「ねえ、咲夜知ってる? 地獄への道は善意で舗装されているって」
「それって、その、うらなりのことですか?」
「うら……なり?」
「あ、違いましたか?」
「何で、その? うらなりって思ったの? というより、うらなりって何?」
「さあ、私もうらなりについてはよくわかりませんが、こう返したら面白そうだなって」
「あーっと、それは違う時に言って欲しかった」
「なるほど、分かりました。じゃあ、もう一度お願い出来ますか?」
「しかたないわね。もう一回言うわ」
「はい、どうぞ」
「くっくっく! ねぇ。咲夜ぁ。地獄への道は善意で舗装されているってぇ」
「それって、その目玉焼きの白い部分ですが?」
「ふぁあ?」
「どうですか? 目玉焼きの白い部分ならお嬢様でも分かりますよね」
「黄身のことなら君が産まれる前から知ってるわ」
「……へ? 私が産まれる前から私の事知ってたのですか? 感激ですね」
「え、ええっと。そうよ」
「でも、私の事は知っていても白身の事は知らないのですね」
「ほら、白身っていう名前からして、白は神聖な物っぽいじゃない。私は吸血鬼で暗黒。だから、知らないの。 ……君の事も良く分からなくなった」
「あれ? もしかして、私は失礼な事を言ってしまって居ましたか?」
「ええ、目玉焼きの下りから」
「私に、もう一度チャンスを下さい。次こそ、お嬢様の期待に応えて見せます」
「出来るの?」
「出来ます!」
「ここまでに頑張って来たあなたには残念だけど。知ってる? ……地獄への道は善意で舗装されているって!」
「ならば、問いましょう。レミリアお嬢様」
「え? 何?」
「天国への道は、甘々のお砂糖で舗装されているのですか?」
「え? えっと」
「すごく甘い、人工甘味料も素材に含んでいますか?」
「そういう質問は受け付けて居ないわ」
「なんだ。あれも駄目。これも駄目ですね」
「ついでに、それも駄目。あと駄目よ。……そうやって私をいじめないで……ね」
「申し訳ありませんでした。お嬢様!」
「わかってくれたの?」
「私にラストチャンスをお願いします」
「仕方ないわね。準備は良い?」
「いつでも、どうぞ」
「……」
「……お嬢様? どうぞ」
「…………」
「お嬢様、さあ、ドンっと行きましょう!」
「本当に大丈夫?」
「疑うのも仕方ありません。さっきまでのこの咲夜は間違っていました。しかし、生まれ変わったのです!」
「地獄への道は?」
「舗装されています」
「その舗装は?」
「善意で」
「大丈夫そうね」
「はい、大丈夫です」
「地獄への道は善意で舗装されている」
「あの、……いい加減全部ちゃんと食べないとデザート抜きですよ。お嬢様」
「うぅ。ピーマン嫌い」
「それって、その、うらなりのことですか?」
「うら……なり?」
「あ、違いましたか?」
「何で、その? うらなりって思ったの? というより、うらなりって何?」
「さあ、私もうらなりについてはよくわかりませんが、こう返したら面白そうだなって」
「あーっと、それは違う時に言って欲しかった」
「なるほど、分かりました。じゃあ、もう一度お願い出来ますか?」
「しかたないわね。もう一回言うわ」
「はい、どうぞ」
「くっくっく! ねぇ。咲夜ぁ。地獄への道は善意で舗装されているってぇ」
「それって、その目玉焼きの白い部分ですが?」
「ふぁあ?」
「どうですか? 目玉焼きの白い部分ならお嬢様でも分かりますよね」
「黄身のことなら君が産まれる前から知ってるわ」
「……へ? 私が産まれる前から私の事知ってたのですか? 感激ですね」
「え、ええっと。そうよ」
「でも、私の事は知っていても白身の事は知らないのですね」
「ほら、白身っていう名前からして、白は神聖な物っぽいじゃない。私は吸血鬼で暗黒。だから、知らないの。 ……君の事も良く分からなくなった」
「あれ? もしかして、私は失礼な事を言ってしまって居ましたか?」
「ええ、目玉焼きの下りから」
「私に、もう一度チャンスを下さい。次こそ、お嬢様の期待に応えて見せます」
「出来るの?」
「出来ます!」
「ここまでに頑張って来たあなたには残念だけど。知ってる? ……地獄への道は善意で舗装されているって!」
「ならば、問いましょう。レミリアお嬢様」
「え? 何?」
「天国への道は、甘々のお砂糖で舗装されているのですか?」
「え? えっと」
「すごく甘い、人工甘味料も素材に含んでいますか?」
「そういう質問は受け付けて居ないわ」
「なんだ。あれも駄目。これも駄目ですね」
「ついでに、それも駄目。あと駄目よ。……そうやって私をいじめないで……ね」
「申し訳ありませんでした。お嬢様!」
「わかってくれたの?」
「私にラストチャンスをお願いします」
「仕方ないわね。準備は良い?」
「いつでも、どうぞ」
「……」
「……お嬢様? どうぞ」
「…………」
「お嬢様、さあ、ドンっと行きましょう!」
「本当に大丈夫?」
「疑うのも仕方ありません。さっきまでのこの咲夜は間違っていました。しかし、生まれ変わったのです!」
「地獄への道は?」
「舗装されています」
「その舗装は?」
「善意で」
「大丈夫そうね」
「はい、大丈夫です」
「地獄への道は善意で舗装されている」
「あの、……いい加減全部ちゃんと食べないとデザート抜きですよ。お嬢様」
「うぅ。ピーマン嫌い」
このセリフだけレミリアが言ったらすごいカリスマでしたね。
言葉のキャッチボールで最後にその光景が脳裏に浮かび不思議な気持ちになりました。
面白かったです。笑わせて頂きました。
ピーマンぐらい早く食え