今日は寺子屋の試験だ。いつも慧音は忙しそうにしている。
「あれがこうで……それがこうだから……」
家にいさせてもらうと試験の前は問題作りに忙しい。
「ふー、とりあえずこの辺くらいならいいかな」
一息ついたみたいだ。私は沸かしていたお茶を入れて持っていく。
「ありがとう」
「それよりちゃんと試験出来そう?」
「ああ……どうにかなりそうだ……」
慧音はズズ……とお茶を飲んでいる。
それは出来る方なのか、頭がおかしくなりそうな方なのか。分からない。
「それなら良かったね。その試験私にも受けさせてよ」
分かるところは分かるんだろうけど。この時は何故かしてみたいと言う好奇心の方が勝っていた。
「いいのか? それなら子供たち用と少し難しいやつを用意してやろう。それを解いてみせてくれよ?」
ふふふ、と不敵に笑った慧音。
そういう顔を見せられると私も挑みたくなるじゃないか。
「やるさ、やってやる!」
そう慧音に言って私は心の中で誓った。
***
一週間後。子どもたちの試験も終わり夕方から私の試験が始まった。
時間は一刻。さあ、どうなるのか。
……なんだこれ?
……あっ!?こんなのあったのか?
……字は読めるけど漢字書けないぞ……?
……待って……わかんない……
一刻後。私は撃沈していた。私用にしたって言ってたけど難し過ぎないか?
「どうだ、終わったか?……って撃沈か。さすがにやりすぎたかな?」
やりすぎたかなって、自覚あったのかよ! 難しすぎるよ!
古文……はいいんだよ、私の時の言葉だったからいいんだよ。なに、歴史の近代って!? 私に分かるかぁ! 不老不死っても怠惰に生きてきたんだよ! 出来ねーよ!
「けいねぇ……無理だよぉお……」
「ははは、解けるとは思ってなかったさ」
「それ酷くない!?」
私は机から体を起き上がらせた。
「大丈夫大丈夫。勉強すれば出来るようにはなるから。さすがに近代とは関係ないからアレだが……」
けいねぇ……ホントさあ……酷いよぉお……
***
そこから私と慧音の勉強会が始まった。一週間に一回程度位で慧音の無理のないようにボチボチ教えてもらった。
字は分かるから分からない漢字から教えてもらった。
算術は四則計算の復習をして。
歴史は基本幻想郷の歴史を教えてもらった。
確かに、慧音の授業は難しいけれど、とても楽しい。私がやろうとしているから楽しいと思えるんだろう。
「ほら、ここがこの字が入るから……」
「あっ、そうやってするのか!」
こうやってするのは楽しい。無邪気に喜べるような気がした。
慧音を見るととても優しい顔をしていた。教えるのもとても楽しそうでしてもらって良かったな、と思えた。
「あれがこうで……それがこうだから……」
家にいさせてもらうと試験の前は問題作りに忙しい。
「ふー、とりあえずこの辺くらいならいいかな」
一息ついたみたいだ。私は沸かしていたお茶を入れて持っていく。
「ありがとう」
「それよりちゃんと試験出来そう?」
「ああ……どうにかなりそうだ……」
慧音はズズ……とお茶を飲んでいる。
それは出来る方なのか、頭がおかしくなりそうな方なのか。分からない。
「それなら良かったね。その試験私にも受けさせてよ」
分かるところは分かるんだろうけど。この時は何故かしてみたいと言う好奇心の方が勝っていた。
「いいのか? それなら子供たち用と少し難しいやつを用意してやろう。それを解いてみせてくれよ?」
ふふふ、と不敵に笑った慧音。
そういう顔を見せられると私も挑みたくなるじゃないか。
「やるさ、やってやる!」
そう慧音に言って私は心の中で誓った。
***
一週間後。子どもたちの試験も終わり夕方から私の試験が始まった。
時間は一刻。さあ、どうなるのか。
……なんだこれ?
……あっ!?こんなのあったのか?
……字は読めるけど漢字書けないぞ……?
……待って……わかんない……
一刻後。私は撃沈していた。私用にしたって言ってたけど難し過ぎないか?
「どうだ、終わったか?……って撃沈か。さすがにやりすぎたかな?」
やりすぎたかなって、自覚あったのかよ! 難しすぎるよ!
古文……はいいんだよ、私の時の言葉だったからいいんだよ。なに、歴史の近代って!? 私に分かるかぁ! 不老不死っても怠惰に生きてきたんだよ! 出来ねーよ!
「けいねぇ……無理だよぉお……」
「ははは、解けるとは思ってなかったさ」
「それ酷くない!?」
私は机から体を起き上がらせた。
「大丈夫大丈夫。勉強すれば出来るようにはなるから。さすがに近代とは関係ないからアレだが……」
けいねぇ……ホントさあ……酷いよぉお……
***
そこから私と慧音の勉強会が始まった。一週間に一回程度位で慧音の無理のないようにボチボチ教えてもらった。
字は分かるから分からない漢字から教えてもらった。
算術は四則計算の復習をして。
歴史は基本幻想郷の歴史を教えてもらった。
確かに、慧音の授業は難しいけれど、とても楽しい。私がやろうとしているから楽しいと思えるんだろう。
「ほら、ここがこの字が入るから……」
「あっ、そうやってするのか!」
こうやってするのは楽しい。無邪気に喜べるような気がした。
慧音を見るととても優しい顔をしていた。教えるのもとても楽しそうでしてもらって良かったな、と思えた。