Coolier - 新生・東方創想話

楽園の素敵な巫女に桜咲く(3 終わり)

2005/11/22 07:46:24
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「よう、霊夢」

岩の上に魔理沙は傘も差さず胡坐を掻いていた。
雨の中、魔理沙の周りに、星型の弾が光を放ちながらくるくると回っている。

「どうも苦手だな、こういう地味な魔法。ぱっとしない、威力が無い、心が躍らない」
「あんた、弾幕で明かりを作ってるの?」
「そう。スターライト。威力ばかり求めているうちに、こういう地味な魔法はさっぱりになってしまった。
じいちゃんに謝らないといけないぜ。ごめんな」

彼女は笑っていて、謝ってる態度に見えなかった。
星空を仰いだ魔理沙の顔に雨が遠慮なく降り注ぐ。

「……夢に出てきたお爺さん、あれは貴方のね?」
「ああ、こういう星の魔法が得意な人だったよ。私も相手をぶちのめす為の星弾は得意だけど……ふぅ、さっぱり駄目だぜ。
全然魔力が集まってこない。ああ、悪い、霊夢。予定変更だ。じいちゃんに怒られそうだが私には間接的な魔法は似合わない」
「何を始めるのかすら解らないっての」
「満月を輝かすんだよ」

満月は今でも十分な輝きを見せている。
空の色も漆黒ではなく青に近い。
これ以上輝かして、どうするんだろう。

「満月が輝く事が、楽園なわけ?」
「いや、楽園は満月の下に現れる」

一瞬、記憶の底で月が輝いていた映像がフラッシュバックした。
真実に近づいているような、遠回りさせられているような……。
もっとはっきり言って欲しい。

「何が起こるかはっきりさせなさいよ」
「すぐにはっきるするさ。さて、何でやるか……あー、心が躍る魔法って霊夢は何か知っているか?」
「……?」
「私の魔法を打つとき、何が一番楽しそうだと思う?」
「マスタースパーク」
「良く見てるな霊夢。実に嬉しい答えを聞いた」

魔理沙が膝を叩いた。。
私の答えを噛み締めるように、ゆっくりと下を向き目を瞑る。
帽子の鍔を小さな川のように水が落ちていった。

雨の勢いが段々と薄れ……やがて雨は止んだ。

「……見事、止んだな」
「だわね」
「天にここまで完璧にお膳立てしてもらったら、さすがの私もやらなくちゃという気分になるぜ」
「で、魔理沙が満月を輝かす?」
「そう、満月を輝かす」
「まさか、前にここに来た時も、魔理沙が月を輝かしたの?」
「無茶言うな子供だぜ? あの時は霊夢の母さんが雨を降らし、その術を買ったじいちゃんが約束を果たしたのさ」
「買った? 約束? 良く知らないけど、月を輝かせる約束なんてしたっけ」
「楽園を見せる約束ならしただろう?」
「ああ……母さんの……」

他人の手が入ってるから、私への贈り物が一日遅れたって事なのか?
いや、母さんがその日に雨を降らしたという事は、母さんは前もってそれを知っているはず。
少なくとも前日に雨は降っていなかったのだから。
やっぱり、おかしいものはおかしいままだ。

「さぁ、時間が無い。手っ取り早くやろうぜ」

魔理沙が立ち上がり箒を掴む。
伸びた背中に彼女の確固たる意思を感じた。

「月を輝かすのには、一体どうする気なの?」
「エネルギーを送り込む。本物の月には距離が届かないが、偽の月になら送り込めるのさ。そうして月が輝けば、ムーンボウが現れる」
「ムーンボウ?」

聞いたことが無い単語だ。
さっきから疑問だらけで、鸚鵡返ししか出来ないな。

「私らしくやらせてもらうぜ、ちょっと離れててくれるか、霊夢」

魔理沙は帽子の鍔を握り、ぐっと引き下ろす。
目深く被った帽子のせいで、魔理沙の表情が解らなくなった。
箒に跨った魔理沙は、両手で箒の柄を軋むくらい強く握って宙に浮いた。

「ちゃんと離れててくれよ……でないと吹き飛ぶぜ。何しろ今夜の魔理沙さんは……」
「え?」
「月まで飛べそうな気がしてるのさ!」

魔理沙を中心に風が外へ動き出す。
ゆっくりと光が魔理沙の手に集まっていく。
段々と全身が赤く輝いて……。
ちょ、ちょっとこの子まさか……。

「いっくぜぇえええ! 月までひとっとびだぁ!」

心の中で、馬鹿魔理沙! と叫びながら慌てて岩にしがみ付く。
こんな至近距離で何考えてんだ。
大気が震える、魔理沙の下の岩にべこんと穴が開く。

「ブレイジングスタァー!!」

百雷の轟きに勝る音を立てて、赤い彗星が夜空を切り裂いて飛び出した。
耳を塞ぐか、岩にしがみ付くかの二択で迷ったが、吹き飛ばされないようにしがみ付く事にした。
ようやく轟音と突風が過ぎて、奴が飛び立った空を見上げると、真っ赤に燃えた魔理沙がレーザーのような尾を引きながら月に一直線だ。

……魔理沙が通った空から大型の星弾が幾つも降ってきた。

って弾幕ごっこじゃないんだから、星弾はいらないでしょうが!?
急いで二重結界を展開して弾を防いだ後、魔理沙に文句を言ってやろうと口を開けると、

「わりぃー!それ廃棄物ー!」

私の心の声を汲み取ったのか、先に魔理沙の大声が届いた。
そうなのか、廃棄物だったのか、なら仕方ないわね……。
んなわけねえだろ!
怒鳴り返そうとしたが、既に魔理沙に声が届きそうになかったので諦めた。
戻ってきたら覚えてなさいよ。

高く、高く、何処までも高く。
魔理沙は冗談抜きで夜空の星になりそうな勢いで、全てを燃焼させながら目標に突き進む。
あいつ、本当に、月まで行く気なの?
しばらくして、赤い光の進行が止まり、残光もゆっくりと消えた。
辺りが急に暗くなる。

残ったのは満月の下に、黒い小さな点。
あれが魔理沙らしい。
目を凝らしても、本人だと形で確認するのは無理だが。
今だけ静かな夜が、嵐の前の静けさに思えた。
おそらくあの場所から魔理沙は撃つのだろう。
ようやく、心が躍る魔法の出番なわけだ。
何もかも巻き込んで震え上がらせる、最も彼女らしい魔法。
月に向って放たれる、最高のエネルギー。

魔理沙のスペルカード宣言はここからでは聞き取れなかった。
だけど、凝縮するエネルギーの咆哮が、私に撃つと教えてくれた。
大気が震え、魔理沙がもう一度輝く。
あいつの黄金の髪のような輝き。
涼やかで、情熱的で、真っ直ぐで、波打って、美しくて、でたらめの、矛盾だらけの彼女の祭りが始まる。
お手並み拝見と行こうか、霧雨魔理沙が誇るマスタースパークの。

一発。
世界が白く輝いた。
月を飲み込む勢いで発射されたそれは、しかし月よりでかくはなかった。
それでも天蓋の月は震えた。
彼女の力は今、確かに月に届いている。
スパークが消えかかる、まだ月は輝かない。
閃光が消える中、遥か頭上から魔理沙の心底楽しそうな笑い声が聞こえた気がした。

『いいねぇ、月が踊るまで続けようか!』

ニ発目。
消えた直前に交代するように更にでかいスパークが放たれる。
即座に三発目をニ発目に重ねて撃ち込み、出力を大幅に増大させる。
夜を断ち切る極太のダブルスパークに、月が唸った。
響く大砲の轟音は魔理沙の心の代弁のようだ。
悲鳴を上げたくなるほどのエネルギーを前にして、彼女は今、狂喜に酔っているのだろう。
月が少し煌いた。

四発目。
しばらく溜めがあった。
月を食らう勢いで発射されたそれは、今度は月よりでかく月を包み込む。
エネルギーが消えるまで、地震のように大地が揺れ続けた。
月が震えた、唸った、啼いた、そして踊った。
ゆっくりと、月はその輝きは増していった。
光は周囲の星と闇に手を伸ばし、鈍色の雲は白色に近い色を取り戻し、光の帯が月を飾り立てる。
夜の静けさを残したまま、藍色の空が青へと姿を変えていく。
どうやら、魔理沙の術は完成したようだ。

しかし、通常からファイナルまで、マスタースパーク四連発か。
魔理沙、あんた臨界突破したら死ぬわよ……お? あれ? 魔理沙?

「あ……」

案の定、魔理沙は自由落下中だった。
明らかに意識を失っている。
箒を掴む手すら離して、両手を広げて落ちてくる。
さすがに、やばいかしら?
助けるべきかと逡巡してると、魔理沙は器用に空中回転して、足で箒を手元に手繰り寄せると体勢を整えた。
箒を取り戻した魔理沙は、私の前へ曲芸的な飛行で戻ってくる。
無茶な飛行にスカートが結構な位置まで捲れたが、魔理沙はそういう事は気にしない性質である。
少しは気にしろ。

「ふぅ、間一髪だぜ。よし、今のをクアドラプルスパークと名付けよう」
「あんたサーカスにでも入ったら?」
「いけないな霊夢。そこに入るのは私のマスタースパークを誉める台詞だ」

月の輝きが最高に近づく。
岩の上から見下ろす世界が、夜の闇と火の光だけではなくなった。
その景色が子供の頃見たのと、重なっていく。
景色が明滅する。
綺麗だ……くっきりと解る。
神社が、民家が、川が、森が、闇の衣を脱ぎ捨てて眼に飛び込んでくる。
素晴らしい景色だ。
だけど、これが楽園?
いいえ、こんなものでは……!

「さぁ、ここからがショータイムだ。少しは憶えてるか?」
「……ええ、少しだけ。雨上がりの夜空に、極限の満月の光が生み出す神秘の光景を」
「始まるぜ! こいつが世界で最も美しい魔法だ!」

魔理沙が帽子を回して、軽く上に投げた。
月が一際強い光を放つ。
その下に薄っすらと模様が浮かんできた。
誰もが綺麗だと感嘆するであろう七つの色を備えた。
オーロラと見間違える程の、大きさの。

「思い出せ霊夢! あの日お前が夢見た楽園を!」

青い闇にさっと虹が走った。
それも一本ではなくて、二本も。
博麗神社の上を出発点にし、幻想郷の端まで届くような巨大な虹が、月の下に出現した。
虹の内側はほんのりと明るく、その下にいる全ての者を祝福してくれる。
七色の橋。
雨と満月と魔法が呼び込んだ、自然の奇跡。
子供の頃の眼と、今の私の眼が完全に重なった。
赤、橙、黄、緑、青、藍、紫。
この暗さでも、七色が完璧に見える……!

「凄い……」

青の色は空に上るほど深くなる。
雨に濡れた全ては虹の下で、薄く青い光を受けて輝いていた。
人も妖怪も関係なく、全ての生きる者が、夜に見えるこの虹の光に感動しただろう。
その瞬間に、幻想郷が一つの楽園になるんだ。

あの日も、私はこの楽園をこの岩の上から眺めてて、そこで誓いを立てた。
この楽園を続かせたいという夢を見た。
母が守ってきた楽園、楽園がくれた私の夢。
この美しい世界を私の手で守っていけたなら、それはどれだけ素敵な事だろうと。
母が私に残した通り名の意味を、その時、私が体現したのだ。
その時、心から名乗れた。
私は楽園の素敵な巫女だと、胸を張って。
母の言いつけじゃない、私は私の意志で幻想郷を守ってきたんだ。

「なるほどね、こいつは魔理沙に完敗だわ……」

まるで、博麗神社が自ら虹を発して、世界を抱きしめてるように見える。
これを魔理沙は上から見させたかったわけか。
それについて魔理沙が何処まで知っているのか、色々訊く事がある。
しかし、それよりも……。

「さてと霊夢。月見酒改め、虹見酒と行きたい所だが」
「え?」
「ほれ、お前から飲むか?」

魔理沙が小型の水筒を私に放り投げた。
受け取った時にちゃぷんと水音が鳴る。
酒が入ってるのかしら。

「気が利くじゃないの……じゃ、頂きます。ぶほぉっ!?」
「銘酒、水道水だぜ」
「これ、ただの水じゃないのよ!」
「だからそう言ってるじゃないか。お前の好物だろう」
「飲む前に言え! 好物じゃないし!」
「ま、今日だけは酒と弾幕は無粋って事で」
「え?」
「せっかく過去の思い出を引き寄せたんだ」

魔理沙は足を崩して、虹を見つめた。
青白い世界の中で、魔理沙の横顔が美しく輝いていた。
魔理沙なりに、虹を見て、胸に込み上げる想いがあるらしい。

「虹は十分も続かない、せめて今くらいは童心に帰ろうぜ?」
「……うん」

美しい虹は長くは続かない。
今だけの輝き。
だから皆その出会いを大事にする。
人との出会いも、そんな刹那の煌きだろう。
私が記憶を忘れる時に、煌きだけ選んで残しておけたなら、どんなに幸せだっただろうか。
いらない事を考えた代償に、私は過去の全ての記憶を捨てるしかなかった。
関連のある物事全てを忘れる必要があった。
皮肉にも、戻ってきた記憶にも同じ事が言える。

三年目の誕生日。
母の思い描いた通りに全ての事は運んでいた。
たった一つの誤算が、幼い私に疑いをもたらした。
解れた糸を、好奇心でほんの少し引っ張ってみたら……。

そこには、母が隠していた悲しい嘘が一杯ぶら下がっていた。

―――――

虹は徐々に薄くなり、空に消えていく。
今夜の虹も、たくさんの人の心に残るだろう。
今頃、射命丸文あたりが、大急ぎで明日の朝刊の予定変更してるかも知れない。
嬉しい悲鳴という奴だ。

満月も元に戻り、また静かで暗い夜が帰ってくる。
私は虹を最後まで眺めた後、岩の上でただの水を飲みながら、魔理沙に疑問をぶつけ続けた。
他に訊きたい事はあったが、それは後に回す。

「それじゃ、魔理沙と魔理沙のお爺さんが、うちに四回来たのは交渉のためね」
「私は、じいちゃんに懐いてたから、無理やり付いてきただけだけどな」

魔理沙が言うには、星の魔法使いとして名高い、霧雨一族のお爺さんに、母から術を買って欲しいという手紙が届いたらしい。
呼ばれて来てみると、なるほど興味深い術であるが、交換に訳の解らぬ条件を出されてしまい、その場でお爺さんは断ったのだと。
しかし、どうにも気になって、二度目はお爺さんの方から神社に通ったそうな。
術の理論を売るのはいいが、条件が変すぎる。
今から四年後の指定した春の日に、この術を使って下さい、それがこれの対価ですってのは、一体どういう了見だ?

