森近霖之助は謎の物体を拾った。
彼の能力によれば、この鉛色の物体は「手榴弾」というらしい。
用途は「人を殺傷するため」だという。
彼にはこの手のひらサイズの物体が危険なものには見えぬ。
とりあえず、この手榴弾というものをその場にあった20個ほどを持って帰ることにした。
香霖堂に帰ってまじまじと観察してみる。
形状は外の世界にあるとされるパイナップルという果物に似ているが、材質は金属であるため、食べさせて殺傷させるものではないのかもしれない。
弾というのだから弾幕勝負に使えるのかもしれない。
投げて当たったら痛そうだ。
おっかないものだと思っていたが、弾幕の一つだと思うと肩の荷が軽くなった。
胸をなでおろしていると、奥の方から聞き慣れた声が聞こえてきた。
「なんだいたのか、香霖」
「おはよう、魔理沙」
魔法使いの少女は店主の挨拶なぞ気にもとめない。
手榴弾の入った箱が目に入るやいなや、すぐに駆け込んでいく。
「これ、なんだ?」
霖之助に尋ねる魔理沙の瞳は輝いていた。「ああ、始まったな」と思った。
「手榴弾という。弾幕に投げて使う…」
「ああ、弾なんだな!」
魔法使いの少女は店主の説明なぞ気にもとめない。
箱ごと風呂敷に包んで
「もらっていくぜ」
と言って去ってしまった。
わずか2秒のできごとである。
それから魔理沙が大怪我をした一報を聞いたのもそう遠くはない先の話であった。
珍しく吸血鬼の館の門番に捕まり、弾幕勝負に例の物を使ったらしい。
両者とも突然の大爆発に巻き込まれ、一命をとりとめたものの、骨を複数折ったとのこと。
霖之助は初め、そんな危険なものを魔理沙に渡して大怪我をさせたことに責任を感じていたが、当の本人はむしろ手榴弾の威力に興味津々な様子だ。
むしろ、あれをもっとほしいとせがんでくるようになった。
そんな彼女を思うと「やれやれ」とため息をついて、熱い茶を飲みたくなる。
湯呑を覗けば茶柱が立っている。
奥の方から聞き慣れた声が聞こえてきた。
彼の能力によれば、この鉛色の物体は「手榴弾」というらしい。
用途は「人を殺傷するため」だという。
彼にはこの手のひらサイズの物体が危険なものには見えぬ。
とりあえず、この手榴弾というものをその場にあった20個ほどを持って帰ることにした。
香霖堂に帰ってまじまじと観察してみる。
形状は外の世界にあるとされるパイナップルという果物に似ているが、材質は金属であるため、食べさせて殺傷させるものではないのかもしれない。
弾というのだから弾幕勝負に使えるのかもしれない。
投げて当たったら痛そうだ。
おっかないものだと思っていたが、弾幕の一つだと思うと肩の荷が軽くなった。
胸をなでおろしていると、奥の方から聞き慣れた声が聞こえてきた。
「なんだいたのか、香霖」
「おはよう、魔理沙」
魔法使いの少女は店主の挨拶なぞ気にもとめない。
手榴弾の入った箱が目に入るやいなや、すぐに駆け込んでいく。
「これ、なんだ?」
霖之助に尋ねる魔理沙の瞳は輝いていた。「ああ、始まったな」と思った。
「手榴弾という。弾幕に投げて使う…」
「ああ、弾なんだな!」
魔法使いの少女は店主の説明なぞ気にもとめない。
箱ごと風呂敷に包んで
「もらっていくぜ」
と言って去ってしまった。
わずか2秒のできごとである。
それから魔理沙が大怪我をした一報を聞いたのもそう遠くはない先の話であった。
珍しく吸血鬼の館の門番に捕まり、弾幕勝負に例の物を使ったらしい。
両者とも突然の大爆発に巻き込まれ、一命をとりとめたものの、骨を複数折ったとのこと。
霖之助は初め、そんな危険なものを魔理沙に渡して大怪我をさせたことに責任を感じていたが、当の本人はむしろ手榴弾の威力に興味津々な様子だ。
むしろ、あれをもっとほしいとせがんでくるようになった。
そんな彼女を思うと「やれやれ」とため息をついて、熱い茶を飲みたくなる。
湯呑を覗けば茶柱が立っている。
奥の方から聞き慣れた声が聞こえてきた。
でも、そんな状況でも興味を絶やさないのは、彼女らしいというかなんというか。
弾幕はパワーだぜ
魔理沙の手癖の悪さに笑いました
美鈴は手りゅう弾知ってそう