Coolier - 新生・東方創想話

悪意の一撃

2020/10/16 20:39:39
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 日頃、病人の治療や薬の販売を行っている永遠亭に、連れて行ってほしいという村人が今日も四人ほどいる。途中にある迷いの竹林を迷わずに行ける人間はそういないので、どうしても案内が必要になるのだ。私こと藤原妹紅はこれでお金を稼いでいるわけだが、何かこう、永遠亭って私を儲けさせるためにあんなところに建ってるのか?って気分になってしまう。人に感謝される仕事でもあるし、やりがいがなくはないのだが、そもそもわざわざ無駄なことをしているような気はぬぐえないのだ。それにあの蓬莱山輝夜の顔を思い出すとむかむかする。まあ、あいつと顔を合わせるわけでもなし、関係ないのだけど。

「では私が先導しますからねー、ついてきてくださいねー」

 といって私は歩き始めた。続くのは、男性が一人と女性が三人。今回は男性一人だけ初顔だ。彼女らは薬をもらうために定期的に来ている。病人に来させるにはきつい道のりなので、基本的に元気な若い人たちが永遠亭に行くことが多い。

「妹紅さん、今日も配達ですか? お疲れ様です!」

 進んでいると虫の妖怪、リグル・ナイトバグがしゃしゃり出てそう言った。

「配達じゃないよ、人間だから。今日もよろしくね、変な虫が来ないようにしてあげてね」

 リグルの能力は虫を操るので……彼女の機嫌を損ねると毒虫とかがこっちに来かねない。いや別に機嫌を損ねなくても、変な虫は普通に出る道だから、リグルにお願いして、むしろ近づけないようにしてもらっているのだ。じゃないと私が虫を退治しないといけなくなるからね、それはお互いにとってあまりいい結果にならない。

 まあ、それはいい。永遠亭についた。たのもー、と門を叩くと、白兎の因幡てゐが出てきた。後ろの女たちが彼女を見てかわいいと言った。毎回言うのだ。確かに見た目はかわいいが、結構いい性格をしているやつだ。客の前では猫をかぶっているが。

「いや、お前は兎だろ!」
「へ? 妹紅さん、どうしたんですか?」

 てゐが怯えたように聞いてくる。だがこいつは怯えるようなタマじゃない。ああっ、また猫みたいなことを。

「ごめん、なんでもない。今日も連れてきたよ、よろしく頼むね」

 任されました~、とてゐは言って四人を引き連れて門の奥へ消えた。あとは、帰りの送りもしないといけないから、ここで待っている。でも考えてみると、なんで外で待たないといけないんだ? まあ、下手に入って輝夜と顔を合わせたくないとはいえ、退屈でしょうがないし……たまに妖精とか妖怪が遊びに来てくれるけど、別に嬉しくなんてないし。


「泥棒! そいつを捕まえて!」

 邸内から叫び声がした。と共に、走ってくる男らしき足音と気配がする。なんだかわからんが、どうやら門から出てくるようだ。私が捕まえるべきなのだろうか。か弱い少女だよ私は……。

 はたして予測通りに、私が連れてきた男が飛び出してきたので、横からタックルをかけて押し倒した。相手も別に体格が特別いいわけでもなかったので、どうにかなった。

「はっ、離せっ!」と男は叫ぶ。一目見ただけで恐ろしくなるような形相をしている。

 もう無我夢中という感じで、私もしっかりしがみついて離れなかった。そのうち鈴仙ちゃんが来てくれるはずだ。そう思っていたら、私の胸がひどく熱くなった。なんてことだ、刺された! なんだ? 包丁だ。こいつ包丁なんて持っていやがった! ああ意識を失いそうだ。それでもどうにか、もう私の意思とかいうより肉体の反応でこの男に引っかかっていたら、鈴仙優曇華院イナバが追いついてきて、さすが元軍人という手際の良さで男を確保していった。完全に動けなくした後で、やっとてゐも恐る恐るやってきて、鈴仙と一緒に、倒れている私の名前を呼び続ける。私は二人の涙の中で息絶えた。


 私は目を開けた。生き返ったのだ。私は死ぬことのない能力を持っているから死ぬことはない。正確には肉体が死んでも魂から生き返る。心配することなど、もともとないのだ。だが、開けた私の目には心配する上白沢慧音と蓬莱山輝夜が見えた。それぞれ左右の私の手をぎゅっと握っていて、私と目が合うとホッとしたような笑みを見せて、それから輝夜はそっぽを向いた。

