太陽が天頂に差し掛かる頃、博麗神社の裏の大木の住処で、光の三妖精は思い思いに過ごしていた。
具体的には、サニーは窓際のベッドから博麗神社の方を睨み、ルナは窓際のベッドから博麗神社の方を睨み、スターは窓際のベッドから博麗神社の方を睨んでいた。
三人は、すっかり脱力しきって積み重なっていた。サニーとルナが並んで頬をくっつけている上にスターが乗っている形である。
「スターの髪がかかってうっとおしいわ」
サニーが不満の声を上げると、隣のルナも声を上げた。
「私はサニーのほっぺが柔らかくてうっとおしい」
「なんだとーこれならどうだ」
サニーは自分の頬の内側から舌でルナの頬を押した。
「うわ、なにこれおもしろい感覚がする」
「え?ほんと?ちょっとルナもやってみてよ」
「ん」
サニーが催促すると、ルナは自分の頬を内側から押した。
「ほんとだ面白い。ほっぺに餅がじゃれついてるみたいな感覚がする」
「なにそのたとえ」
「ほんとなにやってるのかしら……」
スターがけだるげに呆れた。
「ふと思ったんだけどさー」
「「なに?」」
サニーは窓に微かに反射する自分たちを眺めながら言った。
「もし私たちが家族になったら、苗字はスカイかしら」
「いきなり何を言い出すのよ」
「だってサニー、スター、ルナときたら苗字はスカイじゃない」
「ああー、たしかに」
ルナが気の抜けた相槌を打つ。
「うーんでも、私たち別に結婚とかしてないし」
スターは二人の首筋の間に顔を埋めて二人の耳元で答えた。
「夫婦以外でも、ほら義姉妹とかあるじゃい」
「私達が姉妹になったら誰が姉なのかしら」
スターは言った。
「サニーは落ち着きがなさ過ぎるわ、末っ子ね」
サニーは言った。
「ルナはドジが過ぎるわ、末っ子ね」
ルナはは言った。
「スターは美味しい思いしてばっかりだわ、末っ子ね」
ふと、ルナが疑問を呈した。
「というか姉妹の契りってどうやるの」
「神に誓う?」
スターが脊髄反射で答えると、ルナは迷いながら答えた。
「……キス?」
「ああそれっぽい」
サニーが気の抜けた納得をすると、スターは提案した。
「やってみたら?」
「ちゅっ」
サニーはすぐさま傍らのルナの頬に接吻した。
「どう?」
「や、やわい……」
「そうじゃなくて、姉妹になった?」
「さ、さあ……よくわからないけど特に変化はないわね」
「わからないかーじゃあスターにもやってみよう……あーん届かない」
「そもそも何をしたら、家族なのかしら」
スターは透き通る羽をぱたぱたとなびかせた。下にいる二人を、心地よい風が撫でる。
「やっぱり結婚とかじゃない?」
「結婚ってどうやるの」
サニーの問いにルナは得意げに答えた。
「なんか男の人を略奪すればいいらしいわ。昨日読んだ本に書いてあった」
サニーは胡散臭げな顔をした。
「どうせいつもみたいに訳分からない本でしょ」
しかし、スターが二人の耳元で思い出した。
「私も聞いたことあるかも。どこで聞いたか忘れたけど」
ルナから聞いた話である。
「私たちには略奪する男なんかいないわね」
「じゃあチルノならいるかしら」
「「ないない」」
「じゃあ霊夢さんたちは?」
「どうだろう」
「意外といたりして?」
「博麗の巫女は昼の顔。その本性は夜の姿……」
「二人きりになると、魔女の本性が露わに……」
「なんだかわくわくしてきた」
「これは調査が必要ね」
「じゃ、調査開始」
サニーが号令をかける。
しかし、三人は微動だにしなかった。
窓の外には、博麗神社の屋根が見える。
しばらく、時間が過ぎてからルナが口を開いた。
「思ったんだけど、神社の屋根なんか見てたってしょうがないわ」
もっともである。
幻想郷らしからぬ生産的意見であった
サニーがこれに答える。
「タイムアタックよ」
「タイムアタック?」
「どれだけ長く神社をみていられるかって言う競技」
「なるほど負けられない戦いね」
ルナはけだるい頭でなんとなく納得した。
「それにしても今日は魔理沙さん一匹来ないわ」
「暇ねえ」
ルナのぼやきが窓に跳ね返る。
すると、サニーが耐えかねたように声を張った。
「ああひま!眠い!寝る!グー!」
「ずいぶん元気よく寝るわね」
スターは苦笑した。
釣られてか、もとから半目だったルナがあくびをする。
「ふわあ……私も昼寝しようかな」
「じゃあ私も……」
ルナが目を閉じると、スターは、ルナとサニーの隙間の空間にずるずると沈んで、ささやくような寝息を上げ始めた。
こうして、三人は日が暮れるまで眠り続けた。
