームだから」
「そんな問題じゃねー!!うわー見る見る白く!ぎゃー!」
執 行 完 了
翌日、博麗神社にて――
「はあ、今日も暇ねぇ」
相変わらず誰もいない神社の境内を掃除する霊夢。別にしなくても良いのだが暇すぎるため、やることといったらこれしかないからしょうがないのだ。
「はい、お掃除終了。 さて、お茶でも飲もうかしら」
嬉々として本殿に戻る霊夢。正直この為だけに生きていると言っても過言ではない。
「そういえば、そろそろ魔理沙が来る頃かしらね・・・」
お茶の準備をしながらふと思う。あいつは大概、私がお茶を飲んでるときに来ては、私に「なんだまたサボタージュか?」とか言ってくるわけだ。
「(そんな一日中サボってる訳じゃないっての!)」
そんなにお茶が飲みたいの?そうだそうに決まってる!
まったく、お茶っ葉も無料じゃないってのに。
「ん?」
ふと空を見ると黒い点が飛んでる、その点は見る見るうちに急降下し境内に着陸した。
「(噂をすれば来たわね)」
「来たのね魔理沙。言っとくけど、今日はあんたにはお茶は出さないか――」
霊夢は言おうとした言葉を飲み込んだ。
「ブウッ-」
で、噴いた。
というのも目の前の魔理沙はいつもの白黒の服とは違い、真っ白なワンピースといつもの黒の帽子の代わりに白色の帽子をかぶっていたからだった。
「こんにちは霊夢、今日もいい天気ね」
いつもの男勝りな言葉遣いと、うってかわって女の子らしく話す魔理沙。
「(映姫の符のせいかしら?それにしても言葉使いまで変わって・・・)」
「どっ、どうしたの霊夢?ボーとしちゃって?熱でもあるの?」
わたわたと取り乱す魔理沙。
「(こっ、こいつ本当に心配してるよ)大丈夫、ちょっと違う世界に行ってただけよ」
「ふふ、おもしろいこと言うのね霊夢ってば」
くすくす笑う魔理沙。
「そっ、そうだ魔理沙!お茶でも飲む?」
とりあえずお茶でも飲んで落ち着こう、今日は魔理沙には飲ませないつもりだったが予定変更だ。
「ありがとう、いただくわ。 あっ、そうそう お茶請け持ってきたよ」
箒に縛り付けていた袋をほどく。
その中には豆大福が入っていた。
「あっ、これ村で売ってる大福でしょ? これ、おいしいよね?!」
魔理沙が持ってきた豆大福は村で評判の大福である、前、村にお払いの仕事で行ったときに貰ったことがあったがほっぺたが溶けるかと思った。
そのまま食べてよし!お茶請けにするなら最高の品である。
「でしょっ?霊夢が好きだろうから買ってきたの」
ニコリと笑う魔理沙。
「(こいつ本当に魔理沙?)」
魔理沙が持ってくる物など酒かキノコか変な魔法薬くらいだ、こんな物わざわざ買って来るはずがない。
霊夢の頭の中で第一回『霧雨魔理沙は目の前の人間なのか?』会議が開催された。
ちなみに答えは満場一致で『DOUBT』だった。
「ねぇ、あなた本当に魔理沙?」
思い切ってぶちまけてみる、豆大福を食べながら。
「えっ、ええ、そうだけど・・・」
少し困惑した感じで告げる。
「だって今日のあなた普通じゃないもの・・・・」
「わっ、私は普通よ!」
「(やっぱり魔理沙か・・・言う事がいつもと同じだし。あの符のせいで間違いないわね・・・)」
「???」
そんなこんなで話していると、あっという間に夕方になった。
「日が落ちてきたし、そろそろ帰るね」
スクッと立ち上がる魔理沙。
「そう・・・」
ちなみに、いつもなら、このまま家に上がり込んで晩ご飯をたかって、お泊まりコースである、それなのに今日はすぐさま帰るようだ。やはり性格も大幅に変っていると再実感した。
「じゃあねー」
飛んでいく魔理沙を見て霊夢は なんかすごく疲れた、今日は早く寝よう と思った。
翌日、紅魔館にて――
「ふぁ~、今日も暇ですね~」
欠伸をしながら門の前でたたずんでいるのは門番の紅美鈴だった。
「でも今日辺り魔理沙さんが来そうな気がします・・・」
彼女の『気がする』はよく当たる、なんせ彼女の能力は気を使う程度能力だからである。
毎度のことだが魔理沙は門をぶちまかし、こちらにも多大な損害を与える、そのせいで美鈴の紅魔館での地位は左肩上がりだ。
「今日こそは追い返さないと・・・」
心に熱く誓う美鈴だった。
「うん?」
目を凝らして空を見てみると黒い点が見える。
「きっ!来たっ!」
グッと身を構える。と、いうのも大概の場合魔理沙は現れたと同時にマスタースパークをぶち込んでくるので避けないといけないからだ。
準備万端、マスタースパークを撃たれたと同時に飛び後ろに回り初っぱなからセラギネラ9をぶち込むという計画も立てた。
「さぁ!来るなら来いっ!!」
と、思ったら魔理沙はゆっくりと門の前に降りてきた。
「あっ、あれ?」
おかしい、いつものレーザーとかミサイルが来ない。
こちらの作戦の作戦を読んだのか?それとも接近戦で?いやいや、それじゃあ分が悪すぎる、そんなことを好きこのんでやっては来ないだろう・・・。一体何をたくらんでいる?
