ある晴れの日の事です。
里から続く道の傍らに『×××』が落ちていました。
どうしてこんな所に落ちているのかは分かりませんが、とにかく『×××』はそこにありました。
そこへ、一人の頭の悪そうな氷の妖精と、一人の何の妖精なのかよく分からない妖精が歩いてやって来ました。
「ん?」
「どうしたの?チルノちゃん」
「何か落ちてる」
チルノと呼ばれた頭の悪そうな氷の妖精が『×××』を拾い上げます。
「大ちゃん、これ何?」
チルノが、大ちゃんと呼んだ何の妖精なのかよく分からない妖精に『×××』を手渡します。
「石みたいだけど、その割には軽いし、形も変……」
大ちゃんは少し考えた後、何かをひらめいて顔を明るくしました。
「わかった、これきっと化石だよ」
「化石?」
「うん、ずっとずっと昔の生き物が土に埋まって、そのまま石になっちゃったとっても珍しい物なの」
「おお、よく分かんないけど何だかカッコイイ! みすちー達に自慢してやろ」
チルノは大ちゃんから『×××』を受け取ると、嬉しそうに服のポケットに入れました。
二人はその場を立ち去りました。
ある曇りの日の事です。
里から続く道の傍らに『×××』が落ちていました。
どうしてこんな所に落ちているのかは分かりませんが、とにかく『×××』はそこにありました。
そこへ、一人のカリスマお嬢様と、一人の居眠り門番が歩いてやって来ました。
「ん?」
「どうしました? レミリアお嬢様」
「何か落ちてるわ」
レミリアと呼ばれたカリスマお嬢様が『×××』を拾い上げます。
「美鈴、何だか判る?」
レミリアが、美鈴と呼んだ居眠り門番に『×××』を手渡します。
「こ、これは……」
美鈴は驚いた顔をした後、興奮した様子で言いました。
「これは『×××』じゃないですか!」
「『×××』? 何なのそれは」
「私の故郷で、大変よく効くと言われている薬の材料です。これがあれば咲夜さんの風邪も立ち所に良くなりますよ」
「本当に? それなら早速持って帰りましょ。 咲夜の奴、風邪で倒れたりなんかして、主である私にこうやって買出しになんて行かせるんだから。早く治させて代償をきっちり払わせてやるわ」
レミリアは美鈴から『×××』を受け取ると、胸の前で祈る様な仕草をしてから、大事そうに服のポケットに入れました。
二人はその場を立ち去りました。
ある雨の日の事です。
里から続く道の傍らに『×××』が落ちていました。
どうしてこんな所に落ちているのかは分かりませんが、とにかく『×××』はそこにありました。
そこへ、一人の貧乏臭い巫女と、一人の胡散臭いスキマ妖怪が歩いてやって来ました。
「ん?」
「どうかした?霊夢」
「何かあるわ」
霊夢と呼ばれた貧乏臭い巫女が『×××』を指差します。
「ゆ、紫、何なのこのブヨブヨしたグロテスクな物体は」
霊夢が、紫と呼んだ胡散臭いスキマ妖怪に質問します。
「ふふ、霊夢ったら珍しく動揺しちゃって」
紫は霊夢の様子を気にも留めず、不敵な笑みを浮かべながら『×××』を拾い上げました。
「ひっ! 何触ってんのよ気色悪い」
「霊夢、これは『×××』よ」
「『×××』?」
「そう、『×××』。煮付けや酢の物にするとおいしいのよ」
「た、食べる? それを?」
「ええ、特に活きの良いのは食感が良くて格別よ」
「意味わかんないわ。しかもそれ生き物なの?」
「そうよ、でも『×××』は幻想郷では生息できないはずだから、きっと外の世界から迷い込んでしまったんでしょうね。結界の管理をサボりすぎたかしら」
「ちょっと、しっかりしなさいよ。こんなのがこれ以上外から入ってきてそこら中に落ちてる光景なんて、絶対見たくないんだからね」
「はいはい、善処いたしますわ」
紫は目の前にスキマをつくり出すと『×××』をその中に放り込みました。
二人はその場を立ち去りました。
ある日の事です――
食べてもそこまでぱっとしないので記憶に残ってなかったですね
×××についてもう少しお話が欲しかったですが面白かったです
まぁ日本人は毒があるものも食う民族だから
キスマークかなと思ったらそうでもなかった
アレでしょ? 知ってますよ、えっ、味? あー、アレな味ですよアレ。