深夜0時30分、宇佐見菫子は電車のつり革を握り疲労困憊の身体を必死に支えていた。かつてのセーラー服にトレードマークと言えるマントは付けていない。何処にでもいるOLの服装だ。
まさか今日の業務がこんなに長引くとは、眠いしお腹も空いた。早くぺこぺこのお腹を満たして自宅の布団で横になりたい。そんな愚痴をSNSで呟いた。
ようやく自宅近くの駅に降り立つが日を跨いだせいかお店はどこも空いていない。仕方なく24時間営業のコンビニで弁当を買うことにした。
しかしながら弁当コーナーはすべて売り切れ、おにぎりもパンもない。
仕方ない、カップラーメンコーナーへ足を伸ばす。どれを食べようか、有名ラーメン店監修、ゲテモノ味の焼きそば、特盛りサイズのうどんなど様々なカップラーメンが並んでいるせいか二分ほど悩んだ。色々種類はあるがやはりこれ。白を基本としたデザインに赤色のロゴが目立つ、誰もが知っているあのカップラーメンに手を伸ばした時、「可愛い顔が台無しだよ。」そんなセリフが脳裏をよぎった。思えばあの時以来カップラーメンを食べていないことを思い出した。
でも今日くらいは良いよね。ごめんね妹紅さん、心の中で謝った。
◆
藤原妹紅が目を覚ますと周りは暗闇に包まれていた。照らすのは窓から漏れる月明かりのみ。薪割りを終えて軽く昼寝でもしようと横になったのが最後、こんな時間にまで寝てしまうとは、このまま寝ようと再び横になるが夕飯を食べていないせいかお腹がぐうぐうと悲鳴を上げている。
仕方ない、身体を起こして何か食べるものは無いかと思案したが今日の昼に香霖堂で手に入れたカップラーメンしか無かった。
2日間の大雨で引きこもっていたストレス解消がてら香霖堂で冷やかしていると白を基本としたデザインに赤色のロゴの円筒になぜか懐かしさを感じたので手に取ると銀髪の店主から商品の説明してくれた。カップラーメンと呼ばれるものでお湯を入れて3分待つとそばが食べられる。まだ少ししか入荷していない。
カップラーメンか、どこかで聞いたような。とりあえず買ってみようと店主に告げると提示された値段はそば3杯分、ぼったくりにもほどがある。しかし、初めてみるにも関わらずなぜか懐かしさを感じたこと、今日まで二日間、大雨で引きこもっていた鬱憤晴らしがそうさせたのか購入してしまった。
店主は売れると思っていなかったのか、気分を良くしておまけに砂時計というものまで付けてくれた。これをひっくり返して砂が落ちきったら食べごろだとか、そんなこんなで手持ちをすべて使い込んでしまった。
あとはやることもなく家路へ着いた。薪割りから昼寝をしようとまぶたを閉じて、このカップラーメンから感じる懐かしさは何なのだろうか、記憶の奥を探っている内にいつの間にか深い眠りに落ちた。
さて、早いところ食べてしまおう。こんな時間だ。明日は朝一で出向く用がある。
カップラーメンの側面に表記してある通り、まずお湯を沸かす作業に取り掛かった。
◆
菫子は帰宅してすぐさまケトルに水を注いでスイッチを押した。
沸騰するまで暫く、昔のことを思い出す。
幻想郷に行かなくなった、行けなくなったのは成人を迎えた辺りからだった。毎日のように行けたのに急だった。最初は1日おき、そのうち戻るだろうと楽観していたが次第に2日、3日と間隔は広まっていった。
同様に超能力も弱まった。無くなったわけではない、せいぜい少し先にある物を操る程度。自慢のサイコキネシスで袋からカップラーメンと割り箸を取り出す。
ケトルから湯気が上がりカチッと1人だけの部屋に沸騰を知らせる音が響いた。
お湯を注いでスマホのタイマー機能を3分にセットしてスタートを押した。カップラーメンを眺めながら今日までカップラーメンを食べなくなった顛末を思い出していた。
