「暑いよぉお姉様ぁ...」
「んもう...馬鹿なこと言わないでよ。エアコン16度にしてあるんだから暑いわけないじゃない。」
「それでも暑いの‼ねぇーあーつーいー」
「ちょっちょっと‼暑いならくっつかないで‼て言うかいい加減寝なさい!」
「寝れないのぉー!」
「うーん...あ。」
とここでなにかを思い付いたレミリア。ちょっと悪い笑みを浮かべてベッドで転がる妹をみる。
言うまでもないがレミリアはドSだった。
「じゃあお姉ちゃんがお話してあげる。」
「ほんとっ?やったぁ‼」
嬉しそうに跳び跳ねるフラン。が次のレミリアの言葉でその行動がぴたっと止まる。
「今日のお話の題名はね...『クローゼットの中にいたもの』よ。」
「...え?」
フランは思わずかたまりレミリアはそんな妹を悪い笑みで見つめている。
何とか硬直状態から抜け出したフランは笑う姉におそるおそるきく。
「...それって怖い話...?」
レミリアはさっきとは一転しいたずらっ子のような表情で返した。
「さあどうかしら。少なくとも私は怖くなかったわ。だって吸血鬼だもの。私の妹なんだからあなたも大丈夫でしょ?それとも怖いの?」
「むっそんなことないもん❗私だってお姉様の妹だもん‼」
「そう。じゃ話してもいいわね。」
「...あ...うぅ...ぜ...全然いいけど⁉」
うーうー言う妹をベッドに寝かせ軽くタオルケットをかけるとレミリアはベッドのそばの椅子に座り話を始めた。
あるところに仲のいい姉妹がいました。
姉妹はその日おうちでお留守番をしていました。
しばらくぼーっとしていると、不意に妹の方が「暇だ暇だ」と騒ぎ始めました。
結局同じく暇な姉と話し合った結果姉妹はかくれんぼをすることにしました。
じゃんけんは姉の負けで姉が鬼になりました。
「いーち、にー、さーん...」
姉が数え始めると妹は急いで階段を走り降り、さんざん悩んだ結果和室の押し入れのなかに隠れました。
「ひゃーく‼数えたよー見つけるからねー!」
という姉の声がして階段を降りてくる音が聞こえてきました。
きっと妹が降りていく音を聴いていたのでしょう。
それからいろんなところを開けては閉め、開けては閉めという音が聞こえてきました。
妹は見つからない自信がありました。
しばらく隠れていた妹ですが押し入れはくらくうとうとしはじめてしまいました。
その時です。
「見つけた❗」
という姉の嬉しそうなこえが聞こえました。
妹はびっくりして飛び起きました。
そんなはずありません。
押し入れの襖は開けられていないのですから。
妹は思いました。きっとこれは姉の作戦なんだと。
そう考えた妹は出ていくのを我慢して様子を見ることにしました。
姉は「出てきてよー」といっています。
最初は穏やかだったその声はだんだん妹を出そうとやっきになってきてるのか荒々しい声に変わってきました。
「出てきなさいっていってるでしょ‼いい加減にしなさい!」
怖くなった妹は押し入れからでました。
そして目の前の光景を見たとたん「え?」といったきり立ち尽くしてしまいました。
妹の目の前にあった光景は姉がクローゼットからでている『小さな手』を引っ張っているところでした。
「お...お姉ちゃん私ここだよ...?」
何とか持ち直した妹が震える声で姉に呼び掛けました。
「...え?」
といって振り返った姉が手を離した瞬間『小さな手』は静かにクローゼットの中に引っ込みました。
姉妹は泣き叫びながら階段を登り部屋で震えていました。
夜帰ってきた両親に話をしましたが信じてもらえなかったそうです。
それから『小さな手』をみることはなくあれがなんだったのかは謎のままなのでした。
「...とまあこんなものかしら。どうだったフラン涼しくなった?寝れそう?...あら。」
「うぅー...こ...怖くない怖くないー!」
話を終えるとレミリアは一息つきフランをみる。
フランは半泣きのかおで怖くない怖くないと繰り返していた。
ちょっと意地悪しようと思ったレミリアは
「じゃあ私仕事部屋にいってくるからおねんねしなさいね。」
といい出ていこうとした。その時
「まってぇー...お姉様ぁいかないでー...」
と後ろから悲鳴のようなこえが聞こえ同時にフランがレミリアに飛び付いてくる。
「ぐすっいかないで。一緒に寝て。怖いよぉ...」
「あらあら...」
レミリアはぐずるフランを抱き抱えあやす。
勿論レミリアの予想通りだった。その日はずっと一緒にいてあげた。これも予想通りだった。だが
「...ねぇフラン。もう三日たったわよ?そろそろ離れてくれないかしら...」
「いや‼館のクローゼットを全部なくしてくれるまでいや‼」
「んな無茶な‼」
「じゃあ離れない‼」
「ええ...」
あれからずっと妹がついて回り五分いなくなっただけで泣き出すのは予想外だった。
どうやらフランは怪談が相当駄目だったらしい。
まとわりついてくる妹をなだめているうちに、
さすがにちょっとやり過ぎたかな?と反省するレミリアだった。
