Coolier - 新生・東方創想話

にとりは鬼をこじらせている

2020/11/22 12:01:52
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 ある日の夕暮れのことだ。ふと川辺に出てみると、にとりの青帽子が川上へ流れていくのが見えた。とるもとりあえず私は友人たちにお願いして、彼女を岸まで引っ張り上げることにした。あの子は形代まみれになって不満げだったけれど、振りほどきはしなかったわ。まあ、そんな気力が残ってなかった、というのが正解なのでしょうけれど。

 適当な大きさの石を椅子の代わりにして、にとりを座らせる。応急処置をすませたら、私はいつもの作業にとりかかった。スカートのすそをつまみ上げて、私はひと時のバレリーナになる。案の定、にとりの頭からつま先から、厄がはがれ落ちてきた。割り箸から綿菓子をひっぺがすみたいに、それはもう大量にね。

 怪我だけならまだしも、どうしてここまでの厄を引き連れて戻ってくるのかしら。

「そりゃまあ、そうして来た方が雛ちゃんの手厚い看護を受けられるだろう? 役得ってやつだね。厄だけに」

 はいはい、お世辞を言ったって何も出ないわよ。

 厄神も河童も、川との関わりは深いもの。おかげで、にとりとはけっこう長いつきあいだ。いわゆる腐れ縁というやつね。どのくらいかというと、泳ぎかた一つ見ただけでいろいろとわかっちゃう程度に。例えば今日は弾幕ごっこをしてきたのかとか。例えばそれがどこの誰とかまで。

 それで、今日も負けてきたのかしら? などと聞いてみたら、あの子は特別に渋い顔をして。

「今日こそはなんとかなると思ったんだって。肝心なところでのびーるアームが動作不良起こしやがってさあ」

 だ、なんて。何はともあれ、負けてきたのね。にとりがあの湖にこだわり続けるのが、私にははなはだ疑問なのだけれど。万歳楽ショーにネッシー鑑賞、ラフティングにキュウリ工場。人間との接点を持てるお仕事はたくさん手がけて来ているというのに、この子はもうみんなみんな飽きてしまったらしい。それで気まぐれの病気を起こしたように麓の湖に赴いては、負けて帰ってくるのだ。

 湖に立派なお屋敷を構える、あの吸血鬼に。

「飽きたとは心外な。新たなビジネスチャンスを模索してるだけさ」

 それにしたってこの幻想郷、湖はあそこ一つだけってわけでもないわ。ビジネスチャンスなんて建前。本当はもっと面倒臭い動機が、にとりを吸血鬼討伐に駆り立てているのよ。

 そしたらあの子ったら私の心を見透かしたように、真顔に戻ってこう言ったわ。

「何よりテクノロジーで鬼を超えるのは、私の悲願なんだ。頭に余分なものがついていても鬼は鬼、諦めるわけにはいかないね」



【にとりは鬼をこじらせている】



 その昔、山の支配者といえば鬼だった。

 力は強く、また手先も器用で、私みたいなぽっと出の神様ごときじゃ、まるでかなわない妖怪だった。

 パワーハラスメントなんて当たり前にあって、天狗や河童みたいに下に見ていた妖怪をいいようにこき使っていたし、人間と仲良くすることを強く制限したりもした。

 私は人間に嫌われてなんぼの厄神だったからそれでもよかったけれど、にとりはそうじゃなかった。勝手を通すために何度も勝負を申し入れたりしていたわ。結果は思わしくなかったけれども。

 そんな鬼たちが人間たちの卑怯な振る舞いに耐えかねて山からいなくなって、ようやくにとりたちは自由を手に入れたってわけ。加えて私たちの知らないうちに、山とその周りはでたらめな大きさの結界で切り離された。いよいよ妖怪たちにとっては我が世の春かってときに、新しい風に乗って災厄が現れたのだった。

「あの連中、いきなり異国からやって来た上に我が物顔で暴れまわって、ついには湖を乗っ取っちまった。私らはまたしても、鬼に谷間へ追いやられたってわけだ。いつまであいつらに頭を押さえつけられなきゃいけないんだか。なあ、雛ちゃんもそう思わんか?」

 はいはい、それ何度も聞きました。始まっちゃうと長いのよね。にとりときたら厄払いは終わってるというのに、自分の体よりも大きいリュックサックからスキットルを取り出してやけ酒をあおっている。私は愚痴を聞き流しつつ、彼女から引き受けた厄を川に流していた。洒落じゃないわよ?

