「よしかじる」
「確認して齧るな」
「せいがじる」
「勢いよく強く齧るな」
「とじこじる」
「閉じて抉るな」
「みこじる」
「見て抉るな」
「五月蝿いぞ屠自古、我が身が何をしようと我の勝手だろう」
「いや勝手だけどよぉ、藁人形に何やってんだ気味悪い」
「いやー青娥殿に新しい呪いを学んでな! これであの邪教徒を木っ端微塵じゃ!」
「木っ端微塵ってお前……頼むから面倒な騒ぎは起こすんじゃねーよ」
「はいはい、ふとじる」
「締めるな」
「さとりじる」
「冷えてても鶏出汁は好きだねぇ」
「こいしつゆ」
「味が濃いねぇ」
「きすめじる・やまめじる」
「口直しだねぇ」
「ぱるすぃーじゅうぅうう」
「焼きもちで締めといこうかねぇ」
「おりんじゅう」
「喉に詰まってポクポクチーンだねぇ」
「うつほじゅう」
「悲しくて鬱よか躁が欲しいねぇ」
「ゆうぎじる」
「鬼ァ泣かす側さねぇ、眼から流るは唯の汁だ」
「あんたのかっこよさが妬ましいわ」
「洒落気づくのは妖怪筆頭の性だな」
「洒落気付く前に帯びてる酒気どうにかしなさいよ」
「ははっ、一本取られたな」
「きょうこしる」
「外は風吹きで今朝は門前掃除も要らないね」
「いちりんじる」
「入道雲が湿気っぽいね」
「こがさつゆ」
「忘れ傘だって水無月のお出かけなら大助かりだね」
「むらさみなみつつゆ」
「お外で豪華な甘味だね」
「まみぞうじる」
「夕飯は狸汁だね」
「ほうじゅうぬえじゅう」
「帰りに人気のお笑いでも見にいこう」
「ナズーリンしる」
「ご主人は笑うとえくぼが出来る」
「ほししる」
「ご主人は何を知ったんだい」
「ナズーリンは発想が豊か」
「ふふん」
「二人とも何をされているんですか?」
「「あっきょうこじゅう!」」
「獣じゃないやまびこ!」
出だしの「よしかじる」が一番好き。