前回のあらすじ
こーりん死んだら少女になった
ゴオォォォォォォォォォォォォォォォォ……
彗星が空を飛ぶ。少女を二人乗せながら。
目の前の障害をも突き破「ヂンっ!?」る。主に夜雀とか。
「も、もぅちょっと遅くしろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」
「お、お前ドサクサに紛れてドコ触ってんだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
あと、さりげない百合の香りを漂わせながら。
こんな大騒ぎをしながら全く事故を起こさないのが不思議である。なお、動物はカウントされないので悪しからず。
余談だが、現場から数百メートル離れていた某天狗がその異常なまでの動体視力でその様をスケッチ。
後日『M嬢、謎のメイド少女と駆け落ちっ!?』なる記事を出した結果、
幻想郷崩壊の危機とまでなった『チキチキ<鬼畜浮気症白黒鼠惨殺絞殺斬殺覚悟鬼>ごっこ大会』が開催されるのだが…それはまた別の話である。
永遠亭前
「よし着いたぜこーり……どうしたこーりん?」
「…速い、んだ、よ…きみ、は………おえっ」
「うわっ!?吐くなっ!吐いたら撃つぞっ!?今降ろすから待てっ!」
ガラガラガラ
「…うるさいなー、一体誰?」
「おい、大丈夫か?まだ吐きそうか?」
「うぅ……そもそも君が速過ぎるからだな…」
「何言ってるんだ。お前のためを思ってだなー」
「………」
ガラガラガラピシャン
『たいへ―――――んっ!!魔理沙がとうとう女の子孕ました――――――っ!!』
『なんだって――――――――――っ!!?』
「おい待てやこの座薬ハラスメント兎――――っ!!」
いつでもどこでも大騒ぎ
それが幻想郷クオリティ
「あとどうやら魔理沙は早ろu」
マスタースパーク乱射
「で、堕ろすの?この外道」
「それは本当に医者の台詞か? つか生物学的に無理だと気付けよ」
「…慰謝料を貰えればそれでボクは良いのだが?」
「黙れ。つかなんでそっちサイドにいるんだよお前が」
ここは『ねないこだれだ♪』のフレーズで大人気な『永琳の部屋』、通称『煉獄保健室』
おかげで子供のイナバは心底恐れて来やしない。たまに肝試しや罰ゲームで来てトラウマ残すが
「あーもー、メンドクサイから一気に説明するぞ。コイツはこーりんだ。森近霖之助だ」
「嘘はダメよ?ヤマザナドゥに舌抜かれちゃうわよ?」
「腹黒ペテン兎にでも言っとけ。おい、こーりんもなんか言えっ!」
「…実は、魔理沙に無理やり暴行されて…」
「ふんふん、それで?」
カリカリカリカリカリカリカリ
「何ヤバイ発言を…永琳もすごい勢いで書き留めてんなっ!」
「失礼な、ただのカルテよ。まぁ後で天狗あたりに売るけど」
「売るなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
そんなこんなで小一時間
「はぁ、はぁ…だから、だな…すんっ、コイツは本当にこーりんなんだって……ぐすっ」
面白いほど進展してなかった
つか少し泣きが入ってきていた
「…まぁ、いいわ。埒明かないし。話進めますか」
「ええ、ボクも久しぶりに魔理沙をからかえて満足しましたよ」
「てめぇ貴様ら腹黒どもがっ!」
恐るべきは腹黒である
丁度三回目のお茶を出しに来ていた鈴仙はそう思ったという
あと『いつか此処から逃げ出そう』とも
「で、貴女は本当に森近さんなの?証拠はあるかしら?」
「ええ、一応。先日『ウドンゲ弄り写真集発行研究会』で次回から浣腸も考慮しようと話しあったではないですか」
「何その絶望的爆弾発言――――っ!!嘘ですよね、師匠っ!?」
「うん、その本人を目の前に堂々と言い切る冷徹さ。確かに森近さんね」
「ししょおぉぉぉぉぉぉぉおう!?うわ――――――――んっ!!」
今すぐ出てってやる――――っ!と泣き叫びながら飛び出していく鈴仙
でも誰も止めやしない。どうせしばらくしたら寂しくなって帰ってくるから
寂しがり屋な兎は本当に便利である
「で、何故にそんな萌えな姿に…」
「ええ、話すのも馬鹿馬鹿しく長い話になるのですが……八雲紫をご存知ですか?」
