秋姉妹秋葉原！だとなんだか語呂が悪い

「秋姉妹新宿！」

「はい？」

「今年はこのキャッチフレーズで行こうと思うの。鍵山さん、忌憚無き貴女の意見を聞かせて」

「静葉さん。急にそんなこと言われても」

「急にも、ヘチマも無いわ。いや、ヘチマは夏か。急にも落葉もないわ。姉さんが聞いているのだから答えて」

「え？　……なんで、新宿なんですか？」

「いいことを聞いてくれたわ」

「はあ」

「穣子、鍵山さんに説明してあげなさい」

「秋姉妹東京、秋姉妹池袋、秋姉妹西目黒とか沢山の候補から選ばれた最適な結果がこれなの」

「なるほど」

「他に質問はある？」

「あの、新宿というか東京はあんまり自然がないと思います」

「なるほど、自然ね。穣子答えてあげなさい」

「私達は確かに自然をお百姓様を相手に商売してるけれど。それだけでは駄目だと悟ったの」

「なるほど、悟ったのですね」

「話は終わりではないわ。お百姓様が自然から得た物。それがなんだか分かる？」

「……生きるための物ですか？」

「いいえ。いや、確かに鍵山さんのいうとおりにそれはそう確かにそうなのかもしれないけれど。それは漠然敵な事で本質はそれでない」

「はあ」

「本質は食料。人は食べ物が無いと困る」

「確かにそうですね」

「そんな、人が一番多いところは何処だと思う？」

「東京ですね」

「そうだから、東京。その中でも、秋姉妹池袋がしっくり来ると私達は気がついた。今年はその路線で信仰倍増を目指してみる」

「なるほど、頑張って下さい」

「うん、今年こそ信仰倍増頑張る！」

「応援してますよ」

応援すると言ったもののキャッチフレーズとか路線で行こうといわれても具体的になにをするのか分からない雛だった。