はて、と私は考える。
そもそも私は考えることも出来なかったか。
何故ここにこんなにぐちゃぐちゃな真っ赤なものがあるのかは知らない。
私は頭を捻る。ペットの火車にでも持って行ってもらおうかな。ちょっと嫌がりそうだけれど。
ふっと、私は世界から隔絶されるのだ。
──古明地こいしの日記
***
そんなものが書かれた紙切れが廊下に落ちていた。
まったく。こいしは地上にて好きにしているようですね。まあ、無縁塚あたりの話ではないでしょうかね。
こうやってこいしは紙切れを落としていく。意識があるのか無意識なのか……分からないけれども息災なのでなによりです。
古明地さとりの一人思い
***
今日は香霖堂に迷い込んだ。気がつくと店主から声をかけられていた。
「君は……いらっしゃい。どうしたんだい」
「何も無いのよ?素敵な店主さん」
「おや、そうなのかい?君が迷い込むとにはいつも何かあるのだが」
「そうなのかしら……あ!お姉ちゃんに何かあげたかったんだ」
「ほらやっぱり」
「君の好きなものを選んでいくといい。君には何を言っても好きに持っていくからね」
「ありがとう、素敵な店主さん」
私が手にしていたのは◼◼◼。
「おや……?まあいいのか?」
店主さんの独り言は聞いてはいなかった。
──古明地こいしの独り言and……?
***
「……あら?」
机の上には蓋のない万年筆が置かれていた。これはこいしからかな。
お燐やお空が持ってくるはずもないし。小さな紙が万年筆の下にあった。
『使えたら使ってください』
名前も無かった。こいしが持ってきたものだろう。使えたら使おうか。
なんとも可愛いこと。
古明地さとりの独り言
***
今日はどこかの地下に迷い込んだ。
「……どこだろうここ?」
誰にも気が付かれないのは本当に不便というか、分からないというか。
「まっいいや、進もう」
特に怖いものなんてない。そんなのは消えた。
お、扉が見えるじゃないか。いつも通り勝手に入らせてもらおう。
誰も気が付かないからね。
ギィイイイ……
ありゃ、音が響く扉かコレ。
「……誰?……あれ?」
扉が開いたのに人がいないと認識しているからなのかすっとんきょうな顔をしているサイドテールの金髪の女の子がいた。お、羽も綺麗じゃん。
「なんで誰もいないのに開いてるの?私開けたっけなあ……?」
首を傾げるその子。
扉を閉めに来たので私はさっさと部屋に入る。なんかファンシー。お姉ちゃんの部屋に似てるかも。
「……開いたことはまあいいか。誰もいなかったし」
独り言を言っている。
私はそのまま姿を表さずにその子の部屋に数日間居座った。
──古明地こいしの妖怪観察
***
数日間居座って分かったことがある。
その子は閉じ込められているということ、吸血鬼ということと、度々ものを壊していること。
時々、メイドさんと中華風の人がやって来てはその子と弾幕ごっこをしているみたいだ。そうして時々お姉さま?と言っているみたい。
その子の名前はフランドール、というらしい。メイドさんは妹様とかで呼んでいたけれど、中華風の人はフランとか、フランドールとかで呼んでいたので長い方が名前かなと思ったわけだ。
今はこの子の情報だけでいいかな。メイドさんが来たら一緒に、出ていこうかな。
結局フランドールはずっとつまらなさそうにしていたように思う。私にはわかるわけがないか。
なんかお姉さんがいるみたいだし、なんか私も会いたくなったから帰ろうかな。
古明地こいしの考え事
そもそも私は考えることも出来なかったか。
何故ここにこんなにぐちゃぐちゃな真っ赤なものがあるのかは知らない。
私は頭を捻る。ペットの火車にでも持って行ってもらおうかな。ちょっと嫌がりそうだけれど。
ふっと、私は世界から隔絶されるのだ。
──古明地こいしの日記
***
そんなものが書かれた紙切れが廊下に落ちていた。
まったく。こいしは地上にて好きにしているようですね。まあ、無縁塚あたりの話ではないでしょうかね。
こうやってこいしは紙切れを落としていく。意識があるのか無意識なのか……分からないけれども息災なのでなによりです。
古明地さとりの一人思い
***
今日は香霖堂に迷い込んだ。気がつくと店主から声をかけられていた。
「君は……いらっしゃい。どうしたんだい」
「何も無いのよ?素敵な店主さん」
「おや、そうなのかい?君が迷い込むとにはいつも何かあるのだが」
「そうなのかしら……あ!お姉ちゃんに何かあげたかったんだ」
「ほらやっぱり」
「君の好きなものを選んでいくといい。君には何を言っても好きに持っていくからね」
「ありがとう、素敵な店主さん」
私が手にしていたのは◼◼◼。
「おや……?まあいいのか?」
店主さんの独り言は聞いてはいなかった。
──古明地こいしの独り言and……?
***
「……あら?」
机の上には蓋のない万年筆が置かれていた。これはこいしからかな。
お燐やお空が持ってくるはずもないし。小さな紙が万年筆の下にあった。
『使えたら使ってください』
名前も無かった。こいしが持ってきたものだろう。使えたら使おうか。
なんとも可愛いこと。
古明地さとりの独り言
***
今日はどこかの地下に迷い込んだ。
「……どこだろうここ?」
誰にも気が付かれないのは本当に不便というか、分からないというか。
「まっいいや、進もう」
特に怖いものなんてない。そんなのは消えた。
お、扉が見えるじゃないか。いつも通り勝手に入らせてもらおう。
誰も気が付かないからね。
ギィイイイ……
ありゃ、音が響く扉かコレ。
「……誰?……あれ?」
扉が開いたのに人がいないと認識しているからなのかすっとんきょうな顔をしているサイドテールの金髪の女の子がいた。お、羽も綺麗じゃん。
「なんで誰もいないのに開いてるの?私開けたっけなあ……?」
首を傾げるその子。
扉を閉めに来たので私はさっさと部屋に入る。なんかファンシー。お姉ちゃんの部屋に似てるかも。
「……開いたことはまあいいか。誰もいなかったし」
独り言を言っている。
私はそのまま姿を表さずにその子の部屋に数日間居座った。
──古明地こいしの妖怪観察
***
数日間居座って分かったことがある。
その子は閉じ込められているということ、吸血鬼ということと、度々ものを壊していること。
時々、メイドさんと中華風の人がやって来てはその子と弾幕ごっこをしているみたいだ。そうして時々お姉さま?と言っているみたい。
その子の名前はフランドール、というらしい。メイドさんは妹様とかで呼んでいたけれど、中華風の人はフランとか、フランドールとかで呼んでいたので長い方が名前かなと思ったわけだ。
今はこの子の情報だけでいいかな。メイドさんが来たら一緒に、出ていこうかな。
結局フランドールはずっとつまらなさそうにしていたように思う。私にはわかるわけがないか。
なんかお姉さんがいるみたいだし、なんか私も会いたくなったから帰ろうかな。
古明地こいしの考え事