その後の三回の訪問の間に何を話したのか、それは魔理沙も知らない。
だけど、今の私には、ある程度解る。
母の説得に負けたのは、お爺さんにも魔理沙という可愛い孫がいたからだ。
人情に負けたのだ。

そして、三年目の約束の日が来た。
その頃には、お爺さんは約束した満月の日が、誕生日と一日ずれている事を理解していたと思うが、それはどうにもならない。
母の術は変更が出来なかったから。
私の誕生日にも、お爺さんは神社から少し離れた場所で準備はしていたものの、やはり、雨は降らなかったそうだ。
次の日、雨が降り出したのを確認して、地面に描かれた家ほどの大きさがある魔方陣から魔力を送って、雨が止む頃に月を輝かした。
魔理沙はお爺さんに付いて来て、術の勉強をしてたのだろうが、私の事が気になって、勝手に抜け出して神社まで走ってきたと言う事だ。
三年目に魔理沙が都合よく現れて、雨の後に虹が出る事まで知っていたのは、そういう訳。

「ところで、あんた。あの日から随分会わなかったけど、何処で何してたの?」
「んー? 何してたっけ。あ、森で本格的な修業に入ったな」
「魔法使いも大変なのね」
「普通の人間が魔法使いになるんだ、そりゃ大変さ。空もまだ飛べなかったし……そういや、霊夢は何時から飛べたんだ?」
「ああ。あの虹を見た次の日からあっさり飛べたわね」
「何だそりゃ」
「精神的なものだったのね。それまで私は神社で母を待っていただけだから、博麗の巫女として飛ぶ必要が無かったのよ」
「……何も習わなくても飛べるものだったのか?」
「巫女は血で飛ぶのよ」
「卑怯だぜ」
「ほれ、天才を敬え」
「あ、でも、お前血は――」

魔理沙が言い淀んだ。
そのまま声を小さくして有耶無耶にした。

「何?」
「いや、何でもない、ちょっと話が出てこなかった」
「母さんと血が繋がってない事くらいなら薄々解ってるから、隠さなくてもいいわよ?」
「……お前、何処まで思い出したんだ?」
「楽園を見た途端、あの時の夢と一緒に、色々嫌なことまで全部思い出しちゃった」
「そいつぁ、予定外の最悪だぜ」
「この際、魔理沙が知ってる事、あるだけ吐いちゃいなさいよ」
「私はほとんど何も知らないさ。あの時の虹の事くらいしか」
「母さんの事について訊いていい?」
「知らないって言ってるんだが」
「ねぇ、母さんはどうしたの?」

恐らくその質問が来ると予測済みだったのだろう。
魔理沙が答えを返したのは、すぐだった。

「何処にいるか知らないが、きっと元気にやってるんだぜ。何しろ三年目の術だってお前の母さんが……」
「正直に答えていいわ魔理沙、これはまだ核心まで行っていない、貴方が答えなくても私の答えは変わらないの」
「何度でも言うさ、何処にいるかなんて誰も解らない。だったら元気だと信じるしかないだろう」
「そうね、何処で死んだかは誰にも解らないわよね」
「酷い事言うなよ、おい」
「気を使わなくていい。これは私が今考えたんじゃないの、昔の私の記憶から引っ張ってきただけ」
「……」
「じゃ、核心に触れるわよ、母は……」

服を握り締める。
手に嫌な汗を掻いていた。
落ち着け、もう答えはある程度解ってるんだ。

「母はいつ死んだの?」

長い沈黙があった。
魔理沙は動かない。
私は、この先は聞きたくなかった。
だけど止まらなかった。
魔理沙が答えを返さない、もしくは返せないなら、これ以上追求はしないと心に決めた。

「霊夢が言いたいのは、三年目の雨はあんたの母さんの術じゃないってことか? それ以前に亡くなってたとでも?」

ようやく返ってきた答えは、とても満足できるものではなかった。
この言い方は答えを知っていて、この期に及んでまだ誤魔化そうとする嘘だ。
私の嫌いな嘘。悲しい嘘、優しい嘘。

「いいえ、雨を降らしたのは母よ。当然、死んでるでしょうけどね。だから一日ずれても報告も出来ないし、修正も出来ない」
「そこまでかよ……やばいな、本当に予想外だぜ。それが昔の記憶からってことは、お前の勘の鋭さは生まれつきなんだな」
「言いたくないならいいわよ、ここから先は魔理沙の判断に任せるから」
「霊夢、この件は、お前の方が良く解っていると思う。私は霊夢程何もかもが見えてるわけじゃない」
「言い逃れね、此処まで来てまだ誤魔化したいの。言いたくないなら面と向って言ったらどうなの?」
「霊夢が知らなくて私が知っている事は、おそらく一つしかないよ」
「だから、その知っている事を話しなさいっての」
「すまない、だけど煙に巻くつもりはないんだ。言葉にしたらそこで約束を破ってしまう」
「魔理沙、言っている事が解らない」

「なぁ……霊夢は今でも母さんの事が好きか?」

「何それ、話が飛びすぎて質問の意図が理解できないのだけど」
「大切な事なんだ。霊夢は今でも――」
「そんな質問の仕方で、私が答えると思ってるの?」
「霊夢の性格は良く知っている。だけど、それでも答えて欲しい」
「煩いわね! こんなに苦しい想いが、好きなわけないでしょ!」
「……そうか」
「まだ、愛してるから苦しいのよ! だけど、今でも愛してるからはっきりさせたいの! 何が悪い!?」

その時の魔理沙の顔は、鳩が豆鉄砲くらった顔とでも言うのか。
とにかく、ぽかんと私を見つめていた。
そんな恥ずかしい言葉が私の口から二度も出るなんて、思ってもみなかったのだろう。

「……好きじゃなくて愛してるか。さすが天才は言う事が違うねぇ、いや気持ちいい!」

魔理沙が豪快に膝を二発叩いて、気味良い音を立てた。
三秒後、叩いた場所をさすっていた。
どうも、痛かったらしい。

「で、質問に答えたら何が出るの?」
「お前の母さんもきっと喜んでいるよ。私は最高の娘を持ったってな」
「あんたね、からかいたかっただけとかのオチだったら、全殺すわよ?」
「よっし! 決めた!」
「全殺し?」
「約束を破って、明日お前に鍵を渡すぜ」
「鍵ぃ? しかも今日じゃないの?」
「持ち歩いてるわけじゃないしな。朝が来たら神社で会おう。そこで私が譲り受けた物を霊夢に返す」
「返すってか」
「ちょいと預かってただけだ。ちゃんと未開封品だぜ?」
「っとに、話す気が無いのなら、とっとと帰れ。ただし、明日ちゃんと持って来なさいよ、それ」
「お、朝みたいに、恋人の帰りを引き止めないのか?」
「誰が恋人だ。帰っていいっての、明日の朝、神社に来るって約束は破らないんでしょう?」
「当然」
「約束破ったら、針千本よ」
「お前なら、本気でやりそうで怖いぜ」
「約束破ったら、制限時間無しで夢想天生よ」
「……本気だと解って怖いぜ……」

転がる箒を爪先でひょいと蹴り上げると、魔理沙はその上に飛び乗った。

「じゃあな! 素敵な巫女! 風邪引かないように早く風呂入って寝ろよ!」

魔理沙は風を纏い、森へ去っていった。
あいつ、銘酒水道水忘れてやんの。
岩の上に立ち上がり、腰に手を当てて、水筒の中身を一気に飲み干した。
ぷはーっ、とか美味しくもないのに言ってみる。
肝心の話は何も聞き出せなかったのに、少し気分がすっきりした。
魔理沙が楽しそうに笑うと、暗闇が吹き飛んでしまう。
母さんの笑顔もそうだったな……あいつの笑顔とは方向が正反対だけど。
魔理沙が夏なら、母は春のような人だった。
白く穏やかな霞桜のような人、とは少々想い出を美化し過ぎかしら。

さ、私も神社に帰ろうか。
ただし、寝る前に、まだたくさん考える事があるけどね。
魔理沙が持ってくる何かの前に、私が忘れようとしてた事を、一つずつ心に戻そう。
明日、母の死を受け入れる為に……。
もう、あの時とは違うのだから。

私は一人神社に戻り、幼い頃の記憶の続きの紐を解いた。

―――――

幼い私が空を飛ぶ。
虹の夜に巫女の誓いを立て、次に目が覚めると、私は重力から解放されていた。
身体が宙に浮く、緩急自在、変幻自在に空を飛びまわれる。
指の間を抜けていく風の心地よさに、笑みを浮かべた。

あらゆる束縛も、あらゆる脅しも、もう私には通用しない。
負けぬ力に加え、折れぬ翼と、挫けぬ心を、あの楽園から貰った。
あるがままに幻想郷を守る、素敵な巫女の誕生だ。

行動範囲が大きく広がったので、張り切って幻想郷をパトロールして、悪を探したのだがさっぱり見付からない。
もちろん、脅威が迫れば勘が働くのが巫女なので、何も感じないという事は平和なのである。
あの時は、そんな事は知らなかったので仕方がない。
不謹慎にも、それを不満に思いながら、人や友好的な妖怪から情報を集めて回った。
しばらくして、妙な事に気が付いた。
母の目撃例が無い。
いや、ひっそりと住んでるなら、最近の目撃例が無くてもいい。
私と住んでいた頃の目撃例も無い。
異変を解決にいってきます、と私に宣言して何度も外に出ているはず。
異変の解決だなんて、ずいぶんと目立つと思うのだけど?
更に調査すると、おかしな事に、近年、異変そのものが確認されていない。
これは、どういうことだと頭を悩ませた。

大きくなった今なら解るが、この事は、慧音も言っていた。

『年齢はお前と同じくらいじゃなかったか? それ以降、異変らしき異変がなかったので歴史に残っていないな』

幾らなんでも、今の私より当時の母さんは年上に見えると思う。
つまり、長い間、慧音の歴史に残るような異変は起こっていない。
私を引き取ってから異変なんて起こっていなかったのだ。
母はここで一つ嘘を付いていたことになる。

さて、幼い私は頭を悩ませたが、母が嘘を付いてたとまでは思わなかった。
小さな異変ってのも、あるんだろうと。
それを解決に行ってたんじゃないのかと。
まぁ、これだけならそういう解釈が普通かも知れない。

私は好奇心から、母の消息を探し始めた。
会ってくれなくても、場所が解れば手紙くらい送れるかも。そんな事を考えながら。
だけど、相変わらず、手がかりは何も無いままだった。
あの日、母は術で雨を降らせているのだから、神社の近くに寄ったはずなのに。
例のお爺さんに連絡を取る事も考えたが、名前すら知らなかったので道は母より困難そうだった。

ああ、そういえば、誕生日の贈り物、どうして一日後ろにずれたのだろう?
それは少し手がかりになる気がした。
母は別れる前から、私に三年後の誕生日は夜空を見上げるように言っていたのだ。
それは、その時から、きっちり計算をしていたということだ。
満月が来るのを。
三年も先の月齢を計算してた。
それはまた、別れ際の約束にしては随分と用意周到だよね。

ずれた原因について、まず真っ先に思いついたのが、うるう年だった。
母は人里離れた山奥にでも暮らしていて、うるう年の事が頭になかったんじゃないかと。
それで月齢の計算が狂ったままだったのだ。
とは言え、今年はうるう年じゃなかった気がするなー。
一日一日、カレンダーの日付を×で潰してたから、二月の時も憶えている。
自分の家のカレンダーを遡ってみた。
二月は二十八日で終っている。
ほら、やっぱり、うるう年じゃないわ。
……。
逆に気になった。
うるう年じゃなかった事に。
ちょっと待ってよ、この前のうるう年は何時だった?

母の部屋に入る。
この部屋は昔から時間が止まったままだ。
カレンダーは三年前のまでは、楽に見付かった。
日付を潰した後、私が残していたカレンダーだ。
残念ながら、四年前のはなさそうだった。
まあ、カレンダーなんて用が無くなれば捨てられてて普通だろう。

諦めて部屋を出ようとしたとき、ふと鏡台の引き出しが気になった。
一番上は鍵で開かなかった引き出し。
二段目、三段目は、こっそり開けた事がある引き出し。
筆記用具とか、半紙とか、細々した物が三段目にあった。
二段目に私が描いた空の絵や、母の似顔絵、と呼ぶのもおこがましい私の落書きが入っていた。
落書き……?
私が落書きをした紙は主に何だったっけ?

『カレンダーの裏だ……!』

引き出しを開ける、一見固い普通の紙。
裏返すと、大量のカレンダーがそこにあった。
四年前、五年前、下に行くほど古い。
二月を探す。
八月、違う、六月、一月、四月、ああっ、バラバラすぎ! ないの!?
十二、ニ、やった、あった二月!
四年前の二月。
そのカレンダーは少々他と違っていた。
赤いペンで二十九日に大きな丸がついて『今年はうるう年』と書かれている。
私の字じゃない。
これは母の字だ。
母は四年前のうるう年を知っていた。
わざわざ、カレンダーに注意書きをするほど気にかけていた。
それは、月齢の計算の為かしら?
うん、一日多かったり少なかったりするだけで、計算が狂うものね。
……あれ? うるう年の四年後なのに、誕生日の年はどうしてうるう年じゃないの?

答えはあっさり見付かった。
人に訊いて回っていると、里の知らないお爺さんが教えてくれたのだ。
百で割れる数字の年は、四で割れても平年になるらしい。
更に四百で割れる場合は、うるう年に戻るらしい。
それが太陽暦と実際の時間の調整だと。
それで、納得した。

百年に一度法則が逆転する年が、奇しくも私の三年目の誕生日だったのだ。
母が四年後もうるう年と勘違いして月齢を計算したであろう事は、この事から十分有り得る。
四年後がうるう年ならば、私の誕生日はきっちり満月の夜だったのだ。
実際の暦は一日増えていないのだから、母の予想した満月は、実際の満月より一日早くなる。

まあ、間違えてはいたが、母はうるう年まで計算し、私の三年目の誕生日まで月齢を調べて、贈り物を届けようとしてたんだ。
それは非常に嬉しい。
結局は、贈り物もちゃんと届いたわけだし、母には幾らお礼を言っても足りない。
私は母の愛を嬉しく思い、意気揚々と神社に帰宅した。
でも、ちゃんと連絡さえしてくれれば、私も無様に桜の下で泣き明かす事なかったのになー。
確認をして……。

……おかしいよ。
山だろうが何処だろうが、日付の確認を取ろうと思えば、いつだって出来たはずだ。
少なくとも、二月が終れば、その時点で私の誕生日から計画が一日ずれるのが解る。
あれだけ前から綿密に計算をした母が、そこまで来て一回も確認を取らないのだろうか?
あまつさえ、私の誕生日が通り過ぎていく時が来ても、母は何も疑問に思わなかったのだろうか?
そもそもこの虹の計画、雨と光があれば、完全な満月に拘る必要が無い。
どうして、手前に修正が出来なかったんだろう?
それでも無理ならば、手紙でいい。
予定をずらすにしても手紙で連絡は取れたはず。

――急に寒気がした。

氷の柱を胸に抱いたような、神経が麻痺する冷たさが心に走った。
私は何をそんなに畏れている、先程の言葉の何がおかしかった……。
予定……手紙……。
ああ、思えば、最初に母がくれた手紙は少しおかしい。

秋の日の雨上がりの手紙。
あの手紙、雨上がりなのに地面に落ちていて、しかも濡れていない。
雨の中、目の前に郵便受けがあるのに、わざわざ地面に封筒を置く馬鹿なんていない。
雨上がりに配達されたとしても、どう考えても郵便受けに入れるし、地面に置いたのなら、まるで封筒の下が濡れていないのはおかしい。
雨避けがあっても地面は少しは濡れる、郵便受けから水滴が落ちてくるのだから、
上部が濡れていたのは、まさに郵便受けから垂れる雫だったし。
何故、そんなわけの解らない配達方法をしたんだろう?

他にも、あの時、外から聞こえた、カシャンという音の正体が解らないままだ。
ガラスに皹が入ったような音……ええと、母が山で結界を破った時の音に似ているかも。
あちらの大きさとは比較にならない音だったけど、極端に小さくしたならそんな音になると思う。

もしかして、あの封筒は結界に包まれて運ばれたんじゃないのかしら?
結界張ったままなら、口の細い郵便受けには入らないだろうし、結界が破れて、私の目に晒されたと。
透明な結界の中に、手紙を包むか。
その考えは、母らしくロマンティックだと思えた。
あ、でも、あの時は直ぐに飛び出して、辺りを探したのに、空に人影は無かったわね。
と言う事は前もって、母は透明な結界で包んだ封筒を、昔からそこに用意してたと言う事?
わざわざ割れる時間まで計算して……それは少し無駄にやり過ぎじゃないかなー?
私が結界に気付かないとロマンティックじゃないし、だったら、割れた後に私がもっと簡単に気が付くような証拠を残さないと意味がないよ。

またぞわりと寒さが蠢いた。

そうか、気付いたらまずいんだ。
私に気付かせない必要があるんだ。
隠しておきたいから、普通の手紙に見せかける為に、そんな遠まわしな事をしたんだ。
むしろ雨が降った時に結界が割れたのは、大きな誤算だったのだろう。
晴れの日に、郵便受けの下に手紙を見つけられれば、私はそこまで疑問に思ったりしない。
何故、今配達されたような嘘を付く必要があったのか。

疑い出したら、色んなことが急に気になった。
大きな異変がなかったのに、母が外に出るたびに私に言っていた、異変の解決の事。
あれは、本当は何の用事だったんだろう……。
あの時の、母の飛び方も妙だ。
風を利用したゆったりした飛び方が巫女の飛び方だと思っていたが、私が飛べるようになってみて、風を待つ必要なんか全く無いのが解った。
大体、母さんは、私を妖怪から助けに来た時には、風神顔負けの速度で飛んで来たじゃないの。
母は元からあんな飛び方をしていたわけではない。
ああいう飛び方をしたかったわけでもない。
力を抑えて飛ばなくてはならない程に、体力が無かったんだ。
実際、私を助けに来たあの一瞬の飛行でも、母は肩で息をしなくてはいけないほど疲労していた。
あの後、冬に倒れたのも、本当に風邪だったのかな?
我慢強い母が、風邪で突然倒れたりするものかな?
まさか、何か別の病気だったのでは?
異変を解決しに行くという台詞はやっぱり出任せで、実際は医者に掛かっていたりして、私に病気を気付かせないための嘘だったのかも。
そういえば、春に解れる時、母は急激に痩せていた。
あれも悲しみなんかじゃなくて……病気で……。

でも、そうなると病気を隠す事自体が良く解らない。
本当に長い間、隠し続けていて、最後に解れる時まで、まだ隠し続けていた事になる。
病気の症状が大変重く、私に心配かけないように、最後まで隠し通していたのだろうか?
もしそうだったら……。
別れ自体が博麗の掟などではなく、母の病気を隠すために行われてたとしたら。
まさかとは思うけれど、母はもう病気で……。

頭を振った。
三年間ちゃんと贈り物をくれたし、最初の秋には手紙だって届いているんだ。
あの綺麗な毛筆で書かれた字は、大病を患って動けないような人の字ではない。
だから、少なくとも秋の頃はまだ元気で。

いや、そうじゃない。
あの手紙は普通じゃない、秋に書く必要はないんだ。
随分、昔に書いたって構わない。
時限性の結界を使えば、書いた時期を誤魔化す事が出来る。
このずれを利用しようとしてたなら、この無駄に手の込んだ酔狂な手紙の出し方も理解できる。
しかも、あの封筒、秋に肌に触れて冷たいと思うほどに、冷えていた。
気温より封筒の持つ温度の方が低かった。
冬に書いたのを、閉じ込めておいたのかもしれない。

あの手紙に、母の近況は一切書かれていなかったし、春に帰ってくることなんて、触れられてすらいなかった。
当然だ、あの時は、まだ春に戻ってくる約束なんかしてなかったから。
帰る事の約束も、贈り物の約束も、両方とも別れ際に唐突にしたような気がするが、贈り物については即座に思い浮かぶものではない。
それは月齢の計算の事を考えれば明らか。
春に帰る約束は、私の声に負けて、その場で約束してしまったのだろう。
だから手紙に書けなかった。

近況だって未来の事は書けない。
手紙の後半は、唐突に、人生の教訓みたいな話で埋め尽くされているし。
愛してるなんて言葉も、あの手紙で初めて聞いた気がする。
あの内容じゃ、まるで……。
母から子に残す遺書みたいじゃないの……。
あの手紙をああやって残して置いた母は、己の死期を、秋より前に予想してたと言う事なの……?

