Coolier - 新生・東方創想話

神に逆鱗付いてますよ

2019/05/19 10:41:53
最終更新
サイズ
2.06KB
ページ数
1
閲覧数
1424
評価数
9/13
POINT
1030
Rate
15.07

分類タグ

神奈子様の首の後ろを見てみると!

そこにはまるい、まーるい逆鱗が生えてるのではありませんか!これは大変だ!放っておくと諏訪子様がイタズラに手を出して食べられかねないのです!そうなったら私は、私は……!そうならないためにもここは心を鬼にして神奈子様に知らせなければ!

そう、私は心を鬼にして神奈子様に言いました!『神に逆鱗が付いてます!』と!そしたら神奈子様は『何を言っている早苗、これは元から付いてる逆鱗じゃないか』ああ嘆かわしや!神奈子様はきっと悪の組織に改造されて洗脳されてしまったに違いありません!

無論だからと言って諦める私ではありません!私は天に祈りました!『どうか私に神奈子様を正気に戻すための力を!』すると蒼天から一筋の霹靂が輝き、地底に封印されし最強の破壊神が目覚めるのです!そのコックピットに乗り込み、私は叫びました!

『ヒソウテンソク!』

さあ、いよいよ悪の組織と私早苗の戦いが始まーー

◇◇◇

「……なんて夢を見るのですか、私って」

冷や汗が気持ち悪い朝になってしまいました。

「そもそも何なんですかあれ?神に逆鱗が付いてるって……何がやりたいんですか、夢の中の私って……」

夢の自分には現実の自分とは別の人格が存在すると、ドレミーさんに聞きました。つまりあれは、夢の中の自分が実際に行っている言動って事になるんですよね……?

「考えるだけで悪寒がします……朝食でも作りますか」

食事でもすればそのうち忘れるでしょう、そう思って厨房へ入りました。

「お、早苗か」

「あ、神奈子さ……ま……?」

先客は神奈子様だった。そしてその首の後ろ側には、夢でも見た事のある白くて丸い何かが付いていたのです。

「か、神奈子様……」

「どうした早苗、酷い汗じゃないか」

「……神に逆鱗付いてますよ?」

何を言ってるんでしょう、私。

「ああ、これか?これは逆鱗じゃないぞ、自爆スイッチだ」

「……」

ごめんなさい皆様、早苗は考えるのを辞めさせていただきます。

「よぉ神奈子ぉー!隙あり!そのスイッチにケロットパーーーーーンチ!」

『キュピ』と言う漫画みたいな音が鳴りました。そして、幻想郷は核の炎に包まれたのです。

◇◇◇

「はあはあはあはあはあ……はぁ……はぁ……ッ」

嗚呼、もう。

「紛らわしいんだから二重夢オチはやめてもらえませんか!!!!!」

誰に向けたか分からない魂の叫びに、神奈子様と諏訪子様が駆けつけてくださったのはまた別の話です。
「後ほど聞いてみたら、神奈子様は普通に逆鱗あるらしいです」
雪花蝶
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.190簡易評価
1.90評価する程度の能力削除
あるんだ…逆鱗…
2.100名前が無い程度の能力削除
二重夢オチに笑いましたwww
3.90奇声を発する程度の能力削除
面白く笑えました
5.100サク_ウマ削除
勢いが強すぎる。だめですね、めっちゃ面白いわこれ。
良かったです。
6.80保冷剤削除
普通にあるんだ、逆鱗……
常識神苦労人ポジションの早苗さん、安心して読めてよいですね。
8.100終身削除
今見返してたら普通にネタ被りっぽかったですね大変申し訳無いです 安易な◯◯オチかと思いきやまさかの●●オチなのとはっちゃけた感じがよく出ていて意外で良かったです
11.100上条怜祇削除
夢オチだと思った!?夢オチでしたあ!!からの実は夢じゃなーいって感じほんとすき
12.90南条削除
面白かったです
夢だけど! 夢じゃなかった!
13.90モブ削除
逆鱗が無いと、神様は怒るに怒れないんでしょう。きっと、多分、メイビー。