「よお、庭渡様」
こちらに手を上げながら彼岸へと降り立ったのは小野塚小町。閻魔様の裁判を受けるために彼女の船頭に乗っていたのは生命を終えた罪人。
「お勤めご苦労様です。やっと来たんですね。閻魔様が怒っていらしてましたよ」
「げげ、四季様怒っているのかい……」
「そりゃあ、そうでしょう。小町さんサボり過ぎなのですよ。閻魔様が怒るのも無理ないと」
三刻(6時間)経っても死者が来ないのは閻魔様は怒られるでしょう。
「うーん、流石に不味かったかな」
「不味いも何もサボらなかったら怒られませんよ? それと閻魔様怒りすぎて声出なくなったこと覚えていないとは言わせませんよ?」
そう。小町さんを怒りすぎて声が出なくなってしまったので私の力で癒した事があるのだ。
「……いや、まあそれは覚えてるさ……とりあえず四季様に引き渡してくるよ。仕事終わりに四季様も誘って飲みに行くかしよう」
小町さんはしゅんとして、罪人を引き連れて歩いていった。
素直なのに、サボるからですよ……ここで番頭神していてそこまで仕事しない人は初めて見ました。閻魔様も大変でしょうに。私はそんなことを思いながら持ち場に戻った。
***
私が誰も来ないのでボーッとしていると後ろから肩を叩かれた。
「ひゃわ!?」
驚いて飛び上がる。翼はバサバサと動かしてしまう。
「ああ、ごめんなさい久侘歌。小町から誘われたので出かけましょうか」
閻魔様だった。急すぎて、本当に驚いてしまった。
「は、はひ……分かりましたぁ……」
心臓がバクバクなっている。当分収まらなそうな気がする。
「庭渡様、大丈夫か?」
「大丈夫です、小町さん……それでどこに行くんですか?」
小町さんが舟の用意をしつつ答える。
「夜雀のミスティアの屋台だよ。今日の回ってる所は……妖怪の山の麓かな」
夜雀? どこかで聞いた覚えもあるけれど……
「ミスティア、さんですか。妖怪でも屋台を出したりしているんですね」
閻魔様は舟に乗り込む。小町さんはこっちにこいと動作している。
「あれ、知らなかったのか。なんだかんだで庭渡様と気が合いそうな気もするけれどな」
「とりあえず、行ってみましょう。話せば理解し合えるものです」
閻魔様はそう言って、私は乗り込んで、小町さんは舟を走らせた。
舟の上にて。
「そう言えば小町さんは私のことを名前で呼びませんよね。なぜ様付けなんですか?」
小町さんは漕ぎながら応える。
「そうだね……庭渡様は神様だからさ。四季様だって同じように呼んでいるよ。神に対しては敬意を表さないといけないだろう? だから私はそう呼ぶのさ」
きぃ……きぃ……舟を漕ぐ音が響く。
「ですが小町。あなたも死神ではありませんか。神の一部でもあるのにそれはおかしいでしょう?」
閻魔様が小町さんの言葉に口を出した。
「やだなあ、四季様。私は確かに死神ですが、神と言えるほどの者ではないんですよ。だから神には敬意を払うのですよ」
閻魔様は複雑そうな顔をしている。
「……そう思うのでしたらいいのです」
それっきり黙ってしまった。
「うおい!?」
舟が揺れる。小町さんが何かに驚いたみたいだ。
「おおい、牛崎! 古代魚達をどうにかしてくれ! 舟の底がガリガリ言って仕方が無い!」
「なんだよ小野塚……この子達が好きにしていて良いだろう?」
霧で見えなかった所から牛崎潤美さんが出てくる。
「そういう事じゃない! 舟が沈んだら弁償してくれるんだろうな! これ、一つっきりしかないんだぞ! 仕事の死活問題だから止めてくれよ……」
小町さんが声を上げる。
「なんだい、お前さん仕事しないくせに何言ってるのか」
隣の閻魔様を見るとうんうんと頷いている。
「一応してるよ! って、四季様!頷かないで下さいよ〜」
「頷かずして何をするというのですか」
「庭渡様はどう思う!」
必死の形相で私に問いかけてくる。
「えっと……仕事してませんよね……」
小町さんはガックリと項垂れた。
「私の味方はいないのか……」
「ははは、そりゃいないだろうよ。ほらこの子達を移動させたから動かしても大丈夫だよ」
「あ、ああ……ありがとう。それじゃ幻想郷に言ってくるよ」
