今日は来客があるだろう、という予感が今朝からあった。
そう感じた理由の最たるは、今日が梅雨の合間の貴重な晴れ日であるからだが、それとはほかになんとなく、誰かがこの大図書館の扉を叩くだろうという、根拠のない純粋な予感がしていた。
予感は果たして現実となった。時計塔の長短二針が、真上を向いて重なる少し前、霧雨魔理沙が訪れた。
「門番は寝ていたのかしら」
「起きてたぜ」
「では弾幕で負けてしまったのね」
「いや、美鈴に『今日の私は泥棒じゃないぜ、パチュリーに用があって来た』と言ったら通してくれたぜ」
「泥棒の言葉を鵜呑みにしてしまうなんてダメね。泥棒修行は嘘を吐くところから始める、と言い伝えられているぐらいなのに」
「私は修行なんかしてないぜ。天才だからな」
泥棒の天才は、安楽椅子にどかっと座り込み、机を挟んで向き合う形になった。
「昨日徹夜で新しいスペカを完成させたんだ。今から一勝負しないか?」
「嫌よ」
その徹夜のせいか、瞳こそ輝いているが、表情には疲れが見えた。
「そうかそうか。なら代わりに、教えてもらいたいことがあるんだが……」
そう言って、青い革表紙の魔道書を取り出し、机に広げた。
いやにあっさり引き下がったあたり、最初からこちらが狙いだったのかもしれない。
魔道書はよく見れば、以前ここから盗んでいったものだった。なんと図々しい。
呆れながらも、その本に目線を落とす。魔理沙の字で書きこみがしてあった。思わず顔をしかめる。
このように魔理沙が魔道書や自分の実験結果を持ち込み、それを基に私が指導することは、半ば不定期の習慣となっていた。
一つの質問に答えてやると、関連して新たな疑問が生まれ、質問となる。それにも答えれば、また次の疑問が。一連に繋がった質問を全て解消すると、ようやく先へ進み、同じことの繰り返し。
質問は私にとって簡単なもので、完璧に教えられている実感があったし、魔理沙もまた理解の早い優秀な生徒であった。
だが、質問の数が多過ぎた。咲夜の淹れてくれた紅茶を、味も香りも意識せずに飲み干し、問答を続けること数時間。
「疲れたな」
「あなたは知識が身につくのだからいいじゃない。私は徒労よ」
「人に教えると理解が深まるというぜ」
「この程度の魔術式、寝言でつぶやいてるわよ」
「お前と一緒に寝たら寝付けなさそうだな」
「いっ!」
い、一体何を言っているのだろうか!
私と魔理沙が一緒に寝たりするはずないではないか。いやしかしながら、確かにこれまでそのようなことがなかったからといって、これからもあり得ないと断ずるのは早計である。
この先、なんらかのやむを得ぬ事情から、魔理沙と同衾することになる可能性は無視できず、また特別の注視が必要な可能性であるということは、彼女と私の共通認識として存在するのかもしれな――。
「というかそもそもお前寝ないだろ。……おーい?」
いや、他意のない発言だったのだろう。
室内が少し暑く感じられた。
「ところでお前さ、そんなに本を読んでどうするんだ?」
咲夜が気を利かせて運んできたサンドウィッチを片手に、魔理沙はそう聞いてきた。
「どうするってどういうことよ」
「いっつも読んでるのって魔道書だろ。なにか開発したい魔法があるのかと思ってさ」
「魔法の開発なら頻繁にしてるのだけれども」
「そうじゃなくてさ、アリスのやつが完全に自律した人形の製作を目指してるみたく、このために魔法の研究をしてるんだ! っていうような究極の目標はないのか? 幻想郷の全てを滅ぼせるほどに強力な、七曜の合成魔法の開発とか」
「滅ぼしてどうするのよ」
魔法理論について聞いていた時の、真剣な面持ちとはうって変わって、彼女は楽しげだった。
「究極の目標……。特にないわね。魔法の研究は、魔法使いにとって呼吸のようなもの。そこに理由なんてないわ。アリスにしたって、自律人形を完成させた後も魔法の研究はやめないはずよ。彼女が魔法使いである限り」
