「♪あなたかーら めりーくりすます わたしかーら めりーくりすます」
「ご機嫌ね。フラン」
此処は紅魔館の大広間。暖炉が赤々と燃え、心地良い音を鳴らしている。此処の主人の私レミリア・スカーレットと、可愛い妹のフランドール・スカーレットがココアを飲みながら夕食後のひと時を堪能している。
さっきまで片付けをするメイドの声が聴こえたが、今は暖炉の音とココアを冷ます息遣いしか聴こえない。
「だって明日はクリスマスマーケットなんだよ!こいしと行くんだもん。楽しみ過ぎるよ!」
そんなことを言いながらハフハフとココアを飲むフランの瞳はキラキラしている。
「しかし幻想郷でクリスマスマーケットとは…。洒落たものね…」
「んもぅ!せっかく霊夢が企画してくれたのに」
「神社のお賽銭のためかしら…。でも宗教が違う気が…。それに商品はどうやって入荷したのかしら…」
私が話しているのにこの妹ときたら、
「明日は何を買って貰おうかな。大っきいクリスマスツリーや可愛いオーナメントとか欲しいな…」
と呟いて話を聴いていない。
でも幻想郷に来る前よりも笑顔が増えた気がする。咲夜やパチェ、美鈴に小悪魔も楽しそうだ。勿論、私も。
やっぱり幻想郷に来て良かったと改めて思ってしまう。
フランもそう思っているのだろうか…。
「ねぇ、そう思っているのかしら、フラン…」
「ほぇ?何か言った?お姉さま」
「ん、何も言ってないわよ」
異変を起こしたせいで皆んなには沢山迷惑をかけた。フランを幽閉して心の傷をおわせたかもしれない。
もしかしたら静かな前の暮らしの方が良かったと思っているかもと、考えてしまう。
「その答えは自分でも判っているでしょう。レミリア…」
私は自分に言い聞かせるために呟いた。幻想郷に来て良かったかと素直に聴けばいいと判っている。しかしその勇気がなかなか出ない自分が腹立たしい。
「お姉さま…?いきなり黙ってどうしたの…?」
するとフランがずっと黙っている私のを心配したらしく、顔を覗き込んで来た。
「ちょっと考え事をしてたのよ。いきなり黙ってしまってごめんね…」
さっき考えていたことを吹っ切るように頭を振る。今は楽しいクリスマス計画を立てている途中だ。こんな事を考えていると楽しめない。それに1つ大切なことがある。
それは…。
「フラン。今年はサンタクロースに何を頼むの?」
そう。フランへのクリスマスプレゼントだ。愛しい妹へのプレゼントはとても重要だ。だからフランの欲しい物をあげて、最高の笑顔を見たい。
「んーと、どうしよう…」
可愛らしく首を傾げるフランを期待しながら私は見る。
「…今年はプレゼント…要らない…」
「…え?」
フランの言葉を聴き一瞬思考が停止した。しかし気を取り直して、
「無くて良いってこと…?どうして…?」
と恐る恐る尋ねる。フランはそんな姉の瞳を見据えながらポツリと語り出した。
「あのね…。よくよく考えると私…、もう皆んなから沢山プレゼントを貰ってるなって思ったの…」
「…だからプレゼントは要らないって思ったのね」
すると神妙な顔つきだったフランがいきなり笑顔になった。
「そうなの!私には、幻想郷に来て友達が出来た。そして毎日が本当に楽しいということが一生分のプレゼントだよ。毎年プレゼントを有難う。小さなサンタクロースさん!」
私はいきなり自分がサンタクロースだという事を知られてたと解り慌て出してしまった。
「え…。もしかして…、バレてる…?」
「もうバレバレだよー、お姉さま。咲夜や美鈴にパチェ。それにお姉さまがサンタクロースってことでしょう!」
「うぅ…。バレていたなんて…」
「ふふふっ!お姉さま私を侮ってはいけないわよ!…だから今年はプレゼントは無しで良いわ。お姉さまだって、幻想郷に来たことをどう思っていたか気になっていたでしょう」
それを聴いて一瞬何も言えず開いた口が閉じなくなってしまった。
「え、それもバレていたの…。なにこの妹怖いわ…」
「えー妹に対してその態度はー!…でもこれで楽しくクリスマスを過ごせるね、お姉さま」
この妹の勘は恐ろしいほど良すぎる。これからは絶対隠し事をしないようにしよう…。しかしずっと探していた答えが見つかって、少し気持ちが軽くなった。
「…やっぱりフランは最高の妹ね!」
「でしょう!あ、靴下にお菓子は入れといてねー」
「あら、プレゼントは要らないって言ってなかったかしら?」
「むぅ!お菓子も入れてくれないなんてケチなサンタクロースね」
「残念ね!もうバレたからサンタクロースじゃないわよ!」
そんな楽しそうな声が大広間に響いていた。
____今年のクリスマスはいつもより楽しくなりそうだわ…。
そんなことを考えてながら冷めたココアを口に含んだ。
ココアのカップには2人の最高の笑顔が映っていた。
「ご機嫌ね。フラン」
此処は紅魔館の大広間。暖炉が赤々と燃え、心地良い音を鳴らしている。此処の主人の私レミリア・スカーレットと、可愛い妹のフランドール・スカーレットがココアを飲みながら夕食後のひと時を堪能している。