 厄を抱えて川を下っていく形代たちを眺めながら、私はぼんやり考えた。そもそも吸血鬼というのは流れる水を渡れないものらしい。とすると、にとりと吸血鬼の相性はかなりにとり有利なのではないかしら。実際にとりは水の扱いならお手の物だし、都度自慢してくる秘密道具は全部水動力だ。

 そこのところを問いただしてみると、にとりからはこんな答えが返ってきた。

「雛ちゃんはわかってないなあ。私は吸血鬼に勝ちたいんじゃない。鬼に勝ちたいんだ。あいつらがなんだってニンニクやら十字架やら、舐めプなハンデ背負ってるのかなんて知ったこっちゃない。でも、そんなハンデを突いて勝ったところで鬼に勝ったことにはならんだろうが」

 と、この調子。今でもにとりは鬼に勝つことを目指して研鑽を続けているのだ。鬼なんて、もう山にはいないというのに。いつか帰ってくるかもしれないって? さて、どうなのでしょうね。あの妖怪たちは、今は地底に自分たちの王国を構えて、よろしくやっていると聞くわ。それをわざわざ生活の基盤を捨ててまで、山に戻ってくる意味があるのかしらね? おっと、伊吹様みたいな風来坊は例外としとくわよ。

「とにかくだ、こいつは私のけじめでもある。堂々戦って湖を取り返したとなれば、鬼のお歴々も賢者どもも、我々の領土拡大にケチをつけることはあるまいよ」

 はいはい、そういうことにしておきましょうか。だけどつきあいの長い私から言わせれば、そんな言い分も建前でしかないと思っている。だってにとりの鬼こじらせぶりは尋常なものではないもの。他の河童たちが湖を避けて自分の研究に勤しんでいる中、彼女だけは今もなお吸血鬼に挑み続けているのだから。

 長いつきあいというのは悲しいもので、諦めろと諭したところで無駄な試みだということまでわかってしまう。だから私はその日もにとりの向かいに座ると、すました笑顔で彼女の愚痴を聞き続けるのだった。



 §



 それから、数日ほどして。私は再び川ににとりの青帽子を見つけた。

 やっぱり、わかってしまうものでね。吸血鬼のところに行ってきたのかなって。ただ、その日のにとりはなんだか様子が違ったわ。くたびれてはいないけれど、ひどく消沈しているような。そこで私は、やっぱりにとりを呼び止めることにした。

「なんだい、雛ちゃん。今日は別に怪我なんかしちゃいないぞ」

 と毒づいたり、形代たちをはねのける元気すらある。ええ、確かに怪我はしてないようだけれども。試しに回ってみると、厄がもりもりと引き寄せられてくるのはいつも通り。弾幕ごっこの成果はどうだったのかしら。負けたようには見えないのだけれど。

「そもそも今日はそれ以前の問題だった。あのお嬢様ときたら」

 その後はいつもの独白タイム。にとりが吸血鬼の館を訪ねていくと、なんだか様子がいつもと違ったそうよ。普段は門番と押し問答の末通るところ、門前でメイド長が待ち構えているし。丁重に案内されたと思いきや、例の吸血鬼、レミリアお嬢様はテラスで悠長にティータイムを楽しんでいたそうだし。来るのが最初からわかっていた風で、どうにも気に入らなかったとか。

「何事かと思ったらさ、いい加減お前との弾幕ごっこは飽きてきたから勝負の方法を変えようってんだよ。ああ、それじゃ駄目なんだと言ってんだけどな」

 レミリアの言い分はこうだ。鬼だって全員が全員、脳筋じゃなかろう。筋さえ通せば力比べ以外の勝負を受けてくれる余地だってあるだろうと。確かに正論かもしれないわ。にとりもそれで納得してしまって、勝負の方法を聞いてみたらメイド長が将棋盤によく似たボードを持ってきたというわ。