一気に思考を回転させる。
そして、魔理沙はみるみる内に近づいてくる。そして、ついには目の前まで来た。
お互いに沈黙、そして、魔理沙によってその沈黙は破られた。
「あの?本を返しに来たのですが・・・」
「は?」
再び沈黙。
「ええっと、ですから本を返しに来たんですけど・・・」
「えっ、ああ!どうぞ!どうぞ!」
あまりのパニックぶりに門を通してしまう美鈴
「ありがとう、美鈴さん」
ニコリと笑って屋敷に向かう魔理沙。
そして残されたのは放心したように突っ立つ美鈴だった。
「ハッ!!」
そして我に返る。
「だっ、誰ですかあれ?なんか雰囲気とか言葉使いとか服装とか違うし、しかも私のことをちゃんと名前で呼んで・・・・・っていうか普通に通しちゃった!咲夜さんに怒られる!」
後のお祭りだった。
図書館、ここに保存されている書物は幻想郷一、いや世界一といっていいほどの書物が置かれている。つまりは「紅魔館の図書館は世界一!!!」って所だ。
そこにはいつも二人の少女がいる、パチュリー・ノーレッジとその使い魔である小悪魔である。
パチュリーはいつものように机に着いて魔法書を読み、小悪魔もいつものように図書館の本の整理をしていた。
「すみませ~ん」
どこからか声が聞こえた
「だれか来たわね小悪魔対応に当たってちょうだい」
「分かりました」
パタパタと羽を動かして飛んでいった。
「今の声は魔理沙かしら?でも、魔理沙なら断りを入れるはずがないし・・・」
ふと考えたが、再び魔法書に目を戻した。
数分後――
「あの~パチュリー様、魔理沙様(?)がお見えになってます」
「ああ、ご苦労様(なぜに疑問系?)。で、今日は何を奪いに来たのまりs――」
パチュリーは言葉を失った。
「ごほっ!ごほっ!」
で、喘息噴いた。
「だっ、大丈夫?」
困惑する魔理沙。
「大丈夫よ、それより何?その服装・・・」
「ああ、これ? 似合ってる?変かな?」
「小悪魔来なさい、魔理沙ちょっと待ってね」
「? いいけど?」
――少女密談開始――
「小悪魔、何なのよあれ?」
「私にも分かりませんよ」
「いつも白黒の服来てるのに、なんで今日はあんなに白いの?」
「だから、分かりませんって! 単なるイメチェンじゃないですか?それとも、いつもの服は洗濯に出して着る物が無かったとか・・・・」
「そうよね、きっとそうよね」
「そうですって」
――少女密談終了――
「またしてごめんなさいね魔理沙、今、紅茶を入れさせるわ。行きなさい小悪魔」
「わかりました」
ビシッと敬礼する小悪魔。
「いえ、おかまいなく。今日は本を返しに来ただけですから・・・」
『『!?!?!?!?!?!?!?!?!?』』
「あの、もう一回言ってくれませんか?」
おずおずと小悪魔が尋ねる、パチュリーにいたっては固まっている。
「ですから、本を返しに来たのですが・・・」
――そして時が止まった――
数分後
「あの~」
『『はっ!!』』
魔理沙の声で呪縛が解けた。
「小悪魔来なさい!魔理沙ごめんけどまた待ってちょうだい」
「いいけど・・・」
――少女密談開始――
「ちょっと、いつのまに魔理沙は時を止める能力まで使えるようになったの?」
「きっと、新しいスペルカードですよ」
「またぱくったの?」
「分かりません、少なくとも時は止まりました」
「まあ、そんなことはどうでもいいの。問題は魔理沙がさっき発した言葉よ」
「え~と、なんて言ってたんでしたっけ?」
「たしか、本を返しに来たと・・・」
「聞き間違えじゃないんですか?」
「そうよ、もしかしたら聞き違いかも・・・」
――少女密談中断――
「魔理沙~今日は本を返しに来てくれたのよね~」
平静を装って、いかにも自然体であるかのように振る舞おうとしたがどうしても声が震えた。
「そうだけど・・・」
――少女密談再開――
「ほらっ!やっぱり!」
「本当、ですね・・・夢を見ているようです・・・」
「ついに私の誠意が伝わったのね~うれしいわ~」
「でも、でも、もしかしたら罠かも知れませんよ」
「それはどういう事かしら?」
「もしかして、今日は返すけどその代わりにどっさり持って帰るとか・・・」
「ありうるわね、でも・・・・」
「私は魔理沙を信じるわ」
「魔理沙さんだから信用できないんですよ」
――少女密談終了――
「えーっと、返却だったわね。小悪魔」
「ひ、ひゃい!えっと、返却をうけたまわえいます」
所々、呂律が回っていない。
「はい、どうぞ」
魔理沙は箒に吊した包みをほどいて中から5冊の魔法書を取り出して小悪魔に渡した。
「全部は持ってこられなかったの、だから、明日また来るわ」
「たっ、確かに!承りました!」
「どうも、それじゃ私はこの辺でおいとまします」
「分かったわ、またね魔理沙」
「さようなら、魔理沙さん」
「じゃあね」
魔理沙は飛んでいった。
そして残った二人はと言うと――
感動に打ち震えていた
「やった!やったわよ!小悪魔!ついに魔理沙が改心したわよ!」
「やりましたねパチュリー様!」
「長かったわ、ここまでの道のりは・・・」
「でも、もう終わったんですね・・・」
「そうよ、ああ、二度と帰ってくることは無いと思ってた・・・私もう手が震えて」
「はは、パチュリー様涙ぐんでますよ」
「あら、あなたもじゃない」
「そうですね、でもいいんです」
「そうよね」
「そうですよ」
あははと二人とも笑った。
翌日、魔法の森にて――
アリスは上海人形と共に魔理沙の家に向かっていた。
「魔理沙ったら借りたら借りっぱなしで返しに来にゃしないんだから・・・・」
と言うのも、かつて魔理沙に貸した(ってかぱくられた)魔法書がいつまで経っても返ってこないので魔理沙の家に押しかけて返して貰うつもりだった。
「まず、扉を叩いて魔理沙が出てきた所に神風アタック、それとともに『アーティフルサクリファイス』を発動、魔理沙を束縛、そしてゆっくりと漁る。どうせ部屋はむちゃくちゃなんだろうし、見つからないだろうから派手にやるわよ。分かった上海?」
こくこくとうなずく上海人形。
「よしよし」
相変わらず人形と二人で会話するアリス、はたから見ると危ない人にしか見えない。
しかし、このせいで友達いないやつと思われていることにアリス自身は気付いていなかった。
そんなこんなで、魔理沙邸が見えてきた。
バッ! 素早く扉の後ろに張り付くアリス、気分はスパイのつもりだ。
サッ! 素早くポケットから符を取り出す、気分はデュ○リストのつもりだ。
『作戦決行』
「(ごくり)」・・・・『コンコン』 扉を叩く。
しばらくして奥から「はーい」と言う声が聞こえた、確かに魔理沙の声だ。
「(きたっ!!)」
ガチャリ ドアが開く、とその瞬間に乗り込む。
「魔理沙!今日こそ返して貰うから!魔符『アーティフルサク――」
言葉を失い符を隠すアリス。
「? どうしたのアリス?」
パタン とりあえずドアを閉めた。
「えーと、私疲れてるのかな・・・?なんかとてもかわいらしい姿の魔理沙が見えたのだけれど、幻覚かしら?」
「なにが?」
「うああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
いつの間にか後ろに回られてた、あまりの驚きにすごい声で叫んでしまった。
「ふう・・・ちょっと!驚かせないでよね!」
怒るアリス、逆切れに近い形で。
「ごっ、ごめんなさい」
素直に謝る魔理沙。
「(それにしても・・・・・・・何よその格好・・・)」
というのも魔理沙は真っ白なワンピースにピンクのふりふりのエプロンを着けていた。
「うん?私の顔になんかついてる?」
「い、いいえ・・・」
「?? ところで何をしに来たの?」
「ああ!そうだった!魔理沙あなた早く魔法書返してよね!」
「あ、ごめんごめん今すぐ返します」
「(えらく素直・・・・・・・罠か?)」
「じゃあ、あがって」
「ええ・・・」
いぶかしげに家に入るアリス、一様いつでもスペルカードを出せるようにしておいた。
「ちょっと、座って待っててね」
「ええ・・・」
ぱたぱたと奥の部屋に消えていく魔理沙、そしてリビングにはアリス一人になった。
「今日の魔理沙、何か変ね白いし。ああ、こないだの裁判で『白色の刑』に処されただっけ?それにしても雰囲気までずいぶん変わってるわね、言葉使いも・・・・そして何より・・・・」
辺りを見渡すアリス。
「魔理沙の家ってこんなきれいだっけ?」
そう魔理沙の家はいつも物で埋まっていて下手をすれば足場もないし、雪崩なんてしょっちゅうである。しかも、掃除をあまりしないので埃も所々にたまっていたものである。
しかし、今はなんだ、とても広々としていて埃一つ無い。
ぐちゃぐちゃだった戸棚も何と言うことでしょうグッドデザイン賞を受賞しても良いような収納っぷりだ、どこの収納の匠に頼んだのだろうか?
