「なんでこうなったの……」
私の目の前にあったはずの地霊殿が無い場所を見て呟く。
「さとり様! 他の子どうしましょう!?」
「さとり様ーー! 燃やしますか???」
今は心を読む気にもなれない。そうして当のこいしはもういない。鬼に再建を頼まなければ……その鬼にすら恨みが募るのだが……霧雨魔理沙め……余計な事を……
しかし家族に被害がなくて良かった。それだけは奇跡と言えるだろう。
そうして何故こうなったのかを私はここに記しておく。
~*~*~
事の発端はこいしが帰ってきたことから始まる。
何故か霧雨魔理沙と伊吹萃香を連れて帰ってきたのだ。無意識か何かを操って来たらしい。魔理沙の心は読めたが、どこか漠然としていたのだ。萃香は特に魔理沙のことに興味を持って着いてきたらしいのだ。
そうして伊吹萃香が着いてきたことにより、星熊勇儀まで着いてきた。旧友という事で一緒に来たらしいのだ。いやなんでですか。そして部屋の隅の柱に水橋パルスィまで着いてきていた。勇儀のことが気になって、ですか。いや本当、今日はなぜ来客が多いのですか。
「とりあえず色々言いたいですが、こいしおかえりなさい」
「うん、お姉ちゃんただいま!」
はっちゃけた様に両手を上げていた。
「ところでなぜみなさんいるんでしょうか? 即刻帰っていただきたいですね」
「いやーこいしが来いっていうから」
魔理沙が言う。嘘はついてないみたいだ。
「魔理沙が気になってさぁ〜」
萃香が言う。これも嘘はついてない。鬼はほぼ嘘をつかないのでそこは信用に値するだろう。
「萃香がここに来るって言うからさあ〜〜」
酔った勇儀が言う。なんであなたは酒を呑んでいるのか。
「……パルスィ? 貴女はなぜです? というか仕事の最中でしょう」
柱にひっついていたパルスィに声をかける。ビクリと震えるのを見た。
『だってしょうがないじゃない!! あの魔法使いとチビ鬼に勇儀がついて行くんだもの! ンギギギギ!』
……はあ。止めてくれないかしら。既にもう疲れた。
私は問いかけるのをやめて外を見ると家族たちがみんな外に出ていた。
『鬼だーー!鬼が来たぞーーー!』
『嫌だ焼き鳥は嫌だ!!!』
『あんまり好きじゃない……みんな逃げよう』
『うおおおんんん、トラウマがががあ』
みんな悲鳴を上げていた。まあ、地霊殿で飲み会をした時にみんな鬼たちにいじめられてしまったから嫌なのだろう……
ああ、ロクなことにならなさそうだ。
「ふぃ〜魔理沙、酒飲むか?」
「おういたただくせ」
「私にもくれよ勇儀〜〜」
「おうおう飲め飲め萃香ぁ〜」
「私も飲む〜〜」
本当にやめてください。なんでロビーで飲み会を始めるのか。しかもこいしまで飲んでいる。
なんのなのですか本当。
とりあえず私はほおって置いてロビーから書斎に戻った。
数分後。
ドゴン!!! ガシャン!!!
何かが割れる音がした。そして家が揺れた気がした。
私は咄嗟に思い当たる節のロビーに行くと物凄いことに。
魔理沙は酔っ払ってマスタースパークをぶち放ち、鬼二人はマスタースパークを避けながら弾幕を撃ちまくっている。避けたり、マスタースパークが壁に当たったりで家が揺れている。
こいしはいなかった。
「ぱ、パルスィ!? パルスィ!? なんですこの状況は!!」
ここにいる唯一の良心を信じて大声で叫んだ。
「知らないわよこんなの! さとりも退散した方が良い! アイツら……奥義使うわよ!」
それだけパルスィは言って家の外に出たのを確認した。ありがとうパルスィ……遅かったわ……
もう私に止める力は無かった。
魔砲「ファイナルマスタースパーク」
四天王奥義「三歩壊廃」
四天王奥義 「三歩必殺」
もう無理です……!
「ふざけるなぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!」
轟音をたてて崩れ落ちる私の家。あの三つの技なぞ耐えられるはずもなく。
見事に、憐れに消え去った。
そうして当の本人達は。
「ありゃ、やりすぎたあっははは」
霧雨魔理沙は笑い、
「あっはははは! 楽しいなあ!!」
伊吹萃香は「三歩廃壊」を続けながら笑い、
「こりゃ良いねぇ!!!」
星熊勇儀は「三歩必殺」にてさらに死体蹴りの様に更に壊していった。
「本当になんなのですかぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!」
ゴンゴンと壊れてもう微塵も無かった。
あぁ……愛おしき我が家……みんなの家……
ヒュオオオオオ…………
冷たい風が吹いた様な気がした。
~*~*~
結局、再建は鬼に頼んだ。壊した二人を散々にこき使って、土蜘蛛たちにも少し手伝ってもらった。
もう壊してもらったら困る。
家ができるまで、私の仕事は泣きそうなほど降り積もったのだ。
地底の管理人としての責務が果たせていないと四季映姫に怒られ。仮小屋をヤマメに建ててもらってそこでみんなでぎゅうぎゅうになりながら暮らして。仮小屋の時は一回もこいしは帰ってこなかった。
霧雨魔理沙には地霊殿が出来ればペットの世話係として無理やり使わせる予定。
鬼二人は地霊殿再建にこき使ってから、荷物などを運ばせる予定だ。
なんだかんだで三人を連れてきたこいしは次帰ってきたらおしおきして。
これでどうにかなりそうだ。もう疲れた。この間にパルスィだけは慰めてくれた。普段なら嫌なところだが、今回は助かった。
しかし、橋から離れないことを約束に仕事に専念してもらった。少しだけ影響もあるから。
ああ、我が家、地霊殿。やっと元に戻れそうだった。
***
色々なことを考えつつ仮小屋に戻るとお空とお燐が何かを作っていた。
電子レンジを使っているらしい。
「二人とも何をしている……の?」
バコン!
電子レンジが爆発した。
二人は私を見て動物の姿になって逃げた。
『あっ、さとり様、ごめんなさい!』
『わわわわ、なにこれーー! さとり様、ごめんなさーい!』
……なぜだ。本当になぜなのだ。
電子レンジを見ると生卵をチンしていたみたいだ。
もうこれは悲惨。
「……これも片付けましょうか……」
私の災難はまだまだ続く……のか。
私の目の前にあったはずの地霊殿が無い場所を見て呟く。
「さとり様! 他の子どうしましょう!?」
「さとり様ーー! 燃やしますか???」
今は心を読む気にもなれない。そうして当のこいしはもういない。鬼に再建を頼まなければ……その鬼にすら恨みが募るのだが……霧雨魔理沙め……余計な事を……
しかし家族に被害がなくて良かった。それだけは奇跡と言えるだろう。
そうして何故こうなったのかを私はここに記しておく。
~*~*~
事の発端はこいしが帰ってきたことから始まる。
何故か霧雨魔理沙と伊吹萃香を連れて帰ってきたのだ。無意識か何かを操って来たらしい。魔理沙の心は読めたが、どこか漠然としていたのだ。萃香は特に魔理沙のことに興味を持って着いてきたらしいのだ。
そうして伊吹萃香が着いてきたことにより、星熊勇儀まで着いてきた。旧友という事で一緒に来たらしいのだ。いやなんでですか。そして部屋の隅の柱に水橋パルスィまで着いてきていた。勇儀のことが気になって、ですか。いや本当、今日はなぜ来客が多いのですか。
「とりあえず色々言いたいですが、こいしおかえりなさい」
「うん、お姉ちゃんただいま!」
はっちゃけた様に両手を上げていた。
「ところでなぜみなさんいるんでしょうか? 即刻帰っていただきたいですね」
「いやーこいしが来いっていうから」
魔理沙が言う。嘘はついてないみたいだ。
「魔理沙が気になってさぁ〜」
萃香が言う。これも嘘はついてない。鬼はほぼ嘘をつかないのでそこは信用に値するだろう。
「萃香がここに来るって言うからさあ〜〜」
酔った勇儀が言う。なんであなたは酒を呑んでいるのか。
「……パルスィ? 貴女はなぜです? というか仕事の最中でしょう」
柱にひっついていたパルスィに声をかける。ビクリと震えるのを見た。
『だってしょうがないじゃない!! あの魔法使いとチビ鬼に勇儀がついて行くんだもの! ンギギギギ!』
……はあ。止めてくれないかしら。既にもう疲れた。
私は問いかけるのをやめて外を見ると家族たちがみんな外に出ていた。
『鬼だーー!鬼が来たぞーーー!』
『嫌だ焼き鳥は嫌だ!!!』
『あんまり好きじゃない……みんな逃げよう』
『うおおおんんん、トラウマがががあ』
みんな悲鳴を上げていた。まあ、地霊殿で飲み会をした時にみんな鬼たちにいじめられてしまったから嫌なのだろう……
ああ、ロクなことにならなさそうだ。
「ふぃ〜魔理沙、酒飲むか?」
「おういたただくせ」
「私にもくれよ勇儀〜〜」
「おうおう飲め飲め萃香ぁ〜」
「私も飲む〜〜」
本当にやめてください。なんでロビーで飲み会を始めるのか。しかもこいしまで飲んでいる。
なんのなのですか本当。
とりあえず私はほおって置いてロビーから書斎に戻った。
数分後。
ドゴン!!! ガシャン!!!