 チェス。西洋将棋ね。にとりは当初、なめ腐ってると思ったそうよ。将棋だったらよく白狼天狗たちとも指してるし、ルールの違いもすぐに飲み込めたから楽勝だと思ったそうなんだけど。

 結果は、五戦全敗。やっぱり、将棋とは勝手が違うみたい。

 せっかくだから飽きるまではこれで勝負しようということになったらしくて。勝てなかった以上反論できないって、にとりは嘆いてた。

「なぁに、今は経験の差があるというだけだ。すぐにでも追いついてやるさ」



 §



 にとりの研究はその日から始まったわ。外界の本を漁ってチェス盤と駒のレプリカを作り、仲間を集めて研究チームを結成。ルールを覚えさせて対局会を開き、戦術のアイディアを出し合ったりもした。一度やると決めたら、徹底的に極めるのがあの子の性分なのよね。そのぶん飽きるのも早いけど。

 将棋の経験もあって、にとりの上達には目覚ましいものがあった。たちまち研究チームのトップに躍り出ると、古今東西のありとあらゆる戦術を取り入れ分析して、河童最強のチェス名人の座を不動のものにした。そうして絶対の知識と自信を身につけ、再びレミリアへ勝負を挑みに行ったのだけれど。

 その日も結局、にとりは大量の厄を引っさげて戻ってきた。やっぱりアーバンヒーローじゃお話にならないってことなのかしら。

「そんなこたぁない、一回勝ちはしたんだ。そしたらあのお嬢様、新しいルールを提案してきやがった」

 レミリアが申し入れてきたのは、ファイブミニッツルール。つまり、持ち時間五分で打つ早指しのチェスだった。弾幕ごっこに必要なのは一瞬の判断力だ、一手に何時間もかけるような対局じゃ真の実力は測れまい。そんな感じに言いくるめられて、にとりはまんまとそれに乗ってしまった、というわけ。

 で、これだけの厄をつけて帰ってきたってことは、結果は惨敗。と、そういうことなのね。

「ちょいと面食らっただけさ。次は確実に勝ち越してやる」

 その日から再び、研究チームを集めた早指しのトレーニングが始まった。他の河童たちもこのルールには戸惑っていたみたいよ。何しろ、河童も白狼天狗もいつも打っているのは大将棋。チェスよりもずっと広い盤と多くの駒を使って、時間無制限で打つ将棋なものだから。狭い戦場。短い戦闘時間。生の短い人間たちが考えた、簡略化されたルール。そんなものを持ち出してきた吸血鬼の気が知れないって、ずっと嘆いてた。

 それでもまあ「盟友」の考えたルールだから。それで勝てなくてどうなんだって気を取り直して、判断力を高めていったわ。そうして絶対の自信をつけて、三度レミリアに勝負を挑んだのだけれど、結局にとりはおびただしい量の厄を背負って戻ってきちゃった。

「いい線いってるつもりなんだけどなぁ。いつも肝心なところで差し手を間違えちまう」

 いつものように私はにとりの愚痴を聞きながら、形代たちに厄を配っていた。だけど、この量。毎回とはいえ半端ない量よね。毎回毎回、用意していた形代たちが半数以上はお別れしちゃうんだもの。

 だけど、どうして吸血鬼に負けただけで、こんなにたくさんの厄を持って帰ってくるのかしらね? ほかのところに遊びにいったときは、それほどでもないのに。と、そんなことを独りごちたら突然、にとりが私をギラギラした目で睨んできたわ。何か閃いたときに、あんな目をするの。

「なあ、雛ちゃん知ってるか? 吸血鬼のお嬢様は運命を操るんだそうだ」

 その話は私も聞いたことがあった。声をかけられるだけでも数奇な運命をたどりやすくなるんだとか。人によっては眉唾なのだろうけれど、厄という人の目には映らないものを扱う身としてはあながちあり得ないとも言い切れないもの。