「あ、もういいわ。大体分かったから」
流石は月の頭脳。
余談だが最近陰で『月の煩悩』と呼ばれているのだが、まぁ自業自得なので特に気にしなくてもよいだろう
「で、用件なんですg「お断りします」
「はやっ!な、なんでですかっ」
「だって今のほうがカワイイしー」
流石は月の煩悩
「…まぁまぁ、永琳」
「何かしら魔理沙。どう言われようとこんなカワイイ霖子ちゃん(仮名)を腹黒褌に戻す気はないわよ?」
部屋の端っこで霖子(仮名)が泣きながらイジケているがこの際無視する
「あー、そこだ。個人的には別にどっちでもいいんだが、やはり責任者としては後味が悪いもんでな」
「いや、私から言わせれば『よくやったっ!』て気分なんだけど」
自分の存在理由に疑問を持ち始めふさぎ込んでる霖子(仮名)もこの際無視
「だからさ、こーりん戻す前に好きにしていいぜ。例えば写真とか色々」
「乗ったっ!」
「待ったっ!」
復活した霖子(仮名)もこの際
「無視すんなっ、なんでボクがっ!」
「いいじゃん、減るもんじゃなし」
「減るっ!大切な何かが確実に減るっ!ライフとかっ!」
「まぁまぁ、そのうち女の子の快楽に目覚めるわよ。つか逃さないから」
浣腸液作りすぎちゃったのよねー、と妖しい笑顔や眼光をふりまきながら立ち上がる永琳
さりげなく手には何やら如何わしい道具がウィンウォンと唸ってたり
「う、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」
犯されるっ!色々と侵されて犯されるっ!!
走れっ!とにかく走って逃げろっ!!
「あらあら、敵前逃亡なんて悪い娘ね♪」
「…誰だって逃げると思うけどなぁ。でも、折角私が連れてきてやったのに逃げるのは失礼だよな」
「「お仕置き(ね(だぜ」」
ニヤリと、二人の悪魔が笑った
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………」
こ、ここまでくれば、しばらくは……
「あれ?霖子(仮名)さん」
ビビクウゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!?
「た、助けてくれっ!ボクはまだ汚れたくないっ!」
「ど、どうしたんですか?」
「……え?ああ、なんだ君か…」
不安そうな顔をした寂しがりや兎――鈴仙の顔を見て、ほっと溜息をつく
よかった…あの悪魔たちかと思った……
「そ、そうだ。何か隠れる場所はないかな?追われているんだ」
「え、隠れる場所ですか…そうですね……あ、イナバ部屋とかは?」
「イナバ部屋?」
「イナバたちが普段生活する場所です。そこでコレを着けてれば師匠たちも気付かないですよ」
そういって、着け耳(ウサギver)を懐から取り出す
『何故常備してるんだ…まさかその耳は!?』と一瞬懐疑的になってしまった霖子(仮名)だが、考えてみるといいかもしれない
そもそもこの格好は目立ちすぎる。だがイナバの変装をして紛れ込んでしまえばバレないのではないか
「葉を隠すなら森の中…か。ありがとう、では早速着けるよ」
鈴仙から着け耳を受け取り、装着
パッパラー
現在の霖子(仮名)の装備:メイド服・眼鏡・褌・ボクっ娘属性・ウサ耳
「なんだろう…だんだん自分がもう戻れない場所にどんどん進んでるような気がする…」
「では、イナバ部屋に案内しますね」
「あ、ああ助かるよ……ん?…ちょっと待った」
ぴたっ
「何ですか?早くしないと師匠たちが…」
「それだ…何故、君がそれを知っている?」
「え?」
「君はさっき泣きながら部屋を飛び出した…なのに、何故ボクを追いかけてるのがあの二人だと?」
「…ははは、いやだなぁ。この屋敷内で霖子(仮名)さんを追いかけるのは師匠たちくらいしか思いあたらないじゃないですか」
「…それに、八意さんがボクを『霖子』と命名したのも君が飛び出したあとだ」
笑顔が、消えた
「まさか…君も敵なのか?」
「…貴女が悪いんです」
その目は復讐の赤に燃え
「貴女が…私の写真集なんて出すからっ!」
その手はLv4くらいに燃えていた
って
「殺す気満々ですカ―――――っ!?」
「殺すだなんて人聞きの悪いこと言わないでくださいっ!