「んもう...馬鹿なこと言わないでよ。エアコン16度にしてあるんだから暑いわけないじゃない。」
「それでも暑いの‼ねぇーあーつーいー」
「ちょっちょっと‼暑いならくっつかないで‼て言うかいい加減寝なさい!」
「寝れないのぉー!」
「うーん...あ。」
とここでなにかを思い付いたレミリア。ちょっと悪い笑みを浮かべてベッドで転がる妹をみる。
言うまでもないがレミリアはドSだった。
「じゃあお姉ちゃんがお話してあげる。」
「ほんとっ?やったぁ‼」
嬉しそうに跳び跳ねるフラン。が次のレミリアの言葉でその行動がぴたっと止まる。
「今日のお話の題名はね...『クローゼットの中にいたもの』よ。」
「...え?」
フランは思わずかたまりレミリアはそんな妹を悪い笑みで見つめている。
何とか硬直状態から抜け出したフランは笑う姉におそるおそるきく。
「...それって怖い話...?」
レミリアはさっきとは一転しいたずらっ子のような表情で返した。
「さあどうかしら。少なくとも私は怖くなかったわ。だって吸血鬼だもの。私の妹なんだからあなたも大丈夫でしょ?それとも怖いの?」
「むっそんなことないもん❗私だってお姉様の妹だもん‼」
「そう。じゃ話してもいいわね。」
「...あ...うぅ...ぜ...全然いいけど⁉」
うーうー言う妹をベッドに寝かせ軽くタオルケットをかけるとレミリアはベッドのそばの椅子に座り話を始めた。
あるところに仲のいい姉妹がいました。
姉妹はその日おうちでお留守番をしていました。
しばらくぼーっとしていると、不意に妹の方が「暇だ暇だ」と騒ぎ始めました。
結局同じく暇な姉と話し合った結果姉妹はかくれんぼをすることにしました。
じゃんけんは姉の負けで姉が鬼になりました。
「いーち、にー、さーん...」
姉が数え始めると妹は急いで階段を走り降り、さんざん悩んだ結果和室の押し入れのなかに隠れました。
「ひゃーく‼数えたよー見つけるからねー!」
という姉の声がして階段を降りてくる音が聞こえてきました。
きっと妹が降りていく音を聴いていたのでしょう。
それからいろんなところを開けては閉め、開けては閉めという音が聞こえてきました。
妹は見つからない自信がありました。
しばらく隠れていた妹ですが押し入れはくらくうとうとしはじめてしまいました。
その時です。
「見つけた❗」
という姉の嬉しそうなこえが聞こえました。
妹はびっくりして飛び起きました。
そんなはずありません。
押し入れの襖は開けられていないのですから。
妹は思いました。きっとこれは姉の作戦なんだと。
そう考えた妹は出ていくのを我慢して様子を見ることにしました。
姉は「出てきてよー」といっています。
最初は穏やかだったその声はだんだん妹を出そうとやっきになってきてるのか荒々しい声に変わってきました。
「出てきなさいっていってるでしょ‼いい加減にしなさい!」
怖くなった妹は押し入れからでました。
そして目の前の光景を見たとたん「え?」といったきり立ち尽くしてしまいました。
妹の目の前にあった光景は姉がクローゼットからでている『小さな手』を引っ張っているところでした。
「お...お姉ちゃん私ここだよ...?」
何とか持ち直した妹が震える声で姉に呼び掛けました。
「...え?」
といって振り返った姉が手を離した瞬間『小さな手』は静かにクローゼットの中に引っ込みました。
姉妹は泣き叫びながら階段を登り部屋で震えていました。
夜帰ってきた両親に話をしましたが信じてもらえなかったそうです。
それから『小さな手』をみることはなくあれがなんだったのかは謎のままなのでした。
「...とまあこんなものかしら。どうだったフラン涼しくなった?寝れそう?...あら。」
「うぅー...こ...怖くない怖くないー!」
話を終えるとレミリアは一息つきフランをみる。
フランは半泣きのかおで怖くない怖くないと繰り返していた。
ちょっと意地悪しようと思ったレミリアは
「じゃあ私仕事部屋にいってくるからおねんねしなさいね。」
といい出ていこうとした。その時
「まってぇー...お姉様ぁいかないでー...」
と後ろから悲鳴のようなこえが聞こえ同時にフランがレミリアに飛び付いてくる。
「ぐすっいかないで。一緒に寝て。怖いよぉ...」
「あらあら...」
レミリアはぐずるフランを抱き抱えあやす。
勿論レミリアの予想通りだった。その日はずっと一緒にいてあげた。これも予想通りだった。だが
「...ねぇフラン。もう三日たったわよ?そろそろ離れてくれないかしら...」
「いや‼館のクローゼットを全部なくしてくれるまでいや‼」
「んな無茶な‼」
「じゃあ離れない‼」
「ええ...」
あれからずっと妹がついて回り五分いなくなっただけで泣き出すのは予想外だった。
どうやらフランは怪談が相当駄目だったらしい。
まとわりついてくる妹をなだめているうちに、
さすがにちょっとやり過ぎたかな?と反省するレミリアだった。
良かったです
フラン可愛いね。