何かが割れる音がした。そして家が揺れた気がした。
私は咄嗟に思い当たる節のロビーに行くと物凄いことに。
魔理沙は酔っ払ってマスタースパークをぶち放ち、鬼二人はマスタースパークを避けながら弾幕を撃ちまくっている。避けたり、マスタースパークが壁に当たったりで家が揺れている。
こいしはいなかった。
「ぱ、パルスィ!? パルスィ!? なんですこの状況は!!」
ここにいる唯一の良心を信じて大声で叫んだ。
「知らないわよこんなの! さとりも退散した方が良い! アイツら……奥義使うわよ!」
それだけパルスィは言って家の外に出たのを確認した。ありがとうパルスィ……遅かったわ……
もう私に止める力は無かった。
魔砲「ファイナルマスタースパーク」
四天王奥義「三歩壊廃」
四天王奥義 「三歩必殺」
もう無理です……!
「ふざけるなぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!」
轟音をたてて崩れ落ちる私の家。あの三つの技なぞ耐えられるはずもなく。
見事に、憐れに消え去った。
そうして当の本人達は。
「ありゃ、やりすぎたあっははは」
霧雨魔理沙は笑い、
「あっはははは! 楽しいなあ!!」
伊吹萃香は「三歩廃壊」を続けながら笑い、
「こりゃ良いねぇ!!!」
星熊勇儀は「三歩必殺」にてさらに死体蹴りの様に更に壊していった。
「本当になんなのですかぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!」
ゴンゴンと壊れてもう微塵も無かった。
あぁ……愛おしき我が家……みんなの家……
ヒュオオオオオ…………
冷たい風が吹いた様な気がした。
~*~*~
結局、再建は鬼に頼んだ。壊した二人を散々にこき使って、土蜘蛛たちにも少し手伝ってもらった。
もう壊してもらったら困る。
家ができるまで、私の仕事は泣きそうなほど降り積もったのだ。
地底の管理人としての責務が果たせていないと四季映姫に怒られ。仮小屋をヤマメに建ててもらってそこでみんなでぎゅうぎゅうになりながら暮らして。仮小屋の時は一回もこいしは帰ってこなかった。
霧雨魔理沙には地霊殿が出来ればペットの世話係として無理やり使わせる予定。
鬼二人は地霊殿再建にこき使ってから、荷物などを運ばせる予定だ。
なんだかんだで三人を連れてきたこいしは次帰ってきたらおしおきして。
これでどうにかなりそうだ。もう疲れた。この間にパルスィだけは慰めてくれた。普段なら嫌なところだが、今回は助かった。
しかし、橋から離れないことを約束に仕事に専念してもらった。少しだけ影響もあるから。
ああ、我が家、地霊殿。やっと元に戻れそうだった。
***
色々なことを考えつつ仮小屋に戻るとお空とお燐が何かを作っていた。
電子レンジを使っているらしい。
「二人とも何をしている……の?」
バコン!
電子レンジが爆発した。
二人は私を見て動物の姿になって逃げた。
『あっ、さとり様、ごめんなさい!』
『わわわわ、なにこれーー! さとり様、ごめんなさーい!』
……なぜだ。本当になぜなのだ。
電子レンジを見ると生卵をチンしていたみたいだ。
もうこれは悲惨。
「……これも片付けましょうか……」
私の災難はまだまだ続く……のか。
1人でも更地にできそうな奴が3人も集まって完全に殺す気ですね笑
これで地霊殿爆発流行って欲しいですね
最後に追い打ちかけててよかったです
もっと不幸になって……