「ふーん。なるほどなあ」
「そう言うあなたはどうなの? あなたは人間なのだから、研究には理由があるはずよ」
「私か、そうだな、具体的な目標はないんだが……」
魔理沙は椅子を少し回し、私の背後に並ぶ本棚へ向かせて、遠い目で見やった。
「強くなるため、かな。誰か勝ちたい相手がいる訳じゃなくて、もちろん霊夢には勝ちたいが、そのために魔法の研究をしてるんじゃない」
もうすでに勝ててるしな、と言って笑みを浮かべる。曖昧な表情で見返してやると、すっと真顔に戻って言葉を継いだ。
「人間ってさ、すごく弱いだろ? ……まして女となると、生まれては父に従って、嫁いでは夫に従い、老いては子に従う」
悲しい表情をしていた。悲しそうなという意味ではなく、見ている方が悲しくなるような。この世の理不尽を前にして、それをなんとか受け容れて生きようとする者の顔だった。
「そうやってずっと誰かの言いなりになって生きるのが嫌だった。だから一人で生きて行けるほど強くなりたかった」
強くなりたかった。と発する際、本棚に見るともなく向けられた目が、力を込められ鋭くなった。
「というのが家を出て、魔法使いになったきっかけだった」
急に顔から険が抜け、柔らかな視線がこちらを向いた。
「だが、念願叶って自立した生活をしている今でも、まだこれ以上強くなりたいと思う。そう思うのは、強くなること自体が目標になったからなんだろうな」
確かな調子で言いきって、サンドウィッチの残りを口の中へ放り込む。パンくずが本に落ちた。
「私はもっと強くなる。どこまでも、いけるとこまで」
「……それはいいけど、本を汚さないで」
「自分のものをどうしようが勝手だろ」
「私のものよ!」
魔理沙はからから笑った。私と背丈が同じぐらいの小さな身体に似合わない、大らかな笑い方だった。
もうしばらく休んでから、個人指導を再開した。
魔理沙は熱心に私の話を聞き、ペンを走らせている。澄んだ双眸が美しい。
ひたむきに取り組む彼女を見ていると、不意に、とんでもない嘘を吹き込んで、この無垢な希求を踏みにじり、汚してやりたいという暗い欲望が胸を衝いた。その悪意に満ちた思いつきに、自分で驚いた。
しかしその考えには強く惹かれた。この若くて脆い才能に、全くでたらめな魔法理論を教え込む。当然の結果として実験は失敗し研究は滞る。
そこで私は憔悴する魔理沙の顔を眺め、弱り切った彼女に優しい声で慰めの言葉をかけるのだ。魔理沙は涙ながらに感謝する。他でもない私のせいで自分が追い詰められていることにも気づかずに! 想像の中の彼女は、あまりに魅力的で、保護欲と嗜虐欲とを同時に掻き立てられた。
卑劣な発想を頭から振り払う。自己嫌悪で少し気が沈み、解説する声のトーンが落ちたが、彼女は気づかないようだった。
「さて」
「ん? どうしたんだ」
魔理沙が魔道書の術式を読み解いている中、私は席を立った。
「さっき咲夜がサンドウィッチを持ってきた時、ごみ焼却炉の調子が悪いって言ってたでしょ? 直してこなきゃ。だいぶ古いから、魔法が弱まっちゃったんだと思うんだけど」
「ああなるほど。しかしすごいな、焼却炉すら魔法で全自動か」
「一度作っておけば便利なのよ。もっとも、妖精メイドにマッチを持たせるのが怖いというのもあるのだけれど」
「妖精一匹火事の元、だな」
「それでは行ってくるけども、私がいない間に本を盗んだりしないように」
「そんなことしないぜ」
「まあ小悪魔もいるし大丈夫よね」
「あんなやつ一捻りだぜ」
一抹の不安を覚えつつ、館の裏にある焼却炉へ向かう。
焼却炉に魔法をかけ直し、図書館へ戻る。と、黒い三角帽子は机に伏していた。
近くへ寄ると、静かな寝息が聞こえた。腕を枕に、顔を右へ向けていた。余程疲れていたのか、声をかけても起きる気配はない。