「妹紅、良かった、気がついたんだな。お前が刺されたっていうから、びっくりして、そりゃあ生き返るってわかってても、こんなのびっくりするじゃないか。ほら、血まみれのお前の服を見た時は、胸がきゅっとなったよ」

 涙ぐんだ目で慧音はそう言った。私の着ているのは白い病院服になっていた。

「私が着替えさせてあげたのだから、感謝してよね。別に心配なんてしてなかったけど。でもずいぶん汚れてたから、さすがにね」

 輝夜のやつはそう言うと、立ち上がってどこかへ行ってしまった。

「ありがとう」

 私は声を出したが、口の中が詰まったみたいでうまく声が出なかった。輝夜に聞こえただろうか? さすがに私も弱ってしまっているのか。まさかあいつにお礼を言うなんて。

「慧音もありがとう、心配かけて悪かったね。こんなとこまでこさせちゃって」
「いいんだよ、無事……じゃないけど、まあこうして話せてよかった」

 改めて周りを見てみると、どうやらここは永遠亭の一室で、私は布団の上だった。あの後、担ぎ込まれたんだと思う。外を見るともう夜になっていた。風がかなり冷たい。

「ああ、ごめん、障子は閉めておくよ。いつの間にか夜になってたな……秋の日はつるべ落としって本当だ」

 慧音は更に言葉を続ける。

「他の人たちにも一応報告してくるよ。心配かけたからな。すぐ戻るから妹紅はゆっくりしていてくれ」

 彼女は立ち去ったが、言葉通りすぐに戻ってきた。

「あっ、妹紅、起きなくていいから、横になっていてくれ。こんなことがあって精神的なショックは受けてないだろうか?」

「いや、全然問題ないよ。私はこれでも長生きしてるからね。鎌倉時代だって戦国時代だってくぐり抜けてきたんだよ。こんなの日常茶飯事だったさ。今じゃ言えないようなこともいっぱいあったし」

 そう言って私は笑ってみせた。慧音は納得した顔はしていなかったが、言った言葉はまったく嘘でもなんでもない。強いて言うなら、この平和な時にこんなことされるというのはさすがに驚いた。

「そういえば犯人はどうなったんだ? あの時は泥棒だとかなんとか聞こえたけど」
「ああ、それなんだが、ちゃんと捕まってて、倉庫に押し込められているよ。処遇はこれから考えるそうだ。でもその前にお前が目を覚ますのを待ってたって感じかな」
「他の患者さんたちは?」
「とっくにてゐが案内して帰ったよ。全員無事だから安心してくれ」

 話をしてたら、鈴仙やてゐが部屋に入ってきた。

「妹紅さんー! よかった、目が覚めたんですね。ごめんなさい、こんなことに巻き込んでしまって……お師匠様も感謝してましたよ」
「なになに、ちょっと死んだぐらいで、大したことないよ。ありがとね、鈴仙ちゃん」
「今日のところはゆっくり休んでください。慧音先生の分もお布団用意しますから、ぜひ」

 お言葉に甘えて、その日はそのまま永遠亭に泊まった。正直、この病室でも私のボロ屋と比べるとはるかにいいし、晩ごはんもおいしかった。これで輝夜が作ったとかいう事実さえなければなあ!


 翌早朝、てゐがウサギに餌をやっていたので、私もそれを一緒にやらせてもらった。色んな子がいるので、どれもかわいいんだけど、餌だけ取って逃げられたのはちょっと悲しかった。たいていはなでさせてくれるんだけど。でも、その子の個性があって、人の手よりも自分の場所で食べるのが好きらしくて、それはわからないでもないのだ。

「あの犯人、どうするの?」

 私は思い切って聞いてみた。とてもとてもこの場にそぐわない話題で、あまり出したくはないが、それでも気にしなければいけない話だ。

「どうするのがいいのか、誰もわからないウサ。正解なんてないんだと思うけど、それでも決めなくちゃいけないよね。人里に引き渡してしまえばいいと思う?」
「それが一番無難だろうけど」
「そうだよね。永遠亭って人里の法律が適用されるの?って思っちゃうけど。やっぱり人間のやったことは人間が裁かないといけないよね」
「そりゃあそうさ、闇から闇に消えるなんてこと……ありえなくもなくて怖いけど」