ただ生かさず殺さず、これからずっと『ツンデレ褌少女キャラ』として弄ばれ続けてもらうだけですっ!」
「最悪だ―――――っ!!」
「最悪なのはこっちですよ―――――っ!
やっと他人に押し付けられると思ったら『これからは霖鈴コンビで発行ね♪』ですよっ!?
こうなったら貴女も私と一緒に堕ちつくとこまでとことん堕ちてもらいますっ!!」
こうして、他者が見たら涙するか爆笑するであろう悲しくも醜い戦いが今ここに開かれた
「喰らえっ!!」
指先より放たれた巨大座薬
「喰らうかっ!!」
それを気合と根性と意地で避けき…れるわけがなかった
直撃はしないものの、ジワジワと服が削れていく
「ふ…ふふふふふふ。さぁ、後は無いデスヨ?」
「…あー、君、もしかして狂い始めてないか?もしかして」
「さぁ…でもなんだか色んな意味でモえてきました……とりあえず先輩として後ろの快楽を教えてあげますよ」
「(狂い始めてる!というかヤバくなってる!?)」
重度の精神疲労が原因かと思われます
「く、こうなったら…この手は使いたくなかったが……行くぞっ!」
「む?一体何を…」
「服符『メイドフラッシュ』っ!」
その瞬間、霖子(仮名)…いや、メイド服が強烈な光と化した
「ぐっ!?目、目があぁぁぁぁぁぁあっ!?」
「ふ…伊達にこんな服を着てるわけじゃないってことさ」
説明しよう
霖子(仮名)が着ていたメイド服は実は符を編みこんだ服型の符である。
元々は紅魔館が雑魚メイドの武力を上げるために注文した特注品。
今回のはその試着品であり、閃光を放つのみの使いきりタイプだが
そのため、褌とウサ耳と眼鏡しか着けていない少女が今ここに誕生。何この光景
「……とりあえず、逃げるか」
「何処に?」カシャ
「……え?」
ふりむくとそこには
「あらあら、愉快なほどに魅力的ね♪虐めたくなっちゃう♪」
「なんだ、こーりんもノリノリなんじゃないか」
悪魔が居た
「ひいぃぃぃぃぃっ!?」
「ふふふ…ウサ耳に仕込んだ発信機が役に立ったわ…」
別にそんなの無くともあの騒ぎだったら見つかるのも時間の問題だったと思うが
「さぁ…お姉さんに全てまかせなさい……」
「い、いやだあぁぁぁぁぁぁぁっ!まだキレイなままでいたいっ!」
「いや、もう色々と無理だろ」
「しょうがないわね……カモン、てゐ」
「え?」
その時、何か重いものが風を切る音がして
ゴスッ
一瞬にして意識が消えた
気が付くとそこは幻想郷ではなかった
『……ここは…前に何処かで見たような……』
――……――
『ん?何か話し声が…』
振り向くとそこには
「うぅ…ひっく…ぐす……もぅ、お嫁にいけなぃ……ひりひりします…」
「もう大丈夫ですよ四季様、ハクタクに噛まれたと思って忘れましょう。つか嫁ぐ気あったんスか」
赤髪の少女が緑髪の少女(半裸)を抱きしめながら慰めていた
どことなく微笑ましさと同情を誘う絵である。
『……なんだ、この良心の痛みは…まぁ、いいや』
とりあえず逃げよう
「―――…ん……ここは…」
「おお、気付いたかこーりんっ!」
「うん、この図太さとしぶとさは蓬莱人並みね」
「失礼ね…ま、でも死体処理する手間が省けてよかったわ」
いきなり嫌な台詞を浴びせられた
「…誰がゴキブリ並だ……ぐっ、あ、頭が……」
すごいズキズキする
ってなんか前にもこんなことが……デジャヴ?