「はいはい、いってらっしゃい」
牛崎さんはふいと、後ろを向いて手を振っていた。
さらに小町さんは漕ぎ続ける。
「そろそろ着きますよっと。四季様、起きてくださいな」
疲れでうとうと寝ていた閻魔様。仕事は激務でしょうから、眠くなるのも無理ないですね。
「ふぁ……賽の河原ですか……?」
「私に掴まってくださいな、閻魔様」
手を伸ばして閻魔様の手を掴み、二人で先に降りる。小町さんはそれを確認して舟を船付き場に付けていた。
「閻魔様? お久しぶりですね」
少し進んだところで積んだ石の上から声をかけてくるのは戎瓔花。
「おや、瓔花。お久しぶりですね。最近はどうですか」
閻魔様は瓔花の近くに寄って話をしている。
「最近はね、みんなとこんなに大きく積めたんですよ!」
小さな身体を大きく使って積み上げた大きさを言っている。
「ふむふむ、そうですか。瓔花の身長よりは大きく積めましたか?」
「一人ではまだ出来てませんけれど、いつかやってみせるんです!」
えっへんと聞こえそうな感じで胸を張っている。
「いつか見せてくださいね。それでは私たちは幻想郷に行って来ますよ」
「閻魔様いってらっしゃい〜、久侘歌さんと小町さんもいってらっしゃい〜」
そうして私たちは瓔花に手を振られて幻想郷に向かっていった。
***
幻想郷は既に夜だった。妖怪の山まで三人で飛んでいく。
「しかし……妖怪が山の近くで屋台出してるなんて知りませんでしたよ」
「そりゃ、庭渡様あんまり出かけないだろう? それとミスティアが八目鰻を出し始めたのもここ数年だから」
ふんふんと、頷いていると閻魔様が話す。
「あそこの八目鰻は美味しいですよ。時々思い出したかのように食べに行きたくなる時があります」
へえ。閻魔様が絶賛するなんて珍しい。
「それと鳥の妖怪だから、焼き鳥反対って言ってるよ。だから八目鰻を出すみたいだけれどね。だから気が合いそうだと思ったのさ」
鶏を食べられるのはどうかと思っていましたがそんなことをしている妖怪もいるだなんて。話してみないことには分かりませんが、楽しみになってきました。
「お、あそこだな」
小町さんが指さす方を見ると屋台で明かりがついているのが見える。店の近くに降りると向こうから声がかかった。
「来てくれたんですね。いらっしゃいませ」
「久しぶりだな、ミスティア。前に飲みに来た時に言っていた地獄の関所の神様連れてきたよ」
小町さんに紹介されるがままにあいさつをする。
「初めまして、私は庭渡久侘歌と言います。よろしくお願いします」
軽くお礼をする。
「初めまして! 私はミスティア・ローレライ。夜雀です。時々こうやって屋台を出しています! 八目鰻のお味が気に入ったらまた来てくださいね!」
元気よくミスティアさんはあいさつをする。
「それと翼、とても綺麗ですね。いいと思います!」
「え、ありがとうございます。ミスティアさんの翼も素敵ですよ」
えへへと私たちは笑う。鳥の妖怪にしか分からない翼を褒められた時の喜びはとても良いものです。
「ミスティアさん、八目鰻六本と熱燗三合お願いします」
閻魔様が、そう言ったところで私たちは我に返った。
「は、はい !分かりました! お席にどうぞ!」
わたわたと焼く準備を始めるミスティアさん。客の私たち三人は言われるがままに席に座った。
***
「ぷはー、やっぱり美味しいねえ」
私の右の席でお酒を豪快に飲んでから一息つく小町さん。
「久侘歌も食べてくださいな」
左の席から閻魔様に渡されるのはミスティアさんのお手製の八目鰻。タレが綺麗でとても美味しそうです。
「初めてのお客さんだから普段より頑張っちゃった」
そう言いながらミスティアさんは笑っている。
「ははは、普段は頑張ってないのかい?」
「そんなわけないでしょう! 普段も頑張っていますよ!」
「小町、黒です。あなたは仕事していませんでしょうに」
「だーっ! なんで今日はそんなに言われる日なんですか!」
そんなふうに話しているのを聞きながら、八目鰻を見る。黄金の色のようなタレ。それに包まれた鰻。とても美味しそうだ。
「い、いただきます!」
カプリ、と一口。……美味しい!