 ……私じゃなくて、極端な話、輝夜が、永遠亭の姫様が被害者だったりしたら、どうなるかわかんないな、とひそかに思った。

「殺人っていう罪になるのかも難しいような気がするね、被害者が生きてるんだもの」
「例えば、私が許すって言ったら、殺人はなかったことになるのかな?」
「それはまたおかしいと思う。だって、間違いなくあなたを殺したのは殺したし、そういうことをできてしまった人間がただ窃盗の罪だけで野に放たれるって怖いし」
「そうだよねえ、でも人里の人たちがどう判断するのかわかんないよね。証拠集めたりとか現場検証とかしないといけないってなるとここまで来ないといけないけど、来れないしね。私、案内しないと」

 私はくすくす笑ってしまった。

「妹紅さんー、てゐー、お食事の用意ができましたよー」

 鈴仙が私たちを呼びに来た。そういえば私もお腹が減っていたからありがたい。ウサギにばっかり食べさせてて。それにしても、鈴仙の割烹着姿はなんていうか、いいな。今朝は彼女が料理当番なんだそうだ。


 永遠亭の、輝夜、永琳、鈴仙、てゐ、それと客である慧音と、それに私が机を囲んで朝食をいただく。気まずい。会話がひとつもない。私も朝から輝夜の顔を見たくない。

 新聞が置いてあったので、それを取り上げて目を通してみる。こいつは射命丸の新聞だ。なになに、永遠亭で殺人事件! 被害者は藤原妹紅! うーん、なるほど。

「それ、昨日の今日にしてはなかなか詳しく載っているのよ。いつ取材したのかしらね」

 永琳が呆れたように言った。

「こういうの、掲載許可とか必要じゃないのかしら……私はいいけどさ」

 私は特に考えなしにそう言った。

「バカねえ、妹紅は。こっちが困るのよ! 妹紅にはないかもしれないけど、プライバシーとか、守秘義務とか、色々あるんだから」

 憎まれ口を言われた。輝夜は美人の癖に口を開けば本当にまったくこの。

「姫様、昨日は妹紅さんのこととっても心配してたでしょうに、なんでそんなにひねくれた態度になってしまうの?」

 永琳がたしなめるように言った。それからまた沈黙になったが、なんだかますます気まずくなってしまった。

「そういえば、あいつには誰がご飯を持っていくの?」

 てゐが空気を読んだのか読めてないのかわからない発言をした。あいつというのは、もちろん犯人の男のことだ。倉庫で縛られているらしい。当然普通の人間(普通という定義によるが)だから腹は減るだろうし、虐待だなんて言われたくもない。

「わ、私は嫌だな」

 敏感に察知した鈴仙が先手を取って断ろうとする。常日頃から彼女はやりたくない仕事をやらされがちであった。

「なんなら、私が運んでいってもいいですよ。この中では一番中立で第三者の立場だし、なぜこんなことをしたのか聞いてみたいし」

 慧音が手を上げた。お客様にそういうことをさせるわけには……と鈴仙が言ったが明らかに甘えたいという雰囲気が感じられた。

 結局は二人で行くことになったようだ。それが妥当だろう。一人で行って何かあるかもしれないしね。私が何もできないのは申し訳ないが、自分の殺人者と対面しろと言われたらさすがに尻込みしてしまうかもしれなかった。私はなんて平和に慣れてしまったんだろうなあ。といっても私はそれに満足しているから戻りたくもない。


 食事が終わって、ひとり私は文々。新聞を開いた。昨日の事件のあらましが載っている。本当にどうやって調べたんだろう、あの天狗は。

 事件は私の案内した男が起こした。患者の一人として永遠亭に侵入し、診察を受けるふりをして立入禁止の部屋に入って貴重品を物色した。永遠亭には輝夜の集めた宝もあるが、それにはさすがに近づけず、貴重な薬品やその材料を盗んだが、途中で鈴仙に発見され、逃げるところを妹紅に捕まった。さらに逃れようとして、その際持っていた凶器で刺殺したが、結局逃げ切れずに、追いついてきた鈴仙によって現行犯逮捕と相成った。とこういう感じ。

 犯人は三十歳、結婚歴はあるが、現在は独身、家族は母親がいるが、今は一人で暮らしている。職業は料理人。仕事は安定していたが、実は借金を抱えていた。非常に不幸な生い立ちで……云々。

 ついでに私のことも載っている。いや、やめっ、やめろォーッ!って叫んだあと新聞を投げ捨てたが、とぼとぼ拾いに行った。読まないわけにもいかない。さっきはいいけどとか言っちゃったけど、まさかこんなことまで載ってるとは思わなかった。考えてみれば当然っちゃ当然かもしれないが。なんで知ってるんだ、あの天狗。乙女の年齢を書くなよ。しかも正確じゃない。まあ、本人もよく憶えてないけれど……。

 いや、この新聞は人間は読まないよね? 読まないって思いたいけど、多分読んでるわ……。ああ、もうだめだ何もかもが遅い。こうなったら射命丸、あいつを殺して私も死ぬ。本当に悪いのは犯人だけど、あいつも許せないんだ!

