Coolier - 新生・東方創想話

知音たる秘封倶楽部

2019/07/20 19:21:33
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あ~あ
寝ちゃったんだ
お酒相当飲んだし今日は疲れてたからね


あなたが居なくなったら私の秘封倶楽部も幸せも終わり
秘封倶楽部として二人で訪れた場所にも二度と訪れない


知音

伯牙鼓琴、鍾子期聴之。

方鼓琴、而志在太山。

鍾子期曰、「善哉乎、鼓琴。巍巍乎若太山。」

少選之間、而志在流水。

鍾子期又曰、「善哉乎、鼓琴。湯湯乎若流水。」

鍾子期死、伯牙破琴絶絃、終身不復鼓琴。

以為「世無足復為鼓琴者。」



でも逆に私が消えて居なくなっても
死んだとしても

お願い
側に私が居るものとして
「秘封倶楽部」を私がそばに居るものとして続けて。
それが私に対する弔い

あなただけが私の救い
少なくても今だけでも
そう思わせて。


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以下漢文解説



知音(自分をよく理解する親友)

伯牙鼓琴、鍾子期聴之。
伯牙琴を鼓し、鍾子期之を聴く。
(はくが きんをこし、しょうしき これをきく。)
[訳]伯牙が琴を弾き、鍾子期がこれを聴いた。


方鼓琴而志在太山。
琴を鼓するに方たりて志太山に在り。
(きんを こするに あたりて こころざし たいざんにあり。)
[訳](伯牙)が琴を弾くにあたって、その思いの向かう所に太山(泰山)にあった。


鍾子期曰、「善哉乎、鼓琴。巍巍乎若太山。」
鐘子期曰はく、「善きかな、琴を鼓すること。巍巍乎として太山のごとし」と。
(しょうしきいはく、「よきかな、きんをこすること。ぎぎことしてたいざんのごとし」と。)
[訳]鐘子期が言った、「見事だなあ、その琴の演奏は。山が高くそびえる様子の音色はまるで泰山のようだ。」と。

少選之間、而志在流水。
少選の間にして、志流水に在り。
(せうせんのかんにして、こころざし りゅうすいにあり。
[訳]しばらく経って、伯牙のその心の思いは流れる川であった。

鍾子期又曰、「善哉乎、鼓琴。湯湯乎若流水。」
「鐘子期又曰はく、「善きかな、琴を鼓すること。湯湯乎として流水のごとし」と。
(しょうしきまたいはく、よきかな、きんを こすること。しゃうしゃうことして りゅうすいのごとし」と。)
[訳]鐘子期がまた言った、「見事だなあ、その琴の演奏は。広い川面を水が盛んに流れる様子は流れる川のようだ」と。

鍾子期死、伯牙破琴絶絃、終身不復鼓琴。
鐘子期死して、伯牙琴を破り絃を断ち、終身復た琴を鼓せず。
(しょうしきしして はくが きんをやぶり げんをたち、しゅうしん また きんをこせず。)
[訳]ところが鐘子期が死んだ。伯牙は琴を壊して弦を切り、死ぬまで二度と琴を弾くことはなかった。

以為世無足復為鼓琴者。
以為へらく「世に復た為に琴を鼓するに足る者無し。」と。
(おもえらく、「よにまたためにことをこするにたるものなし。」と。)
[訳]伯牙が思う所、この世の中にはもう、二度と琴を弾いて聴かせるに値する人はいないのだと思った。
 (鍾子期ほど自分と同様の志で聴いてくれる理解者は居ない、だから二度と琴を弾く価値は無い)
「知音」という漢詩を読んだ際,瞬間的に秘封倶楽部の二人が頭に浮かんだ為に書きました
誰が一人称で話して,誰が寝ているのかは作者ですら不明です
それぞれ両者の立場として二回読んでみて下さい
あおくろ
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コメント



0.300簡易評価
1.90奇声を発する程度の能力削除
お話も漢詩も面白かったです
5.無評価名前が無い程度の能力削除
メリーも、蓮子も、そう易々と、死を受け入れる少女には見えないですけど。寧ろ、擦りきれてしまいそうな不安が在ります。
7.100モブ削除
秘封の二人を洋風でも和風でもなく大陸風で表現するのに新鮮味を感じました。面白かったです。
8.100終身削除
鍾子期=メリーで蓮子の不在をきっかけに向こう側への興味を失ってしまうという風になんとなく感じました 特に劇的な捜索譚が始まるわけでもなく少しずつ形をなくしていく秘封倶楽部もいいですね