「まあ、きれいなことはいい事よね」
正直来るたびにうんざりしていたのでこれはこれでいいこととした。
「おまたせ、これでしょ?」
魔理沙が魔法書を持ってきた。
「ああ!これ!これ!」
確かに私の魔法書だった。
「ところで魔理沙、蒐集物はどうしたの?見たとこによるとどこにも無いみたいだけど・・・」
「ああ、それなら、家の裏に置いてるわよ。明日辺り霖之助さんに引き取りに来て貰うから」
「なっ!なんですって!?」
ありえない、こいつは本当に魔理沙か?いくら性格が変わったと言ってもあれほど大変な事をしてまで集めた物だ、そうやすやすと手放すはずがない。
「あなた、正気?あれほど大切にしてたじゃない!」
「でも、部屋を広くするにはそれしかなくて・・・」
「でっ、でも・・・」
そこで、アリスはピーンとひらめいた。これを利用しない手はない。
「じゃあ、私に何か譲ってくれない?」
だめもとで言ってみた。魔理沙が持ってる物にはなぜか珍しい物が多い、それこそ喉から手が出る程欲しい物がたくさん有っていつか奪ってやるとも思ったぐらいだった。
「別にいいけど」
「(いよっしゃあぁぁぁ!!!)」
心の中で大きくガッツポーズした、心の中ではハッスルダンス、まさに心躍る。
「ところでさっきクッキー焼いたんだけど食べる?」
「(ああ、だからそんな服装だったのね)ええ、いただくわ」
「まあ、こんな魔理沙もいいか・・・」
出来たてのクッキーを食べながらそう思った。
数日後――
博麗神社にて――
「ああ、紫は冬眠中、萃香は里帰りしてるし、魔理沙もあんなんだから、しばらく宴会も開かれないでしょう。後かたづけもしなくていいし、しばらくぐっすり寝られるわ~」
いつもの二割り増しでだらだらする霊夢だった。
紅魔館にて――
ついに貸していた魔法書がすべて返ってきた。
その、うれしさのあまり紅魔館ではパーティが開催されたりした。
「しかも、ちゃんと釘さしておいたから、これから本を持ってかれることもないわ~今こそ人生のピークよ~これを飲まずしていられますか!酒持ってきなさい!」
と語るのはパチュリー・ノーレッジである。
アリス邸にて――
「こっ、こんな、レアなアイテムが手に入るだなんて・・・・」
「ばんざーい!ばんざーい!わっしょい!わっしょい!」
高く上海人形を放り投げるアリス。
『『『白魔理沙最高!!!!』』』
数週間後――
事態が一変しだした。
魔法使いとは基本は一人で研究したり、何かを生み出したりする者達である。
白色となり性格が変わってしまった魔理沙も例外ではなく家をあまり出ないようになってしまった。
博麗神社にて――
「暇だ・・・・暇すぎる・・・」
霊夢はだらんと炬燵に入って寝そべっている。
「誰も来ないし・・・・いまならアリスの気持ちが分かる気がするわ・・・」
そして何より、以前は毎日のように来ていた魔理沙が来なくなってしまった。
別にいてもいなくても良いと思っていたが、思いの外いなくなってみると寂しい物である。
また、大概の場合、宴会の幹事は魔理沙だったのだが、その肝心の幹事が来ないのだから宴会もまったく開かれない。正直、宴会なんてもの後片付けは面倒だし無くても良いと思ってた。でも宴会が無いせいで元々来る人が少なかった神社だから余計に訪れる人が少なくなってしまった。
「はあ、魔理沙がいないとこんなに静かなんてねぇ・・・・」
お茶を飲みながらそう思った。
紅魔館にて――
「今日も来ませんね魔理沙さん・・・」
紅茶を煎れながら小悪魔が呟く。
ここの所というか、本を全て返しに来た日以来一度も魔理沙は紅魔館に来ていなかった。
「何かあったんですかねぇ?」
すでに魔理沙用になってしまったカップは伏せられたままだ。
「何言ってるのよ小悪魔。平和で何よりじゃない」
「確かに本を持って行かれるのは困りますけど、なんか、静かすぎなんですよ・・・」
「あら、図書館は静かなのは当たり前じゃない。昔からここはそうよ」
「でも、パチュリー様も寂しいのではないのですか?」
「くっ!何が言いたいの!そんな分け無いじゃない!」
「す、すみません!」
「まったく、見当違いも甚だしいわ。でも・・・」
(本当に私はそう思っているのかしら・・・)
「フランドール様も『魔理沙は?魔理沙はいつ来るの?』って一日に何十回も尋ねられましたよ」
「そう、妹様も寂しいのね・・・・」
「今、 も と言われましたね?やはり、パチュリー様も寂しいのでは――」
「火水木金土符『賢者の石』!!!!」
「ぎゃー!!!」
アリス邸にて――
魔理沙はあの日以来アリスとは会ってもなかった。
「魔理沙~なんで来ないのよ~いつもは、しょっちゅう『遊びに来てやったぜ』とか言いながら来るのになんで~!?」
部屋の隅で魔理沙人形をいじりながらぶつぶつ話していた、咽び泣きながら。
数日後、対策本部が設置された。
場所は図書館、メンバーは霊夢、パチュリー、アリスの三人である。
「それでは、これより『魔理沙を白黒に戻した方がいいんじゃないか?』会議始めます。」
パチュリーが告げる。
「ねえ、今の魔理沙どう思う?」
「あなた達は魔理沙が改心してよかったと思ってないの?」
「まあ、確かによかったけどね、なんか、こう、拍子抜けるって言うかさ・・・」
「分かるわ、肩すかされたかんじね。あと、なんか世界がとても静かなの・・」
「っていうか幻想郷全体の志気もだんだんと下がってきてるのよ」
「そうなの・・・幻想郷に住む者は基本的には、なれ合う人種は少ないしね」
「だから、アリスあんたの友達も少ないのよ」
「うるさいわねぇ」
「あと、妹様が魔理沙が来なくてストレスの限界っぽいわ、このままじゃまた不味いことになるかも知れない・・・・・」
「ああ、それもまずいわね」
「妹様ってレミリアの妹?確かにまずそうね」
「と言うことで、魔理沙を元に戻すと言うことでいいのかしら?説明を聞く限りではその映姫とか言うやつに元に戻る符を撃ってもらえばいいんでしょ?」
「う~ん、おしいけどそれしかないわね」
「私も同意」
「それじゃあ、手分けして元に戻しましょう。私は魔理沙を連れてくるからパチュリーとアリスは映姫を連れてきて、手段は問わないわ over 」
『『Yes sir!!!』』
「健闘を祈る!」
「とうっ」と空を飛ぶ目指すは霧雨邸だ。
霧雨邸――
「やっと着いた、さてこれからどうするか・・・」
コンコン
とりあえずノックをする。
「はーい」奥から声が聞こえた。
「勝手に上がってー」
「じゃあ、おじゃまするわよー」
家に入り魔理沙の声のした方向に向かう。
「(魔理沙はここかしら?)」
一発で当たった、こういう勘はよくあたる、霊夢のある種の能力かも知れない。
部屋の中に入ると、その部屋は実験室らしく、アルコールのにおいがした。
「ねえ霊夢、これ見てよ」
「ん?何?」
よく見ると魔理沙は必死に壺をかき混ぜている。中を見ると青色の液体が入っていた。
「ねえ、何これ?」
「ああ、これ?」
「惚れ薬よ」
「HOREGUSURI?」
思わず片言になってしまった。こいつはなにを考えているのだろう・・・。
「ふふ、これさえあれば幻想郷は私の・・・うふうふうふふふふふふふふ・・・」
その時、霊夢の中の警報装置が鳴り響いた600デシベルくらいで。
「(まっ!まずい!こんな裏面があるなんて予想がつかなかったわ。そうよ、よくある事じゃない優しいキャラが実は怖いみたいな設定は!しかも、黒歴史まで出ちゃってる!)」
「うふうふふふふふふふふふふふふふ~♪」
なにげに鼻歌交じりになってきた。
「今がチャンスだ!!」 キュピーン!!!