「美味しいです!」
食べる手が止まらない。
「ふふ、良かったです。そうやって美味しそうに食べてもらえるのは嬉しいです」
ニコニコと笑っているミスティアさん。閻魔様が私のお皿の上にもう一本置いておいてくれていたのでそれも手に取る。美味しくて直ぐに食べ終わってしまう。
「あと二本貰ってもいいですか……?」
「二本と言わずに何本でも! 焼きますから待っていてくださいね」
ああ、ここに来てよかったと思えた。
***
「しかし……小町が酔いつぶれるとは思ってもいませんでした。ほら小町!シャキッと歩きなさい…… 」
「四季様〜四季様〜」
「ああもう……」
酔いつぶれた小町さんは閻魔様に悪絡みをしている。
「閻魔様、私の家に小町さん連れていきましょうか?それとも送りますか?」
とりあえず提案をする。
「そうね……家にお邪魔させてもらってもいいでしょうか。流石にこの状態はきついですね」
「分かりました。それじゃあ行きましょう」
フラフラの小町さんを閻魔様と抱えながら私の家に戻った。
今日は良い出会いが出来ました。楽しかったですし、またミスティアさんの屋台に行きましょうか。
そんなことを思いつつ、明日のために寝るのでした。
こちらに手を上げながら彼岸へと降り立ったのは小野塚小町。閻魔様の裁判を受けるために彼女の船頭に乗っていたのは生命を終えた罪人。
「お勤めご苦労様です。やっと来たんですね。閻魔様が怒っていらしてましたよ」
「げげ、四季様怒っているのかい……」
「そりゃあ、そうでしょう。小町さんサボり過ぎなのですよ。閻魔様が怒るのも無理ないと」
三刻(6時間)経っても死者が来ないのは閻魔様は怒られるでしょう。
「うーん、流石に不味かったかな」
「不味いも何もサボらなかったら怒られませんよ? それと閻魔様怒りすぎて声出なくなったこと覚えていないとは言わせませんよ?」
そう。小町さんを怒りすぎて声が出なくなってしまったので私の力で癒した事があるのだ。
「……いや、まあそれは覚えてるさ……とりあえず四季様に引き渡してくるよ。仕事終わりに四季様も誘って飲みに行くかしよう」
小町さんはしゅんとして、罪人を引き連れて歩いていった。
素直なのに、サボるからですよ……ここで番頭神していてそこまで仕事しない人は初めて見ました。閻魔様も大変でしょうに。私はそんなことを思いながら持ち場に戻った。
***
私が誰も来ないのでボーッとしていると後ろから肩を叩かれた。
「ひゃわ!?」
驚いて飛び上がる。翼はバサバサと動かしてしまう。
「ああ、ごめんなさい久侘歌。小町から誘われたので出かけましょうか」
閻魔様だった。急すぎて、本当に驚いてしまった。
「は、はひ……分かりましたぁ……」
心臓がバクバクなっている。当分収まらなそうな気がする。
「庭渡様、大丈夫か?」
「大丈夫です、小町さん……それでどこに行くんですか?」
小町さんが舟の用意をしつつ答える。
「夜雀のミスティアの屋台だよ。今日の回ってる所は……妖怪の山の麓かな」
夜雀? どこかで聞いた覚えもあるけれど……
「ミスティア、さんですか。妖怪でも屋台を出したりしているんですね」
閻魔様は舟に乗り込む。小町さんはこっちにこいと動作している。
「あれ、知らなかったのか。なんだかんだで庭渡様と気が合いそうな気もするけれどな」
「とりあえず、行ってみましょう。話せば理解し合えるものです」
閻魔様はそう言って、私は乗り込んで、小町さんは舟を走らせた。
舟の上にて。
「そう言えば小町さんは私のことを名前で呼びませんよね。なぜ様付けなんですか?」
小町さんは漕ぎながら応える。