「あのね?森近くん。落ち着いて聞いて。貴方は死んでいたのよ」
「またかよっ!」
「いや、てゐの『スーパー杵アタック』が思いの他勢い良くってねー」
「ごめんなさーい」
てへっ♪て感じで舌を出しながら謝るてゐ
未成年の犯罪とはこうして増えていくのだろうか。実年齢は三桁いってそうだが
「そして、たまたま偶然にも奇跡的に通りかかった私が治してあげたのよ」
「お前は確信犯で黒幕だろ、絶対」
えへんとでかい胸を反らす紫を冷たい目で睨む
「でも本当に良かったわ」
ぎゅっ
感極まったかのように抱き締めてくる永琳
「う、や、八意さん、ちょっ」
「あらあら、照れちゃって。うぶねー」
「…ふーん」
対照的な目で見つめる紫と魔理沙。つか何故睨む魔理沙
「だって、こんな逸材はなかなか手に入らないわよ?」
「まぁ、確かにそれは同意するわ」
「…私はよく分かんないぜ」
逸材……はっ!
「そうだったっ!紫、はやく僕を男に戻せっ!さもなくば貞操がっ!」
「あら、まだ気付いてないの?もう戻してるわよ?」
「へ?」
「ああ、確かに男にはなっているなぁ」
「ええ、立派な男よ?」
「……そう、なのか」
…でも、視線の位置とか直ってないぞ?むしろさらに低くなってるような…
「ほい、鏡」
「あ、あぁ、サンキュ……なっ」
そこには、拗ねた顔の男の子が居た
「今度は『少女とショタの境界』を弄ってみました―♪」
「貴様あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「お、落ち着けこーりんっ!」
「落ち着けるかっ!今度という今度は……」
ぎゅっ
「うっ…あー八意さん?ちと離してくれませんか?」
「あら、大人の女性は嫌い?」
「はっ?あ、いや、そういう問題じゃ…あの、もしもし?」
「ふふふふ…ここじゃ下界と違って女の子ばっかりだもの。あの蓬莱人も本当は女の子だったし」
ふーと耳に息がかかるように笑う永琳
いや、すごい嫌な予感が…?
「あのさぁ、もしかして永琳ってアレか?」
「うん、えーりんは男の子か好きなんだって」
「予感当たった――――――っ!!」
貞操の危機再び
「じゃ、私は眠いから帰らせてもらうわ」
「そだな、つか巻き込まれたくないし」
「私もうどんげで遊んできまーす」
「ちょ、助け……うわあぁぁぁぁぁぁぁ……」
噂によると、その後の記録は『煉獄保健室』に永久保管されているという(永琳のコレクションともいう)
そして、こーりんの行方は未だ知れていない
『禁断の萌え』となりかけた彼は、その運命という裁きを受けたのだろうか
その果てに彼はショタキャラとなり半永久的に弄られ死んでいく終末を迎えたのであろうか
我々は信じよう
今後、再び『禁断の萌え』が開かれぬことを
その時、煉獄がまた口を開いてしまわぬように
彼の悲劇を、その尊い犠牲を無駄に「ちょっと待てやおい」
「なんですか今いいところなのに」
「あー…どっからツッコめばいいのか分からないが…
とりあえず人を勝手に殺すな。あとそれは記事じゃない。絶対に」
「何を言いますか。記事とは想像力ですよ?」
「それはヤラセというんだ」
つか、いきなり人の嫌な思い出穿り返しやがってこのミニスカ天狗が
「でも、本当にどうやって逃げてきたんですか?」
「…人間、死ぬ気になればなんでもできるんだよ……つか死ぬってアレは…」
「あー、えっと、泣かないでくださいな」
「む…すまない。さて、それよりも用件を言おうか」
「はい、なんでしょうか?いきなり呼び出して」
「いやね、この前素晴らしいパパラッチぶりを発揮したじゃないか。あの魔理沙が死にかけた奴」
「ああ、魔理茶でなんとかなったという噂もあるあの事件ですか」
「で、だ。君のその力を見込んで頼みがある」
「……はい、なんでしょうか」
その真剣な顔に、写命丸 文は固唾を呑む
「今度『盗撮シリーズ』なるものを発行しようかと」
「やっぱ反省してませんね貴方」
こーりん死んだら少女になった
ゴオォォォォォォォォォォォォォォォォ……
彗星が空を飛ぶ。少女を二人乗せながら。
目の前の障害をも突き破「ヂンっ!?」る。主に夜雀とか。
