レミリアがフランに下克上されてメイドまで堕とされた話

「ちょっとお姉様？さっさと紅茶持ってきなさいよ。」

「か..かしこまりました。フラ..お嬢様...」

頭を下げて私は退出した。

「何でこんなことに..」

私は廊下を歩きながらため息をつく。私はレミリア・スカーレット。幻想郷でも強い力を持ちこの館の当主として過ごしてきた。

そんな私は今、メイド服を着て廊下を歩いている。

事の発端は一週間前。妹フランドールに反乱を起こされたのだ。いわゆる下克上ってやつだ。悲しいことに私には味方がなく咲夜たちもみんなフランにつき、妖精メイドもフラン側についたのでなすすべもなく敗北した。それからフランは私をメイドにし家事ができない私をバカにするのだ。ときどき暴力も振るわれるが負けた私は従うしかなかった。

さっきもいった通り私は家事ができない。だから必然的に毎日のようにフランに怒られている。妖精メイドたちもクスクス笑ってばかりで教えてくれないし咲夜も私とは目もあわせないのですべて一人でやることになるのだ。

そんなことを考えながら紅茶を入れフランの部屋に運ぶ。そして慣れない敬語で話しかける。

「お嬢様...紅茶が入りました。」

「......」

フランは香りを確かめるかのように香りをかぐ。

私ははらはらしながらメイド服の裾を握り反応を待つ。やがて

フランが紅茶に口をつけるそして....

「まずい‼こんなの飲めるわけないでしょバカなの‼」

「......」

お気に召さなかったようだ。まだ熱い紅茶をティーカップごと投げつけられ悲鳴をあげそうになるがグッとこらえる。

「出ていって役立たず。咲夜に入れさせるわ！あっでもこの部屋の掃除ぐらいはしなさい。貴女のせいで絨毯が濡れたわ。」

「かしこ..まりました..」

私は部屋を出る。そして廊下の隅で涙をこぼした。





数分後着替えた私は厨房に滑り込む。私が入ったとたんに妖精メイドのおしゃべりがやんだ。大きめのヒソヒソ声が聞こえてくる。

「ねぇ見て。元お嬢様の哀れな姿よ。」

「ほんとほんと哀れよねぇ。フラン様も雇っとくなんてお優しいことしなければいいのにね。」

私は無視をして掃除道具を取り出す。そしてフランの部屋へ向かおうとして

「きゃあっ‼」

こけてしまった。理由は簡単モップにつまずいたのだ。妖精メイドはクスクスと笑っている。急ぎ足で厨房を出た。







「フラ..お嬢様掃除に来ました。」

と一言断ると私はモップかけを始める紅茶のカップを持ったフランはそんな私を見下すような表情で見ている。

ｶﾞﾁｬﾝ

「きゃっ！」

「あーらまあお姉様。また汚れてしまったわ。ほらさっさと謝ってくれるかしら？主の部屋の絨毯を二度も濡らしたのよ？」

「うー..申し訳ありませんお嬢様....」

私は目に涙を浮かべ項垂れる。変えたばかりの服が紅茶で赤く染まっていた。

フランはそんな私を嬉しそうに楽しそうに見ている。

改めて掃除をしながら私は思う。

速くここから抜け出したい。と

「ねぇパチュリー。なんかお姉様すごくうなされてるけど..」
「熱を出して寝込んでるんだもの。そりゃあ悪夢ぐらい見るでしょうよ。」
「そうなんだ..」
「もう..い..や..やめ..て....ふらん....」
「....何してるのよ妹様。」
「知らないよそんなの‼」


ねこふらんです。
皆さんインフルとコロナにはご注意を。