Coolier - 新生・東方創想話

「時に夢月」

2018/01/23 02:28:59
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* * *

「時に夢月」

「何かしら、姉さん」

「お腹が空いてるとご飯を食べた時美味しく感じるわ」

「ええ」

「だからこの間極限までお腹を減らしたの」

「ええ」

「そしたらいざご飯を口にした時、胃が受け付けてくれなかったわ」

「バカ?」

「全く食事を楽しめなかった。空腹は最高の調味料と言うのに」

「調味料だけじゃお腹は膨れないでしょ」

* * *

「時に夢月」

「何かしら、姉さん」

「トースト、美味しいわよね」

「ええ」

「カリッと焼いたパンに、たっぷりとバターを塗るの」

「ええ」

「んで、いただきまーす……って時に、手が滑って落ちちゃうの」

「姉さんすっとこどっこいね」

「お茶目と言いなさい。それで、落とした時、バターの塗ってない面が下ならまだマシじゃない」

「まあそうね」

「でも、何故かバターの塗ってある面がいつも下になって落ちるのよ」

「掃除に余計な手間がかかって大変ね」

「う、うん。数を数えてる訳じゃないから分かんないけど、何故かバター面が下になる確率の方が高い気がするの。
何故なのかしら?」

「姉さんの日頃の行いのせい」

「ひどくない?」

* * *

「時に夢月」

「何かしら、姉さん」

「マカロン、美味しいわよね」

「ええ」

「でもあれ、地味ーに値段張らない?」

「そうね」

「たくさん食べられないから不便ね」

「ええ」

「でも美味しい。たくさん食べたい。ねぇ夢月ぅ〜♡」

「買うなら自分のお財布から出して」

「うぐぅ……」

* * *

「時に夢月」

「何かしら、姉さん」

「私達は二人で一人前よね」

「ええ」

「……だからってご飯も二人で一人前しか無いのは寂しいわ」

「家計が火の車だから我慢して」

「うぅ……ひもじい」もそもそ

. 。 o

「時に夢月」

「何かしら、姉さん」

「昔はあんな事もあったわね」

「そうね」

「今はちゃんと二人で二人前食べることができてる」

「姉さんのお陰よ」

「えへへ」

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