寒さはもう全身を覆っていた。
立っているのが辛い。
急速に世界が熱を失っていく。
額に手を当てて、千鳥足で神社に歩いていき、母の部屋まで上がると、畳に膝から落ちて座り込んだ。

『生きてるよね、母さん? 元気だよね、母さん? 春の術だって母さんがやったんでしょう?』

震える声で鏡台に呼びかける。
そこに座っていたはずの母の笑顔が、今日だけは幻視出来なかった。
こんな時に、術も結界を利用したものなのかも知れない、なんて考えてる自分を呪った。
考えなきゃいいのに。
悪い方向へ、悪い事ばかり考えて、集めて一つにして、どんどん自分を追い込んでいく。
駄目だ、楽しい事を思い出そう。
母さんが手紙に書いてたじゃないか。
悪いことばかりを思い出さず、楽しい事を思い出しなさい。
しかし、あの文面すら、私が嘘に気が付いたときに後ろへ下がれるように、母が予防線を張っていたような気がしてきて……。
そんな風に考え出した自分が、心の底から憎かった。

『確かめればいいんだ』

証拠を外に探しに行こう。
術符を見えない結界に封じ込めていたとしても、その後で符を燃やしたとしても、灰は残る。
私は立ち上がった。
境内に出て、符の残骸を探し始めた。
三年目の誕生日から、まだ遠い日は経っていない。
探すなら、今しかない。

結果は解っている。
恐らく徒労に終る。
何しろ隠し場所の見当もつかない。
例え、私の考えが全て正しかったとしても、偶然にも場所を探し当てたとしても、灰なんてもう残ってはいないだろう。
だけど、見付からない事が探す目的であり、私の歓迎する結末だ。
証拠が無かったら、そこで考えが止まる。
見付からなかったという、結果だけを考える。
それ以上は進まない。
逆にそれを証拠にして、全ては妄想だったという事にする。

外に出て、神社の周りをぐるりと一周。
何も、見当たらない。
私の良く知る、普通の神社。
綺麗な空と引き換えに、少し寒くなってきた秋の境内。
あの日、雨が降ってから、何も変わらぬ平穏で平常通りの寂れた神社。

やがて、意図的に探すのを後に回していた、賽銭箱の前に来た。
ここを覗く時が一番恐怖した。
人の来ない神社の賽銭箱。
枯葉や、木屑が飛んできて、僅かな五円玉と一緒に混ざっている雑多な賽銭箱。
母にとっても、神社にとっても、関係が深く、隠し場所として思いつきそうな場所。
上から息を潜めて覗きこむ。

結果に、ほっと息をついた。

それらしき物の姿は無い。
やっぱり、私の思い過ごしだ。
回収するほど溜まらない空っぽの賽銭箱が、今日は恋しく思える。
あの日、霧雨のお爺さんが入れてくれた綺麗な五円玉が、まだ稲を光らせていた。
懐かしいな。

そういえば、お爺さんは、あの時点で三年目の母の計画を知っていたはずだ。
だから、あんなに感慨深そうにしてたのかも。
きちんと作法通り賽銭を入れてくれて、その後、長い間目を瞑って空を仰いでた。
それから、境内と縁側と私を眺めて帰っていったっけ。
……?
一つだけ動作が浮いている。

縁側を眺めた?

私の視線は、賽銭箱から見える縁側から動かなくなった。
あの時お爺さんが向いていた、斜め右前の方向から。
縁側の下は……最高の隠し場所じゃないか……。
馬鹿、馬鹿。
何で余計な事を考えたんだ。
勝手に、足が縁側に向いた。
どうして私は、いらない事に首を突っ込もうとするんだ。
歩き出す、止まらない。
私は、縁側に辿り着いた。
張り付いたように、私の足は其処から動こうとしない。

いいえ、大丈夫。
あるわけがないのよ。
根拠に乏しすぎる、お爺さんがちょっと向いただけって。
全く笑っちゃうわよね。
子供の発想、馬鹿げた思案。
この下を見て無かったら、他の縁の下は絶対に探さない。
此処を調べれば、疑わしい事はもう無くなる。
幾ら大丈夫だと言い聞かせても、私は怖くて怖くて、あの下に悪魔でもいるような気がして仕方が無い。
だけど、今調べないと、例え何も無かったとしても否定の材料にならないじゃないか。
完全に風化する前に動かないと、私は生涯、縁側の下の悪魔に悩まされないといけない。
何も無かったという結論が、どうしても必要なのだ。
私は、えい、と思い切ってしゃがみ込んだ。

動きの無い冷たい土と、広がる暗い空間。
秋晴れの空が信じられないほど、縁の下は静かな時を湛え、冷たい独自の世界を作っていた。
見た感じ、土以外は何も……。

「きゃっ!?」

その時、奥で緑色の何かが光った。
驚いて尻餅をつく。
あ、ああ、何だ猫か……。
僅かな光を集めて、緑色の猫の目が光っている。
猫は、私が尻をはたいて起き上がる前に、闇の中へ消えていった。
全く脅かさないでよね。
でも、猫の目如きに、尻餅つくなんて。
たかが縁の下を、見知らぬ地獄のように怖がっていた自分がおかしくなった。
それで、少し勇気を取り戻した。
さあ、探そう。
探すといっても、外からじっと目を凝らして、暗闇を眺めるだけであるが。
それで何も無ければ……。

その、黒いゴミのようなものを発見したのは、探し出してまだ数秒も経ってない時だった。

ピントを合わせるように、目を擦って、じっと正体を見極める。
そいつに裸の心臓を鷲掴みにされた。

『嘘……やだ……やだっ!』

黒い三角形の断片があった。
あれは紙だ。
灰に近い、焦げた紙だ。
縁の下の地面に紙が張り付いている。
あの紙は……。
違う違う、何、想像しちゃってんの。
あれはただのゴミだって。
暗いから判別できなくて、悪い想像をしてるだけだ。
本当に、もう、考えるだけで怖いじゃない。

やだよ、何で見付かっちゃうのよ……。

距離は結構遠い。
手はとても届かない。
箒を持ってきたが、それでも届かない。
そこで、散々迷った。
いや、取るのは簡単だ。
箒の柄の先に熊手を括り付けて伸ばせば、それで届くだろう。
それでも駄目ならば腹這いで進めば良い。
だけど、その後で調べるのが怖い。
調べて本当に、あれが術符の断片だったらどうするの?
そうなったら完全に思考の逃げ道がなくなってしまう。

だけど、結局、私はその黒い三角を取る事にした。
ここまで来て逃げても、一生その事が気になって、同じ結果になるだろう。
不確定な恐怖に脅えるより、明かりに晒せばやはりただのゴミだったという可能性にかけよう。
そう決意した。

熊手が土ぼこりと一緒に、符を私の手元に運んでくる。

それは、全体が黒かと思っていたが違った。
確かに三角形の底辺は、黒く焼け焦げてギザギザだった。
だが、そこから上に上ると焦げ茶色に変わる。
頂点の方は、まだ白く残っている。
文字が見える。
赤いノの字を左右反転させたようなものが。
白から茶色の領域にかけて……。
これはもう只の紙じゃない。
燃え尽きていなかった。
符は残っていた。
雨を呼ぶ符は、己の雨のせいで床下に湿気を篭らせ、皮肉にも自身を完全に燃やす事が出来なかったのだ。

出来すぎだ。
酷すぎだ。
こんな偶然があってたまりますか。
偶然に偶然が重なって。
悪魔に手を引かれる様に、私は答えに辿り着いてしまった。
いつもなら、何の事は無い、只の出来損ないのゴミ一つが。
全ての悪意の象徴であるかのように、目の前で揺れている。
私を嘲笑っている。

好奇心が嘘を殺した。
好奇心が母を殺した。
私が、気が付かなければ。
何も変わらぬ日々だったのに。
私が台無しにした。
母の嘘を。
母が私の為に死ぬまで隠し通した優しい嘘を。
私が、私が、私が……。

博麗の掟なんて初めから無かったのだ。
全てが、私のための嘘だった。
母は苦しかったのだろうか。
解らない。
病名も解らない。
私には、何一つ伝えられなかった。
痛みも苦しみを言葉に出来ぬまま、一人で悩みぬいて。
私を生かす事だけを考えて、沢山の嘘を付いて。
最後まで笑顔で私に接して。
いよいよ死の間際まで、私の傍にいたのだろう。
私を受け止めてふらつくまでに痩せ細って、それでも隠して、最後まで騙して。
死して子に嘘吐きとなじられても、本当の事は何も形にせぬまま死んだ。
私のせいで、あんないい人が墓に名も残せず死んだ。
誰にも看取られず、誰にも悟られず、たった一人で声も上げず。
どれほどの孤独か、どれほどの惨めか。
私さえいなければ、母はもっと安らかな死を迎えられただろうに。

……そんな嘘を、私が台無しにした。

『……いやあああぁぁぁあぁっ!!』

―――――

「思い出すだけでも、結構来るものがあるわね……」

私は布団の上に座って目頭を押さえた。

当時の私では、とても母の死に耐えられなかっただろう。
母もそう思ったに違いない。
だから、私が生きていく為に、母は死を隠した。
恐らく母は早い時期から死を予感していたのだろう。
その期間に、ありったけの準備をしてたのだ。
術の事はもちろんだが、私に残された食料も相当に多かった。
私の衣服も、成長に合わせて揃っていた。
その代り、箪笥に母の着物の姿が無かった。
母が自分のものは持って行ったのだろうと、幼い私は考えていたが、ほとんど手ぶらで母は飛び去ったからそれは違う。
生活費に換えていたのだ。

私に生きる為の希望を残して、母は死の全てを隠した。
生きてるように見せかける為に、毎年、術を発動させて、一番辛い一年目には手紙を残しておいてくれた。
二年目、三年目に連絡が無いのは、母離れのために突き放したのかも知れないし、ただ準備が間に合わなかっただけかも知れない。
ある程度私が成長し、母離れが完了した所で、母は最期の術で私に楽園を見せ、そこで巫女としての自覚を持たせた。
私は母の死は知らないまま、一人前の巫女として楽園を生きていく。
その筋書き通り、全ては上手くいった。
私が気が付くのが早過ぎたのを除けば……。

その時の私が、母に取れた親孝行は一つだ。
計画は、何も知らなかった事にする。
母の意志を尊重して楽園の巫女を継ぐ、けれど母の死は知らない事にする。
母は何処かで生きていて、そんな残酷な死に方はしていない。
とてもじゃないが、自分の為に母がそんな死に方を選んだなんて受け入れられなかった。
ああ、親孝行なんて言葉すら、私の心を必死に守るために考えた思い込みなのかも。

満月が一日ずれた事は無く、完璧に母の願いは成就したと。
そういう事にするために、あの日考えた事を忘れようとした。
少しずつ時間をかけて、忘れようと頑張った。
部分的に忘れるのは難しいし、忘れても他の事で思い出してしまう。
そこで関連のある物事も全て忘れようとした。
網をかけるように、周りのものも段々とぼやかしていく。
その為に、部屋も整理した。
カレンダーの絵も捨てた。
母を思い出すものは、出来るだけ奥に片付けた。
そうして長い年月が過ぎ、私は望む望まないに関わらず、過去の全てを忘れた。

「母さん……ごめんね……忘れてた、私」

私が母さんを忘れてた事はどうなのだろう。
やはり親不孝なのか。
意外と親孝行なのか。
母の死を知るぐらいならば、全て忘れた方が母の望む所なのか。
悲しい嘘が全部暴かれても、やはり母は私に思い出して貰いたいのか。

布団から起き上がって、母の部屋に向う。
だけど、そこに昔の面影は無い。
私が何もかも忘れてしまったから、元々狭かった母の部屋は、家の物置みたいになってしまった。
鏡台の周りだけが、何も置かれずに、昔のままの姿を見せている。
私は潜在的には、まだ母の記憶を持っていたのかも知れない。
あの場所は母の場所だと、意識していたのかしら。
試しに、母の姿を鏡台の前に投影して見た。
しっくり来ない。
やっぱり、環境が違いすぎるわね。
これでは思い出の母も満足に帰ってこられないだろう。

「明日、少し荷物を片付けましょうか」

もう一度寝間に戻る。
私の布団にしがみついて、幼い私が泣いていた。
私がその頭に触れる前に、幻は幻らしく消えていった。

小さい頃の真似をして、布団の中で丸まってみた。
あの頃程、布団の大きさを感じなくて、寂しくなった。
おやすみ、と一言呟いて布団から手を伸ばし、枕元の明かりを消した。

布団の中で、昔の自分に謝った。
忘れててごめんねと。
母にも謝った、部屋を散らかしていてごめんなさいと。
それから祈った。
せめて天国では、誰もが悩まず苦しまず、心から笑えていますように。
母が母らしく笑えてますように。
眠るまで、それだけを神に祈った。

―――――

魔理沙は早朝に歩いてやってきた。
昨日の雨と朝の露が、朝日を反射する鳥居の下を、魔理沙はわざわざ歩いて登場した。
逆光で魔理沙に後光がさしてるように見えて、何時もと違う神秘的な雰囲気に呑まれそうになる。
口を開けば、やはり魔理沙は魔理沙だった。

「どうだ、少しは格好いい登場が出来てたか?」
「自分で台無しにしてどうするか……」
「私の方も視点が変わるだけで、周りの景色にずいぶんと変化があったよ」

言葉の続きを待ったが、魔理沙はそれ以上喋らず、縁側まで歩いてくる。
重力のままに尻を落とした。
黒いスカートと尻がぼふっと音を立てる、こいつ神社登って来ただけで疲れてるのかしら。

「やー、実際疲れた」
「人の心読まないでよ」
「ここらで熱いお茶の一つでも欲しいぜ」
「はいはい」
「おお? 自分で言ってなんだけど、こんな早朝から熱いお茶の準備が出来てるのか?」
「朝起きたら、まず湯を沸かすのよ。お茶のない人生なんてゴメンだわ」

長い話になるのだろう。
お茶の一杯くらいは出してやらないと。

私が急須と湯の身をお盆に載せて戻ってくると、魔理沙はありがたいと言って、両手で湯の身を握り締めた。

「ふぅ、沁みるねぇ」
「まだ、握っただけじゃないの」
「飲まなくても暖かい飲み物ってのは有難い。特に寒い朝の悴んだ指には特効だぜ」
「いいけどね。で、持って来たんでしょうね?」
「おー、寒くなると太陽が綺麗に見えていいな」
「おい、こら」
「解ってる解ってる。そう焦るな」

一口お茶を飲んでお盆に戻すと、魔理沙は立ち上がった。
って何で立ち上がるのよ、と思う間も無く、次はその場でジャンプし始めた。

「はぁ?」
「ラジオ体操だよ」

こいつ、いい加減夢想封印するか、とか。
そんな考えに至った所で、魔理沙のポケットから一枚の封書がはらりと落ちた。

「ん? 何か、落ちたわよ魔理沙」
「そ、そ、その手紙はー」
「……?」
「うわぁ、そ、その手紙は霊夢にだけは見せてはいけないのにー」

台詞が物凄い棒読みだった。

「ふ、不可抗力だー。ただラジオ体操をしてただけなのにー」

物凄い言い訳だった。
物凄い大根役者だった。
これで演技してるつもりなのか。
呆れた。

「なんてことだー。このままでは霊夢に拾われてしまうー」

それでも私が拾わないでいると、興が醒めたじゃないか、という顔を見せてから、爪先でずりずりと手紙を私の前に持ってきた。
このままでは、いつまでもこの泥臭い芝居を見なきゃいけなそうだったので、欠伸をしてから拾ってやる。

「これが、あんたの言っていた鍵ってわけ?」
「ああ、拾われてしまったかー、仕方ないよな。霊夢相手じゃ私もどうしようもないぜ」
「それは、もういいから、真面目に話せ」
「約束にはまだ二年程早いんだけどな。受取人のとこ見ろよ」

『楽園の素敵な巫女 様』

「かあ……さん……?」
「イエス」
「何、何であんたが母さんの手紙持ってるのよ!?」
「そりゃ、渡されたからだよ私に。霊夢の母さんから」
「どうして!?」
「さあ、あの頃の霊夢の唯一の友達が私だったからじゃないか?
最も私が小さい頃はずっとじいちゃんが預かってたんだよ。別れが来て始めて私に渡された」
「別れ?」
「ストレートに訊くなー。お前も」
「ごめん、触れない」
「裏表があるんだか、ずっと裏なんだか、良く解らない奴だ」
「この手紙、何時渡されたの?」
「お前の母さんが、お前の所からいなくなった時期とほぼ一致すると思うぜ。
約束の十年後、霊夢が母の事をまだ憶えていたら渡してあげて欲しいと頼まれていた手紙だ」
「……何で、今頃なわけ?」
「さぁて、な。お前の精神が大人になるまでの、猶予期間だったりするんじゃないか?」
「それじゃ、この手紙に、母の死が書かれているの?」
「知らん」
「知らんって……」
「誓って言うが、その手紙は誰も封を開けちゃいない。私が持っているものはそれだけだ。ちゃんと返したぜ」

あ、まさか、こいつ、またいい所で帰る気か!?

