「静葉お姉ちゃん、おっはよう!」
私は元気よくあいさつをする。今日はとても気分が良い。
「おはよう穣子。最近随分機嫌がいいわね、何か良いことでもあった?」
姉さんが聞いてくる。これは、私の成果を自慢する時!
「ふっふっふっ、実はね、最近農作業を教えてあげてるのよ。しかも若い女の子!」
「へぇー、それは珍しいわね!しかも穣子が直々になんて」
「でしょでしょ!さらにすごいのが、その子外の世界から来てるっていうの!」
「そ、それはまさか……!」
「そうよ!とうとう私たちの信仰が外の世界まで広がる時が来たのよ!」
「す、すごいじゃない穣子!!!」
「やったわお姉ちゃん!イエーイ!!」
私は思わず姉とハイタッチする。
「そしてその仕上げが今日なのよ」
私は今日のために持ってきた道具を取り出す。
「仕上げ?あっ、その手に持ったハサミと手袋は……!」
「そう!あの子と私で丹精込めて作り上げた作物の収穫が今日なのよ!収穫した作物は豊穣の神様の象徴。その作物を美味しく料理したり、親戚や友達に配ったりすれば私たちの信仰もウナギ登りよ!」
「完璧な作戦ね!さあ、行くのよ穣子!」
「ええ、行ってくるわお姉ちゃん!」
私は期待を胸に勢いよく飛び出した!
「あ、みのっちじゃん、おはよう!」
「おはよう菫子。今日が何の日か、分かってるわよね?」
フランクに声をかけてきた彼女こそ噂の外来人、宇佐見菫子である。
「もちろん!待ちに待った収穫の日でしょう?早くやりましょうよ!」
「ええ、この通り道具も準備してきたし、さっそく取り掛かりましょう!」
菫子が乗り気で嬉しい。思えば、わざわざ一から農作業を教えてきたのもすべてこの日のためだ。
-収穫後-
「いやーいっぱい採れたわ、これだけあれば十分ね。みのっちありがとう!」
菫子の笑顔が眩しい。あとは収穫物をちゃんと消費してもらうだけ。もはや信仰の大量獲得は決まったようなものだ。
「喜んでもらえたようで何よりだわ。わざわざ私が教えた甲斐があったというものね!
ところで、その収穫した作物はどうするつもりなの?茄子ばっかりそんなにたくさん……」
「生まれ変わるのよ」
「は?」
意味がわからなかった。
「あれ、言ってなかったっけ?オーヤ茄子の術って言って、新しい自分に生まれ変わりたい時にする儀式なんだけど」
「?????」
あまりにも予想外の反応に、私は言葉を失っていた。
「収穫した茄子を9本用意して、そこに今の自分の嫌いな所とどんな自分に変わりたいかを念じながら刻み込んでいって……」
私の言いたいことは一つしかなかった。
「た、食べ物を粗末にするんじゃないわよ!!!!!」
この後、人里で行われた収穫祭は大いに荒れたとか……
私は元気よくあいさつをする。今日はとても気分が良い。
「おはよう穣子。最近随分機嫌がいいわね、何か良いことでもあった?」
姉さんが聞いてくる。これは、私の成果を自慢する時!
「ふっふっふっ、実はね、最近農作業を教えてあげてるのよ。しかも若い女の子!」
「へぇー、それは珍しいわね!しかも穣子が直々になんて」
「でしょでしょ!さらにすごいのが、その子外の世界から来てるっていうの!」
「そ、それはまさか……!」
「そうよ!とうとう私たちの信仰が外の世界まで広がる時が来たのよ!」
「す、すごいじゃない穣子!!!」
「やったわお姉ちゃん!イエーイ!!」
私は思わず姉とハイタッチする。
「そしてその仕上げが今日なのよ」
私は今日のために持ってきた道具を取り出す。
「仕上げ?あっ、その手に持ったハサミと手袋は……!」
「そう!あの子と私で丹精込めて作り上げた作物の収穫が今日なのよ!収穫した作物は豊穣の神様の象徴。その作物を美味しく料理したり、親戚や友達に配ったりすれば私たちの信仰もウナギ登りよ!」
「完璧な作戦ね!さあ、行くのよ穣子!」
「ええ、行ってくるわお姉ちゃん!」
私は期待を胸に勢いよく飛び出した!
「あ、みのっちじゃん、おはよう!」
「おはよう菫子。今日が何の日か、分かってるわよね?」
フランクに声をかけてきた彼女こそ噂の外来人、宇佐見菫子である。
「もちろん!待ちに待った収穫の日でしょう?早くやりましょうよ!」
「ええ、この通り道具も準備してきたし、さっそく取り掛かりましょう!」
菫子が乗り気で嬉しい。思えば、わざわざ一から農作業を教えてきたのもすべてこの日のためだ。
-収穫後-
「いやーいっぱい採れたわ、これだけあれば十分ね。みのっちありがとう!」
菫子の笑顔が眩しい。あとは収穫物をちゃんと消費してもらうだけ。もはや信仰の大量獲得は決まったようなものだ。
「喜んでもらえたようで何よりだわ。わざわざ私が教えた甲斐があったというものね!
ところで、その収穫した作物はどうするつもりなの?茄子ばっかりそんなにたくさん……」
「生まれ変わるのよ」
「は?」
意味がわからなかった。
「あれ、言ってなかったっけ?オーヤ茄子の術って言って、新しい自分に生まれ変わりたい時にする儀式なんだけど」
「?????」
あまりにも予想外の反応に、私は言葉を失っていた。
「収穫した茄子を9本用意して、そこに今の自分の嫌いな所とどんな自分に変わりたいかを念じながら刻み込んでいって……」
私の言いたいことは一つしかなかった。
「た、食べ物を粗末にするんじゃないわよ!!!!!」
この後、人里で行われた収穫祭は大いに荒れたとか……
そんなの知ってるなんてオカルト好き女子高生かよ…って思ったらオカルト好き女子高生だった
穣子と菫子のやり取りが微笑ましくてほっこりしました
面白かったです
ナスに棒ナス以外の使い道があったなんて
冗談きついぜと思って私も調べてみたら本当にあって笑いました