「も、もぅちょっと遅くしろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」
「お、お前ドサクサに紛れてドコ触ってんだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
あと、さりげない百合の香りを漂わせながら。
こんな大騒ぎをしながら全く事故を起こさないのが不思議である。なお、動物はカウントされないので悪しからず。
余談だが、現場から数百メートル離れていた某天狗がその異常なまでの動体視力でその様をスケッチ。
後日『M嬢、謎のメイド少女と駆け落ちっ!?』なる記事を出した結果、
幻想郷崩壊の危機とまでなった『チキチキ<鬼畜浮気症白黒鼠惨殺絞殺斬殺覚悟鬼>ごっこ大会』が開催されるのだが…それはまた別の話である。
永遠亭前
「よし着いたぜこーり……どうしたこーりん?」
「…速い、んだ、よ…きみ、は………おえっ」
「うわっ!?吐くなっ!吐いたら撃つぞっ!?今降ろすから待てっ!」
ガラガラガラ
「…うるさいなー、一体誰?」
「おい、大丈夫か?まだ吐きそうか?」
「うぅ……そもそも君が速過ぎるからだな…」
「何言ってるんだ。お前のためを思ってだなー」
「………」
ガラガラガラピシャン
『たいへ―――――んっ!!魔理沙がとうとう女の子孕ました――――――っ!!』
『なんだって――――――――――っ!!?』
「おい待てやこの座薬ハラスメント兎――――っ!!」
いつでもどこでも大騒ぎ
それが幻想郷クオリティ
「あとどうやら魔理沙は早ろu」
マスタースパーク乱射
「で、堕ろすの?この外道」
「それは本当に医者の台詞か? つか生物学的に無理だと気付けよ」
「…慰謝料を貰えればそれでボクは良いのだが?」
「黙れ。つかなんでそっちサイドにいるんだよお前が」
ここは『ねないこだれだ♪』のフレーズで大人気な『永琳の部屋』、通称『煉獄保健室』
おかげで子供のイナバは心底恐れて来やしない。たまに肝試しや罰ゲームで来てトラウマ残すが
「あーもー、メンドクサイから一気に説明するぞ。コイツはこーりんだ。森近霖之助だ」
「嘘はダメよ?ヤマザナドゥに舌抜かれちゃうわよ?」
「腹黒ペテン兎にでも言っとけ。おい、こーりんもなんか言えっ!」
「…実は、魔理沙に無理やり暴行されて…」
「ふんふん、それで?」
カリカリカリカリカリカリカリ
「何ヤバイ発言を…永琳もすごい勢いで書き留めてんなっ!」
「失礼な、ただのカルテよ。まぁ後で天狗あたりに売るけど」
「売るなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
そんなこんなで小一時間
「はぁ、はぁ…だから、だな…すんっ、コイツは本当にこーりんなんだって……ぐすっ」
面白いほど進展してなかった
つか少し泣きが入ってきていた
「…まぁ、いいわ。埒明かないし。話進めますか」
「ええ、ボクも久しぶりに魔理沙をからかえて満足しましたよ」
「てめぇ貴様ら腹黒どもがっ!」
恐るべきは腹黒である
丁度三回目のお茶を出しに来ていた鈴仙はそう思ったという
あと『いつか此処から逃げ出そう』とも
「で、貴女は本当に森近さんなの?証拠はあるかしら?」
「ええ、一応。先日『ウドンゲ弄り写真集発行研究会』で次回から浣腸も考慮しようと話しあったではないですか」
「何その絶望的爆弾発言――――っ!!嘘ですよね、師匠っ!?」
「うん、その本人を目の前に堂々と言い切る冷徹さ。確かに森近さんね」
「ししょおぉぉぉぉぉぉぉおう!?うわ――――――――んっ!!」
今すぐ出てってやる――――っ!と泣き叫びながら飛び出していく鈴仙
でも誰も止めやしない。どうせしばらくしたら寂しくなって帰ってくるから
寂しがり屋な兎は本当に便利である
「で、何故にそんな萌えな姿に…」
「ええ、話すのも馬鹿馬鹿しく長い話になるのですが……八雲紫をご存知ですか?」
「あ、もういいわ。大体分かったから」
流石は月の頭脳。