「待った、まだ話は終ってないわよ。帰るなって」
「私は気を使ってるんだぜ? 泣いてる姿なんて見られたくないだろう?」

私が魔理沙の言葉を理解するまで、少しだけ間があった。

「ば、ばかっ! 手紙一つくらいで泣かないっての!」
「泣くって」
「泣かないっての!」
「別に恥ずかしい事じゃないぜ」
「だ、だったら、ここにいなさいよ」
「やっぱり泣くんじゃないか。誰かがいたらしょうもない照れで、思いっきり泣けないだろうが」

私は泣くのだろうか。
手紙一枚で、本当に泣けるものなのだろうか。

「身内の死を知っても、涙も出ない奴が世の中にはごまんといる。泣ける奴は上等な人生だと思うぜ」
「そうかしら……」
「後悔しないように精一杯泣け。それが死者に届くたった一つの認め方だ」
「認め方?」
「死を認めてやるんだよ。さようなら、天国へ行けよってな」
「何だか冷たい話ね」

魔理沙は答えず、背伸びをして光の中を歩き出した。

「箒、置いたままよ?」
「霊夢が泣き終わる頃には戻ってくるさ。少しなまった身体を石段で鍛えてくるぜ」
「だから、泣きませんっての!」
「泣いた方が気持ちの整理もつくぜ?」
「まるで、私を泣かせたいみたいね」
「死のインパクトが強すぎて顔を背けたくなる気持ちは解る。だけど死を認めてやらないと、どうしても先に進めない。
死は一つの悲しい終わりだが、それで残された者に何も出来ないかと言うと、どうも違うらしくてな」

魔理沙の足が止まる。
振り返った彼女の顔は笑顔だったが、光の下に涙を隠しているような感じを受けた。

「好きなだけ楽しかった想い出を思い出してやれ。そいつが残した者、残された者の双方が望む、唯一間違いの無い弔い方なんだろう」
「……あんた、何かあったの?」
「別に何も。誰だって生きてりゃ別れの一つくらいあるさ」

静かな朝に魔理沙の足音が響いた。
わざと水溜りを踏んで、おどけて見せる。
それが魔理沙の強がりに見えて、少し悲しかった。

「今日は晴れるぜ」

その言葉を最後に、魔理沙は石段を降りる。
最後に残った頭の帽子の先が、手を振るように揺れていた。

「……ありがと」

残された私は手紙をもう一度見つめた。
鋏を持ってきて、上部を綺麗に開封する。
中には手紙が二枚。
そして底に一つ銀色の小さな……これは、鍵か?
魔理沙の言葉は別に暗喩ではなくて、本当に鍵だったのか。

手紙を広げる。
母の字は少しだけ崩れていた。
あの時ほど綺麗な毛筆ではなかったが、それでもバランスよく配置されている。

静かな朝に深呼吸してから、私は二枚の手紙を読み始めた。

『親愛なる博麗の素敵な巫女様へ。

有難う、霊夢。
貴方は私の事を覚えていてくれたのですね。
この手紙を読んでくれている事。
私はとても嬉しく思います。
元気にやってますか?
大きくなったでしょう、美しくなったでしょう。
今日まで、本当に良く頑張りましたね。
あのくせの無い黒髪を撫でて誉めてやれない事を、とても残念に思います。

貴方の手を引いて、二人で神社の石段を登った事は、今でも昨日の話のようです。
霊夢と暮らした全ての事は、今でもキラキラと輝いており、全く色褪せる事がありません。
霊夢は私にたくさんの宝をくれました。
三年と言う短い間でしたが、私の一生で最も大切な時間であったと断言出来ます。
霊夢と出会えて本当に良かった。

さて、語りたい言葉は幾らでもあるのですが、先に大事な事を済ませておきましょう。
私が吐いた嘘の事を。
長くなりますが、私と霊夢との出会いから、始めさせてください。

貴方との出会いまでは、聞いた話になるけど、ごめんなさい。
霊夢を産んですぐ、霊夢の本当の母は不幸にも亡くなってしまったそうです。
貴方は父方の実家に引き取られ育てられましたが、そこで問題が起きてしまいました。

あの子が大泣きをするたびに、村に災厄が訪れると。
あの子が不幸を呼んでるのだ、と噂になりました。

ええ、霊夢は何一つ悪くありません。
霊夢には生まれた時から、強い力が備わっていたようです。
貴方は災厄や異変が訪れると、それを肌で感じ取ってしまい、上手く言葉に出来ず泣いてしまっていた、それだけの事だったのです。
不幸を呼ぶなんてとんでもない言い掛かりですが、愚かにも村の人は信じきっていました。
凶事が続いたのです、何かに原因を求めないと怖くて仕方ないのでしょう。
偶々、貴方がその対象に選ばれてしまった。
とても可哀想な話です。

話を聞いて、私は直ぐに村の人を説得に当たりました。
表面上は私の説得に頷くのですが、それは普段の異変解決の義理からであり、本心から頷いていないのは明らかでした。
とにかく一度その子に会わせて欲しいと、私は申し出をしました。
数日後、私は貴方に面会することが許されました。

実質の座敷牢でした。
やり場の無い怒りを覚えながら、私は鍵を開けてもらい、貴方に会いました。
おかっぱ頭の可愛らしい女の子がいました。
話してみると、相当に頭の切れる子でした。
こんなに幼くても私の言葉にきちんと答えを返してくれる。
自分がどうして閉じ込められてしまったのかも、理解している。

それでも、この子の瞳は生を信じて疑っていない。

その強い瞳の輝きに惚れました。
己の境遇を呪う事も、周りを非難することもなく。
ただ生きるという、生の使命を全うしようとしている。
話をするたびに、この子に情が移ってしまい、将来がますます心配になりました。
このまま閉じ込められて暮らすのか、殺されてしまうのか。
明るい未来は、私には浮かびませんでした。

彼女ならきっと立派な巫女になれると。
是非、引き取らせて欲しい。
私に育てさせて欲しい。
そう願い出たのは、その日、貴方の部屋を出た直後でした。
巫女になれるかどうかは、半ばはったりが混ざっていましたが、元々厄介払いがしたかった家の主人は二つ返事で了解してくれました。

私は霊夢の意志を尊重するために、霊夢が来たいと言ってくれる時を待ちました。
何度も足を運びました。
六日目に紅白の巫女服を着せてやると、顔を輝かせて喜びました。
その時、私と共に暮らす事を選んでくれました。
そうやって貴方は博麗の巫女として、神社に来たのです。
憐憫はあっという間に愛情に変わり、私は貴方を本当の娘のように愛しました。

結界の張り方、破り方、払う力、止める力、砕く力、避ける力。
霊夢の才能は、私の予想を遥かに上回ってました。
天才という言葉にふさわしい人材を、私は生まれて初めて目にしました。
貴方が黙って従うのをいい事に、私は少々厳しい修行をさせてたかも知れません。
霊夢に惚れ込み過ぎていたことは、認めます。
それでも貴方に一日も早く、立派になって欲しいと、それだけを考えていました。
自分の身体に嫌な予感がしていたからです。

疲れが取れません。
何日経っても、身体が重くて仕方なくて……。
頑張りすぎたのかと、しばらく様子を見ましたが、やがて変化の無いだるさに怖くなって医者に駆け込みました。
病名が不明なまま、風邪薬を持たされて帰りました。
何ヶ月も通って、ようやく解った私の病名は「血液のがん」だそうです。
ずっと昔から存在する病気だと聞かされました。
昔からあるのならば、治療法もあると信じていました。
残念ながら治療法は幻想郷には存在しないと、その場できっぱり言われました。
実質の死の宣告。
信じられなかった。
『正確には血液のがんではなく血球のがんです』
どうでもいい事を飄々と続ける、医者を恨みました。

唯一助かったのは、私の病気の進行が極めて遅かった事です。
この状態なら、最長で四年も生きた例もあると。
たった、四年かと怒鳴り散らしましたが。
明日、死ぬぞと言われるよりは救いでした。
私はまだ、霊夢が一人前になるまで、どうしても死ねなかったから。

私は未熟な親でした。
すくすくと育つ貴方の背中に、真実を告げることが出来ませんでした。
何度、告げようとしても、貴方は笑顔で私の声に走ってくる。
この笑顔を泣き顔に変える権利が私にはあるのか?
何度も自問しました。
問うたびに、色々な思い出が浮かんできては離れてくれない。

お風呂でじっとしているのに我慢できなくなって、泡のついたまま私の手をすり抜けて、勝手に風呂に飛び込んだこと。
縁側に座り、縁側の下を覗き込んで、危ないから止めなさい言っても大丈夫、大丈夫、と止めてくれなくて、そのまま落ちて頭を打った事。
良く解らぬ落書きを、これは母さんだと主張され続けて、何だか私もそんな風に見えてきた事。
竹箒を剣に見立てて、威勢の良い言葉を発しながら、降ってくる秋の落ち葉と格闘していた事。
靴下が伸びる様を面白がって、何度も何度も引っ張られて、私の靴下が二足も台無しにされた事。
私が妖怪役をやらされて、霊夢に適当に退治されてあげてると、妖怪はもっと強いんだよー、と霊夢に駄目出しされてしまったこと。

行動の全ては物言わぬ言語でした。
統一性の無い言葉は、笑顔で括られていました。
まるで自分の役割が、母に向って笑う事だと自覚していたように。
遊びという言語で、霊夢は私との関係を確かめていた。
私も何時までも霊夢と遊んでいたかった。
時間さえ、それを許してくれるならば。

結局、私が選んだのは嘘を突き通すことでした。
立派に子を育てる事こそが、母の役目であると。
私の病気も、私の死も、霊夢には足手まといにしかならないでしょう。
何時か私が死ぬのならば、貴方が挫けずに生きられるような環境を残してやりたい。

無理だと思いましたが、里親を探しました。
やはりまだ霊夢を恐れていて、引き取り手はいませんでした。
悲しい話です、こんな素晴らしい子を、どうして解ってやれないのでしょうか。
先代から付き合いがあった家も『神社に寄る事すら怖いのに』と迷惑そうな顔で首を振りました。
怒りに涙を流しながら、私は会話の途中で席を立ちました。

神社に戻る前に涙を拭いて、何事も無かったように、空から風に吹かれて霊夢の元へ戻る日が続きました。
貴方の、お帰りなさいの声が。
その母の帰還を無邪気に喜ぶ声が、私の馬鹿な決心をますます固くさせました。
私は生きている間に霊夢に残せる事を考えながら、毎日を過ごしました。
着物を売って、貴方の服や毛布を買いました。
食糧を買い込む金を作りました。

霊夢は力は強大でしたが、精神はまだまだ幼い。
私の死が貴方の心を折ったりしたら、どうしても自分が許せない。
私は嘘を重ねました。
最後の最後まで。
嘘はどんどん大きくなり、やがて自分の死すら越えていきました。
私は死ななかった事にする。
三年間の贈り物もその時に考えました。
貴方の誕生日に、丁度満月が来る事を、神が最後にくれた奇跡だと思って。
結界の中に、ありったけの愛情を込めて。
手紙と、春の暖かさと、春の風と、春の雨を残しました。
後は満月なのですが、満月を輝かすのは今の私では力が不十分で無理だと解りました。
そこで、先代と少しだけ交流のあった、星の魔法使いとして名高い霧雨家に、駄目もとで手紙を出しました。

最初の交渉は決裂しました。
二度目に来てくれた時に、全てを話して欲しいと言われ、私は計画の説明と説得に全力を注ぎました。
話を聞いた霧雨のお爺さんに、こう言われてしまいました。

ならば、生きているうちに術を見せてやりなさい。
あの子は、貴方と二人で見る事を望んでいる。
貴方が生きてる間の事だけを考えなさい。
全てを話し、少しでも多く抱きしめてあげなさいと。

私はそれを受け入れられませんでした。
私はもう、貴方を立派に育てる事を第一に考える事が、母の役目であると信じるしか無かったのです。
交渉はまたも決裂しました。
だけど、逆にお爺さんは、何度も私を説得に来てくれました。
最後には、お爺さんの方が私の考えに折れて、三年目の計画を約束してくれました。
あの時のお爺さんの苦虫を奥歯で潰したような、やり切れない表情は忘れられません。

やがて、冬が来ると、強烈な貧血のような眩暈を前にして、私は倒れてしまいました。
もう、霊夢といられる時間が短い事を悟りました。
動けなくなる前に空に飛ぼう。
私の死を決して霊夢に知らせてはならない。
春にはここを出ると決めました。それが私に出来る愛し方だと思って』


一枚目の手紙はそこで終っている。

涙は出なかった。
手紙はびっしりと私の事で埋まっていた。
実の親の事なんて、私にはどうでも良かった。
母の苦悩が、ひたすらに胸を締め付けた。
母さんはどれだけ私を愛していてくれたのだろうか。
私はどれだけそれに応えられてたのだろうか。

語る言葉を持たないまま、二枚目の手紙を手に取った。


『別れ際に霊夢と交わした約束、戻ってくると言う約束。

あれは、霊夢に負けて仕方なく吐いた嘘ではありません。
本当に戻ろうと思っていました。
霊夢の涙を見て、貴方の苦しみに、私の苦しみはまだ足りていないと。
私だけが楽になるわけにはいかないと。
何としても一年頑張って、貴方の誕生日に戻りたいと願いました。
僅かな段差に躓くほどの消耗した私が、一年後に生きていたとしても、そんな姿で戻れば全ての嘘がばれるかも知れない。
だけど、戻りたい。
戻って霊夢の頭を撫でてあげたい。
良く頑張りましたねと、強く、強く。
霊夢を抱きしめて、耳元で愛を囁いてあげたい。

一年頑張ろうと春にあれだけ誓ったのに、私は、夏にはほとんど動けなくなっていました……。
貴方に会うかどうか悩みました。
鏡を見て唇を噛みました、自分は幽鬼のように痩せ細ってしまっていた。
幾ら紅を引いても、何一つ死を隠せません。
会えば、霊夢に悲しみを与えるだけでしょう。
それでも、会うべきなのでしょうか。
悩んでいるうちに、私は飛ぶ事も出来なくなりました。
全ては夢の中に消えていきました。

私の死を隠して、貴方の感情を操ろうとする事は、やはり私の傲慢だったのでしょうか。
霊夢の傍に一秒でも長く居続けて、全てを語り、屍を越えさせるのが、母の役目だったのでしょうか。
こんな事を考えている事自体が、私の傲慢なのかも知れない。
死が近づいて来ても、未だに良く解らないのです。
霧雨のお爺さんが何を言いたかったのかは、今なら身に沁みて解ります。
だけど、私が残した事の全てが間違いだったとは思いません。
今は計画を信じて、貴方の未来を祈る事が、私が取れる最善だと思います。

ああ、どうしても湿っぽい話になってしまいました、ごめんなさい。
以上が、貴方の出会いから事の顛末です。

さあ、ここからが大事なお話。
不幸な母だな、なんて思われたくありませんから、精一杯書かせてもらいます。
碌に筆も握れぬ手になりましたが、私の思いを包み隠さず、書けるだけ書いておきます。