「はい、封印」
魔理沙の背中にお札を張る。
それと同時に意識を失う魔理沙。
「(ふう、後は映姫を待つだけね・・・・)」
無縁塚にて――
「ちょっと、あなた来なさい」
「私ですか?でも今立て込んでいます、また今度にしてください」
「いいから」
「いいからって・・・あの、私まだ仕事があるんですけど・・・」
「いいから」
「小町がサボらないか見とかなくちゃいけないんですけど・・・」
「いいから」
「昨日、残業だったんですよ・・・」
「いいから」
「うう・・・分かりましたよ・・・」
何を言っても無駄そうなので、早々にあきらめた。
再び博麗神社――
「じゃあ、さくっとこいつを元の白黒に戻してちょうだい」
「いいんですか?また元通りですよ?」
「いいわ、正直、いつもの魔理沙じゃないと面白くないの、意味がないの」
「同感」
「私も」
「・・・・分かりました、では・・・・」
「白黒符『マーブル オブ ザ セ○ターマン』!!!」
『『『(セン○ーマン関係ねえぇ―――!!!!!!)』』』
かくして幻想郷に活気が戻った、各地でも喜びの声が聞こえる。
博麗神社にて――
「おーい、霊夢~今日も宴会するぞ!」
「え~、これで三日連続じゃない」
「いいからいいから」
「いいからって・・・だれが掃除すると思ってるのよ!」
「勿論妖精さんだ、紅白のな」
紅魔館にて――
「おっす中国!今日もがんばってんな!恋符『マスタースパーク』!」
「ぎゃぁぁ!やはりあれは偽りだったのかぁ!!」
「よーし、今日はこれくらいにしとくかー!」
どっさりと魔法書を風呂敷に包み飛んでいく魔理沙。
「も、もってかないで~」
「大漁、大漁~♪」
アリス邸にて――
「ちょっと魔理沙、私の蒐集物盗まないでよ!」
「ちがう盗んでる訳じゃない、借りてるだけだ、私が死ぬまで」
「ちょっと、それは貴重な・・・・」
「お~これも持っていくか~」
「持っていくなああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
『『『(やっぱり、もう一度あの符かけて貰おうかしら・・・・)』』』
Fin
「これより東方裁判の判決を行う!」
「被告!!『霧雨魔理沙』!被告!!『その白黒』!」
「判決は死刑!死刑だ!死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑!!」
「いいから早くしてくれ」
「はい、すみません」
――白黒魔法使いに白黒つける話――
コーン
「これより、極東東方裁判を始めます。」
裁判官席には四季映姫・ヤマザナドゥ、被告人席には普通の魔法使いこと霧雨魔理沙が立ち、傍聴席には七色の魔法使いことアリスマーガトロイドと、楽園の素敵な巫女さんこと博麗 霊夢が座っていた。
「所で、なんで私はこんなとこに呼ばれてるんだ?悪いことなんてした覚えなんて全くないが?」
「とりあえず判決を言い渡します『有罪』」
「スルーかよ!?ここは『うそつけ!』とかつっこむ所だろ!っていうか、弁護ぐらいさせろよ!」
「はぁ、仕方ありませんね。その罪を教えてあげます。その罪とはずばり 『その白黒』です」
「はぁ?よく意味が分からないのだが?」
「言ったとおりです、あなたの罪は『その白黒』」
「ちゃんと説明してくれよ!」
「まったく、魔法使いのくせに洞察力が無いですね、弁護士バッチを一つ減らします」
「ちょっ!横暴すぎるだろ!っていうか弁護士バッチなんだ?!この裁判メチャクチャだぞ!」
「気づいてなかったんですか?これは普通の裁判ではありません裁判という名の死刑台です」
「(だめだ、この裁判・・・・)」
「ふふ、ですが私も鬼ではありません。その罪状についてくわしく説明してあげましょう」
「(最初からそうしろよ年増め!)」
「とりあえ弁護士バッチ減らしておきますね」
「(こ、こいつ!)いいから早く教えてくれよ!」
「簡潔に述べますと、
1,あなたは白魔法使いなのか、それとも黒魔法使いなのか分からない。
2,ゲームによって服の色の上下が変わってややこしい。
3,思いついてしまったものはしょうがない。
↓
片方の色に統一する
と言うことでさっさとお縄にかかりなさい。」
「異議あり!とくに3番目!」
「却下します」
「速攻かよ!そもそも、魔法使いは白魔法と黒魔法しか無いと言う考えは強引だぜ、世界には赤魔法や青魔法とかいろいろあるじゃないか!そう考えるなら白黒魔法使いがいてもいいじゃないか!」
「だめです、残念ながらファ○ナルファ○タジーは4しかやったことのない作者にはそんな持論は関係ありません。白黒魔法使なんての許せるのはせいぜいプリキュ○かゼブ○ーマンくらいです」
「ちょっ!おい傍聴席、この事についてどうお考えだ!」
お茶を飲んでまったりしていた霊夢とアリスがこちらを顔を向けた。
「ああ、まあ、いいんじゃない?」
「でも黒色だけはかんべんね、これ以上『あれ』っぽくなったらちょっと不味いわ」
「人ごとだと思ってるだろ、恨むぜ」
「そうですね、確かに白色にした方がいいかもしれません。あの春の妖精を黒にしたときはちょっと性格もダークな感じになってしまいましたしね」
「リリーをあんなにしたのもおまえかよ!ってか魔法使いのトレードマークなんだから、できればば黒にしてくれよ!」
「それも却下です。あ~残念、弁護士バッチが無くなってしまいました~それでは閉廷」
コーン
「そして、刑執行~って、ん?」
よく見ると箒にまたがって逃げ出そうとしている魔理沙が目に入る。
「初めっからこうしとけばよかったぜ!それじゃあな!」
「とうっ!」っと地面を蹴り自称幻想郷最速のスピードで逃げ出す魔理沙。
「残念ながらあなたに執行猶予はありません・・・・・」
「刑執行!白符『ホワイト オブ ザ ソノ○スズキ』!!!」
真っ白なレーザーが魔理沙に向かってのびて、とらえた。
「ぎゃぁぁ!!!ってかすごく不謹慎!!」
「やりすぎ?大丈夫コレは漂白剤も柔軟剤も使ってない人体に優しいビームだから」
「そんな問題じゃねー!!うわー見る見る白く!ぎゃー!」
執 行 完 了
翌日、博麗神社にて――
「はあ、今日も暇ねぇ」
相変わらず誰もいない神社の境内を掃除する霊夢。別にしなくても良いのだが暇すぎるため、やることといったらこれしかないからしょうがないのだ。
「はい、お掃除終了。 さて、お茶でも飲もうかしら」
嬉々として本殿に戻る霊夢。正直この為だけに生きていると言っても過言ではない。
「そういえば、そろそろ魔理沙が来る頃かしらね・・・」
お茶の準備をしながらふと思う。あいつは大概、私がお茶を飲んでるときに来ては、私に「なんだまたサボタージュか?」とか言ってくるわけだ。
「(そんな一日中サボってる訳じゃないっての!)」
そんなにお茶が飲みたいの?そうだそうに決まってる!