余談だが最近陰で『月の煩悩』と呼ばれているのだが、まぁ自業自得なので特に気にしなくてもよいだろう
「で、用件なんですg「お断りします」
「はやっ!な、なんでですかっ」
「だって今のほうがカワイイしー」
流石は月の煩悩
「…まぁまぁ、永琳」
「何かしら魔理沙。どう言われようとこんなカワイイ霖子ちゃん(仮名)を腹黒褌に戻す気はないわよ?」
部屋の端っこで霖子(仮名)が泣きながらイジケているがこの際無視する
「あー、そこだ。個人的には別にどっちでもいいんだが、やはり責任者としては後味が悪いもんでな」
「いや、私から言わせれば『よくやったっ!』て気分なんだけど」
自分の存在理由に疑問を持ち始めふさぎ込んでる霖子(仮名)もこの際無視
「だからさ、こーりん戻す前に好きにしていいぜ。例えば写真とか色々」
「乗ったっ!」
「待ったっ!」
復活した霖子(仮名)もこの際
「無視すんなっ、なんでボクがっ!」
「いいじゃん、減るもんじゃなし」
「減るっ!大切な何かが確実に減るっ!ライフとかっ!」
「まぁまぁ、そのうち女の子の快楽に目覚めるわよ。つか逃さないから」
浣腸液作りすぎちゃったのよねー、と妖しい笑顔や眼光をふりまきながら立ち上がる永琳
さりげなく手には何やら如何わしい道具がウィンウォンと唸ってたり
「う、うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!」
犯されるっ!色々と侵されて犯されるっ!!
走れっ!とにかく走って逃げろっ!!
「あらあら、敵前逃亡なんて悪い娘ね♪」
「…誰だって逃げると思うけどなぁ。でも、折角私が連れてきてやったのに逃げるのは失礼だよな」
「「お仕置き(ね(だぜ」」
ニヤリと、二人の悪魔が笑った
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………」
こ、ここまでくれば、しばらくは……
「あれ?霖子(仮名)さん」
ビビクウゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!?
「た、助けてくれっ!ボクはまだ汚れたくないっ!」
「ど、どうしたんですか?」
「……え?ああ、なんだ君か…」
不安そうな顔をした寂しがりや兎――鈴仙の顔を見て、ほっと溜息をつく
よかった…あの悪魔たちかと思った……
「そ、そうだ。何か隠れる場所はないかな?追われているんだ」
「え、隠れる場所ですか…そうですね……あ、イナバ部屋とかは?」
「イナバ部屋?」
「イナバたちが普段生活する場所です。そこでコレを着けてれば師匠たちも気付かないですよ」
そういって、着け耳(ウサギver)を懐から取り出す
『何故常備してるんだ…まさかその耳は!?』と一瞬懐疑的になってしまった霖子(仮名)だが、考えてみるといいかもしれない
そもそもこの格好は目立ちすぎる。だがイナバの変装をして紛れ込んでしまえばバレないのではないか
「葉を隠すなら森の中…か。ありがとう、では早速着けるよ」
鈴仙から着け耳を受け取り、装着
パッパラー
現在の霖子(仮名)の装備:メイド服・眼鏡・褌・ボクっ娘属性・ウサ耳
「なんだろう…だんだん自分がもう戻れない場所にどんどん進んでるような気がする…」
「では、イナバ部屋に案内しますね」
「あ、ああ助かるよ……ん?…ちょっと待った」
ぴたっ
「何ですか?早くしないと師匠たちが…」
「それだ…何故、君がそれを知っている?」
「え?」
「君はさっき泣きながら部屋を飛び出した…なのに、何故ボクを追いかけてるのがあの二人だと?」
「…ははは、いやだなぁ。この屋敷内で霖子(仮名)さんを追いかけるのは師匠たちくらいしか思いあたらないじゃないですか」
「…それに、八意さんがボクを『霖子』と命名したのも君が飛び出したあとだ」
笑顔が、消えた
「まさか…君も敵なのか?」
「…貴女が悪いんです」
その目は復讐の赤に燃え
「貴女が…私の写真集なんて出すからっ!」
その手はLv4くらいに燃えていた
って
「殺す気満々ですカ―――――っ!?」
「殺すだなんて人聞きの悪いこと言わないでくださいっ!