私は人生にやり残した事が、たくさんありました。
霊夢にうんとおめかしさせて、二人で町に出てみたかった。
綺麗な簪の一つでも買ってあげて、座敷でご馳走を腹いっぱい食べさせてあげたかった。
霊夢に沢山の友達を作ってあげたかった。
もっと遊んであげたかった。
もっと構ってあげたかった。
もっと愛してあげたかった。
私は、霊夢にしてやりたかった事が、まだまだ山ほどありました。

ですが、それは残念な事でもありますが、嬉しい事でもあるのです。
私には、これだけ気にかかった愛しい娘がいるのです。
この想いが、私が天国に持っていける最高の財産。
持てるだけ持って、天国へ行きましょう。
天国に着いたら、私が知る限りの人に、聞かせてあげましょう。
私には、こんなに立派な娘がいましたって。
幾ら愛を注いでも足りない、最高の娘がいましたって。

死という結末を迎えようと、霊夢と過ごした日々が霞むような事は、決して無く。
霊夢という煌きを残せたからこそ、私の死後の世界は豊かなものになるのです。
これから霊夢がどんな生き方をするのかを、それを天国からゆっくり見させてもらいます。
ええ、とても楽しみで仕方ありません。
これからは楽園を飛ぶ素敵な巫女の武勇伝を、空の上で語りましょう。
私は空から霊夢を見守り、霊夢の幸せをずっと祈っております。
霊夢の笑顔が、沢山の人に愛されますように。
霊夢の笑顔が、沢山の人を愛せますように。
そして、霊夢が幾つになっても、素敵な巫女でいられますように……。

この手紙を成長した霊夢へ宛てて、貴方の友達に預かってもらおうと考えています。
鴉の配達に任せるのは、些か不安が残りますが、残念ながら私は動けません。
貴方がこれを読んでくれていると言う事は、どうやらきちんと辿り着いたのでしょう。
みんなに感謝します。

そうでした、封筒の中に手紙と共に、鍵を入れておきました。
これが母が残した、最後の結界を破る鍵。
私が霊夢に残せる唯一の形あるもの。
少しばかりそれを派手に包んでおきました。
受け取ってください。
成長した霊夢なら、きっと気に入って大切にしてくれると思います。

……思いの丈を書き尽くしたら、少し眠くなりました。
この辺りで筆を置かさせて下さい。

愛しい私の娘、博麗霊夢。
霊夢が私を母と呼んでくれた日を、私は絶対に忘れません。
死んだって忘れません。
私は霊夢と出会えて本当に幸せでした。
健やかなる時も、病める時も、生きている時も、それから先も。
ずっとずっと、幸せです。
有難う、霊夢。
沢山の温かい想い出を有難う。
そして、どうか素敵なままに……。  ―母より、楽園の素敵な巫女様へ―』

乾いた心臓に、雫が落ちた。
ぽたぽたと、一滴ずつ広がっていく。
熱くもなく、辛くもなく、悲しくもなく。
ひたすらに優しい雫が、私を潤していく。
水で戻すように、ゆっくりと心が膨らんでいく。
心の中で固く閉じてしまった蕾が、少しずつ開きかけている。

私は銀色の小さな鍵を手にして、立ち上がった。
場所はあそこしかない。

母の部屋に入る。
目を閉じて、天井を見上げて、目を瞑った。
遠い春の日を、母のいた風景を、瞼の裏に映し出す。
じんわりと眼が熱くなってきた。
その時、場違いにも、首がこきりと鳴った。

「はぁ、いい所で、締まらないわよねぇ……」

頭を掻きながら、窓を開いて風を招きいれた。
溜まっていた澱が落ちていく。
悲しさと一緒に閉じ込められていた時間が、冷たい空気にかき回されて動き出す。
両手を広げて、大きく深呼吸した。
埃っぽかった。
片付けと掃除が私の急務らしい。
後で頑張ろう。

「さてと、それじゃ」

鏡台の前に正座する。
一番上の引き出しの鍵穴に鍵を差し込んだ。
鍵を回す。
手ごたえはあったが、音は無かった。
少し力を入れる、引っ掛りは無い。
ゆっくりと引き出しを手前に引いた。
引き出しが開いた隙間から、桃色の何かが、私に向って吹き上がってきた。

――花?

引き出しの中から吹く風が、どんどん花を、桜を舞い上げる。
桜の嵐のように、部屋の天井まで吹き上げられ、散らばった桜が揺らめきながら降りてくる。
畳に正座する私に、桜は上からシャワーのように降り注ぐ。

「桜花結界……」

母も凝った事をするものだ。
引き出しの中に桜花結界か。
あ、それって、私が春に母を驚かせようとして、桜を溜め込んでいたのと同じ事じゃないの。

「血は争えないってやつかなー」

血は違うか、犬が飼い主に似るって方が近いのかな。
うわ、何だろうこの屈辱……。
犬はどこぞのメイド一人で良い。

春風が少しだけ室温を上げたが、すぐにまた冷えるだろう。
だけど、窓は開いたままにしておいた。
この部屋を明るくしておきたいから。

引き出しの奥に何が入っていたのかは、私の想像通りだった。
綺麗な和紙に包まれた、漆塗りの木製の小さな櫛。
赤の背景に満月を思わせる黄色い丸、その周りに桜の花弁が踊っている。
昔と何も変わらぬその櫛を、桜吹雪が終る前に手に取った。
綺麗な櫛だと、心から思った。

鏡台の前の、丸椅子に座る。
頭のリボンを外して、膝に置き、髪を両手で背中に流した。
そうして目の細かい櫛を、髪に通す。
鏡の中で髪を伸ばした私の姿は、その髪を梳く仕草は、間違いなく、母に似ていた。
あの日の母の姿が、私と重なり合う。
母の背中に抱きつく、幼い私までもが見えた。
暖かい涙が目尻から溢れて、ぽろぽろと落ちていく。

「お帰り、かあさん……」

母が帰って来てくれた。
母が全てを語ってくれた事で、私が母の死を受け入れた事で。
私はようやく、母を帰してあげる事が出来たんだ。
私の心の中に。
私の想い出の中に。
母の姿を。

蕾が開いていく。
閉じ込めていた母の想い出が、綺麗に綺麗に一つずつ開いていく。
溢れ出した想い出は、何処までも鮮明で美しいのに、そこに冷たい悲しみはなかった。
幾ら思い出しても、今は凄く暖かくて、それが嬉しくて仕方なくて。
私は満開の桜の絨毯に寝転がって、顔をくしゃくしゃにして泣いた。
美しい母の姿を、いっぱい思い出して泣いた。
楽しかった日々を、いっぱい思い出して泣いた。
二人で笑っていたあの日々を、やっと取り戻せて泣いた。
私に、再び満開の桜が戻ってきた。

雲の切れ目から太陽が姿を現して、窓から強い光が入ってきた。
涙のせいで、視界は光の鱗を通したように見える。
部屋の隅で、窓からの光に白い粒が泳いでいた。
散らばった桜までもが、瑞々しく光っている。
私は母のぬくもりに抱かれたまま、光の海に身を投げ出した。

―――――

私が縁側に戻った時には、魔理沙はもう帰って来ていて、お茶を飲みなおしていた。

「おかえりー。どうだ、満足できるまで泣けたかー? ぶーっ!?」

会うなり、いきなり魔理沙が豪快に茶を噴出した。
石畳の上を冗談みたいな綺麗な放物線が飾った。
虹が見えるかと思ったわよ。
もったいないわね。

「汚いわね、どうしたのよ?」
「ごふっごはっ……そ、それはこっちの台詞だ! その髪はどうした!?」
「ああ、ちょっと髪を解いたから、似合う?」
「こいつぁ新鮮だぜ、今日は霊夢の腋以外の魅力を発掘してしまった」
「今まで腋しかなかったんかい!」

少しこいつと話しただけで、もう涙は吹き飛んでいた。
あれだけ泣いたのが嘘みたいだ。
髪や服についた、桜の花弁を払い落とし、私も魔理沙の隣に座った。

「花嫁さんみたいだぜ?」
「ばーか」
「その顔なら、手紙はいい事が書いてあったらしいな」
「うん?」
「泣いたまま出て来る事も考えて、二十通りの慰め方を考えていたんだが」
「細かいわね」
「あ、お茶おかわり」
「自分で注げ」
「霊夢が注いでくれたお茶の方が美味しい」
「誰が注いだって、中身は同じでしょうが」
「同じ結果でも、其処に至る過程をどう捉えるかで、まるで違う結果に感じたりするのが人間さ」
「……手紙の事を言ってるの?」
「いいや、お前が注いでくれたお茶が美味しいって話」
「へぇ……」

注いでやった。
お茶は冷めていた。
わざとらしい溜め息を吐いて「あー、美味いなぁ」と魔理沙は呟いた。
相変わらず、下手な嘘を吐く。
何処までそのつもりか知らないが、こいつの嘘は、しかめっ面や泣き顔を解して、人を笑顔にさせてしまうので、そこは嫌いじゃない。

「あんまり、嘘ばかりついてると、閻魔に舌を引っこ抜かれるわよ」
「ところが、二枚舌だから、大丈夫なんだよ」
「二枚とも引っこ抜かれるわよ」
「そう言ってたっけな」

魔理沙は帽子に片手を当てて、白い歯を見せた。
しかしよく笑う娘ね。

「母の嘘は……どうなのかしらね……」
「んー?」
「もしかして、閻魔に舌、抜かれちゃったのかしら?」
「抜かれないぜ」
「どうしてよ?」
「閻魔だって生きているんだ、愛を持つものが、子を想う母の愛を裁けるものか」
「……うん、有難う魔理沙」
「何で霊夢がお礼を言うんだ?」
「優しい嘘に、お礼を言いたい気分なのよ」
「そりゃ酷い誤解だな、私は常に真実しか語らないぜ?」
「マジで舌抜かれるわよ、あんた」
「えー? うーん、抜かれるかなー?」
「いや、真面目に悩まれても困るのだけど……」
「ま、全ては死んでからの事だよな。私達は生きている。天国ばかり見上げて、自分を抑えたつまらない人生はゴメンだ」
「天国、行きたくないの?」
「いや、行きたいよ。霊夢は何の為に行きたい?」
「……待ってる人がいるから、かしらね」
「私も似たようなもんだ」
「そう」
「だったら、その待ってる人にさ、人生どうだった? って訊かれてさ。窮屈で苦しかったです、なんて言う訳にはいかないだろ?」
「それは、絶対に嫌ね」
「私は自分らしく生きて、最後は胸を張って死んでやる。あー、人生楽しかったってな」
「あんたらしいわ」
「それで天国行けなかったら、閻魔にちょっと見る目がなかったって、へこむ」
「胸を張って死ぬか。意外とそれが天国への近道だったりしそうよ」
「……伝えてやろうじゃないか霊夢」
「ん?」
「語り尽くせぬほどに楽しい想い出を残して。私達の人生はこんなに素晴らしかったよってさ」
「天国で待っている人へね」
「そう、天国で待っている人にだ」

二人のお茶を啜る音だけが、静かな縁側に響く。
太陽が徐々に上がって来たのか、だいぶ暖かくなってきた。
上を見ると、雲の少ない綺麗な空だった。

「ごっそさん! さぁ、忙しくなってきたぜ!」

湯の身を空にしてお盆に戻し、魔理沙は立ち上がった。
立ち上がって腕を元気良く、ぐるぐる回す。

「何を急に張り切っているのよ?」
「だって、久々の宴会をやるんだろ。幻想郷駆けずり回って、大人数集めないとな」
「誰が宴会やるって決めたんだ、誰が」
「国民投票で」
「うわ、凄い嘘を平然と吐きやがった」
「今日は、幽々子も紫もレミリアも萃香も輝夜も何でもかんでも呼ぶぜ、ミスティアやプリズムリバー三姉妹も合同コンサートだ」
「喧しくなるわねー。今夜も、雨になったらどうするのよ?」
「今夜は絶対に晴れる」
「何で?」
「楽園の巫女から涙が消えたからさ」
「良くそんな台詞吐けるわね。その調子でアリスとかも口説いてんじゃないの?」
「アレとは犬猿の仲だぜ?」
「そう見えないから言ってるのよ」
「よし、そろそろ出発するか。おおっと、一つ忘れてた」

そう言って魔理沙が縁側から振りかぶって投げた五円玉は、見事に賽銭箱に落ちた。
口笛で自分の健闘を称えた魔理沙は、箒に乗って空に舞う。
随分、色々語った割には、別れの言葉は一言も無かった。
どうせ、夜に会うのだからいいのだけど。

境内に落ち葉が我が物顔で陣取っているので、いい加減掃除しようかしらと思った。
これの掃除が済んだら、母の部屋を片付けて、それから宴会の準備かしらね。
では、と竹箒を手にしようかと立ち上がった時に、大切な事を忘れているのに気がついた。

慌てて部屋に取りに戻る。
そう、これ。
これがないと、私らしくないからね。
頭の後ろできゅっと結ぶ。
鏡の中でふんわりと広がる赤いリボンに満足して微笑んだ。
母さん、待っててね。
まだ、少し時間かかりそうだけど。
その分、楽しい想い出をたくさん運んであげるから。

境内に出ると、濡れた落ち葉の上に、乾いた落ち葉が被さる様に降ってくる。
遠い山を見れば、山頂から中腹にかけて、色づいた秋の色が眼に眩しい。
周り一面、秋一色。
この下で飲む酒は、さぞかし美味かろう。
紅葉の下、酒の雫に、友の声。
嗚呼、ここは楽園である。
私は楽園に生まれ、楽園を生きる巫女、博麗霊夢。
存在が、解りやすくていいわね。

「さぁて、今日も楽園の相手をしてやるかー」

私は竹箒を手に、落ち葉の中へ切り込んでいった。
霊夢のリボンってどうなんでしょうかね。
妖々夢とかでは、明らかに髪を括ってる様に見えるのに、永夜抄のやられ絵では取り外し可能タイプに見えますし。

好き放題書いた上に、長過ぎて申し訳ないです。
読んでくれた方に最大限の感謝を。
本当に有難うございました。
はむすた
[email protected]
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コメント



0.30510簡易評価
5.100削除
神降臨(T▽T*)
7.100名前が無い程度の能力削除
涙止まんね
8.100(ry削除
本気で泣いた。
13.100名前が無い程度の能力削除
ありがとう、これ以上ふさわしい言葉を俺の脳みそは紡ぎ出せない・・・
28.100名無しな程度の名前削除
あなたの作品、しっかりと受け取らせて頂きました
本当にありがとうございます
29.100名前が無い程度の能力削除
「お帰り、かあさん……」 のとこで身体の震えが止まらなくなりました。
あぁ、目も潤んでら……。
30.100名前が無い程度の能力削除
SSで初めて泣いた…
31.100KEN削除
…すばらしい、久しぶりに文章で泣いた。
34.100名前が無い程度の能力削除
胸が温かくなりました。
素晴らしかったです。
37.100名前が無い程度の能力削除
視界が歪む・・・。
41.100名前が無い程度の能力削除
感動巨編
42.無評価カルヒラ削除
1でホロリときて
2でジワリときて
3で見事に死にかけた。
いや、俺の涙と鼻水分の御代はきっちり貰ったから良いんですけどネ
44.100カルヒラ削除
そして、点をいれ忘れる阿呆降臨orz
45.100空想と幻想の混ぜ人削除
素晴らしきかな
47.100名前が無い程度の能力削除
あえて語ることもありません。すばらしいです。
52.100名前が無い程度の能力削除
だめだ、どんなコメントでも物足りない…!
53.100削除
2時間かけて読みました。もちろんイヤホンにZUN氏の「永遠の巫女」のBGMを聴きながら
こざかしいことは何も言いません。すばらしい感動をありがとうございました。
58.100hangon-反魂-削除
霊夢のお母さんの沢山の温かさ、私もたっぷりと頂きました。
本当に素晴らしい春風を、どうもありがとうございました。

ここではとても書き尽くせないので、ちょっと思い切った形で私の意見を述べさせて頂いています。
不快に思われるかもしれませんので、その場合はご意見頂ければと思います。
60.100シゲル削除
もう号泣してます。
書いてる最中にも涙が止まりません。。。。
ありがとうございました。。
64.100豆蔵削除
お見事でした。100点以外の点数が考えられません。
どうぞこれからも素敵な幻想郷をお願いします。
66.100名前が無い程度の能力削除
落涙っ!!
67.無評価ムク削除
霊夢が主役の話では傑作だと信じて疑いません。1時間分の長編、心よりありがとうを申し上げたいです。
68.100ムク削除
点数忘れた・・・台無し。
72.100名前が無い程度の能力削除
時間がまずいというのに気がつくと最後まで。
73.100名前が無い程度の能力削除
やばすぎ
74.100たまゆめ削除
霊夢ラヴァーとして、最大の賛辞を。
有り難う、御座います。
80.100王にはなれない程度の人削除
最高でした。
最高としか言いようがない。
84.100名前が無い程度の能力削除
泣けた・・・
87.70Hodumi削除
眼福、眼福。
目と心の良い保養になりました。
88.70低速回線削除
これは良い( ´ω`)
89.100名前が無い程度の能力削除
感動しました…
91.100てーる削除
・・ちょっとキツイ・・