まったく、お茶っ葉も無料じゃないってのに。
「ん?」
ふと空を見ると黒い点が飛んでる、その点は見る見るうちに急降下し境内に着陸した。
「(噂をすれば来たわね)」
「来たのね魔理沙。言っとくけど、今日はあんたにはお茶は出さないか――」
霊夢は言おうとした言葉を飲み込んだ。
「ブウッ-」
で、噴いた。
というのも目の前の魔理沙はいつもの白黒の服とは違い、真っ白なワンピースといつもの黒の帽子の代わりに白色の帽子をかぶっていたからだった。
「こんにちは霊夢、今日もいい天気ね」
いつもの男勝りな言葉遣いと、うってかわって女の子らしく話す魔理沙。
「(映姫の符のせいかしら?それにしても言葉使いまで変わって・・・)」
「どっ、どうしたの霊夢?ボーとしちゃって?熱でもあるの?」
わたわたと取り乱す魔理沙。
「(こっ、こいつ本当に心配してるよ)大丈夫、ちょっと違う世界に行ってただけよ」
「ふふ、おもしろいこと言うのね霊夢ってば」
くすくす笑う魔理沙。
「そっ、そうだ魔理沙!お茶でも飲む?」
とりあえずお茶でも飲んで落ち着こう、今日は魔理沙には飲ませないつもりだったが予定変更だ。
「ありがとう、いただくわ。 あっ、そうそう お茶請け持ってきたよ」
箒に縛り付けていた袋をほどく。
その中には豆大福が入っていた。
「あっ、これ村で売ってる大福でしょ? これ、おいしいよね?!」
魔理沙が持ってきた豆大福は村で評判の大福である、前、村にお払いの仕事で行ったときに貰ったことがあったがほっぺたが溶けるかと思った。
そのまま食べてよし!お茶請けにするなら最高の品である。
「でしょっ?霊夢が好きだろうから買ってきたの」
ニコリと笑う魔理沙。
「(こいつ本当に魔理沙?)」
魔理沙が持ってくる物など酒かキノコか変な魔法薬くらいだ、こんな物わざわざ買って来るはずがない。
霊夢の頭の中で第一回『霧雨魔理沙は目の前の人間なのか?』会議が開催された。
ちなみに答えは満場一致で『DOUBT』だった。
「ねぇ、あなた本当に魔理沙?」
思い切ってぶちまけてみる、豆大福を食べながら。
「えっ、ええ、そうだけど・・・」
少し困惑した感じで告げる。
「だって今日のあなた普通じゃないもの・・・・」
「わっ、私は普通よ!」
「(やっぱり魔理沙か・・・言う事がいつもと同じだし。あの符のせいで間違いないわね・・・)」
「???」
そんなこんなで話していると、あっという間に夕方になった。
「日が落ちてきたし、そろそろ帰るね」
スクッと立ち上がる魔理沙。
「そう・・・」
ちなみに、いつもなら、このまま家に上がり込んで晩ご飯をたかって、お泊まりコースである、それなのに今日はすぐさま帰るようだ。やはり性格も大幅に変っていると再実感した。
「じゃあねー」
飛んでいく魔理沙を見て霊夢は なんかすごく疲れた、今日は早く寝よう と思った。
翌日、紅魔館にて――
「ふぁ~、今日も暇ですね~」
欠伸をしながら門の前でたたずんでいるのは門番の紅美鈴だった。
「でも今日辺り魔理沙さんが来そうな気がします・・・」
彼女の『気がする』はよく当たる、なんせ彼女の能力は気を使う程度能力だからである。
毎度のことだが魔理沙は門をぶちまかし、こちらにも多大な損害を与える、そのせいで美鈴の紅魔館での地位は左肩上がりだ。
「今日こそは追い返さないと・・・」
心に熱く誓う美鈴だった。
「うん?」
目を凝らして空を見てみると黒い点が見える。
「きっ!来たっ!」
グッと身を構える。と、いうのも大概の場合魔理沙は現れたと同時にマスタースパークをぶち込んでくるので避けないといけないからだ。
準備万端、マスタースパークを撃たれたと同時に飛び後ろに回り初っぱなからセラギネラ9をぶち込むという計画も立てた。
「さぁ!来るなら来いっ!!」
と、思ったら魔理沙はゆっくりと門の前に降りてきた。
「あっ、あれ?」
おかしい、いつものレーザーとかミサイルが来ない。
こちらの作戦の作戦を読んだのか?それとも接近戦で?いやいや、それじゃあ分が悪すぎる、そんなことを好きこのんでやっては来ないだろう・・・。一体何をたくらんでいる?