数年前、あの時期は高校を卒業してからの進路に悩んでいた。進学だとか就職だとか未だに答えを出せぬ自分、それを急かす両親と教師、進むべき道を決めて努力している周りのクラスメイト、全てが嫌で塞ぎ込んでいた。
両親と顔を見るのも食卓に座るのも嫌な私は家でひたすら自室に引きこもっていた。食事はカップラーメンを買い込んだ。部屋にはお湯を沸かすケトルは無い、両親が寝静まる午前一時頃を見計らいそろりそろりと自室を抜け出してお湯を沸かして食べていた。
不健康なのは承知、しかしいつも健康的な時間食べる夕食と違い真夜中に1人で不規則な中で食べるカップラーメンはなぜか美味しく私の不安定な気持ちを和らげてくれた。もっともそんな生活のせいか髪はボサボサお肌は荒れて、妹紅さんにそれを指摘されたのだった。
◆
カップラーメン、カップラーメン……ぶつぶつと言葉を繰り返しながらカップラーメンにお湯を注いでいると思いだした。そうだ、確か菫子ちゃんが食べていたものだ
その日の菫子ちゃんは虫の居所が悪そうだった。それに髪は整っていないし、肌の調子もすこぶる悪そう。何か大きな悩みでも抱えているのだろうか。
どうしたのと聞いても「別に」と短く返すだけ、ご飯はしっかり食べているかと聞いたら小さな声で「カップラーメン」と答えた。
カップラーメン、初耳だが少なくとも菫子ちゃんの様子から健康的では無い食べ物ということは察せた。ついでに「そのカップラーメンはいつ食べているの」と聞くと「夜中」と先ほどよりも小さく呟いた。
どうやら本当に身体によくないものなのだろう。その指摘にばつを悪くしたのか菫子ちゃんは帰る素振りを見せている。何か励ませないか、焦って飛び出した言葉とても酷いもので。
「可愛い顔が台無しだよ。」
今考えてもキザなセリフ。菫子ちゃんは数秒間固まっていた。ようやく言われたことを処理できたのか顔を赤くして
「ももも妹紅さん、わっ私は忙しいからこれで。」と慌てて帰ろうとしていた。
このまま返していけない、咄嗟に手を掴んだ。
◆
手を掴んだ妹紅さんは私を抱き寄せた。
無理しなくて良いから落ち着いて、妹紅さんは肩をなでながら優しく語りけてくれた。それだけの言葉で今まで溜め込んでいた感情が爆発した。
思えば今まで進路を決めることのできぬ自分に両親も教師もひたすら私を否定されるだけの日々、逃げたくて仕方の無い毎日だった。
妹紅さんはただただそれを受け止めてくれる。それだけで心が安らいだ。
どれだけ泣いていたかは分からない。涙が枯れたあとも動く気にもなれず妹紅さんに寄りかかっていた。
ようやく落ち着いて顔をあげると妹紅さんは「しっかりご飯食べなよ、じゃ。」と振り向いてそそくさと帰ってしまった。
妹紅さんが見えなくなるまで眺めてから私も帰った。
現実へ帰った私はお腹が空いたので部屋に常備してあったカップラーメンに手を伸ばしゴミ箱へ投げ捨てた。時計を確認すると10時半、まだ母親は起きている時間だ。食卓へ向かう。
TVでいつも水曜日の10時から始まるドラマを楽しんでいた母がいた。私は何も言わず椅子に座ると、母も何も言わず、ラップをしていたおかずを電子レンジで温め、炊飯器からご飯をよそって私の前に置いた。母は再びドラマを観るためソファに座る。
いただきます、それだけを忘れず無言で食べた。
それで何かが解決したわけでは無かった。それでも妹紅さんに言われた通りしっかりとした食事を食べたら不思議と心が落ち着いた。塞ぎこんではいけない。ようやく気持ちの整理が着いた。