私も椅子にかけて、安らかな寝顔を見つめる。
このまだ十余年しか生きぬ友人は、私がこれまで生きた年月の半分ほどで死ぬ。捨虫の法により人を捨てれば別であるが、当人にその気があるのかどうか。
力を得るため、流星が如き早さで生きる少女。その悲壮なまでの決意を湛えた瞳が、目蓋の奥に隠れて寝静まる今は、人里に遊ぶ少女たちと変わりなく見えた。
自室からブランケットを持ち出し、魔理沙の小さな背中にかける。もう六月とはいえ地下に位置する図書館は冷える。
人間の生涯は、私たちに比べあまりに短い。
だがおそらくはそれゆえに、かくまで眩しい。
彼女の燃えるような一生に思いを馳せ、その輝きがより強く、美しくあるよう願った。
「んっ、ふわぁ……。寝ちまってたか」
「おはよう魔理沙」
「おはよう。おお、モーニングコーヒーとは気が利いてるじゃないか」
「もうイブニングだけどね。どうせだから夕食も食べてきなさい」
「悪いな。だが遠慮しないぜ」
「ところで……新しく作ったっていうスペルカード、結局見せてもらってないわね。夕食まで少しあるし、勝負しない?」
「お前から誘ってくるなんて珍しいな。いいぜ、受けて立つ!」
この場で戦い始めようとする魔理沙を制し、階段を上がって庭へと出る。
瞳を見交わし、私たちは夕映えの空へ昇った。地平に半分隠れた太陽は、それでも確かな熱を放ち、雲を燃やす。
「さあ、行くぜ!」
彼女もまた、赤く燃えていた。
そう感じた理由の最たるは、今日が梅雨の合間の貴重な晴れ日であるからだが、それとはほかになんとなく、誰かがこの大図書館の扉を叩くだろうという、根拠のない純粋な予感がしていた。
予感は果たして現実となった。時計塔の長短二針が、真上を向いて重なる少し前、霧雨魔理沙が訪れた。
「門番は寝ていたのかしら」
「起きてたぜ」
「では弾幕で負けてしまったのね」
「いや、美鈴に『今日の私は泥棒じゃないぜ、パチュリーに用があって来た』と言ったら通してくれたぜ」
「泥棒の言葉を鵜呑みにしてしまうなんてダメね。泥棒修行は嘘を吐くところから始める、と言い伝えられているぐらいなのに」
「私は修行なんかしてないぜ。天才だからな」
泥棒の天才は、安楽椅子にどかっと座り込み、机を挟んで向き合う形になった。
「昨日徹夜で新しいスペカを完成させたんだ。今から一勝負しないか?」
「嫌よ」
その徹夜のせいか、瞳こそ輝いているが、表情には疲れが見えた。
「そうかそうか。なら代わりに、教えてもらいたいことがあるんだが……」
そう言って、青い革表紙の魔道書を取り出し、机に広げた。
いやにあっさり引き下がったあたり、最初からこちらが狙いだったのかもしれない。
魔道書はよく見れば、以前ここから盗んでいったものだった。なんと図々しい。
呆れながらも、その本に目線を落とす。魔理沙の字で書きこみがしてあった。思わず顔をしかめる。
このように魔理沙が魔道書や自分の実験結果を持ち込み、それを基に私が指導することは、半ば不定期の習慣となっていた。
一つの質問に答えてやると、関連して新たな疑問が生まれ、質問となる。それにも答えれば、また次の疑問が。一連に繋がった質問を全て解消すると、ようやく先へ進み、同じことの繰り返し。
質問は私にとって簡単なもので、完璧に教えられている実感があったし、魔理沙もまた理解の早い優秀な生徒であった。
だが、質問の数が多過ぎた。咲夜の淹れてくれた紅茶を、味も香りも意識せずに飲み干し、問答を続けること数時間。
「疲れたな」
「あなたは知識が身につくのだからいいじゃない。私は徒労よ」
「人に教えると理解が深まるというぜ」
「この程度の魔術式、寝言でつぶやいてるわよ」
「お前と一緒に寝たら寝付けなさそうだな」
「いっ!」
い、一体何を言っているのだろうか!