一気に思考を回転させる。
そして、魔理沙はみるみる内に近づいてくる。そして、ついには目の前まで来た。
お互いに沈黙、そして、魔理沙によってその沈黙は破られた。
「あの?本を返しに来たのですが・・・」
「は?」
再び沈黙。
「ええっと、ですから本を返しに来たんですけど・・・」
「えっ、ああ!どうぞ!どうぞ!」
あまりのパニックぶりに門を通してしまう美鈴
「ありがとう、美鈴さん」
ニコリと笑って屋敷に向かう魔理沙。
そして残されたのは放心したように突っ立つ美鈴だった。
「ハッ!!」
そして我に返る。
「だっ、誰ですかあれ?なんか雰囲気とか言葉使いとか服装とか違うし、しかも私のことをちゃんと名前で呼んで・・・・・っていうか普通に通しちゃった!咲夜さんに怒られる!」
後のお祭りだった。
図書館、ここに保存されている書物は幻想郷一、いや世界一といっていいほどの書物が置かれている。つまりは「紅魔館の図書館は世界一!!!」って所だ。
そこにはいつも二人の少女がいる、パチュリー・ノーレッジとその使い魔である小悪魔である。
パチュリーはいつものように机に着いて魔法書を読み、小悪魔もいつものように図書館の本の整理をしていた。
「すみませ~ん」
どこからか声が聞こえた
「だれか来たわね小悪魔対応に当たってちょうだい」
「分かりました」
パタパタと羽を動かして飛んでいった。
「今の声は魔理沙かしら?でも、魔理沙なら断りを入れるはずがないし・・・」
ふと考えたが、再び魔法書に目を戻した。
数分後――
「あの~パチュリー様、魔理沙様(?)がお見えになってます」
「ああ、ご苦労様(なぜに疑問系?)。で、今日は何を奪いに来たのまりs――」
パチュリーは言葉を失った。
「ごほっ!ごほっ!」
で、喘息噴いた。
「だっ、大丈夫?」
困惑する魔理沙。
「大丈夫よ、それより何?その服装・・・」
「ああ、これ? 似合ってる?変かな?」
「小悪魔来なさい、魔理沙ちょっと待ってね」
「? いいけど?」
――少女密談開始――
「小悪魔、何なのよあれ?」
「私にも分かりませんよ」
「いつも白黒の服来てるのに、なんで今日はあんなに白いの?」
「だから、分かりませんって! 単なるイメチェンじゃないですか?それとも、いつもの服は洗濯に出して着る物が無かったとか・・・・」
「そうよね、きっとそうよね」
「そうですって」
――少女密談終了――
「またしてごめんなさいね魔理沙、今、紅茶を入れさせるわ。行きなさい小悪魔」
「わかりました」
ビシッと敬礼する小悪魔。
「いえ、おかまいなく。今日は本を返しに来ただけですから・・・」
『『!?!?!?!?!?!?!?!?!?』』
「あの、もう一回言ってくれませんか?」
おずおずと小悪魔が尋ねる、パチュリーにいたっては固まっている。
「ですから、本を返しに来たのですが・・・」
――そして時が止まった――
数分後
「あの~」
『『はっ!!』』
魔理沙の声で呪縛が解けた。
「小悪魔来なさい!魔理沙ごめんけどまた待ってちょうだい」
「いいけど・・・」
――少女密談開始――
「ちょっと、いつのまに魔理沙は時を止める能力まで使えるようになったの?」
「きっと、新しいスペルカードですよ」
「またぱくったの?」
「分かりません、少なくとも時は止まりました」
「まあ、そんなことはどうでもいいの。問題は魔理沙がさっき発した言葉よ」
「え~と、なんて言ってたんでしたっけ?」
「たしか、本を返しに来たと・・・」
「聞き間違えじゃないんですか?」
「そうよ、もしかしたら聞き違いかも・・・」
――少女密談中断――
「魔理沙~今日は本を返しに来てくれたのよね~」
平静を装って、いかにも自然体であるかのように振る舞おうとしたがどうしても声が震えた。
「そうだけど・・・」
――少女密談再開――
「ほらっ!やっぱり!」
「本当、ですね・・・夢を見ているようです・・・」
「ついに私の誠意が伝わったのね~うれしいわ~」
「でも、でも、もしかしたら罠かも知れませんよ」
「それはどういう事かしら?」
「もしかして、今日は返すけどその代わりにどっさり持って帰るとか・・・」
「ありうるわね、でも・・・・」
「私は魔理沙を信じるわ」
「魔理沙さんだから信用できないんですよ」
――少女密談終了――
「えーっと、返却だったわね。小悪魔」
「ひ、ひゃい!えっと、返却をうけたまわえいます」
所々、呂律が回っていない。
「はい、どうぞ」
魔理沙は箒に吊した包みをほどいて中から5冊の魔法書を取り出して小悪魔に渡した。
「全部は持ってこられなかったの、だから、明日また来るわ」
「たっ、確かに!承りました!」
「どうも、それじゃ私はこの辺でおいとまします」
「分かったわ、またね魔理沙」
「さようなら、魔理沙さん」
「じゃあね」
魔理沙は飛んでいった。
そして残った二人はと言うと――
感動に打ち震えていた
「やった!やったわよ!小悪魔!ついに魔理沙が改心したわよ!」
「やりましたねパチュリー様!」
「長かったわ、ここまでの道のりは・・・」
「でも、もう終わったんですね・・・」
「そうよ、ああ、二度と帰ってくることは無いと思ってた・・・私もう手が震えて」
「はは、パチュリー様涙ぐんでますよ」
「あら、あなたもじゃない」
「そうですね、でもいいんです」
「そうよね」
「そうですよ」
あははと二人とも笑った。
翌日、魔法の森にて――
アリスは上海人形と共に魔理沙の家に向かっていた。
「魔理沙ったら借りたら借りっぱなしで返しに来にゃしないんだから・・・・」
と言うのも、かつて魔理沙に貸した(ってかぱくられた)魔法書がいつまで経っても返ってこないので魔理沙の家に押しかけて返して貰うつもりだった。
「まず、扉を叩いて魔理沙が出てきた所に神風アタック、それとともに『アーティフルサクリファイス』を発動、魔理沙を束縛、そしてゆっくりと漁る。どうせ部屋はむちゃくちゃなんだろうし、見つからないだろうから派手にやるわよ。分かった上海?」
こくこくとうなずく上海人形。
「よしよし」
相変わらず人形と二人で会話するアリス、はたから見ると危ない人にしか見えない。
しかし、このせいで友達いないやつと思われていることにアリス自身は気付いていなかった。
そんなこんなで、魔理沙邸が見えてきた。
バッ! 素早く扉の後ろに張り付くアリス、気分はスパイのつもりだ。
サッ! 素早くポケットから符を取り出す、気分はデュ○リストのつもりだ。
『作戦決行』
「(ごくり)」・・・・『コンコン』 扉を叩く。
しばらくして奥から「はーい」と言う声が聞こえた、確かに魔理沙の声だ。
「(きたっ!!)」
ガチャリ ドアが開く、とその瞬間に乗り込む。
「魔理沙!今日こそ返して貰うから!魔符『アーティフルサク――」
言葉を失い符を隠すアリス。
「? どうしたのアリス?」
パタン とりあえずドアを閉めた。
「えーと、私疲れてるのかな・・・?なんかとてもかわいらしい姿の魔理沙が見えたのだけれど、幻覚かしら?」
「なにが?」
「うああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
いつの間にか後ろに回られてた、あまりの驚きにすごい声で叫んでしまった。
「ふう・・・ちょっと!驚かせないでよね!」
怒るアリス、逆切れに近い形で。
「ごっ、ごめんなさい」
素直に謝る魔理沙。
「(それにしても・・・・・・・何よその格好・・・)」
というのも魔理沙は真っ白なワンピースにピンクのふりふりのエプロンを着けていた。
「うん?私の顔になんかついてる?」
「い、いいえ・・・」
「?? ところで何をしに来たの?」
「ああ!そうだった!魔理沙あなた早く魔法書返してよね!」
「あ、ごめんごめん今すぐ返します」
「(えらく素直・・・・・・・罠か?)」
「じゃあ、あがって」
「ええ・・・」
いぶかしげに家に入るアリス、一様いつでもスペルカードを出せるようにしておいた。
「ちょっと、座って待っててね」
「ええ・・・」
ぱたぱたと奥の部屋に消えていく魔理沙、そしてリビングにはアリス一人になった。
「今日の魔理沙、何か変ね白いし。ああ、こないだの裁判で『白色の刑』に処されただっけ?それにしても雰囲気までずいぶん変わってるわね、言葉使いも・・・・そして何より・・・・」
辺りを見渡すアリス。
「魔理沙の家ってこんなきれいだっけ?」
そう魔理沙の家はいつも物で埋まっていて下手をすれば足場もないし、雪崩なんてしょっちゅうである。しかも、掃除をあまりしないので埃も所々にたまっていたものである。
しかし、今はなんだ、とても広々としていて埃一つ無い。
ぐちゃぐちゃだった戸棚も何と言うことでしょうグッドデザイン賞を受賞しても良いような収納っぷりだ、どこの収納の匠に頼んだのだろうか?