 にとりは私の話を聞いて、首をぐいぐい縦に振っていた。

「雛ちゃんに一つ、頼みがある」



 §



 それからしばらくして、にとりは再びお嬢様へチェスを挑みに行ったのだった。レミリアは飽きもせず、挑戦者を自分のテラスへと迎え入れた。ボード越しに眺めるにとりの顔は、さぞかし懲りない様子に見えたのでしょう。

「あなたのチャレンジ精神には頭が下がる思いだわ。だけど猪突猛進の営業活動じゃ、そうそう自分の運命は変えられないわよ?」

 そんなレミリアの言葉を聞いて、にとりはニヤリと笑ったそうよ。得たりとばかりに。

「あいにくだったな。今日はその運命とやらを変えに来た」

「なるほど、それは楽しみね」

 そうしてその日も、ファイブミニッツルールでの対局が始まった。局面が進むにつれ、レミリアは内心戸惑いを隠せなかったでしょうね。それくらいに、にとりの差し筋には隙がなかった。

(奇妙ね。そろそろ運命が転がりだすころなのだけれど)

 にとりの話によると、将棋の世界にも「指運」と呼ばれるものがあるらしい。その日の天気とか、体調とか、ちょっとした変化が指し手にちょっとした変化を与えてしまうものだとか。そうしてどんな名人でも、負けてしまうことがあるのだそうよ。

 レミリアがどうやってそんな運命を引き寄せているのかは、私にはわからないのだけれど。詰まるところそれは私の厄を集める力と、異なるも遠からざる力なのではないかって、にとりは考えたわけね。

 その日三度目のチェックを決められたところで、レミリアもさすがににとりの目論見に気がついたみたいで。思わず口を開いていた。

「驚いたわね。いったいどうやって、運命を跳ね除ける力を手に入れたというのかしら。お得意の発明で運命を変えてみせたとでも?」

「なぁに、実につまらないタネしかないよ」

 にとりは迷わずポケットを探ると、発明をレミリアに示してみせた。それは私が彼女に遣わしてあげた、一体の形代だった。にとりが受け取るはずだったものを一手に引き受けて、びっしりと厄が取り付いていたに違いないわ。

「つまらんぞ、吸血鬼。何が『運命を変える』だ。お前は結局のところ手前の得意な運ゲーに持ち込んで、私をあしらおうとしていただけじゃないか。こんな小細工であっさりとくつがえせるような勝負を選びやがって。こんなもんで勝ったところで、私が鬼に勝ったエビデンスにはならんじゃないか」

 にとりは形代をその場のそよ風に乗せた。舞い上がったそれはテラスをやすやすと越えると、湖に向けて飛び去ってしまった。レミリアは、その動きを見向きもしない。

「あら、せっかくの勝利を投げ捨てるつもりなの? じゃあ、どんな勝利ならあなたは満足するのかしら?」

「そんなもの、聞かれるまでもないだろう」



 §



 あとのことは、おおむね予想がつくと思うけれど。

 しばらく経ったある日、私はまたしても川を登っていくにとりを見つけたので、呼び止めることにした。その日もあの子は、傷だらけになって戻ってきた。もちろん、大量の厄と一緒にね。

 結局、もとの木阿弥ってこと。仮にお嬢様の運命を操る力が厄を引き寄せているのだとしたら、また身代わりの形代たちを連れて行ったほうがいいんじゃないかしらって、私はそう思うのだけれど。

「いいんだよ。やっこさんの言う運命とやらをはね除けてこそ、鬼退治は成就するんだ。この程度の厄でどうにかなっちまう科学なら、それは私の努力が足りなかったってこと」

 はいはい、言っていなさい。相手のハンデを使うのは駄目でも自分がハンデを抱えるのは構わないだなんて、どれほどこじらせたものかしら。厄をはね返せるようになるまで、まだまだ時間がかかるのは間違いなさそう。

 そんなわけで、今日もにとりの厄を引き受け、形代たちが川を下っていく。水の流れの中で厄を浄めるために。下流に流れて、と、そう言えば。

 あまり深くは考えていなかったけれど。下った先にあるのは、あの湖。あそこまで下った形代たちが行く先は多分さらに下流になるのだけれど、一部は湖にとどまって底でゆっくり浄化を待つのだろう。

