自分の名前は〇〇。幻想郷の住民だ。幻想郷の住民と言っても、外の世界から幻想入りしてそこまで時間は経っていない。だから最近、幻想郷を知るために歩き回っている。そして最近喋るようになった少女がいた。彼女の名前は多々良小傘って言うらしい。喋るようになったと言っても小傘が一方的に「うらめしや〜」と脅かそうとしてくるので話しやすかったのが大きな要因だ。幻想郷では、様々な種族が存在している。人間や妖怪がほとんどだ。自分は人間、小傘は妖怪にあたるらしい。最近変な異変と呼ばれる現象が多発している。異変とは、妖怪や神が色々な自然や人間に危害を与え普通は起こりえないことが起こることだ。だからなのか、妖怪はすごく周りの人間から嫌われている。もちろん小傘もだ。ただ、僕は思うことがあるんだ。妖怪が危害を加えたら罰せられる、これは納得出来る。ただしその異変とは全く関係のない妖怪まで、悪人呼ばわり、そんな理不尽なことがあっていいのか?とつくづく思う。ただこの意見を公の場で発言したりすると、自分が頭のおかしい人間だと勘違いされてしまう。それが怖くて思っていることを行動に移せない。こんな自分が嫌になる。なぜ自ら行動できないのか?自分を攻め続ける。自分が行動しなければこの現状は変わりはしない。妖怪と人間の共存は一生できない。妖怪と人間が共存出来ればもっと素晴らしい世界になるというのに、自分には行動する自信が無い。相談する相手もほとんどいない。誰もこの考えを持つ人間がいないのだから。しかしここでふと思う。相談できる相手は人間だけなのだろうか?この考えを持つ妖怪もいるんじゃないのか?例えば人間に害をもたらさない妖怪、その中でふと頭の中に出てきた妖怪がいた。そう、小傘だ。小傘になら相談出来る。そう思い小傘に相談しに行った。小傘にどうやったら人間と妖怪の共存ができるのだろうか?小傘は「人間と妖怪が共存するのは難しいと思う...だって人間は妖怪のことが嫌い妖怪は人間のことが嫌いなんだもの...」と暗い表情で返した。いつも笑顔でいる彼女がそんな暗い表情をしている...どうすれば人間と妖怪が共存できるのだろうか?自分はふと思った。(人々には妖怪が邪悪な存在である、ということがしっかり根付いてしまっているのではないのだろうか?)つまり妖怪が全て邪悪な存在でないことを証明する必要がある...確かにそれはとても難しいことだ。妖怪が悪さを二度としないという証明がそもそも不可能だからだ。悪さをやめていても突然また悪さをする可能性がある。でも反対に1度大人しくなってまた悪さを必ずする証明も不可能なのだ。とある日 自分は小傘の紹介でとある寺に来ていた。その寺の住職の聖が言うには、妖怪と人間が共存できる日は必ずくるらしい。俺も必ず来ると思う。自分はこの寺で修行することを決めた。自分の家という家はないので一応出家修行者の扱いになるのだろう。この寺にはたくさんの妖怪がいる。確かにこの様子を見れば妖怪と人間が共存することはできるのだろう。自分はこの寺でもっと修行を積むことにした。時より小傘が「〇〇〜」って遊びに来る。最近の彼女は初めてあった時より明るくなったような気がする。この時に自分は笑顔で笑っている小傘に恋をしたのだろう。その日から笑顔の小傘の顔が頭から離れない...ずっとうずうずしている。しかし妖怪と人間が付き合っていいのだろうか?もし付き合えたとしても、周りから迫害を受けるだけの気がする。小傘を守るためにも、この恋心を抑えないと行けない。寺に入ってから2年が経った。未だに小傘への思いは断ち切れていない。何故だろう小傘を見ると胸がはち切れそうになる。この人間が妖怪を嫌う風潮がなくなったら彼女に告白をしよう。さらに月日は流れた。寺に入門してから約3年人間が妖怪を嫌う風潮はさらに酷くなる一方だ。自分の考えが間違っているのか?と、ふと思ってしまう。でもここで折れる訳には行かない。ここで折れてしまっては、小傘に思いを伝えることが永遠にできなくなってしまう。さらに月日が経ったある日、自分が1番恐れていた自体が起こってしまった。それは、人間と妖怪の全面戦争である。これが起こってしまったら、もう人間と妖怪の共存が二度とできなくなってしまう。人間は度重なる異変に終止符を打つために妖怪に戦争を仕掛けた。あたりは、一瞬で血の海とかし、腕や足が沢山落ちている状態。完全に無法地帯とかした幻想郷...もうどうにもできないのか?するとある最悪の光景が目に入った。それは...小傘の傘がボロボロの状態で落ちていた。そして近くには、血を吐き首と胴体が切断された状態の小傘の遺体があった...「どうしてこんなことになったんだよ!なんでもっと早く行動できなかった?なんで?どうして?結局思いも伝えられずに終わるのかよ!」と自分を攻め続けた。どうあがいてもこうなった結果は変えられない。全て自分が悪かった。もっとは早く行動して、もっと早く人間と妖怪の共存を公の場で言っていればこんなことにはならなかったはずなのに。やっぱり人間は、自分達の事しか考えない。自分たちに悪影響を与えるものは一匹残らず排除する。そんな哀れな生き物なんだと痛感した。自分はこうなった今でも絶対に諦めない。妖怪が全て悪事を働く訳では無いこと証明できるまで!......あれか、20年近くが経った。かなり人間の里も復興し、人間と妖怪の関係は何とか共存できるようになったた。自分は自分の家の敷地に小傘の墓を建てた。しっかり供養しないと。もう一度あの笑顔が見たいよ小傘。どうしたらまた会える?あってまたあの笑
顔を見せてくれる?............
End
顔を見せてくれる?............
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