「まあ、きれいなことはいい事よね」
正直来るたびにうんざりしていたのでこれはこれでいいこととした。
「おまたせ、これでしょ?」
魔理沙が魔法書を持ってきた。
「ああ!これ!これ!」
確かに私の魔法書だった。
「ところで魔理沙、蒐集物はどうしたの?見たとこによるとどこにも無いみたいだけど・・・」
「ああ、それなら、家の裏に置いてるわよ。明日辺り霖之助さんに引き取りに来て貰うから」
「なっ!なんですって!?」
ありえない、こいつは本当に魔理沙か?いくら性格が変わったと言ってもあれほど大変な事をしてまで集めた物だ、そうやすやすと手放すはずがない。
「あなた、正気?あれほど大切にしてたじゃない!」
「でも、部屋を広くするにはそれしかなくて・・・」
「でっ、でも・・・」
そこで、アリスはピーンとひらめいた。これを利用しない手はない。
「じゃあ、私に何か譲ってくれない?」
だめもとで言ってみた。魔理沙が持ってる物にはなぜか珍しい物が多い、それこそ喉から手が出る程欲しい物がたくさん有っていつか奪ってやるとも思ったぐらいだった。
「別にいいけど」
「(いよっしゃあぁぁぁ!!!)」
心の中で大きくガッツポーズした、心の中ではハッスルダンス、まさに心躍る。
「ところでさっきクッキー焼いたんだけど食べる?」
「(ああ、だからそんな服装だったのね)ええ、いただくわ」
「まあ、こんな魔理沙もいいか・・・」
出来たてのクッキーを食べながらそう思った。
数日後――
博麗神社にて――
「ああ、紫は冬眠中、萃香は里帰りしてるし、魔理沙もあんなんだから、しばらく宴会も開かれないでしょう。後かたづけもしなくていいし、しばらくぐっすり寝られるわ~」
いつもの二割り増しでだらだらする霊夢だった。
紅魔館にて――
ついに貸していた魔法書がすべて返ってきた。
その、うれしさのあまり紅魔館ではパーティが開催されたりした。
「しかも、ちゃんと釘さしておいたから、これから本を持ってかれることもないわ~今こそ人生のピークよ~これを飲まずしていられますか!酒持ってきなさい!」
と語るのはパチュリー・ノーレッジである。
アリス邸にて――
「こっ、こんな、レアなアイテムが手に入るだなんて・・・・」
「ばんざーい!ばんざーい!わっしょい!わっしょい!」
高く上海人形を放り投げるアリス。
『『『白魔理沙最高!!!!』』』
数週間後――
事態が一変しだした。
魔法使いとは基本は一人で研究したり、何かを生み出したりする者達である。
白色となり性格が変わってしまった魔理沙も例外ではなく家をあまり出ないようになってしまった。
博麗神社にて――
「暇だ・・・・暇すぎる・・・」
霊夢はだらんと炬燵に入って寝そべっている。
「誰も来ないし・・・・いまならアリスの気持ちが分かる気がするわ・・・」
そして何より、以前は毎日のように来ていた魔理沙が来なくなってしまった。
別にいてもいなくても良いと思っていたが、思いの外いなくなってみると寂しい物である。
また、大概の場合、宴会の幹事は魔理沙だったのだが、その肝心の幹事が来ないのだから宴会もまったく開かれない。正直、宴会なんてもの後片付けは面倒だし無くても良いと思ってた。でも宴会が無いせいで元々来る人が少なかった神社だから余計に訪れる人が少なくなってしまった。
「はあ、魔理沙がいないとこんなに静かなんてねぇ・・・・」
お茶を飲みながらそう思った。
紅魔館にて――
「今日も来ませんね魔理沙さん・・・」
紅茶を煎れながら小悪魔が呟く。
ここの所というか、本を全て返しに来た日以来一度も魔理沙は紅魔館に来ていなかった。
「何かあったんですかねぇ?」
すでに魔理沙用になってしまったカップは伏せられたままだ。
「何言ってるのよ小悪魔。平和で何よりじゃない」
「確かに本を持って行かれるのは困りますけど、なんか、静かすぎなんですよ・・・」
「あら、図書館は静かなのは当たり前じゃない。昔からここはそうよ」
「でも、パチュリー様も寂しいのではないのですか?」
「くっ!何が言いたいの!そんな分け無いじゃない!」
「す、すみません!」
「まったく、見当違いも甚だしいわ。でも・・・」
(本当に私はそう思っているのかしら・・・)
「フランドール様も『魔理沙は?魔理沙はいつ来るの?』って一日に何十回も尋ねられましたよ」
「そう、妹様も寂しいのね・・・・」
「今、 も と言われましたね?やはり、パチュリー様も寂しいのでは――」
「火水木金土符『賢者の石』!!!!」
「ぎゃー!!!」
アリス邸にて――
魔理沙はあの日以来アリスとは会ってもなかった。
「魔理沙~なんで来ないのよ~いつもは、しょっちゅう『遊びに来てやったぜ』とか言いながら来るのになんで~!?」
部屋の隅で魔理沙人形をいじりながらぶつぶつ話していた、咽び泣きながら。
数日後、対策本部が設置された。
場所は図書館、メンバーは霊夢、パチュリー、アリスの三人である。
「それでは、これより『魔理沙を白黒に戻した方がいいんじゃないか?』会議始めます。」
パチュリーが告げる。
「ねえ、今の魔理沙どう思う?」
「あなた達は魔理沙が改心してよかったと思ってないの?」
「まあ、確かによかったけどね、なんか、こう、拍子抜けるって言うかさ・・・」
「分かるわ、肩すかされたかんじね。あと、なんか世界がとても静かなの・・」
「っていうか幻想郷全体の志気もだんだんと下がってきてるのよ」
「そうなの・・・幻想郷に住む者は基本的には、なれ合う人種は少ないしね」
「だから、アリスあんたの友達も少ないのよ」
「うるさいわねぇ」
「あと、妹様が魔理沙が来なくてストレスの限界っぽいわ、このままじゃまた不味いことになるかも知れない・・・・・」
「ああ、それもまずいわね」
「妹様ってレミリアの妹?確かにまずそうね」
「と言うことで、魔理沙を元に戻すと言うことでいいのかしら?説明を聞く限りではその映姫とか言うやつに元に戻る符を撃ってもらえばいいんでしょ?」
「う~ん、おしいけどそれしかないわね」
「私も同意」
「それじゃあ、手分けして元に戻しましょう。私は魔理沙を連れてくるからパチュリーとアリスは映姫を連れてきて、手段は問わないわ over 」
『『Yes sir!!!』』
「健闘を祈る!」
「とうっ」と空を飛ぶ目指すは霧雨邸だ。
霧雨邸――
「やっと着いた、さてこれからどうするか・・・」
コンコン
とりあえずノックをする。
「はーい」奥から声が聞こえた。
「勝手に上がってー」
「じゃあ、おじゃまするわよー」
家に入り魔理沙の声のした方向に向かう。
「(魔理沙はここかしら?)」
一発で当たった、こういう勘はよくあたる、霊夢のある種の能力かも知れない。
部屋の中に入ると、その部屋は実験室らしく、アルコールのにおいがした。
「ねえ霊夢、これ見てよ」
「ん?何?」
よく見ると魔理沙は必死に壺をかき混ぜている。中を見ると青色の液体が入っていた。
「ねえ、何これ?」
「ああ、これ?」
「惚れ薬よ」
「HOREGUSURI?」
思わず片言になってしまった。こいつはなにを考えているのだろう・・・。
「ふふ、これさえあれば幻想郷は私の・・・うふうふうふふふふふふふふ・・・」
その時、霊夢の中の警報装置が鳴り響いた600デシベルくらいで。
「(まっ!まずい!こんな裏面があるなんて予想がつかなかったわ。そうよ、よくある事じゃない優しいキャラが実は怖いみたいな設定は!しかも、黒歴史まで出ちゃってる!)」
「うふうふふふふふふふふふふふふふ~♪」
なにげに鼻歌交じりになってきた。
「今がチャンスだ!!」 キュピーン!!!