 それらの溜まった厄を、誰かが取り出してしまっている、なんてことはないだろうか。自覚のあるなし、悪意のあるなしに関わらず。例えば運命を変えるのが得意なあの吸血鬼とかだったなら。

 そこまで考えて、私はにとりの方を振り向いた。あの子はスキットルをあおった姿勢のまま私を見返してきた。

「どうした、雛ちゃん。まだ私に厄がついてるかい?」

 私は適当に言葉を濁した。そうだった、厄は巡るものなのだ。たとえそれがどんな歪んだものであろうとも、にとりが鬼に挑み続ける限り循環は成る。

 私は再び形代たちを送り出しながら、ひっそりと新たな厄の流し先を考え始めることにした。非常に面倒くさいこだわりを抱えたこの古馴染みが、恐るべき鬼を打倒する未来を思い描きながら。



(にとりは鬼をこじらせている 完)
鬼にここまでこじらすかどうかはさておき、反骨の子ではあると思ったんだ


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コメント



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1.100サク_ウマ削除
にとりが圧倒的に愚直バカなの好きすぎるし流石は鬼の元配下だなってなりますね。雛の語りも軽妙でたいへんに楽しめました。良かったです。
2.90奇声を発する程度の能力削除
面白くて良かったです
4.100名前が無い程度の能力削除
にとりがレミリアの目論見を看破する過程、そして厄の循環のお話、どちらもよく出来ていて、二度唸らされました。お見事。
5.100Actadust削除
にとりが愚直にレミリアに喰らい付き一矢報いるのも爽快でしたが、やはり今作で一番光っていたのは雛でしょう。どこか熟年夫婦のような、どこかさばさばしながらもしっかりとにとりを支える雛が良かったですし、軽快な語りも素敵でした。楽しませて頂きました。
6.100名前が無い程度の能力削除
雛ちゃんの慣れた感じと、にとりの試行錯誤が素敵でした。
8.100名前が無い程度の能力削除
にとり頑張れ
9.100名前が無い程度の能力削除
面白かったです。にとりを応援したくなる。
10.100南条削除
面白かったです
反骨精神と試行錯誤を胸に突き進んでいく姿が素敵でした
にとりのこだわりが強くてすごくよかったです
11.100マジカル☆さくやちゃんスター(左)削除
ホントにとりがにとりにとりしてて好きです
12.100めそふらん削除
にとりの鬼に対する反骨精神がすごく良かったです。
鬼への勝ち方をこだわり抜いていて、必死に足掻いている所が印象に残りました。
厄の循環の理由もはっきりとはしないもののそれとなく察せられて、もし仮にレミリアがやっていたとしたら、大変可愛らしい行為であるなと思いました。
面白かったです、ありがとうございました。
13.100ヘンプ削除
拗らせにとり好き……
14.100水十九石削除
勝つまでの工程に心血注ぐ姿も雛に愚痴を零すその口上も、タイトル通り『こじらせている』感じがにとりのこじらせ具合とは裏腹に綺麗に表現されていた様に思えます。弱点を突いて勝つのでは無く、対等なフィールドで上を行こうとするにとりの奮起はその負けた後の描写にも強く現れていて楽しいのなんの。
にしても運勢の廻り廻りが最初から雛という語り口で描かれて、最後にそれにまた触れられるこの循環具合も構成として面白かったです。にとりに呆れつつもちゃんと話は聞くし応援してるし厄神様はやっぱり神様。すき。
西洋将棋というレミリアとにとり両者に軽い共通項のある題材も盛り込まれていて、良い塩梅で楽しく読むことが出来ました。ありがとうございました。
15.90名前が無い程度の能力削除
結構パワーワードだと思います
鬼をこじらせるなんて言うから、実はにとりが心の中に鬼を飼っていたみたいなオチかと思いましたが、鬼への得体の知れない反発やら反骨心は確かにこじらせると言う言葉が正しいなと
お付き合いするレミリアも良い人(?)だなあと思いましたが