さっきまで片付けをするメイドの声が聴こえたが、今は暖炉の音とココアを冷ます息遣いしか聴こえない。
「だって明日はクリスマスマーケットなんだよ!こいしと行くんだもん。楽しみ過ぎるよ!」
そんなことを言いながらハフハフとココアを飲むフランの瞳はキラキラしている。
「しかし幻想郷でクリスマスマーケットとは…。洒落たものね…」
「んもぅ!せっかく霊夢が企画してくれたのに」
「神社のお賽銭のためかしら…。でも宗教が違う気が…。それに商品はどうやって入荷したのかしら…」
私が話しているのにこの妹ときたら、
「明日は何を買って貰おうかな。大っきいクリスマスツリーや可愛いオーナメントとか欲しいな…」
と呟いて話を聴いていない。
でも幻想郷に来る前よりも笑顔が増えた気がする。咲夜やパチェ、美鈴に小悪魔も楽しそうだ。勿論、私も。
やっぱり幻想郷に来て良かったと改めて思ってしまう。
フランもそう思っているのだろうか…。
「ねぇ、そう思っているのかしら、フラン…」
「ほぇ?何か言った?お姉さま」
「ん、何も言ってないわよ」
異変を起こしたせいで皆んなには沢山迷惑をかけた。フランを幽閉して心の傷をおわせたかもしれない。
もしかしたら静かな前の暮らしの方が良かったと思っているかもと、考えてしまう。
「その答えは自分でも判っているでしょう。レミリア…」
私は自分に言い聞かせるために呟いた。幻想郷に来て良かったかと素直に聴けばいいと判っている。しかしその勇気がなかなか出ない自分が腹立たしい。
「お姉さま…?いきなり黙ってどうしたの…?」
するとフランがずっと黙っている私のを心配したらしく、顔を覗き込んで来た。
「ちょっと考え事をしてたのよ。いきなり黙ってしまってごめんね…」
さっき考えていたことを吹っ切るように頭を振る。今は楽しいクリスマス計画を立てている途中だ。こんな事を考えていると楽しめない。それに1つ大切なことがある。
それは…。
「フラン。今年はサンタクロースに何を頼むの?」
そう。フランへのクリスマスプレゼントだ。愛しい妹へのプレゼントはとても重要だ。だからフランの欲しい物をあげて、最高の笑顔を見たい。
「んーと、どうしよう…」
可愛らしく首を傾げるフランを期待しながら私は見る。
「…今年はプレゼント…要らない…」
「…え?」
フランの言葉を聴き一瞬思考が停止した。しかし気を取り直して、
「無くて良いってこと…?どうして…?」
と恐る恐る尋ねる。フランはそんな姉の瞳を見据えながらポツリと語り出した。
「あのね…。よくよく考えると私…、もう皆んなから沢山プレゼントを貰ってるなって思ったの…」
「…だからプレゼントは要らないって思ったのね」
すると神妙な顔つきだったフランがいきなり笑顔になった。
「そうなの!私には、幻想郷に来て友達が出来た。そして毎日が本当に楽しいということが一生分のプレゼントだよ。毎年プレゼントを有難う。小さなサンタクロースさん!」
私はいきなり自分がサンタクロースだという事を知られてたと解り慌て出してしまった。
「え…。もしかして…、バレてる…?」
「もうバレバレだよー、お姉さま。咲夜や美鈴にパチェ。それにお姉さまがサンタクロースってことでしょう!」
「うぅ…。バレていたなんて…」
「ふふふっ!お姉さま私を侮ってはいけないわよ!…だから今年はプレゼントは無しで良いわ。お姉さまだって、幻想郷に来たことをどう思っていたか気になっていたでしょう」
それを聴いて一瞬何も言えず開いた口が閉じなくなってしまった。
「え、それもバレていたの…。なにこの妹怖いわ…」
「えー妹に対してその態度はー!…でもこれで楽しくクリスマスを過ごせるね、お姉さま」
この妹の勘は恐ろしいほど良すぎる。これからは絶対隠し事をしないようにしよう…。しかしずっと探していた答えが見つかって、少し気持ちが軽くなった。
「…やっぱりフランは最高の妹ね!」
「でしょう!あ、靴下にお菓子は入れといてねー」
「あら、プレゼントは要らないって言ってなかったかしら?」
「むぅ!お菓子も入れてくれないなんてケチなサンタクロースね」
「残念ね!もうバレたからサンタクロースじゃないわよ!」
そんな楽しそうな声が大広間に響いていた。
____今年のクリスマスはいつもより楽しくなりそうだわ…。
そんなことを考えてながら冷めたココアを口に含んだ。
ココアのカップには2人の最高の笑顔が映っていた。
だからこそのこの姉妹愛なんでしょうね
とても可愛らしかったです
基礎的な所で
『!』や『?』は基本は全角で、使った後に文が続く場合は一字開ける
『…』は偶数で使い、これも後ろに文が続く場合は一字開ける
改行した際も最初の一字は開ける
これを守るだけでも随分印象が良くなると思います
次作も期待してます
季節を活かした可愛らしい話でした
読んでいて二次創作って本来こういうものだよなーと温かい気持ちになれます
特に最後の1文から2人の仲の良さを感じました
いやされます!!!