具体的には、サニーは窓際のベッドから博麗神社の方を睨み、ルナは窓際のベッドから博麗神社の方を睨み、スターは窓際のベッドから博麗神社の方を睨んでいた。
三人は、すっかり脱力しきって積み重なっていた。サニーとルナが並んで頬をくっつけている上にスターが乗っている形である。
「スターの髪がかかってうっとおしいわ」
サニーが不満の声を上げると、隣のルナも声を上げた。
「私はサニーのほっぺが柔らかくてうっとおしい」
「なんだとーこれならどうだ」
サニーは自分の頬の内側から舌でルナの頬を押した。
「うわ、なにこれおもしろい感覚がする」
「え?ほんと?ちょっとルナもやってみてよ」
「ん」
サニーが催促すると、ルナは自分の頬を内側から押した。
「ほんとだ面白い。ほっぺに餅がじゃれついてるみたいな感覚がする」
「なにそのたとえ」
「ほんとなにやってるのかしら……」
スターがけだるげに呆れた。
「ふと思ったんだけどさー」
「「なに?」」
サニーは窓に微かに反射する自分たちを眺めながら言った。
「もし私たちが家族になったら、苗字はスカイかしら」
「いきなり何を言い出すのよ」
「だってサニー、スター、ルナときたら苗字はスカイじゃない」
「ああー、たしかに」
ルナが気の抜けた相槌を打つ。
「うーんでも、私たち別に結婚とかしてないし」
スターは二人の首筋の間に顔を埋めて二人の耳元で答えた。
「夫婦以外でも、ほら義姉妹とかあるじゃい」
「私達が姉妹になったら誰が姉なのかしら」
スターは言った。
「サニーは落ち着きがなさ過ぎるわ、末っ子ね」
サニーは言った。
「ルナはドジが過ぎるわ、末っ子ね」
ルナはは言った。
「スターは美味しい思いしてばっかりだわ、末っ子ね」
ふと、ルナが疑問を呈した。
「というか姉妹の契りってどうやるの」
「神に誓う?」
スターが脊髄反射で答えると、ルナは迷いながら答えた。
「……キス?」
「ああそれっぽい」
サニーが気の抜けた納得をすると、スターは提案した。
「やってみたら?」
「ちゅっ」
サニーはすぐさま傍らのルナの頬に接吻した。
「どう?」
「や、やわい……」
「そうじゃなくて、姉妹になった?」
「さ、さあ……よくわからないけど特に変化はないわね」
「わからないかーじゃあスターにもやってみよう……あーん届かない」
「そもそも何をしたら、家族なのかしら」
スターは透き通る羽をぱたぱたとなびかせた。下にいる二人を、心地よい風が撫でる。
「やっぱり結婚とかじゃない?」
「結婚ってどうやるの」
サニーの問いにルナは得意げに答えた。
「なんか男の人を略奪すればいいらしいわ。昨日読んだ本に書いてあった」
サニーは胡散臭げな顔をした。
「どうせいつもみたいに訳分からない本でしょ」
しかし、スターが二人の耳元で思い出した。
「私も聞いたことあるかも。どこで聞いたか忘れたけど」
ルナから聞いた話である。
「私たちには略奪する男なんかいないわね」
「じゃあチルノならいるかしら」
「「ないない」」
「じゃあ霊夢さんたちは?」
「どうだろう」
「意外といたりして?」
「博麗の巫女は昼の顔。その本性は夜の姿……」
「二人きりになると、魔女の本性が露わに……」
「なんだかわくわくしてきた」
「これは調査が必要ね」
「じゃ、調査開始」
サニーが号令をかける。
しかし、三人は微動だにしなかった。
窓の外には、博麗神社の屋根が見える。
しばらく、時間が過ぎてからルナが口を開いた。
「思ったんだけど、神社の屋根なんか見てたってしょうがないわ」
もっともである。
幻想郷らしからぬ生産的意見であった
サニーがこれに答える。
「タイムアタックよ」
「タイムアタック?」
「どれだけ長く神社をみていられるかって言う競技」
「なるほど負けられない戦いね」
ルナはけだるい頭でなんとなく納得した。
「それにしても今日は魔理沙さん一匹来ないわ」
「暇ねえ」
ルナのぼやきが窓に跳ね返る。
すると、サニーが耐えかねたように声を張った。
「ああひま!眠い!寝る!グー!」
「ずいぶん元気よく寝るわね」
スターは苦笑した。
釣られてか、もとから半目だったルナがあくびをする。
「ふわあ……私も昼寝しようかな」
「じゃあ私も……」
ルナが目を閉じると、スターは、ルナとサニーの隙間の空間にずるずると沈んで、ささやくような寝息を上げ始めた。
こうして、三人は日が暮れるまで眠り続けた。
タイトルは、ピラミッド型になってた三匹が、最後には崩れて……っていうことでいいのかな