ただ生かさず殺さず、これからずっと『ツンデレ褌少女キャラ』として弄ばれ続けてもらうだけですっ!」
「最悪だ―――――っ!!」
「最悪なのはこっちですよ―――――っ!
やっと他人に押し付けられると思ったら『これからは霖鈴コンビで発行ね♪』ですよっ!?
こうなったら貴女も私と一緒に堕ちつくとこまでとことん堕ちてもらいますっ!!」
こうして、他者が見たら涙するか爆笑するであろう悲しくも醜い戦いが今ここに開かれた
「喰らえっ!!」
指先より放たれた巨大座薬
「喰らうかっ!!」
それを気合と根性と意地で避けき…れるわけがなかった
直撃はしないものの、ジワジワと服が削れていく
「ふ…ふふふふふふ。さぁ、後は無いデスヨ?」
「…あー、君、もしかして狂い始めてないか?もしかして」
「さぁ…でもなんだか色んな意味でモえてきました……とりあえず先輩として後ろの快楽を教えてあげますよ」
「(狂い始めてる!というかヤバくなってる!?)」
重度の精神疲労が原因かと思われます
「く、こうなったら…この手は使いたくなかったが……行くぞっ!」
「む?一体何を…」
「服符『メイドフラッシュ』っ!」
その瞬間、霖子(仮名)…いや、メイド服が強烈な光と化した
「ぐっ!?目、目があぁぁぁぁぁぁあっ!?」
「ふ…伊達にこんな服を着てるわけじゃないってことさ」
説明しよう
霖子(仮名)が着ていたメイド服は実は符を編みこんだ服型の符である。
元々は紅魔館が雑魚メイドの武力を上げるために注文した特注品。
今回のはその試着品であり、閃光を放つのみの使いきりタイプだが
そのため、褌とウサ耳と眼鏡しか着けていない少女が今ここに誕生。何この光景
「……とりあえず、逃げるか」
「何処に?」カシャ
「……え?」
ふりむくとそこには
「あらあら、愉快なほどに魅力的ね♪虐めたくなっちゃう♪」
「なんだ、こーりんもノリノリなんじゃないか」
悪魔が居た
「ひいぃぃぃぃぃっ!?」
「ふふふ…ウサ耳に仕込んだ発信機が役に立ったわ…」
別にそんなの無くともあの騒ぎだったら見つかるのも時間の問題だったと思うが
「さぁ…お姉さんに全てまかせなさい……」
「い、いやだあぁぁぁぁぁぁぁっ!まだキレイなままでいたいっ!」
「いや、もう色々と無理だろ」
「しょうがないわね……カモン、てゐ」
「え?」
その時、何か重いものが風を切る音がして
ゴスッ
一瞬にして意識が消えた
気が付くとそこは幻想郷ではなかった
『……ここは…前に何処かで見たような……』
――……――
『ん?何か話し声が…』
振り向くとそこには
「うぅ…ひっく…ぐす……もぅ、お嫁にいけなぃ……ひりひりします…」
「もう大丈夫ですよ四季様、ハクタクに噛まれたと思って忘れましょう。つか嫁ぐ気あったんスか」
赤髪の少女が緑髪の少女(半裸)を抱きしめながら慰めていた
どことなく微笑ましさと同情を誘う絵である。
『……なんだ、この良心の痛みは…まぁ、いいや』
とりあえず逃げよう
「―――…ん……ここは…」
「おお、気付いたかこーりんっ!」
「うん、この図太さとしぶとさは蓬莱人並みね」
「失礼ね…ま、でも死体処理する手間が省けてよかったわ」
いきなり嫌な台詞を浴びせられた
「…誰がゴキブリ並だ……ぐっ、あ、頭が……」
すごいズキズキする
ってなんか前にもこんなことが……デジャヴ?