「そうだね……庭渡様は神様だからさ。四季様だって同じように呼んでいるよ。神に対しては敬意を表さないといけないだろう? だから私はそう呼ぶのさ」
きぃ……きぃ……舟を漕ぐ音が響く。
「ですが小町。あなたも死神ではありませんか。神の一部でもあるのにそれはおかしいでしょう?」
閻魔様が小町さんの言葉に口を出した。
「やだなあ、四季様。私は確かに死神ですが、神と言えるほどの者ではないんですよ。だから神には敬意を払うのですよ」
閻魔様は複雑そうな顔をしている。
「……そう思うのでしたらいいのです」
それっきり黙ってしまった。
「うおい!?」
舟が揺れる。小町さんが何かに驚いたみたいだ。
「おおい、牛崎! 古代魚達をどうにかしてくれ! 舟の底がガリガリ言って仕方が無い!」
「なんだよ小野塚……この子達が好きにしていて良いだろう?」
霧で見えなかった所から牛崎潤美さんが出てくる。
「そういう事じゃない! 舟が沈んだら弁償してくれるんだろうな! これ、一つっきりしかないんだぞ! 仕事の死活問題だから止めてくれよ……」
小町さんが声を上げる。
「なんだい、お前さん仕事しないくせに何言ってるのか」
隣の閻魔様を見るとうんうんと頷いている。
「一応してるよ! って、四季様!頷かないで下さいよ〜」
「頷かずして何をするというのですか」
「庭渡様はどう思う!」
必死の形相で私に問いかけてくる。
「えっと……仕事してませんよね……」
小町さんはガックリと項垂れた。
「私の味方はいないのか……」
「ははは、そりゃいないだろうよ。ほらこの子達を移動させたから動かしても大丈夫だよ」
「あ、ああ……ありがとう。それじゃ幻想郷に言ってくるよ」
「はいはい、いってらっしゃい」
牛崎さんはふいと、後ろを向いて手を振っていた。
さらに小町さんは漕ぎ続ける。
「そろそろ着きますよっと。四季様、起きてくださいな」
疲れでうとうと寝ていた閻魔様。仕事は激務でしょうから、眠くなるのも無理ないですね。
「ふぁ……賽の河原ですか……?」
「私に掴まってくださいな、閻魔様」
手を伸ばして閻魔様の手を掴み、二人で先に降りる。小町さんはそれを確認して舟を船付き場に付けていた。
「閻魔様? お久しぶりですね」
少し進んだところで積んだ石の上から声をかけてくるのは戎瓔花。
「おや、瓔花。お久しぶりですね。最近はどうですか」
閻魔様は瓔花の近くに寄って話をしている。
「最近はね、みんなとこんなに大きく積めたんですよ!」
小さな身体を大きく使って積み上げた大きさを言っている。
「ふむふむ、そうですか。瓔花の身長よりは大きく積めましたか?」
「一人ではまだ出来てませんけれど、いつかやってみせるんです!」
えっへんと聞こえそうな感じで胸を張っている。
「いつか見せてくださいね。それでは私たちは幻想郷に行って来ますよ」
「閻魔様いってらっしゃい〜、久侘歌さんと小町さんもいってらっしゃい〜」
そうして私たちは瓔花に手を振られて幻想郷に向かっていった。
***
幻想郷は既に夜だった。妖怪の山まで三人で飛んでいく。
「しかし……妖怪が山の近くで屋台出してるなんて知りませんでしたよ」
「そりゃ、庭渡様あんまり出かけないだろう? それとミスティアが八目鰻を出し始めたのもここ数年だから」
ふんふんと、頷いていると閻魔様が話す。
「あそこの八目鰻は美味しいですよ。時々思い出したかのように食べに行きたくなる時があります」
へえ。閻魔様が絶賛するなんて珍しい。
「それと鳥の妖怪だから、焼き鳥反対って言ってるよ。だから八目鰻を出すみたいだけれどね。だから気が合いそうだと思ったのさ」