「はい、封印」
魔理沙の背中にお札を張る。
それと同時に意識を失う魔理沙。
「(ふう、後は映姫を待つだけね・・・・)」
無縁塚にて――
「ちょっと、あなた来なさい」
「私ですか?でも今立て込んでいます、また今度にしてください」
「いいから」
「いいからって・・・あの、私まだ仕事があるんですけど・・・」
「いいから」
「小町がサボらないか見とかなくちゃいけないんですけど・・・」
「いいから」
「昨日、残業だったんですよ・・・」
「いいから」
「うう・・・分かりましたよ・・・」
何を言っても無駄そうなので、早々にあきらめた。
再び博麗神社――
「じゃあ、さくっとこいつを元の白黒に戻してちょうだい」
「いいんですか?また元通りですよ?」
「いいわ、正直、いつもの魔理沙じゃないと面白くないの、意味がないの」
「同感」
「私も」
「・・・・分かりました、では・・・・」
「白黒符『マーブル オブ ザ セ○ターマン』!!!」
『『『(セン○ーマン関係ねえぇ―――!!!!!!)』』』
かくして幻想郷に活気が戻った、各地でも喜びの声が聞こえる。
博麗神社にて――
「おーい、霊夢~今日も宴会するぞ!」
「え~、これで三日連続じゃない」
「いいからいいから」
「いいからって・・・だれが掃除すると思ってるのよ!」
「勿論妖精さんだ、紅白のな」
紅魔館にて――
「おっす中国!今日もがんばってんな!恋符『マスタースパーク』!」
「ぎゃぁぁ!やはりあれは偽りだったのかぁ!!」
「よーし、今日はこれくらいにしとくかー!」
どっさりと魔法書を風呂敷に包み飛んでいく魔理沙。
「も、もってかないで~」
「大漁、大漁~♪」
アリス邸にて――
「ちょっと魔理沙、私の蒐集物盗まないでよ!」
「ちがう盗んでる訳じゃない、借りてるだけだ、私が死ぬまで」
「ちょっと、それは貴重な・・・・」
「お~これも持っていくか~」
「持っていくなああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
『『『(やっぱり、もう一度あの符かけて貰おうかしら・・・・)』』』
Fin
ちょwww
ただ序盤の映姫さまにしこたま吹いた分、後半は笑いが失速したかなぁ……と言う感が。
でも笑った。
あと誤字ではありませんが。
>ってか魔法使いのトレードマークなんだから、できればば黒にしてくれよ!」
序盤、魔理沙の台詞で『できればば』と『ば』が2つあります。
これは『できれば』ではないかなぁ、と。
つまり白黒だから魔理沙であって単色じゃあ魔理沙じゃない、と。
つーかソ○コスズキ吹いた。
はっ、そういえば某所にて「白魔理沙でネタ書いてやるぜ」とか言ってた人がいたような……
もうコレの一言につきます
おとなしいキャラが好みなのか…??(パチュとか、うどんげとか…
この…ッ…
チクショウ!ありがとうございました!
>白黒符『マーブル オブ ザ セ○ターマン』!!!
セ○ターマンって・・・あれか、あれなのか!!!
うふ。
>極東東方裁判
いきなり史実のパロディ持ってくるとは思いませんでした。
GHQクライシス!!
是非黒魔理沙Verを!
一応いちおう 〔本来は「一往」〕十分といえないがとりあえず。ひとまず。ともかく。
ということですね? 白に近付くほど攻め属性であり、黒に近付くほど受け属性である。
リリーもそんなんで行けますし、某プリキュアもそんな感じだと聞きますし。いや、見てませんか。決して。
>黒白い魔理沙なら戻ってこれる。白い魔理沙なら戻って来れない。
>そうして、どちらでもない魔理沙に出会ったら、二度と(別属性に)目覚める事がない。
誰だろう、そんなネタを書くなんて絵板で言ったのは(何
最近そんな絵を描いたばかりなんで相乗効果で激しく萌えましたよ。
白いのが実は黒い様に黒いのは実は白いんですよね!
後美白ビームワロス
黒×アリスでツンデレ×2か。すごいぜ幻想郷!
……ちょっとまてよ。いつもは白黒って事は、要するにこれは魔理沙の両面ってことなのかな?w
というかなんですかこの素敵設定。
これで黒歴史の刑に処された白魔理沙も少しは浮かばれるだろうさ・・・
読んでくださいました方、感想を下さった方、感謝感激雨霰です何度も読み返してニヤニヤしてる自分が本当にきもいです。
あと、誤字のご指摘ありがとうございます、キッチリ修正しておきました。
本当は「ああ結局、魔理沙はいつもの通りでないと調子狂うよ」とか言うことを書きたかったんですが、いざ蓋を開けてみると映姫が暴走して、白魔理沙と黒魔理沙を気に入ってる自分がいましたw
黒魔理沙の話はネタが集まったらいつか書きたいなぁ、正直、今回でネタとばしすぎましたよ・・・。
ふりふりのエプロン
が
ふた○りエプロンに見えた自分は、もうきっとだめなんでしょう……
…いや、無理だってわかってますけどね。
でも、それも両方の面を統べた普通の魔理沙があってこそ、だと思ってますよ。
平和になると「争い」が起こる・・・・
私はどちらの魔理沙も良かったです。
うふうふは黒歴史なのに白魔理沙とはこれいかに。面白かったです。