あの時は眼が醒めたと自覚してから、酔っ払い特有の狂った体内時計で数分が経っていたような気がする。
まあ本当は覚醒してからすぐに気が付いてたけど、考えないようにしていたことがあったんだ。
でも、もうそろそろ、この問題について考えなくてはならないと私はあの時思ったんだ。
そうなのだ。そーなんです。私の角が霊夢と畳の間に挟まって身動きが取れなかったのであった。さてどうすれば正解だったのだろう。
角をその状態のまま引き抜くと隣で表面的に静かに寝息を立ててる霊夢を起こしてしまうのはかなりの高確率だと予想は出来た。そんな霊夢を寝ているところを起こしてしまうのは可哀想だと思った。
いや、可哀想……可哀想もといこんな時間に起こすと機嫌を損ねて頭からバリバリ食べられてしまう気がしたのであった。
(私の酔っぱらった頭はこの時何故か頑なにそう思って居たという。多分、挟まれてた角に集まって来た思念的なパァウワーだったんだろう)
『ねえねえ、ちょっと萃香!』
『な、何?』
『何か? アンタの角が可愛い! ちょっと触らして! いいえ、沢山触る!』
『え? えぇ?』
さて、なんで自慢の角が霊夢と床の間に挟まってしまったかというと。まーあれだ。まーあれだ。えーっと。ほーら、あれだ。
なんか変な食べ合わせかなんかで妙に酔っ払っていたんだと思う。
角が甘えられえるなんて初めてだったし、悪い気もしなかった。
だから私も霊夢の期待に応えようと角を使った遊戯に、興じてしまったのであった。
そのあとの事はあんまり思い出せない。気が付いて居たら、角が挟まっていたのである。
結局思い至る結果なんて大したことは無い。なんとかゆっくり引き抜けば刺激を与えず起こさずに済むのではないか。私は鬼だよすっごく強いんだよ。やればできる子だよ。
そう思ったら大安吉日、このピンチさえ乗り切れば今日の私は吉日ラッキーだと思った。今日の今夜もお酒が飲める気がする。
……反対の角が魔理沙と床の間に挟まっている事に気が付くまでは……行けると思ったんだ。
利き腕もとい利き角の反対側の事がおろそかになっていた。魔理沙も反対側で静かに寝ていたのである。
左右両方の角が挟まっているという事実に気がついてしまいもはや私は天井をみあげるしかなかったのだった。
『おいっす、私は天井のシミちゃんだよ。萃香ちゃん、モテモテだね。えへへ!!』
月明かりが少し入って見えてた天井のシミっぽい何かと眼が合ってそいつはにこやかに微笑んで話しかけて来た。
私はその時それがすごくムカついて、シミちゃんに向かって唾を吐きつけた。
……だけどそれは、途中で重力に負けて落ちてきて回避不能な顔にかかった。ぬるかった。
それが、冷えて乾いていく中、私は静かに泣いたんだ。
まあ本当は覚醒してからすぐに気が付いてたけど、考えないようにしていたことがあったんだ。
でも、もうそろそろ、この問題について考えなくてはならないと私はあの時思ったんだ。
そうなのだ。そーなんです。私の角が霊夢と畳の間に挟まって身動きが取れなかったのであった。さてどうすれば正解だったのだろう。
角をその状態のまま引き抜くと隣で表面的に静かに寝息を立ててる霊夢を起こしてしまうのはかなりの高確率だと予想は出来た。そんな霊夢を寝ているところを起こしてしまうのは可哀想だと思った。
いや、可哀想……可哀想もといこんな時間に起こすと機嫌を損ねて頭からバリバリ食べられてしまう気がしたのであった。
(私の酔っぱらった頭はこの時何故か頑なにそう思って居たという。多分、挟まれてた角に集まって来た思念的なパァウワーだったんだろう)
『ねえねえ、ちょっと萃香!』
『な、何?』
『何か? アンタの角が可愛い! ちょっと触らして! いいえ、沢山触る!』
『え? えぇ?』
さて、なんで自慢の角が霊夢と床の間に挟まってしまったかというと。まーあれだ。まーあれだ。えーっと。ほーら、あれだ。
なんか変な食べ合わせかなんかで妙に酔っ払っていたんだと思う。
角が甘えられえるなんて初めてだったし、悪い気もしなかった。
だから私も霊夢の期待に応えようと角を使った遊戯に、興じてしまったのであった。
そのあとの事はあんまり思い出せない。気が付いて居たら、角が挟まっていたのである。
結局思い至る結果なんて大したことは無い。なんとかゆっくり引き抜けば刺激を与えず起こさずに済むのではないか。私は鬼だよすっごく強いんだよ。やればできる子だよ。
そう思ったら大安吉日、このピンチさえ乗り切れば今日の私は吉日ラッキーだと思った。今日の今夜もお酒が飲める気がする。
……反対の角が魔理沙と床の間に挟まっている事に気が付くまでは……行けると思ったんだ。
利き腕もとい利き角の反対側の事がおろそかになっていた。魔理沙も反対側で静かに寝ていたのである。
左右両方の角が挟まっているという事実に気がついてしまいもはや私は天井をみあげるしかなかったのだった。
『おいっす、私は天井のシミちゃんだよ。萃香ちゃん、モテモテだね。えへへ!!』
月明かりが少し入って見えてた天井のシミっぽい何かと眼が合ってそいつはにこやかに微笑んで話しかけて来た。
私はその時それがすごくムカついて、シミちゃんに向かって唾を吐きつけた。
……だけどそれは、途中で重力に負けて落ちてきて回避不能な顔にかかった。ぬるかった。
それが、冷えて乾いていく中、私は静かに泣いたんだ。
こんな、こんなの……チャオ