鶏を食べられるのはどうかと思っていましたがそんなことをしている妖怪もいるだなんて。話してみないことには分かりませんが、楽しみになってきました。
「お、あそこだな」
小町さんが指さす方を見ると屋台で明かりがついているのが見える。店の近くに降りると向こうから声がかかった。
「来てくれたんですね。いらっしゃいませ」
「久しぶりだな、ミスティア。前に飲みに来た時に言っていた地獄の関所の神様連れてきたよ」
小町さんに紹介されるがままにあいさつをする。
「初めまして、私は庭渡久侘歌と言います。よろしくお願いします」
軽くお礼をする。
「初めまして! 私はミスティア・ローレライ。夜雀です。時々こうやって屋台を出しています! 八目鰻のお味が気に入ったらまた来てくださいね!」
元気よくミスティアさんはあいさつをする。
「それと翼、とても綺麗ですね。いいと思います!」
「え、ありがとうございます。ミスティアさんの翼も素敵ですよ」
えへへと私たちは笑う。鳥の妖怪にしか分からない翼を褒められた時の喜びはとても良いものです。
「ミスティアさん、八目鰻六本と熱燗三合お願いします」
閻魔様が、そう言ったところで私たちは我に返った。
「は、はい !分かりました! お席にどうぞ!」
わたわたと焼く準備を始めるミスティアさん。客の私たち三人は言われるがままに席に座った。
***
「ぷはー、やっぱり美味しいねえ」
私の右の席でお酒を豪快に飲んでから一息つく小町さん。
「久侘歌も食べてくださいな」
左の席から閻魔様に渡されるのはミスティアさんのお手製の八目鰻。タレが綺麗でとても美味しそうです。
「初めてのお客さんだから普段より頑張っちゃった」
そう言いながらミスティアさんは笑っている。
「ははは、普段は頑張ってないのかい?」
「そんなわけないでしょう! 普段も頑張っていますよ!」
「小町、黒です。あなたは仕事していませんでしょうに」
「だーっ! なんで今日はそんなに言われる日なんですか!」
そんなふうに話しているのを聞きながら、八目鰻を見る。黄金の色のようなタレ。それに包まれた鰻。とても美味しそうだ。
「い、いただきます!」
カプリ、と一口。……美味しい!
「美味しいです!」
食べる手が止まらない。
「ふふ、良かったです。そうやって美味しそうに食べてもらえるのは嬉しいです」
ニコニコと笑っているミスティアさん。閻魔様が私のお皿の上にもう一本置いておいてくれていたのでそれも手に取る。美味しくて直ぐに食べ終わってしまう。
「あと二本貰ってもいいですか……?」
「二本と言わずに何本でも! 焼きますから待っていてくださいね」
ああ、ここに来てよかったと思えた。
***
「しかし……小町が酔いつぶれるとは思ってもいませんでした。ほら小町!シャキッと歩きなさい…… 」
「四季様〜四季様〜」
「ああもう……」
酔いつぶれた小町さんは閻魔様に悪絡みをしている。
「閻魔様、私の家に小町さん連れていきましょうか?それとも送りますか?」
とりあえず提案をする。
「そうね……家にお邪魔させてもらってもいいでしょうか。流石にこの状態はきついですね」
「分かりました。それじゃあ行きましょう」
フラフラの小町さんを閻魔様と抱えながら私の家に戻った。
今日は良い出会いが出来ました。楽しかったですし、またミスティアさんの屋台に行きましょうか。
そんなことを思いつつ、明日のために寝るのでした。
どのキャラもそれぞれ特色あって楽しいですね
翼を褒め合うのかわいい
新作3人を書ききっていて楽しめました
どういう関係になるんでしょうかね