「あのね?森近くん。落ち着いて聞いて。貴方は死んでいたのよ」
「またかよっ!」
「いや、てゐの『スーパー杵アタック』が思いの他勢い良くってねー」
「ごめんなさーい」
てへっ♪て感じで舌を出しながら謝るてゐ
未成年の犯罪とはこうして増えていくのだろうか。実年齢は三桁いってそうだが
「そして、たまたま偶然にも奇跡的に通りかかった私が治してあげたのよ」
「お前は確信犯で黒幕だろ、絶対」
えへんとでかい胸を反らす紫を冷たい目で睨む
「でも本当に良かったわ」
ぎゅっ
感極まったかのように抱き締めてくる永琳
「う、や、八意さん、ちょっ」
「あらあら、照れちゃって。うぶねー」
「…ふーん」
対照的な目で見つめる紫と魔理沙。つか何故睨む魔理沙
「だって、こんな逸材はなかなか手に入らないわよ?」
「まぁ、確かにそれは同意するわ」
「…私はよく分かんないぜ」
逸材……はっ!
「そうだったっ!紫、はやく僕を男に戻せっ!さもなくば貞操がっ!」
「あら、まだ気付いてないの?もう戻してるわよ?」
「へ?」
「ああ、確かに男にはなっているなぁ」
「ええ、立派な男よ?」
「……そう、なのか」
…でも、視線の位置とか直ってないぞ?むしろさらに低くなってるような…
「ほい、鏡」
「あ、あぁ、サンキュ……なっ」
そこには、拗ねた顔の男の子が居た
「今度は『少女とショタの境界』を弄ってみました―♪」
「貴様あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「お、落ち着けこーりんっ!」
「落ち着けるかっ!今度という今度は……」
ぎゅっ
「うっ…あー八意さん?ちと離してくれませんか?」
「あら、大人の女性は嫌い?」
「はっ?あ、いや、そういう問題じゃ…あの、もしもし?」
「ふふふふ…ここじゃ下界と違って女の子ばっかりだもの。あの蓬莱人も本当は女の子だったし」
ふーと耳に息がかかるように笑う永琳
いや、すごい嫌な予感が…?
「あのさぁ、もしかして永琳ってアレか?」
「うん、えーりんは男の子か好きなんだって」
「予感当たった――――――っ!!」
貞操の危機再び
「じゃ、私は眠いから帰らせてもらうわ」
「そだな、つか巻き込まれたくないし」
「私もうどんげで遊んできまーす」
「ちょ、助け……うわあぁぁぁぁぁぁぁ……」
噂によると、その後の記録は『煉獄保健室』に永久保管されているという(永琳のコレクションともいう)
そして、こーりんの行方は未だ知れていない
『禁断の萌え』となりかけた彼は、その運命という裁きを受けたのだろうか
その果てに彼はショタキャラとなり半永久的に弄られ死んでいく終末を迎えたのであろうか
我々は信じよう
今後、再び『禁断の萌え』が開かれぬことを
その時、煉獄がまた口を開いてしまわぬように
彼の悲劇を、その尊い犠牲を無駄に「ちょっと待てやおい」
「なんですか今いいところなのに」
「あー…どっからツッコめばいいのか分からないが…
とりあえず人を勝手に殺すな。あとそれは記事じゃない。絶対に」
「何を言いますか。記事とは想像力ですよ?」
「それはヤラセというんだ」
つか、いきなり人の嫌な思い出穿り返しやがってこのミニスカ天狗が
「でも、本当にどうやって逃げてきたんですか?」
「…人間、死ぬ気になればなんでもできるんだよ……つか死ぬってアレは…」
「あー、えっと、泣かないでくださいな」
「む…すまない。さて、それよりも用件を言おうか」
「はい、なんでしょうか?いきなり呼び出して」
「いやね、この前素晴らしいパパラッチぶりを発揮したじゃないか。あの魔理沙が死にかけた奴」
「ああ、魔理茶でなんとかなったという噂もあるあの事件ですか」
「で、だ。君のその力を見込んで頼みがある」
「……はい、なんでしょうか」
その真剣な顔に、写命丸 文は固唾を呑む
「今度『盗撮シリーズ』なるものを発行しようかと」
「やっぱ反省してませんね貴方」
さりげに魔理茶が使われてるw
というか幻想郷には変態しかいないのか!
起承転結の、起と承が連続しているだけ
ところどころに笑える点があっただけに残念です
絵の描きどころが多くて困る!こーりん描いてたら泣きの入った魔理沙に気をとられてしまって。あとえーりん。そしてゆかりん。彼女ら楽しくて仕方ないんだなあ…