自分の心にはこの話は辛過ぎます・・・
93.100名前が無い程度の能力削除
いや本気で泣きました。最高です。
98.90銘が無い程度の能力削除
ブラボー・・・おぉブラボー・・・
103.100月影 夜葬削除
泣きました。ひたすらに泣きました。
104.100nanasi削除
…久々に泣きました…良いものを有難うゴザイマス
106.100名前が無い程度の能力削除
言葉にできない感動をありがとうございます。
113.100ま~しぃ削除
感動…。
もう涙を止めるためのため息しか出てこないわ…。
いや、…うん。…ありがとう。
115.無評価ちょこ削除
久しぶりになきましたT T
ああ…いつかこんな話を書けるようになりたい…
116.無評価名前が無い程度の能力削除
ひたすら脱帽。
涙が止まらないよ…。
ありがとう。
117.100妄想を具現化する程度の能力削除
涙が流れてるのすら気付けなかったくらい入り込めた。ここまで感動できた作品は久々だ。
118.100名前が無い程度の能力削除
目が潤んでキーボードが見えn・・・
120.100ちょこ削除
感動のあまり点数入れ忘れた…orz
121.90まんぼう削除
相変わらず上手い・・・・・・
文章だけで他人の感情を揺り動かすのって大変なんですよね。
良い作品をありがとう御座いました。
122.70名前が無い程度の能力削除
 この文量をすっと読ませてしまう筆の運びには心底感服致しました。当初は少し時間を置きながら読もうと思っていたのですが、一度読み始めると先が気になって結局最後まで一気に読みきってしまいました。
 ただ独白(に類する)文が多いと感じたのも事実です。このあたりは登場人物の感情を如実に表していて一概に悪いとは言えないのですが、やはり一点や二点は削れる部分があったと思います。
 いずれにしても、心に響く良い作品であったと思います。優しい時間をどうも有難うございました。
125.無評価名前が無い程度の能力削除
目がぁぁ俺の目がぁぁぁっぁ!。・゚・(ノД`)・゚・。
126.100名前が無い程度の能力削除
そして点を忘れる…orz
127.100名はない削除
泣いた
131.100名前は有るが隠す程度の能力削除
この作品もそうですが、あなたの作品はなにか来るものがありますね。
また時間を気にせず連続で読みふけってしまいました。
良い時間を有り難うございます
134.100.削除
ガチで泣いた
素晴らしい話を、そして素晴らしい貴方にありがとう
138.100アルヴァ削除
ただ一言言わせてください。 感動した
139.100削除
ありがとう
142.90セノオ削除
クアドラプルスパークが最大の山場だと思ってしまった自分は
どうやらかなりの異端らしい(´・ω・`)
いい役どころの魔理沙に燃えつつ霊夢にも萌えさせてもらいました。
ありがとう。
144.50名前が無い程度の能力削除
どうも冗長な気がします。1話のギャグ調の流れからシリアスへの変換は違和感がありますし、外の世界の品々が漂流してくるからといってビニールやヒプノセラピー、カレンダー等のカタカナ語はこの作風には合わないと感じました。
霊夢に比べて魔理沙が達観しすぎていること、違う村のこととはいえ忌み子として騒がれた子供が博霊の巫女に引き取られたというのを1つの事件として慧音が記憶していないことがおかしいと思います。
あと、「楽園の」と「素敵な」は多用しないほうがより印象深くなったと思います。
長々とケチをつけてすいません。
148.100名前が無い程度の能力削除
最高だ
153.60八尾削除
うん、この思いに解答が出たからにはコメントに書くのが本筋というものであろう。
いい作品なのですが、私もやはり最後が少々冗長のように思えます。
霊夢母の最期の手紙もそうなのですが、全体的に語りすぎるきらいがあるかと。
こう、なんと言いますか、言わずが花、という雰囲気を出して欲しかったといいますか。
例えば霊夢と霊夢母との出会いの辺りはにおわす程度で読者の想像に任せる、というのもありだったのではないかと。
1・2で盛り上がったが為にその辺りが珠に瑕でした。
逆にいえばそこ以外は言うこと無しの作品、ということにもなるのですが。
155.100白樹削除
泣きました
お疲れ様です。
157.100名前が無い程度の能力削除
感動して泣いた(´;ω;`)ウッ
159.100名前が無い程度の能力削除
いや、もう言葉になりません…。
こんなにすばらしい話を読ませていただいて感謝します。
160.100浦葵洸削除
非常に素晴らしいSSをありがとうございました。もう、あなたの素晴らしい描写力に嫉妬に狂って走り出しそうです。
161.80名前が無い程度の能力削除
感動しました
ただ、ものすごくうまいのですが、妙な所で笑いを取りに来るのと、コップやビニールといった言葉が出てくるのにちょっと違和感を感じました。

次の作品も期待してます。
162.100もやし味噌削除
私の母も同じような死に方をしたのでついほろほろと
163.100rock削除
すげー…。
165.100名前が無い程度の能力削除
泣き…
168.100CCCC削除
涙で、涙で前がっ!!
170.100名前が無い程度の能力削除
良い作品をありがとう……。
171.100名前が無い程度の能力削除
ああ、釣りはいらねぇよ。とっときな。
175.100EXIT削除
素敵な時間をどうもありがとう。
176.100nagare削除
またひとつ霊夢のイメージ。
すばらしい物語をありがとうございました(´∀`*
177.100名前が無い程度の能力削除
時間を忘れて読みふけってしまった・・・
声を大にして言いたい、これは傑作だ!!
178.100都市制圧型ボン太君削除
あれ、おかしいなぁ。
100点以上の点がつけられないぞ・・・?(ノдT)
180.100ぽっぽや削除
すっきりとし、しかしとても暖かい味わい。
水のようにはさらっとしすぎず、油のようにはしつこくなく。母の愛とはこういうものなのだろうか、ただただ、暖かくなった。
不必要に涙に訴えることなく、読む人の心に心で訴えかけた。魔理沙が言うからかもしれないが、魔理沙の言う言葉も曲がることなく心に入り込み、読む者の心を暖めてくれた。
私は涙を流さなかった。涙で愛が流れ出てしまうように感じられただけだ。涙を流すのは霊夢。私はそれを温かく見守ろうではないかと。霊夢が母を思う気持ち、母が霊夢を思う気持ち、魔理沙のやさしさ、全てを心の内に。包み込まれたくもあり、やさしく包み込んでやりたくもあり。贅沢だと、欲張りだと言われるかもしれない、しかし私はもったいなくてもったいなくて、涙を流すことは出来なかった。

この作品に出会えたことを幸せに思います。ありがとう。
182.10074削除
滅多に投票しないんですがね
久々に泣いたので100点を

いやぁ、課題やってたはずがいつのまにか読みふけってましたよ(ノ∀`)
183.100SaToShi削除
実に良いお話です。霊夢が更に好きになりました。
186.100名前が無い程度の能力削除
感動ですっ…。
191.100no削除
ああもう何といわれようと100点入れるしかないじゃないですか。
あざとくてもなんでも、いいものは良いんです。
しんみりなだけな話にはしないように、笑いをもってくるのが小憎らしい。
192.100名前が無い程度の能力削除
すごいよ‥‥
193.80名前が無い程度の能力削除
ストーリー展開、各キャラの堀下げなど素晴しいものがあります。
惜しいのは、医師の通達の場面でしょうか?
人間の幻想医者が語るには、少しばかり科学的過ぎたのが…
195.100名前が無い程度の能力削除
霊夢はきっと母親にそっくりなのでしょう…そして母親も。
顔の解らないその母親の幻視がうかんでただただ、泣きました。
切なく、なにより暖かい物語に―

有り難う。
198.100零峰削除
言葉が出ない…。出るのは涙だけ…。
205.100名前が無い程度の能力削除
泣きました・・・。まいったなぁ・・・。
207.100名前が無い程度の能力削除
うわーん
210.90名前が無い程度の能力削除
最後の手紙は誰がいつ仕込んだんですか?
211.100名前が無い程度の能力削除
213.80名前が無い程度の能力削除
ストーリーもだけど、やはり情景描写に唸らされました。
魔理沙が膝を叩く所などで目の前に広がる世界、粋な言い回し、その他諸々。
しかし私には氏はまだ余裕がある様に見受けられました。
氏の作品は上手いし泣けるけども、理屈問答無用の一撃に出会っておりません。
あと、随所に穴がありますし。 ビニールとか諸々。
まぁそれを付けても素薔薇しいのですが。
更なる傑作を夢見て今回は80で。 ご馳走様でした。
215.80れふぃ軍曹削除
最期につばがる複線の張り方、もう神業ですな~。
218.100名前が無い程度の能力削除
母の愛最高!!
221.100irodnem削除
最後で母が、なーんちゃって! どうだった? 泣いた? ねーねー
とお茶目に母が出てきて全てをぶち壊してくれたら1000点あげた。
222.100削除
落涙ッ?!
224.40名前が無い程度の能力削除
心に響くものはありましたが、推理の部分が読みにくい文章でダラダラと長かったり、母の手紙も どこか問題集の解答冊子のような感じを受けてしまい、興冷めしてしまいました。「そこまでご丁寧に種明かししなくても分かってるからいいよ!」とも感じました。尤もこれは、私の場合、(2)の前半で霊夢の母に関する展開が分かってしまったのが原因かもしれませんが。
しかし(1)(2)は、吸い込まれるようにあっという間に読めてしまいました。各キャラの描写も素晴らしいと思いました。これからも素晴らしいSSを紡いでいってほしいです。
226.100夏の花削除
もう最高にいい作品を読ませて貰いました。
最後の手紙の所とか「桜花結界」の所とかもう涙止まりませんでした。
特に「母さん、待っててね。まだ、少し時間かかりそうだけど。その分、楽しい想い出をたくさん運んであげるから。」この文読んだ時なんかもう本当に涙止まらなくなりました。
本当に素晴しい作品をありがとうございます。
228.100名前が無い程度の能力削除
泣ける幻想卿をどうもありがとう、これからも頑張ってお話書いてください
231.無評価無為削除
血液のガン~辺りから読む気が失せました。アレがなかったらよかったのに。
232.100Izumi削除
泣いた。それ以外の感想なんて必要ない。
234.50名前が無い程度の能力削除
ストーリーはいいのですが、逐一説明が加えられているので雑多な印象が否めません。
やろうと思えば、これの三分の二の長さでも十分なものができると思います。
あとは他の皆さんが言っているように、世界観の統一でしょうか。
235.902BA削除
これを読めてよかったです。
読む人を感動させるという技巧、まさに素敵。
242.100Sumica削除
気の利いたことは何も言えませんが、せめて点数だけでも。
246.100名前が無い程度の能力削除
久々に本気で泣いた…。
素敵な時間を有り難う御座いました。
248.100名前が無い程度の能力削除
ただ一言。
ありがとう
249.100銀の夢削除
読み終えて深いため息が出ました。さすがというより他ありません。

自分の母のことを思い出してしまいました。ちょうど、霊夢の母と同じだったのだろうか。おおよそ子のために、母親は無理をしてしまうのでしょうね。
今思えばどうして子供のほうは、それに気付けないのだろう……と思うばかり。
でも、今の霊夢は、きっと親孝行できたのだと思います。
魂は還り、そして帰ってくるのでしょう。

氏の描く母子の思いに礼賛と感謝をこめてこの100点、どうかお受け取りくださいな。
251.無評価はむすた削除
これだけ長い話を、沢山の人が読んでくれた事に、感謝で一杯です。
本当に有難う!

クアドラプルで作った流れを、長い説明で断ち切った形になってしまったのは大変残念です。
あの流れを維持したまま、ラストまで持ち込みたかったのですが、力不足と経験不足のため、上手く行きませんでした。
今回は、いい勉強になりました。次回に生かしたいと思います。

暖かい全てのレスに目を通させて頂いております。
何かもっと気の利いた台詞でも返せればいいのですが、思い浮かびません。
もう一度、有難うございました、と言わせて下さい。
256.80点線削除
動機の説明が長すぎてせっかくの演出を殺してしまっている気がします。
とはいえ話自体はとても素晴らしいです。
257.100名前が無い程度の能力削除
こういう雰囲気の霊夢もなかなかですね。
血液のがんという辺りで、もう心臓が痛かったです…

…あれ…なんかどんどん視界がかすんで…(つwT)
262.100桜天使削除
良作品です。
ただただ、感謝することしか私には出来ません。
本当にありがとう…。
265.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい、ありがとうございました。
272.80無為削除
またいい幻想郷を見せていただきました。
魔理沙がとにかくかわいかったです。
273.100名前が無い程度の能力削除
テラスゴス!泣ける!泣けるよ!ホントに(つω;`)
275.100五式削除
貴方は神ですよ(T▽T*)
276.100名前が無い程度の能力削除
そこに「世界」があるならば、日常も当然あるわけで。空想のリアリティとは、その世界に空気があるのか、水が流れているのか、日は差しているのか、生物がちゃんと生活しているのかに尽きると思うわけで。

確かに説明過多な部分もあるように感じましたが、それは技術で直していける物だと思います。貴方の作品には空気がある。ちゃんと空想が生きている。それこそが最大の魅力であると、私は思います。

これからも貴方の作品を楽しみにお待ちしております。
278.100名梨削除
思わずほろりときてしまいました。

作品内の霊夢ではないですが、私の母も、病気が元で亡くなったのです。
その時には泣けませんでした。思い出が消えてしまいそうで。
でも、今なら、なんだか泣ける気がします。

楽しい思い出が、空の果て、天の国にまで届けられるよう、生きていこうではありませんか。
有難う御座いました。
279.無評価名前が無い程度の能力削除
もう匿名評価をしているのでフリーで書かせてもらうが、
「血液のがん」などの世界観の統一などと書いている輩がいるが、
それは読み手の可読性重視である文体であり、何も問題は無い。
むしろ変に時代考証されて可読性を損なうより、よほど読みやすいしわかりやすい。
と我は思う。
281.100名前?知らんなそんなモノは削除
俺を泣かせるとは…(ノдT)
すばらしい作品をありがとうございましたっ!!
293.100名前が無い程度の能力削除
すごいとしか言いようがないや
299.100名前が無い程度の能力削除
どんでん返しを期待しすぎた。
でもしっかり泣いた。

創作っつーか幻想卿に関してはなんでもありだと思ってるので
世界観うんぬんはぜんぜん違和感なかったです。
305.100初心者削除
この思いをどう告げればいいのか。表現方法が乏しい自分を悔しく思います。
ただ、あえて言うならば・・・ありがとう。
306.100名前が無い程度の能力削除
な…泣いちった…。
よい感動をいただきました。ありがとうございます。
307.100名前が無い程度の能力削除
元ちとせの語り継ぐことを聞きながら読んでみた。
...涙腺がぁー霊夢ゥーーー(TΔT)!
311.90名前が無い程度の能力削除
beautifulと綺麗は、やっぱり全然違う言葉なんだなとふと思いました。
何が言いたいかというと……言葉に出来ない
とにかく綺麗だったと思います
314.90choco削除
ええと。
最後の魔理沙との会話で、
「優しい嘘に、お礼を言いたい気分なのよ」
と霊夢が言ってるのですが、この優しい嘘とは何を指しているのか非常に悩みました。
多分母がついた嘘のことを言っているのでしょうが、直後の魔理沙の反応から魔理沙のセリフを優しい嘘としたように感じました。
その場合天国には行けなくても、待ってる人に会うために魔理沙の嘘を嘘と知りつつ、それに合わせた……。
と好き勝手に解釈してしまいました。
それで、二人とも自分の大切なものがしっかりとあり、強いなぁと思いました。

まとまらない上に長々とごめんなさい。
やっぱりこの解釈は間違ってますよね。orz
321.100名前が無い程度の能力削除
凄く良かったです。今はいない人を思い出しました・・・
誰かのために泣けるっていい事ですな。
323.100Admiral削除
全米が泣いた。

母から楽園の素敵な巫女への贈り物。
そこに込められた思いに正直グッときた。
親が子を想う気持ちには現実・幻想の違いはない。
大事なのはそれを伝えられるかどうかということなのでしょう。
さて、たまには親に電話でもしてみるかな…。

SSで泣くのは久しぶりですが、モニタが涙で滲んでよく見えない…。
ありがとうございました。
328.100十条削除
うまく言葉が浮かびませんが
感動しました。
泣いたのは何ヶ月ぶりかなぁ……。