その後、幾度かカップラーメンに手を伸ばしたが「可愛い顔が台無しだよ。」妹紅さんのキザなセリフが脳裏に浮かんで毎回邪魔をしてきた。それに自炊を心掛けてきたこともあってカップラーメンを食べることも自然と無くなっていた。
あの時の妹紅さんに伝えそびれたことが二つある。一つはありがとう、結局お礼を言いそびれていた。それと―――
ピピピとスマホから3分を知らせてくれた。カップラーメンの蓋を開ける。
熱々の湯気とスープ、得体のしれない四角のお肉、小さなエビさん、そうそうこの身体に悪そうな見た目、夜中に食べるカップラーメンはとても美味しいことだ。
◆
手を掴んで抱き寄せて、そこからはもう覚えていない。キザなセリフを吐いて抱き寄せて、自分でもに何をしてるのだか分からず混乱して恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。
今でも思い出すだけで顔を覆いたくなる。本当は気の利いたことをするべきだった。菫子ちゃんが落ち着くまで恥ずかしい思いを我慢して、タイミングを見計らい逃げるように帰宅した。
今でも思う。あのときの菫子ちゃんにもっと気の利いたことをしてあげたら。
幸いなのは、その後の菫子ちゃんから経過は聞いていないが、その後はいつも通りの振る舞いだったことからきっと解決したのだろう。
そんな菫子ちゃんが自分を犠牲にしてまで食べたカップラーメン、どんな味なのかワクワクしてきた。
そんなことを思いながら砂時計を眺めていると全て落ちきった。
さっそくカップラーメンの蓋をめくると熱々のスープと湯気、よく分からない茶色と黄色の塊、赤い何かとなかなかいい匂い。菫子ちゃん、こんな美味しそうなものを食べていたなんて、ずるいにも程がある。ごくりと生唾を飲み込んだ。
◆
2人の少女は手を合わせた。
「「いただきます」」
まさか今日の業務がこんなに長引くとは、眠いしお腹も空いた。早くぺこぺこのお腹を満たして自宅の布団で横になりたい。そんな愚痴をSNSで呟いた。
ようやく自宅近くの駅に降り立つが日を跨いだせいかお店はどこも空いていない。仕方なく24時間営業のコンビニで弁当を買うことにした。
しかしながら弁当コーナーはすべて売り切れ、おにぎりもパンもない。
仕方ない、カップラーメンコーナーへ足を伸ばす。どれを食べようか、有名ラーメン店監修、ゲテモノ味の焼きそば、特盛りサイズのうどんなど様々なカップラーメンが並んでいるせいか二分ほど悩んだ。色々種類はあるがやはりこれ。白を基本としたデザインに赤色のロゴが目立つ、誰もが知っているあのカップラーメンに手を伸ばした時、「可愛い顔が台無しだよ。」そんなセリフが脳裏をよぎった。思えばあの時以来カップラーメンを食べていないことを思い出した。
でも今日くらいは良いよね。ごめんね妹紅さん、心の中で謝った。
◆
藤原妹紅が目を覚ますと周りは暗闇に包まれていた。照らすのは窓から漏れる月明かりのみ。薪割りを終えて軽く昼寝でもしようと横になったのが最後、こんな時間にまで寝てしまうとは、このまま寝ようと再び横になるが夕飯を食べていないせいかお腹がぐうぐうと悲鳴を上げている。
仕方ない、身体を起こして何か食べるものは無いかと思案したが今日の昼に香霖堂で手に入れたカップラーメンしか無かった。
2日間の大雨で引きこもっていたストレス解消がてら香霖堂で冷やかしていると白を基本としたデザインに赤色のロゴの円筒になぜか懐かしさを感じたので手に取ると銀髪の店主から商品の説明してくれた。カップラーメンと呼ばれるものでお湯を入れて3分待つとそばが食べられる。まだ少ししか入荷していない。