私と魔理沙が一緒に寝たりするはずないではないか。いやしかしながら、確かにこれまでそのようなことがなかったからといって、これからもあり得ないと断ずるのは早計である。
この先、なんらかのやむを得ぬ事情から、魔理沙と同衾することになる可能性は無視できず、また特別の注視が必要な可能性であるということは、彼女と私の共通認識として存在するのかもしれな――。
「というかそもそもお前寝ないだろ。……おーい?」
いや、他意のない発言だったのだろう。
室内が少し暑く感じられた。
「ところでお前さ、そんなに本を読んでどうするんだ?」
咲夜が気を利かせて運んできたサンドウィッチを片手に、魔理沙はそう聞いてきた。
「どうするってどういうことよ」
「いっつも読んでるのって魔道書だろ。なにか開発したい魔法があるのかと思ってさ」
「魔法の開発なら頻繁にしてるのだけれども」
「そうじゃなくてさ、アリスのやつが完全に自律した人形の製作を目指してるみたく、このために魔法の研究をしてるんだ! っていうような究極の目標はないのか? 幻想郷の全てを滅ぼせるほどに強力な、七曜の合成魔法の開発とか」
「滅ぼしてどうするのよ」
魔法理論について聞いていた時の、真剣な面持ちとはうって変わって、彼女は楽しげだった。
「究極の目標……。特にないわね。魔法の研究は、魔法使いにとって呼吸のようなもの。そこに理由なんてないわ。アリスにしたって、自律人形を完成させた後も魔法の研究はやめないはずよ。彼女が魔法使いである限り」
「ふーん。なるほどなあ」
「そう言うあなたはどうなの? あなたは人間なのだから、研究には理由があるはずよ」
「私か、そうだな、具体的な目標はないんだが……」
魔理沙は椅子を少し回し、私の背後に並ぶ本棚へ向かせて、遠い目で見やった。
「強くなるため、かな。誰か勝ちたい相手がいる訳じゃなくて、もちろん霊夢には勝ちたいが、そのために魔法の研究をしてるんじゃない」
もうすでに勝ててるしな、と言って笑みを浮かべる。曖昧な表情で見返してやると、すっと真顔に戻って言葉を継いだ。
「人間ってさ、すごく弱いだろ? ……まして女となると、生まれては父に従って、嫁いでは夫に従い、老いては子に従う」
悲しい表情をしていた。悲しそうなという意味ではなく、見ている方が悲しくなるような。この世の理不尽を前にして、それをなんとか受け容れて生きようとする者の顔だった。
「そうやってずっと誰かの言いなりになって生きるのが嫌だった。だから一人で生きて行けるほど強くなりたかった」
強くなりたかった。と発する際、本棚に見るともなく向けられた目が、力を込められ鋭くなった。
「というのが家を出て、魔法使いになったきっかけだった」
急に顔から険が抜け、柔らかな視線がこちらを向いた。
「だが、念願叶って自立した生活をしている今でも、まだこれ以上強くなりたいと思う。そう思うのは、強くなること自体が目標になったからなんだろうな」
確かな調子で言いきって、サンドウィッチの残りを口の中へ放り込む。パンくずが本に落ちた。
「私はもっと強くなる。どこまでも、いけるとこまで」
「……それはいいけど、本を汚さないで」
「自分のものをどうしようが勝手だろ」
「私のものよ!」
魔理沙はからから笑った。私と背丈が同じぐらいの小さな身体に似合わない、大らかな笑い方だった。
もうしばらく休んでから、個人指導を再開した。
魔理沙は熱心に私の話を聞き、ペンを走らせている。澄んだ双眸が美しい。