ありがとうございました。
335.100削除
至高という言葉の意味を初めて知った気がします。長いかな?と思いつつも飽きない文章力。いやもう、言葉は無いッス
336.100名前が無い程度の能力削除
感動をありがとう
338.100名前が無い程度の能力削除
ありがとうございました
340.90名前が無い程度の能力削除
「してやりたかった事が、まだまだ山ほどありました。」
このあたりで涙目。
348.90名前が無い程度の能力削除
積み重なっていく感動に、ゆっくりと潤みました。
353.100leon削除
冷静にコメント出来ませんが……どうにも心に響きすぎて心臓が痛いほどに……
355.100コイクチ削除
感慨深いお話でした。
356.100名前が無い程度の能力削除
泣けるSSをありがとう
357.100とらねこ削除
 魔理沙の霊夢への気遣い、謎解きの要素、最後に明らかになる母の健気で悲しく、やさしい嘘。たとえ嘘が罪でも、ヤマザナドゥ様の温情ある判決を望みます。

 ただ病名は別に特定しなくても良かったかも。あと魔理沙は正にヒーローの資格十分ですね。

 「そう言って魔理沙が縁側から振りかぶって投げた五円玉は、見事に賽銭箱に落ちた。口笛で自分の健闘を称えた魔理沙は、箒に乗って空に舞う。」 

 これかっこ良すぎ、これからも素敵な文章を紡いでいってください。
ご馳走様でした。
358.100名前が無い程度の能力削除
超感動。あまりの大作っぷりに俺のボキャブラリーでは感想言えない!!
1000億点!!
361.100H2O削除
大変おもしろかったですよ。SSとして最高級であると思います。
363.100吟砂削除
ここに投稿されたのが11月21日・・・
読もうと想うまでに随分時間がかかってしまいました・・・

霊夢に限らずこの東方のキャラの過去、生い立ちは公式では少なくとも、
はっきりと事細かには明記されていません・・・
この部分を神主であるZUN氏がどのように扱い考えてるのかは解りませんが・・・
ある程度はユーザーが好きな様に思い描けるようなブラックボックス的部分と感じます。
もちろんはっきりして無くても楽しめる世界観でも有るのですが・・・

私も霊夢の生い立ちなどは、考えて一度作品を作ってみたいと作成中です。
それで・・・まぁ、今回の話は霊夢絡みぽかったのでネタが被る事があると、
やはり気後れしてしまうというのもあり、読まないよう意識していたのですが・・・
誘惑には勝てませんでした(苦笑)

作品に関しては幼い時の霊夢の記憶が何かで意識的に封印されてるとか、
先代との血の繋がりが無いとか、考え的にやはり被る部分はありましたが、
良く此処まで作られたなと、感心する部分の方が大きいです。
後は、素直に感動しました。貴方の作品は本当に読み終わった後、読んで良かったと想えるのです。
話の綿密さもあるのですが、それ以上に綺想や救いを素直に受取らせるセンスがあると想います。
冗長で削れる部分も在るかなとは想いますが、私的には話に説得力ができ、
作品の味であるとも取れました。本当に綺麗ではなく、綺想の作品・・・
年の初めに素晴らしいものを読めました。本当にありがとうございます。

最後に、遅くなりましたがあけましておめでとうございます。
今年も一ファンとして活躍を応援しております。
そして、分を弁えず長々と書き込んだことお詫び申し上げ、失礼させていただきます。
369.100へっぽこ削除
他の方も書いていますが、

ありがとう

以外の言葉が出てきません。
導入からラストまで、とにかく素晴らしかったです。
375.100名前が無い程度の能力削除
母の手紙の最後、本当に泣きました。
たった一言ですが、最大限の感謝を込めて。

ありがとう。
376.100月森堂削除
本当に涙が流れました。
こんな素敵な御話を読ませて頂き、
ありがとうございます。
377.100某の中将削除
ありがとう、ありがとう。

一つのお話の中には、読む人間によってそれぞれのプラスとマイナスがあると思うのですが、ここまで自分にとってプラスだらけの話も珍しいです。

100点と言わずもっといきたいですが、ここが最高点ですので。

最後にもう一度。

ありがとう
388.100名前が無い程度の能力削除
俺は泣いた。
395.100詩織削除
心が震えた・・・
398.100名前が無い程度の能力削除
新参者で過去ログを読み漁ってたら何だろうと思ってちょっと読んでみたら言葉では表せないが引き込まれる感覚があって感動しました。

でもほかの皆様とは違って涙が出ない・・・どういうこった(´・ω・`)
401.100名前が無い程度の能力削除
死にそうだ・・・
402.100名前が無い程度の能力削除
ディスプレイが見えん…
403.100削除
小説を読んで涙を流したのはこれで二度目です
405.100名前が無い程度の能力削除
すんごぃ・・・
407.100名前が無い程度の能力削除
100点より上無いのかよ!
415.100名前が無い程度の能力削除
泣いた
417.100名前が無い程度の能力削除
おかあさん、おかえりなさい。
422.100名前が無い程度の能力削除
久しぶりに感動
423.100TDS削除
感動して号泣、言葉が出ません。素晴らしい作品をありがとうございます。
424.100熱暴走削除
心が揺れました。というか、三部作を読み終えた時点で涙が溢れてきました
あぁ、よかったなぁと本気で思います。 涙腺緩い方ではないですが、特に最後の手紙の終盤部分で、少し本気で泣きました。             「霊夢の思いと母の思い」親子の絆は堅いと                                                   最後に一言・ありがとうございました。
428.100名前が無い程度の能力削除
文の構成・技術云々なんて自分には分からない
ただ、この評価を付けずにはいられなかった。
429.100鬼神削除
ありがとう、SSを読んで泣いたのはこれが初めてです。
本当に素晴らしい作品を読ませていただきました。
ありがとう、本当にありがとう。
433.100名前が無い程度の能力削除
しんみり
435.90菜乃咲削除
素敵な楽園に乾杯
438.100名前が無い程度の能力削除
きっと映姫様は相応の判決を出してくださったでしょう
とても優しい気持ちになれました、感謝。
439.100名前が無い程度の能力削除
眼鏡かけてるのに前が見えません
444.100名前が無い程度の能力削除
至福
447.無評価名前が無い程度の能力削除
オリジナル設定だとすこし抵抗もあるのですが、とても気持ちよく読めました。
ありがとう
451.100名前が無い程度の能力削除
私に泣けと言うことですか?
454.90名前が無い程度の能力削除
さ い こ う だ
460.100名前が無い程度の能力削除
久しぶりに読み返しましたが、未だに感動が色褪せません。
情景も心理描写も見事の一言に尽きます。
461.100oblivion削除
家族目の前にいるのにー!
涙がとまらねえー!!
今更だが凄いもんは凄いので文句なしの100点だあー! もってけー!!
464.無評価名前が無い程度の能力削除
か ん ど う し た
465.100名前が無い程度の能力削除
点数つけわすれorz
466.100名前を忘れる程の能力削除
涙物
最高
467.100名前が無い程度の能力削除
全部読むのに苦が無かった。いつもは疲れるのに
ああ、外が明るくなって・・・(涙
471.100名前が無い程度の能力削除
どのシーンもすばらしい出来でした。エピソード一つ一つがきっちり書けている…。
473.100名前が無い程度の能力削除
22歳最後の日に良い物を読ませてもらいました。
ありがとう・・・
さて、久々に親に電話でもしてみるか。
484.100RASS削除
周りに誰もいなかったら泣きながら読んでいたでしょう。
素直に感動しました。言葉はいらないっス(つД`)
・・・丁度投稿されて一年くらい経っているのにさらに驚きです。
485.100名前が無い程度の能力削除
点数の高さにつられて最初から読んでみたのですが……。
感動しました。この一言につきます。最後のほうでは目が潤みっぱなしでした。

点数3万点超えの作品は作品集28の某小町SSだけかと思っておりましたが、
更に前にこんな良作があったとは…。過去の作品にも、もっと目を向けるべきですね。

心地よい感動を、ありがとうございました。
486.100名前が無い程度の能力削除
この感情、言葉に出来ない…。
ありがとう。
487.100名前が無い程度の能力削除
読んだ後まで余韻が残るいい作品でした。
感動した、ありがとう。
490.100名前が無い程度の能力削除
最高に感動しました。
495.50名前が無い程度の能力削除
長々とした母の手紙に興醒め。
性格的に、苦労した部分を延々語るとは考え難いのですが。
穿った見方をすれば、
「こんなに大変だったの。それでも私は頑張った!」
と自分の頑張りを強く主張しているようで、感動も何もありません。
まるで回答編で駄目になった推理小説を読んでるよう。
それまで積み上げてきた物が素晴らしかっただけに、残念。
498.100名前が無い程度の能力削除
この作品がなければ東方にここまではまらなかった。
いまさらですが点数いれさせてください。
499.100名前が無い程度の能力削除
ありがとうございました!!                      これだけ感動したのは久しぶりです。                  良いシーンは多かったですが、特に母の手紙のシーンは感極まってました。 最後にもう一度                            こんな素晴らしいSSを書いてくださった作者様に感謝しきれぬほどの最上級、最大級の感謝とありがとうを!!      
500.100名前が無い程度の能力削除
ここまで明るい気持ちになれたSSは初めてです。
「私は自分らしく生きて、最後は胸を張って死んでやる。あー、人生楽しかったってな」という魔理沙の台詞が心に響きました。
心が救われた気持ちです。
素晴らしい作品・・・本当にありがとうございます。
502.100時空や空間を翔る程度の能力削除
母は何時までも・・・・・
貴方の心の中にいます・・・・・

優しい笑顔の母さんが・・・・・・
505.100創製の魔法使い削除
この作品を~まで読むのは二度目です
そして二度とも泣きました
凄く感動しました!!
涙でメガネと携帯が濡れています…

100点以上の点数をつけたいです
今まで読んできたSSでどの作品よりも
素晴らしく感動する作品でした!!

これから先、これ以上の作品に出会えるでしょうか

この作品をいつまでも心に刻み続けていたいと思います



最後に、こんなにも素晴らしい作品を有難う!!!
507.100名前が無い程度の能力削除
泣きました…。
最高でした。
ありがとう。
508.100名前が無い程度の能力削除
恥ずかしながらボロ泣きしちゃいました。
感想は言葉にできません…。
509.100名前が無い程度の能力削除
ボロボロ泣きました。こんなに小説で泣いたのは初めてです。素晴らしかった。
510.100名前が無い程度の能力削除
モニターが霞んで良く見えないよ…。・゜・(つД`)・゜・。
511.100名前が無い程度の能力削除
もはや言葉は要らない
512.100名前が無い程度の能力削除
本当に、数年ぶりだが、泣いた。
嗚咽が止まらない。
すばらしい作品、本当にありがとうございました。
515.100三文字削除
音速が遅いと罵られようが、遅レスと馬鹿にされようが、どうだっていい・・・
ただ一言、本当にありがとうございました。
516.100名前が無い程度の能力削除
上手く言えないけど
これは良いものだ。ありがとうございました。
517.100名前が無い程度の能力削除
泣いた、最高です。
518.100名前が無い程度の能力削除
あ~…涙止まんない…
涙脆い方だが、文だけで20分近く泣かされたの初めてだ…
作者さん、良い作品ありがと~
520.100自転車で流鏑馬削除
遅レスですが、50点では足りません
でも100点でも足りません。
ありがとうございました。
524.100名前が無い程度の能力削除
この作品に出会えて良かった。
ありがとう。
525.100名前が無い程度の能力削除
この作品で出会えてよかった。
526.100削除
久方ぶりに文で号泣しました。
本当にすばらしい作品でした。
527.100reia削除
手紙の辺りで泣きそうになりました(・ω・`)

素敵です。
528.100名前が無い程度の能力削除
確かに少し淡々としたところがあるかもしれないけれど自分にはこのぐらいが丁度良かったです。
名作というのは読み手にスラスラと最後まで楽しく読ませれる作品のことを言うんだなと思いました。

母の愛というのは子供の居ない自分には到底理解できないんだろうなぁと思わされ、
今度母になにかしてあげようという気持ちになりました。
これに限らず、いずれは時の流れに淘汰されていく小説という存在ですが人の命ある限り
このような愛に溢れる小説が書かれ続ける事を願います。

最後に、新年早々良い涙流させていただきました。
ありがとうございました。
531.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい作品ありがとうございます
532.100名前が無い程度の能力削除
最高の作品です。
本当にありがとうございました。
533.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい作品でした。
ありがとうございました。


537.無評価名前が無い程度の能力削除
感動しました。
私の中で「楽園の素敵な巫女」という言葉が違った意味をもつようになりました。
538.100名前が無い程度の能力削除
点数つけ忘れた…。
540.100名前が無い程度の能力削除
母の愛に泣いた
ちょっと親孝行したい気分になったよ
541.100名前が無い程度の能力削除
独自の設定も違和感なく、最後まで話に入り込めました。
点数インフレ気味の昨今ならともかく、発表当時にこれだけ100点が並んでいる事が凄さを象徴していますね。
542.100名前が無い程度の能力削除
長すぎ&素晴らしすぎました。
543.100名前が無い程度の能力削除
本気で感動した。泣きそうになった。
544.100名前が無い程度の能力削除
鼻水すするのに苦労しながら読みました。
549.100RAD削除
感動しました。読んでて泣けてくる位いいお話でした
551.100名前が無い程度の能力削除
感動した!
552.100名前が無い程度の能力削除
久々に涙目になりました。まだ感動できる心が残ってることに安心です。
いい物語をありがとうございます!
557.100名前が無い程度の能力削除
SSで本気で泣かされたのは初めてです。
素晴らしい作品をありがとうございました。
559.100名前が無い程度の能力削除
手紙の部分で少し涙が…
素晴らしい作品をありがとうございました。
562.100名前が無い程度の能力削除
…久しぶりに、母さんの為に何かしようと思う。
只のSSとして良作なだけではなく、自分の人生についても、親との接し方についても、
もう一度考えさせられる作品でした。

素敵で綺麗な作品です。ご馳走様です。
563.100マイマイ削除
泣いてやろうじゃないか。存分に泣いてやろうじゃないか! ここまで、泣きそうになった話はない。
もう、文句なしに100点だ。その母の愛に100点だ!!
565.100名前が無い程度の能力削除
死が主な話なはずなのに、生きる力がわいてくる。不思議。
566.100名前が無い程度の能力削除
(´;ω;`)ブワッ
文句なしの100点だ
568.100歩人削除
マジ泣きした。素晴らしい作品を有難う。
570.100名前が無い程度の能力削除
本気で感動した、涙が止まらない。
571.100名前が無い程度の能力削除
素敵な作品をありがとうございました。
572.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい物語をありがとうございました。
576.100名前が無い程度の能力削除
本当に泣けた作品は初めてです
もう素晴らしい、とても素敵だとしか言いようがない
こういう親子の愛というものは、素晴らしく綺麗なものだなあ
100点なんかじゃ足りないですよ
578.100名前が無い程度の能力削除
親孝行しようと思いました。
579.100名前が無い程度の能力削除
泣きました。なにか大切なことを思い出せたような気がします。
ありがとうございました。
585.90名前が無い程度の能力削除
赤貧巫女の描写に笑わせてもらいました。全て読んだ現在も、心がスッキリしていて笑顔でコメントを書いています。
二次で髪をおろした霊夢を見て綺麗だなと思っていたので、その姿と母の面影が重なる場面はとてもジーンと心にきました。
面白い作品を有難うございました。
586.100ゆぬきうた削除
ないた。大いに泣いた。鼻水出た。鼻血まで出た。
素敵な作品をありがとうございます。
589.100名前が無い程度の能力削除
感動しました。本当に素敵な作品を有難うございました!
595.100名前が無い程度の能力削除
素敵な作品をありがとうございました・・・。
596.100名前が無い程度の能力削除
マジで感動しました。
いやぁ・・・久々にいい作品を見た!
597.100名前が無い程度の能力削除
素敵な話をありがとう。
感動しました。
598.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい話をありがとうございました!
自分も何か思い出したような、見つけたような気がします。
600.100名前が無い程度の能力削除
「後悔しないように精一杯泣け。それが死者に届くたった一つの認め方だ」
ここで泣いてしまいました。こんなに泣いたの久しぶりです。
601.100名前が無い程度の能力削除
50点じゃ足りません!感動しました
602.100しなもん削除
ただ、ありがとう。それだけ。

