「レミリアってさ何でそんな幼いのよ?」
「...急になに?」
ある日の午後珍しく紅魔館に人が集まっていた。
霊夢、妖夢の二人だ。魔法使いは図書館にいるのでここにはいない。
「あっそれ気になってたみょん。子供だって言うけどその姿はちょっと幼すぎるみょんよねー。」
「唐突ね...」
レミリアは目を丸くする。
まあ500年も生きていればもう少し成長しててもいいだろう。二人の疑問はもっともである。
「簡単簡単。政略結婚から逃げるためよ。」
「「は?」」
さらりといい放つレミリアにあんぐりと口を開ける二人。
はしたないとレミリアが顔をしかめるがお構いなしだ。
「一から説明しなさい。」
何故か威圧感を発する霊夢。
その態度に困惑しながらレミリアは口を開いた。
「いった通りよ。私、産まれたときから婚約者がいてさ。勿論あったこともないどっかのボンボンだけどね...んで大きくなったら結婚するんだっていい聞かせられてたんだけど...嫌じゃん?私は乙女だったからさ恋愛結婚に憧れてたのよ。だから政略結婚に断固反対だったんだけどスカーレット家だから解約できなくて。しかたなーく幼女の姿を維持してるのよ。結婚は大きくなってからだから小さければいいと思って。」
「へえ...」
意外な話にポカンとしたままの妖夢と納得したような霊夢。
ふと霊夢が問いかける。
「それってさ外の世界での話でしょ?じゃあここは幻想郷なんだから戻れば?」
尤もな言い分だが、レミリアはあっけらかんと答える。
「確かに今は幻想郷にいるし婚約者は殺されちゃったし戻ってもいいけどこの姿の方が過ごしやすいのよ。動きやすいし敵を騙しやすいしね。快適だから戻らないだけ。戻ろうと思えば一瞬で大人姿に戻れるわよ?」
「「もうなんでもありだな。」」
数分後
「以上幻想郷仰天ニュースでした。...とかじゃないみょん?」
「当たり前でしょ実話よ。」
「ひょえー...」
「...じゃあフランもそうなの?」
「違うわあの子は精神年齢が子供なだけよ。妖怪は精神で左右されるからね。」
「...それならレミリアの精神年齢は?」
「フランよりは高いわね。フランが5歳だとしたら私は15才ぐらいかしら?」
「結構年が離れてんのね。」
「そうよ。だからあの子甘えん坊だし私もあの子に甘いじゃない?」
「まあ年の離れた兄妹あるあるよね。」
「多分年が近かったらうざいだけよ...反抗ばっかで。多分ね。」
「...あんた結構酷いこと平然というわよね。」