ひたむきに取り組む彼女を見ていると、不意に、とんでもない嘘を吹き込んで、この無垢な希求を踏みにじり、汚してやりたいという暗い欲望が胸を衝いた。その悪意に満ちた思いつきに、自分で驚いた。
しかしその考えには強く惹かれた。この若くて脆い才能に、全くでたらめな魔法理論を教え込む。当然の結果として実験は失敗し研究は滞る。
そこで私は憔悴する魔理沙の顔を眺め、弱り切った彼女に優しい声で慰めの言葉をかけるのだ。魔理沙は涙ながらに感謝する。他でもない私のせいで自分が追い詰められていることにも気づかずに! 想像の中の彼女は、あまりに魅力的で、保護欲と嗜虐欲とを同時に掻き立てられた。
卑劣な発想を頭から振り払う。自己嫌悪で少し気が沈み、解説する声のトーンが落ちたが、彼女は気づかないようだった。
「さて」
「ん? どうしたんだ」
魔理沙が魔道書の術式を読み解いている中、私は席を立った。
「さっき咲夜がサンドウィッチを持ってきた時、ごみ焼却炉の調子が悪いって言ってたでしょ? 直してこなきゃ。だいぶ古いから、魔法が弱まっちゃったんだと思うんだけど」
「ああなるほど。しかしすごいな、焼却炉すら魔法で全自動か」
「一度作っておけば便利なのよ。もっとも、妖精メイドにマッチを持たせるのが怖いというのもあるのだけれど」
「妖精一匹火事の元、だな」
「それでは行ってくるけども、私がいない間に本を盗んだりしないように」
「そんなことしないぜ」
「まあ小悪魔もいるし大丈夫よね」
「あんなやつ一捻りだぜ」
一抹の不安を覚えつつ、館の裏にある焼却炉へ向かう。
焼却炉に魔法をかけ直し、図書館へ戻る。と、黒い三角帽子は机に伏していた。
近くへ寄ると、静かな寝息が聞こえた。腕を枕に、顔を右へ向けていた。余程疲れていたのか、声をかけても起きる気配はない。
私も椅子にかけて、安らかな寝顔を見つめる。
このまだ十余年しか生きぬ友人は、私がこれまで生きた年月の半分ほどで死ぬ。捨虫の法により人を捨てれば別であるが、当人にその気があるのかどうか。
力を得るため、流星が如き早さで生きる少女。その悲壮なまでの決意を湛えた瞳が、目蓋の奥に隠れて寝静まる今は、人里に遊ぶ少女たちと変わりなく見えた。
自室からブランケットを持ち出し、魔理沙の小さな背中にかける。もう六月とはいえ地下に位置する図書館は冷える。
人間の生涯は、私たちに比べあまりに短い。
だがおそらくはそれゆえに、かくまで眩しい。
彼女の燃えるような一生に思いを馳せ、その輝きがより強く、美しくあるよう願った。
「んっ、ふわぁ……。寝ちまってたか」
「おはよう魔理沙」
「おはよう。おお、モーニングコーヒーとは気が利いてるじゃないか」
「もうイブニングだけどね。どうせだから夕食も食べてきなさい」
「悪いな。だが遠慮しないぜ」
「ところで……新しく作ったっていうスペルカード、結局見せてもらってないわね。夕食まで少しあるし、勝負しない?」
「お前から誘ってくるなんて珍しいな。いいぜ、受けて立つ!」
この場で戦い始めようとする魔理沙を制し、階段を上がって庭へと出る。
瞳を見交わし、私たちは夕映えの空へ昇った。地平に半分隠れた太陽は、それでも確かな熱を放ち、雲を燃やす。
「さあ、行くぜ!」
彼女もまた、赤く燃えていた。
やっぱりパチュマリ良いわぁ
若さは魔理沙の魅力の一つですね
好きだわー
個人的な欲を言えば、シリアスも見てみたい!です!