俺もまだちゃんと涙を流せるかな・・・
603.100名前が無い程度の能力削除
SSなんかで俺が泣くわけ・・・あれ、目にゴミが入ったみたいだ・・・
604.100名前が無い程度の能力削除
うまいこといえないけど、魔理沙がすごく良かったです!
618.100名前が無い程度の能力削除
僕の人生の中で、『東方』という物語に出会えて本当によかった。
そしてこのような最高の物語に出会えたことを本気で嬉しく思います。
ありきたりな言葉ですが、感動を有難う御座いました。
そしてこれからも、この楽園の物語がずっとずっと続きますように・・・
619.100名前が無い程度の能力削除
ありがとう。この物語書いてくれてありがとう。
日本に生れて、東方に出会えて、この物語に出会えてよかった!
魔理沙もナイスだぜ・・・
622.100名前が無い程度の能力削除
感動をありがとう。
623.無評価名前が無い程度の能力削除
久しぶりに涙が出た。
普段は面倒だから匿名50点しか入れないけどこの作品には100点しかない。
624.100名前が無い程度の能力削除
点数ry
625.100名前が無い程度の能力削除
1からじわりじわりと迫りくる感動がありました。すごくよかったです・・・
628.100こん削除
とてもすばらしいです。
ほんとうによかった。
629.無評価名前が無い程度の能力削除
なんんど読んでも感動してしまいます。
本当に素晴らしい作品をありがとうございます!!!!
630.100名前が無い程度の能力削除
点数入れ忘れorz
631.100名前が無い程度の能力削除
pixivでasaki氏のオススメと聞いて来ましたがいやはや素晴らしい。
前編ユーモア溢れるものから、後編シリアス調に変わっていくに従って心が踊り出しました。
そして泣けました。長々とすいません。
636.100名前が無い程度の能力削除
細かくは言わん



泣いた。
637.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい作品でした、ありがとう
639.100名前が無い程度の能力削除
楽しむつもりで読んでいたのが、
いつの間にか涙腺崩壊でした。
640.100名前が無い程度の能力削除
すごいです。おれも自慢できるように生きたいと本気で思いました。ありがとうございます。
646.100名前が無い程度の能力削除
1~3まで心臓辺りバクバクいいながら涙流しながら読んでました。
素晴らしい作品を有難う御座います。久々に泣けた。
649.100名前が無い程度の能力削除
これはとても良いSSだ。
それ以外の評価のしようが無い。

俺の知人で東方知らんヤツにも読ませてみたが泣いてたよ。
652.100銀血削除
良いものを読ませていただきました
霊夢の苦悩する様に心配し
魔理沙の粋なはからいと大根芝居に微笑み
そして母の愛のある嘘に泣きました
今夜はいい夢が見られそうです。ありがとうございました
653.100saki削除
本気で泣きました。久々のことで自分でも驚きました、本当にいいお話をありがとうございます
654.100名前が無い程度の能力削除
すばらしい作品でした。
天国の天国たる所以は、別れた人との再会にあるのかなぁ、などと思ったり。
663.100名前が無い程度の能力削除
gj
666.100名前が無い程度の能力削除
感動しました。
本にしてもいいくらいじゃないでしょうか。
667.100名前が無い程度の能力削除
全俺が泣いた
668.90焼肉用刺身醤油削除
空を飛ぶ…玄爺だ!
楽園みた翌日普通に飛んでやがる…
予想がはずれてちょっと悔しかったです
作品的としての私的感想は、素晴らしいの一言です
霊夢嫌いの私が霊夢好きになれるくらいでした
このような素晴らしい作品を作っていただき
どうもありがとうございました
これからも応援してます
671.100名前が無い程度の能力削除
なんというか、ありがとう。
678.100名前が無い程度の能力削除
ありがとうございました
681.100名前が無い程度の能力削除
いいお話をありがとう
682.100名前が無い程度の能力削除
すばらしい話でした。ありがとう
684.100名前が無い程度の能力削除
この作品を今まで読んでなかった自分を罵りたい。
今更な感じですが、素晴らしい話をありがとう。
686.100momo削除
すごく泣きました
689.100名前が無い程度の能力削除
100点以上の評価が無いのが妬ましいわ……

ああ、もう涙が……
691.100名前が無い程度の能力削除
この作品と出逢えて良かった。大袈裟ですね、でも本当にそれしか言えません。
692.100かう削除
下手な嘘なのに漢気があるなんて…ぐっ…魔理沙に惚れた!
695.100名前が無い程度の能力削除
感動をありがとう。それしか言えません。
698.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしいお話をありがとうございました。
700.100名前が無い程度の能力削除
初書き込みです。
簡易評価では足りないので一言。
このような作品をありがとう。
701.100名前が無い程度の能力削除
哀しみを優しさに変え、彼女は今日も楽園を飛ぶ。

こうまで心に沁みるSSは他にありません。
702.100名前が無い程度の能力削除
とても感動させて頂きました
本当にありがとうございます
707.100名前が無い程度の能力削除
今、俺の頬に流れる涙。それだけが真実だ。
715.100名前が無い程度の能力削除
ありがとう
717.100名前が無い程度の能力削除
友達に薦めてきます(*^_^*)
718.90名前が無い程度の能力削除
物凄い感動させていただきました!涙が止まらない…
ただ、他の方も仰るとおりに、母の手紙が少々長いと思います
頑張った部分より、どれだけ愛していたかを前面に押し出した方が母らしいかな~と
偉そうにスイマセン><
719.100泣くことができる程度の能力削除
俺の涙で東京水没した。外にでたら涙の味がしてまたこの作品を思い出し、
また顔の一部から水がでて、泣くことがあきれるくらいに泣きました。


結論;貴方は神すぎます。
727.100名前が無い程度の能力削除
おもしろすなあ
730.100罪袋削除
なんかやる気出てきました。人生的な意味で。
732.100名前が無い程度の能力削除
すばらしかったです。
最後の霊夢の母さんの手紙でじわっときました
東方で明かされていないストーリーをこんなに感動する形で書いてくれてありがとう!
所々の仕草が霊夢や魔理沙らしくて良かったです
この作品を読めて良かったです
733.100名前が無い程度の能力削除
胸の奥のほうがあったかくなりました。
ありがとうございます。
734.100名前が無い程度の能力削除
100点以上の点数がつけられないのが残念です.
今の家族をもっと大切にしようと思いました.
本当にありがとうございます.
735.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい
738.100名前が無い程度の能力削除
とても良かったです。
739.100名前が無い程度の能力削除
公式でいいよ、もう
本当の親子愛ってこんなに感動できるんですね

心温まる話をありがとうございます
744.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしいの一言に尽きる
751.100名前が無い程度の能力削除
最高過ぎる
755.100名前が無い程度の能力削除
久しぶりに読んでも変わらない美しさ
756.100名前が無い程度の能力削除
面白いなあ……
757.100名前が無い程度の能力削除
褪せる事無き、楽園と巫女への愛が伝わる作品。
丁寧な描写、情景の説得力で霊夢の過去と母という成分を見事に補給してくれました。

東方の世界観は儚くも楽しく美しい。
語られぬ部分というのも、それで彩られているのだと改めて感じさせてくれました。
759.100名前が無い程度の能力削除
「有難う、霊夢。
貴方は私の事を覚えていてくれたのですね。」

この一文で泣いた。
760.100名前が無い程度の能力削除
作品完結からもう4年近く。未だに100点レスが途切れない。

それがこの作品の評価全てではないでしょうか。
762.100名前が無い程度の能力削除
だめだもうこれ名作すぎる・・・
50点とかいれてる奴なんなの?死ぬの?
763.無評価名前が無い程度の能力削除
↑信者乙
764.無評価名前が無い程度の能力削除
申し訳ない、僕にはこの作品が面白いとは思えませんでした
五万点も取ってこれだけのコメントを貰える作品が曲がりにもつまらない筈は無いのですが
淡々として表現力とは違った次元で全く感情を動かされませんでした
自身の感性に非常に疑問を抱かさせましたので評価は控えさせて頂きます
765.100名前が無い程度の能力削除
初めて100点をつけました。おもしろかった。
769.100名前が無い程度の能力削除
ありがとうと直接言いたい
770.100名前が無い程度の能力削除
涙腺崩壊もいいところだった
すごくおもしろかった
ありがとう!
771.100名前が無い程度の能力削除
2次創作で泣いたのは初めてだ
ありがとう!
772.100名前が無い程度の能力削除
身内が死んだ時のことを思い出したよ
自分は上等な人生を送れてるんだろうか?
素晴らしい作品をありがとう
774.100名前が無い程度の能力削除
これは久々に泣けたわ…
ありがとう
781.100名前が無い程度の能力削除
母を病気で亡くしている自分にとっては泣くしかないわ
782.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい物語をありがとう。
785.100名前が無い程度の能力削除
SSでここまで感動させられるとは・・・
情景が目に浮かぶようです。
787.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしい作品
788.100名前が無い程度の能力削除
涙腺が決壊した。
・・・結界だけに
792.100名前が無い程度の能力削除
泣きすぎてどうしよう
798.100ぽち削除
泣けたぜ。
まぁ、たまには男も涙の一つ流したって良いもんだぜ☆
799.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしいです。
久々にSSで泣きました。
801.100名前が無い程度の能力削除
一気に読ませて頂きました。
素敵な読み物をありがとうございました。
802.100名前が無い程度の能力削除
たまには霊夢のこんな一面も良いよね
803.100名前が無い程度の能力削除
本当に良かった。
810.100名前が無い程度の能力削除
泣きました。先代ネタというのは出尽くした感があるのですが、その中でもこれは一際輝いていました…
感謝を点数に代えて贈らせていただきます。
811.100名前が無い程度の能力削除
危うく泣きかけた
812.100七氏削除
一気に読み終わりました。
悲しい話なのに読み終わった後心が暖かくなりました。

ありがとうございます
813.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしかったの一言につきます。
SSでここまで感動したのは初めてかもしれません・・・

本当にありがとうございました。
814.100名前が無い程度の能力削除
泣いた
816.100名前が無い程度の能力削除
泣いた・・・まじで泣いたこれは歴史に残るSSだ。
819.100名前が無い程度の能力削除
感動した。それだけが言いたい。
821.100名前が無い程度の能力削除
…泣いた
822.100名前が無い程度の能力削除
泣けなかった。なんか悔しい
風神録で長髪なのは、きっと魔理沙にほめられたから。
824.100T@MA削除
せつないけど、心温まるお話でした。ありがとうございました。
827.90名前が無い程度の能力削除
ああ、いいはなしだ
828.100名前が無い程度の能力削除
良かったです。
本当に、良かったです。
829.90名前が無い程度の能力削除
母の手紙が霊夢への愛に溢れてて好きです。
あと後半全く出てこなかったうどんげに思い出すきっかけをくれてありがとうと言いたい。
腋以外にも素敵なところをまたひとつ発見できました。魔理沙かぁいいよ。
831.100名前が無い程度の能力削除
はむすたさんの作品巡りしてる
この作品でも心が暖かくなった、ヒートしてる
他にもらんダンを手掛けたりしてるみたいですね、いやー凄まじいわ
835.100名前が無い程度の能力削除
いい作品でした。
836.100名前が無い程度の能力削除
こちらこそ有難うございました。
841.100名前が無い程度の能力削除
公式だとクールで物事を達観しているイメージのある霊夢ですが、
こんな過去があってもいいじゃない。
母を求める霊夢と、限りなく包み込むような母親の愛情にじーんときました。
842.100名前が無い程度の能力削除
凄く面白かったです。
845.100名前が無い程度の能力削除
思わず涙してしまいました
846.100名前が無い程度の能力削除
普段は無関心を貫きながら実は一番母の愛を欲している
そんな霊夢も素敵だわ・・・
849.100名前を名乗らない程度の能力削除
なんで今までこんな凄い作品を知らなかったんだ。
多くを語るのは無粋なので一言、ありがとう。
850.100名前が無い程度の能力削除
ピクシブの描き手さんが絵を描いてオススメしていたので読んでみたんですが、本気で泣いてしまいました。1、2ですでに泣きそうだったんですが、最後は涙が止まらなくて今も若干泣いてます。

こんな素晴らしい作品を書いてくださってありがとうございました。
851.100名前が無い程度の能力削除
白状するよ、俺…マザコンなんだ……
つまり、そのぅ……お、おかあさーーーん!
859.100名前が無い程度の能力削除
そそわに来て以来、地霊殿以降(2008年)の作品ばかり読んでいたけど、
東方ブーム黎明期であろうこの頃の作品も、こんなにおもしろかったなんて…。

というか、実のところ「らんだむダンジョン」のインタビュー記事で
はむすたさんが東方SS書いてたこと知って、ここに来ましたが、
すげぇ、めっちゃおもろい。アナンタの一部は確実にここの霊夢から来てるな。
865.60名前が無い程度の能力削除
生き生きとするキャラクターとあっさりとした文体で、最後まで転ぶ事なく読み切れました。
良い文章ではありますが、決して高いとは言えない筆力であり、作中では首を傾げる描写も何度かあって、正直のめり込む事は出来ませんでした。五満点越えと意気込んで読むと、少し物足りなさを感じます。ですが良作であることには変わりません。点数が高いだけに、そう言った部分に評価が厳しくなってしまうのををお許しください。
それでは随分と過去の作品ではありますが、良い作品を読ましてくださりありがとうございます。執筆お疲れ様でした。
871.90名前がない程度の能力削除
お母さんんんん!!(泣)

またもう少し年取ってから読むともっと霊夢の気持ちに近づけるんだろうなぁ
872.100名前が無い程度の能力削除
最近、東方をやり始めてSSを拝見しました
これだけの作品に、ただただ感動するばかりです
873.100名前が無い程度の能力削除
・・・そうですね、うまく表現できないので一言だけ。
「素晴らしい作品をありがとう!」
877.100名前が無い程度の能力削除
某RPGで、はむすたさんのファンになって、
他作品を一気読みしました。最高に面白かったです
878.100名前が無い程度の能力削除
まさに、『楽園の素敵な巫女に桜咲く』。100点しか入れられない自分が悔しい。

霊夢の母様。あなたの娘様はこれまでも、そしてこれからも幻想郷内外の皆に愛されてますよ。
天国から見ていらっしゃるでしょうが、ご安心ください。

そんな5年半後の未来から。本当に素晴らしい物語は古くならない。
嗚呼、素晴らしき東方の世界に最高の感謝をこめて、乾杯!!
880.100名前が無い程度の能力削除
一人称の形式が効いたなぁ
どんどんと感情移入し、物語に引き込まれていきました。
そして気が付いたら朝だよ!!
太陽が昇ってる......
まぁ....名作に出会えたので、後悔はないです。
最高に良いお話でした。

さて......寝るか☆
893.100名前が無い程度の能力削除
最高でした!素敵でした。主に巫女が素敵でした…
魔理沙いーやつ
894.100名前が無い程度の能力削除
一文一文にしっかり意味が込められている様に思えました。
母の愛も霊夢の愛も、自分には受けきれないくらいたくさん感じられました。
道を示してくださった事にも感謝いたします。

ありがとうございました。
895.100名前が無い程度の能力削除
これはあかん・・・
896.100F.P-Winite削除
ありがとう                          それ以上の言葉は必要ありませんね
897.100名前が無い程度の能力削除
知らなかったよ。ありがとう
898.100名前が無い程度の能力削除
とても感動して、初めてSSで泣きました。言葉では表せない程の名作だと思います。霊夢の心情とかも凄く伝わってきました。涙が止まりません…。お母さん最高です。
910.100大久保削除
内容については何も言うことはありません。

情景描写が素晴らしかった。色々と工夫がなされている割には読みやすかった。
914.100名前が無い程度の能力削除
これだから読み物はやめられない。
作者さんに称賛を。素晴らしき東方の世界を生み出してくださった方に感謝を。
そしてその時代に生まれることのできた素敵な巡りあわせに。

ありがとうございました。
母親にもお礼を言ってきます。
919.100名前が無い程度の能力削除
素晴らしくよいものでした
923.100次郎長削除
pixivでasaki氏のイラストからこの話を知り、読ませてもらいました。とても切ないけれど、確かな親の愛を感じさせるお話でした。一児の母として、感銘を受けました。

普段は読むだけで評価もしないのですが、心を動かされたので。素敵なお話をありがとう。
930.100名前が無い程度の能力削除
やべええ、目から変な汁が…
934.100名前が無い程度の能力削除
家で読んでよかった…
943.100名前が無い程度の能力削除
優しくて切なくてうまく言えないけどなんだか胸がいっぱいになりました。
素晴らしかったです。
945.100名前が無い程度の能力削除
ボキャ貧で歯がゆい。これはとてもよいものだ
946.100zon削除
読み始めると続きが気になって仕方なくなり一気読みしてしまいました。
ありがとう。
958.100名前が無い程度の能力削除
何処までも優しい物語だと思います
959.100名前が無い程度の能力削除
東方ファンでもないのに迷い込んで読んでみたらもうね……
なんだかすごく優しい気持ちだ
971.100鰹節削除
いいものを読ませていただきました。
ありがとうございます。
976.100名前がない程度の能力削除
気が利いたことは言えない
素晴らしかった
985.100某国王削除
ひょんなきっかけで読んでみましたが最高でした‥
この人どんだけ才能の塊なんだ‥
驚いても驚ききれない‥でち
989.100名前が無い程度の能力削除
インターネットの情報の山からこれを見つけられたことに感謝。
991.100no name削除
ここが原点か