 ……だけど、逆にいえるのは、あいつが記事にしたおかげで事件が公になった。それは確かだ。私や永遠亭が『あらぬ疑い』をかけられる恐れは少なくなってくれると思う。とはいえ文々。新聞への信頼度にもよるが。ここからまたややこしい問題が起きて、それに巻き込まれるなんてこと、まっぴらごめんだからさ。


 警察を連れてくることになったらしいが、それは全部鈴仙がやるから、もう私は帰ってもいいそうだ。あの子も苦労人だな、いつもながら。だからありがたく慧音と一緒に家に帰った。竹林を出たところにぽつんと建ってるボロ屋が私の家だ。ついたところで慧音は仕事があるのですぐに別れた。

 新聞を読んだ顔見知りの妖怪たちが心配して私に会いに来たのだが、あまり歓迎したくない。あまり妖怪にたむろされると普通の人間が来られなくなってしまう。でも、普通の人間は死んでも生きてるような不気味なやつに会いに来ないかもしれないな。

 女性警官がうちに来て、私の話を聞きたいと言った。ありのままを喋ったが、どうすればいいか警察も悩んでいるらしい。永琳先生は死亡診断書をしっかり提出したのだそうだ。

「じゃあその通りでいいじゃないですか」
「被害者としては、犯人をどう思われていますか?」
「もうどっちでもいいです。いっそ妖怪だったら良かったのにって思いますよ。そうしたら退治するだけでシンプルだったのに。色んなひとに心配をかけてしまったりっていうのはもちろん迷惑だし、腹は立ちますよ。永遠亭の方もこんな事件起こされたら大迷惑だって言ってましたね。文々。新聞にさえ載らなければまだ良かったけど、そういうわけにもいかないですよね」
「あそこで事件が起きたら把握できませんからね。捜査範囲外です……。我々としても扱いに悩むんですが……でも範囲外だからといって犯罪者を引き渡されてほっておくわけにもいかないし……」
「お互い大変ですね」

 というより、私の方がむしろ迷惑をかけてるような気さえしてきた。私が死んでしまったばっかりに……。


「藤原妹紅さん、取材させてください」

 ついに来た。ついにやってきやがった。天狗燃やすべし、慈悲はない。

「よくものこのこやってきたね。人のことを根掘り葉掘り書いてくれちゃって! 焼き鳥にしてやる!」
「ま、待ってください、私は違います!」

 私の両手で頭を掴まれた状態で、手をバタバタさせて大慌てで弁解する天狗。

「何が違うっていうのよ。一言で言ってみなさい」
「私は花果子念報の姫海棠はたてであって、文々。新聞じゃないです!」
「同じじゃない」
「ライバル紙ですよ! 私は妹紅さんのお立場を大衆に説明したいんです!」

 ……私はそっとはたてから手を放した。


「ひとまず保留にしてあげる。それで、何が聞きたいの?」

 家に上げて、お茶を出してやる。彼女は綺麗に正座して、ゴテゴテとコーデされたメモ帳とペンを取り出して取材の準備をした。はたては私と違って、今どきの女の子って感じがする。それが真面目な記事を書きたいなんて、ちょっとアンバランスな気もしたが、それはたぶん偏見なんだろう。

「はい、よろしくお願いします。じゃあまず始めにですが、妹紅さんのお仕事について……」
「んっ、本当はあんまり自分のこと話すのは嫌だけど……。まあ、最近は炭を作って売ることが多いかな。それと、もちろん永遠亭への道案内をしているよ」
「今回の犯人もそれに紛れ込んでいたわけですね」
「そうなんだ。今思えば私もよくなかった」
「反省点もあるとお考えですか?」
「はっきり大丈夫といえるかわからないけど、せめて武器の持ち込みはチェックできたんじゃないかと思ったね」
「今回は包丁を持ち込んでいたわけですね」
「ずっと何持ってても素通りだったからねー。私は鈍感になってた。私だけじゃなくて、他の人のことも考えないといけなかったんだ。他の患者さんが刺されてたらと思うと、鳥肌が立つ」
「完全に防ぐことは不可能だとは思いますが、減らすことはできそうですね」
「うん、まったく犯罪の起きないなんてのはありえない。今回のようなことはもう二度と起きないでほしいね、こんな珍しいことが二回もなんて確率的に起きないと思うけど」
「そ、それはわかりませんが……」

