「なあ慧音」
隣に座る妹紅が月を見ながら話す。
「どうしたんだ妹紅。何か悩み事か?」
「……なあ、私は慧音がいなくなったらどうしたらいいのだろう」
「私はまだ生きているぞ。今も妹紅の隣で。だからそんなに悲痛にならなくてもいい」
私は妹紅に抱きつく。今この時に逃がしてたまるものか。
「け、慧音!うん、あったかい……私はずっと生きて、人との別れがあったけど……慧音だけは失いたくない。一緒にいて欲しいんだ」
小声になった妹紅の身体をさらに強く抱きしめる。
「馬鹿だな妹紅は。こうやって一緒にいて、語り合うことが出来ているのに。今は一瞬でもこれから思い出す糧になる。私は妹紅を確実に置いて逝くのは分かっている。こうやって言い切りたくはなかったけれど、こうやって過ごして幸せだったと思い出してくれるだけでもいいんだ」
抱きしめている妹紅の身体が揺れる。薄々分かっていた事なのだ。私はそろそろ持たない。死んでしまうって言うことを。
「う、うぅぅ、卑怯じゃない……そうやって言われたら引き止めたくても止められないよ……」
わんわんと泣いてしまった妹紅。
「妹紅」
「ぐすっ……なあに慧音」
泣き止むのをトントンと肩を叩きつつ待った。
「これからも死んでからも大好き。ずっと愛している」
「……慧音ぇ……それはひどいよぉ……そんなこと言われたら……」
妹紅の抱きしめる力が強くなる。
「私も愛しているって、言わなきゃいけないじゃん……」
よしよしと妹紅の頭を撫でる。
「妹紅には本当に悪いと思っているよ。看取ってくれだなんてね。それでも最後はあなたが、いい」
心無しか私の声も震えてしまう。残していく妹紅を考えると怖い。
「やっぱり……慧音は卑怯だ。そうやって私を絡めていくなんてね。残されるのは怖いけれど貴女の頼みだものちゃんと果たすよ」
「それにね……私だって慧音のこと愛してる。最後まで。死んだとしてもずっと覚えている」
耳元で言われた。ああ、あなたと同じ気持ちでいられると言うことが私には嬉しいのだ。
「さあ、夜も遅いしそろそろ寝ようか。明日も寺子屋だしな」
「体調悪くなっちゃやだからね」
「善処するよ、ありがとう」
私は妹紅の額にキスをして身体から離れた。
「っ!やっぱり慧音は卑怯だよ……」
照れているあなたの顔が大好きだ。
二人を照らす月が全てを見ていた。
隣に座る妹紅が月を見ながら話す。
「どうしたんだ妹紅。何か悩み事か?」
「……なあ、私は慧音がいなくなったらどうしたらいいのだろう」
「私はまだ生きているぞ。今も妹紅の隣で。だからそんなに悲痛にならなくてもいい」
私は妹紅に抱きつく。今この時に逃がしてたまるものか。
「け、慧音!うん、あったかい……私はずっと生きて、人との別れがあったけど……慧音だけは失いたくない。一緒にいて欲しいんだ」
小声になった妹紅の身体をさらに強く抱きしめる。
「馬鹿だな妹紅は。こうやって一緒にいて、語り合うことが出来ているのに。今は一瞬でもこれから思い出す糧になる。私は妹紅を確実に置いて逝くのは分かっている。こうやって言い切りたくはなかったけれど、こうやって過ごして幸せだったと思い出してくれるだけでもいいんだ」
抱きしめている妹紅の身体が揺れる。薄々分かっていた事なのだ。私はそろそろ持たない。死んでしまうって言うことを。
「う、うぅぅ、卑怯じゃない……そうやって言われたら引き止めたくても止められないよ……」
わんわんと泣いてしまった妹紅。
「妹紅」
「ぐすっ……なあに慧音」
泣き止むのをトントンと肩を叩きつつ待った。
「これからも死んでからも大好き。ずっと愛している」
「……慧音ぇ……それはひどいよぉ……そんなこと言われたら……」
妹紅の抱きしめる力が強くなる。
「私も愛しているって、言わなきゃいけないじゃん……」
よしよしと妹紅の頭を撫でる。
「妹紅には本当に悪いと思っているよ。看取ってくれだなんてね。それでも最後はあなたが、いい」
心無しか私の声も震えてしまう。残していく妹紅を考えると怖い。
「やっぱり……慧音は卑怯だ。そうやって私を絡めていくなんてね。残されるのは怖いけれど貴女の頼みだものちゃんと果たすよ」
「それにね……私だって慧音のこと愛してる。最後まで。死んだとしてもずっと覚えている」
耳元で言われた。ああ、あなたと同じ気持ちでいられると言うことが私には嬉しいのだ。
「さあ、夜も遅いしそろそろ寝ようか。明日も寺子屋だしな」
「体調悪くなっちゃやだからね」
「善処するよ、ありがとう」
私は妹紅の額にキスをして身体から離れた。
「っ!やっぱり慧音は卑怯だよ……」
照れているあなたの顔が大好きだ。
二人を照らす月が全てを見ていた。
毎日同じようなやり取りをしてほしいです
読んでると恥ずかしくなってきます
妹紅の隙あらば絡んでこようとするのいいですね