カップラーメンか、どこかで聞いたような。とりあえず買ってみようと店主に告げると提示された値段はそば3杯分、ぼったくりにもほどがある。しかし、初めてみるにも関わらずなぜか懐かしさを感じたこと、今日まで二日間、大雨で引きこもっていた鬱憤晴らしがそうさせたのか購入してしまった。
店主は売れると思っていなかったのか、気分を良くしておまけに砂時計というものまで付けてくれた。これをひっくり返して砂が落ちきったら食べごろだとか、そんなこんなで手持ちをすべて使い込んでしまった。
あとはやることもなく家路へ着いた。薪割りから昼寝をしようとまぶたを閉じて、このカップラーメンから感じる懐かしさは何なのだろうか、記憶の奥を探っている内にいつの間にか深い眠りに落ちた。
さて、早いところ食べてしまおう。こんな時間だ。明日は朝一で出向く用がある。
カップラーメンの側面に表記してある通り、まずお湯を沸かす作業に取り掛かった。
◆
菫子は帰宅してすぐさまケトルに水を注いでスイッチを押した。
沸騰するまで暫く、昔のことを思い出す。
幻想郷に行かなくなった、行けなくなったのは成人を迎えた辺りからだった。毎日のように行けたのに急だった。最初は1日おき、そのうち戻るだろうと楽観していたが次第に2日、3日と間隔は広まっていった。
同様に超能力も弱まった。無くなったわけではない、せいぜい少し先にある物を操る程度。自慢のサイコキネシスで袋からカップラーメンと割り箸を取り出す。
ケトルから湯気が上がりカチッと1人だけの部屋に沸騰を知らせる音が響いた。
お湯を注いでスマホのタイマー機能を3分にセットしてスタートを押した。カップラーメンを眺めながら今日までカップラーメンを食べなくなった顛末を思い出していた。
数年前、あの時期は高校を卒業してからの進路に悩んでいた。進学だとか就職だとか未だに答えを出せぬ自分、それを急かす両親と教師、進むべき道を決めて努力している周りのクラスメイト、全てが嫌で塞ぎ込んでいた。
両親と顔を見るのも食卓に座るのも嫌な私は家でひたすら自室に引きこもっていた。食事はカップラーメンを買い込んだ。部屋にはお湯を沸かすケトルは無い、両親が寝静まる午前一時頃を見計らいそろりそろりと自室を抜け出してお湯を沸かして食べていた。
不健康なのは承知、しかしいつも健康的な時間食べる夕食と違い真夜中に1人で不規則な中で食べるカップラーメンはなぜか美味しく私の不安定な気持ちを和らげてくれた。もっともそんな生活のせいか髪はボサボサお肌は荒れて、妹紅さんにそれを指摘されたのだった。
◆
カップラーメン、カップラーメン……ぶつぶつと言葉を繰り返しながらカップラーメンにお湯を注いでいると思いだした。そうだ、確か菫子ちゃんが食べていたものだ
その日の菫子ちゃんは虫の居所が悪そうだった。それに髪は整っていないし、肌の調子もすこぶる悪そう。何か大きな悩みでも抱えているのだろうか。
どうしたのと聞いても「別に」と短く返すだけ、ご飯はしっかり食べているかと聞いたら小さな声で「カップラーメン」と答えた。
カップラーメン、初耳だが少なくとも菫子ちゃんの様子から健康的では無い食べ物ということは察せた。ついでに「そのカップラーメンはいつ食べているの」と聞くと「夜中」と先ほどよりも小さく呟いた。
どうやら本当に身体によくないものなのだろう。その指摘にばつを悪くしたのか菫子ちゃんは帰る素振りを見せている。何か励ませないか、焦って飛び出した言葉とても酷いもので。
「可愛い顔が台無しだよ。」
今考えてもキザなセリフ。菫子ちゃんは数秒間固まっていた。ようやく言われたことを処理できたのか顔を赤くして
「ももも妹紅さん、わっ私は忙しいからこれで。」と慌てて帰ろうとしていた。