 はたては結構誠実に話をしてくれる。全体的な雰囲気もそんな感じがして、私は彼女のことをだんだん信頼できるようになった。あまり考えたくないが、弱っていたのかもしれない。話を聞いてくれる人を求めていたのかも……慧音は忙しそうだし……弱いところを見せたくもなかったし……。

「犯人にはあの時初めて会ったし、話をしてすらいない。まあ案内する時にこっちだそっちだぐらいしか話をしてないから、何の縁もない。人柄に対して良くも悪くも思ってない。外見もよくある普通の一般村人って感じだったしね。ただ、殺されたというそのひとつだけでもう最低な気分だ。不愉快だし、あっちこっちに心配もかけたし、これから色々とやりづらくなる部分もあると思うと気が滅入る」
「そうでしょうね、被害者の感情というのは刑の軽重にも影響を与えますから、はっきり主張された方がよいかもしれません」

 ゆっくりと、とても長く時間をかけて喋っていく私の言葉を、はたては聞いてくれていた。私はそれ故に気持ちが高ぶってきたようだった。

「だけど、私に奴を責める資格があるかわからないんだ。だって私だってかなりやってきたんだよ。これはもう墓場にまで持っていくしかないのかもしれないけど、絶対に許されない罪を犯したこともあるんだ! 奴は許されないかもしれないけど、その前に私が死ぬべきじゃないかって考えが頭から離れなくなった。人を責める資格なんてないんだよ!」
「ああ、妹紅さん、妹紅さん、私にできることがあったらなんでも言ってください。つらいことがあったら内緒内緒で話してもらってもいいんですよ。記事にはしませんから」
「ありがとう。でも大丈夫だよ。私は千年以上生きてきたんだから一人でも平気さ。こう見えてもめちゃくちゃ強いんだよ」
「何言ってるんですか、どう見てもただのかわいい女の子じゃないですか! よくもこんなかわいい子を……ほんとに……抱きしめてもいいですか? そうだ、今日はよかったら一緒に寝ましょうよ! ひとりぼっちは寂しいですからね」

 はたてちゃんはやたらと乗り気になっていたし、夜になると慧音も来てくれてみんなで女子会とか称して私の家に泊まった。
初めはもっと暗いテーマだったけど収集つかなくなって本当に実力不足を感じました
何回か書き直してようやくって感じです
読んでくださって本当ありがとうございます
こしょ
https://twitter.com/kosyoko1
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コメント



0.30簡易評価
1.90奇声を発する程度の能力削除
やり取りが面白くて良かったです
2.100名前が無い程度の能力削除
すごいよかったです
3.100名前が無い程度の能力削除
手放しに可愛いと叫んで感想を終えてしまう程に登場人物の可愛さで胸がいっぱいになっている不甲斐ない自分を許してほしい…
4.90サク_ウマ削除
ゆるゆるですき かわいかったです
5.100南条削除
面白かったです
キャラクターがみんな魅力的で素晴らしかったです
6.100めそふらん削除
面白かったです。
みんな優しくて暖かい雰囲気が良かったです。
7.100名前が無い程度の能力削除
面白かったです。刺されたのになんだか妹紅がのんきで、彼女らしさを感じました。
8.100名前が無い程度の能力削除
すごく良かったです。平和な世の中で刺されるなんてショッキングな出来事が起きてちゃんと精神的にダメージを受けたり、等身大な偏見を持って小さく自己嫌悪したり、本当に好きな妹紅です。すばらしいです。
9.100終身名誉東方愚民削除
所々の所作が面白くて笑いました 刃傷沙汰に慣れすぎて感覚がマヒしてそうだけど世話焼きそうなはたてに親身に聞いてもらって接されると思わず弱いところと本音が出てくるような妹紅が可愛らしかったです 
10.100クソザコナメクジ削除
面白かったです
12.無評価こしょ削除
ありがとうございます。光栄の至りで嬉しさしかないです。
読んでいただいてコメント採点いただいてありがとうございます。