このまま返していけない、咄嗟に手を掴んだ。
◆
手を掴んだ妹紅さんは私を抱き寄せた。
無理しなくて良いから落ち着いて、妹紅さんは肩をなでながら優しく語りけてくれた。それだけの言葉で今まで溜め込んでいた感情が爆発した。
思えば今まで進路を決めることのできぬ自分に両親も教師もひたすら私を否定されるだけの日々、逃げたくて仕方の無い毎日だった。
妹紅さんはただただそれを受け止めてくれる。それだけで心が安らいだ。
どれだけ泣いていたかは分からない。涙が枯れたあとも動く気にもなれず妹紅さんに寄りかかっていた。
ようやく落ち着いて顔をあげると妹紅さんは「しっかりご飯食べなよ、じゃ。」と振り向いてそそくさと帰ってしまった。
妹紅さんが見えなくなるまで眺めてから私も帰った。
現実へ帰った私はお腹が空いたので部屋に常備してあったカップラーメンに手を伸ばしゴミ箱へ投げ捨てた。時計を確認すると10時半、まだ母親は起きている時間だ。食卓へ向かう。
TVでいつも水曜日の10時から始まるドラマを楽しんでいた母がいた。私は何も言わず椅子に座ると、母も何も言わず、ラップをしていたおかずを電子レンジで温め、炊飯器からご飯をよそって私の前に置いた。母は再びドラマを観るためソファに座る。
いただきます、それだけを忘れず無言で食べた。
それで何かが解決したわけでは無かった。それでも妹紅さんに言われた通りしっかりとした食事を食べたら不思議と心が落ち着いた。塞ぎこんではいけない。ようやく気持ちの整理が着いた。
その後、幾度かカップラーメンに手を伸ばしたが「可愛い顔が台無しだよ。」妹紅さんのキザなセリフが脳裏に浮かんで毎回邪魔をしてきた。それに自炊を心掛けてきたこともあってカップラーメンを食べることも自然と無くなっていた。
あの時の妹紅さんに伝えそびれたことが二つある。一つはありがとう、結局お礼を言いそびれていた。それと―――
ピピピとスマホから3分を知らせてくれた。カップラーメンの蓋を開ける。
熱々の湯気とスープ、得体のしれない四角のお肉、小さなエビさん、そうそうこの身体に悪そうな見た目、夜中に食べるカップラーメンはとても美味しいことだ。
◆
手を掴んで抱き寄せて、そこからはもう覚えていない。キザなセリフを吐いて抱き寄せて、自分でもに何をしてるのだか分からず混乱して恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。
今でも思い出すだけで顔を覆いたくなる。本当は気の利いたことをするべきだった。菫子ちゃんが落ち着くまで恥ずかしい思いを我慢して、タイミングを見計らい逃げるように帰宅した。
今でも思う。あのときの菫子ちゃんにもっと気の利いたことをしてあげたら。
幸いなのは、その後の菫子ちゃんから経過は聞いていないが、その後はいつも通りの振る舞いだったことからきっと解決したのだろう。
そんな菫子ちゃんが自分を犠牲にしてまで食べたカップラーメン、どんな味なのかワクワクしてきた。
そんなことを思いながら砂時計を眺めていると全て落ちきった。
さっそくカップラーメンの蓋をめくると熱々のスープと湯気、よく分からない茶色と黄色の塊、赤い何かとなかなかいい匂い。菫子ちゃん、こんな美味しそうなものを食べていたなんて、ずるいにも程がある。ごくりと生唾を飲み込んだ。
◆
2人の少女は手を合わせた。
「「いただきます」」
カップラーメンという媒介を通して二人それぞれの回想が紡がれていくのが良いと思いました。
場面転換で二人の回想シーンが繋がるとことか
菫子の方では優しげな印象受けてたけど妹紅の方は実はいっぱいいっぱいだったとことか好きです