「ねえ、お姉様」
「ん、フランどうしたの?」
「私宛の年賀状が届いていない?」
「ん? 手紙なら、私に聞くよりも咲夜に聞いたほうが良いと思うけど? 管理は咲夜に任せているから」
「咲夜にはもう聞いたけど、私宛には無いって」
「なら、無いんじゃない?」
「もしかしたら、苗字が一緒だから咲夜が間違えてお姉様のところに持って来てるかもしれない」
「そう? じゃあ、見てみる? そこに、置いてあるけど」
「……なんで、あんなにあるの? お姉様ばっかりずるい」
「それほど、多いとは思わないけど」
「一山、200枚はありそうでそれが2つもあってそういうの?」
「そう? でも、半分以上は咲夜からよ」
「それでも、200枚あるし」
「後半分も、付き合いで送られてきたやつで、お年玉付き程度の価値しかないわ」
「でも、100枚」
「まあ、良いじゃない。それよりも、宛名間違いがあるかもしれないから見てみたいんでしょ? 好きにしていいわ」
「そうね。そうするよ」
「ご自由に。でも、咲夜が仕分けたのだからミスは無いと思うけど」
「そうかもしれないけど、自分の眼で確かめないと」
「そう。私はお茶でも飲んでるから」
「……ねえ。この、紅魔館ご一同様宛って私宛ってことにもなると思うんだけど」
「そうね。そう言われて見ればそうね」
「じゃあ、私宛の年賀状が無いっていうのは間違いだったってことになる」
「多分、フランの聞き方に問題があったと思うけど。そうとも言えるわね」
「でしょ。なら、間違いもあるかもしれない」
「そう?」
「…………これ!」
「え? 急に大きい声だして、驚いたじゃない。少し紅茶こぼしちゃった」
「だって、これは宛先がスカーレット様になってるよ。これだと、私宛とも言えなくもない」
「そうねえ。確かにそうなるかも。あ、これ差出人がモケーレ・ムベンベだった」
「……それは、お姉様宛ね」
「何? その笑み? それよりも、こういうのなら他にもあるかもしれないわ」
「そうね。ほかも見てみるね」
「はぁ、モケーレ・ムベンベって手紙書くのね。お返しないと、暑中お見舞いでいいや」
「ねえ、お姉様。これなんてどう?」
「……また、スカーレット様ってなってるわね。紅茶専門店からだから、それはフランに来ているとも言って良いわね」
「そうだよね」
「ええ、そうね」
「えっと、その。だから」
「別に良いわ。持って行っても」
「ありがとう」
「どういたしまして、まだ探す?」
「当然!」
「そう、私は少し書き物でもしてるわ」
「ねえ、これなんかどう?」
「レミドール・スカーレットって誰?」
「多分、私のことだよ」
「そうかしら? だって、レミから始まっているんだから私宛だと思うけど」
「待って、そこじゃなくて。レミは二文字でドールは三文字なんだから私宛だよ。私の成分の方が多いよ」
「文字数ねぇ。まあ、そうね。じゃあ、それはフラン宛ってことで良いわ。見つかってよかったわね」
「……よかったと思う」
「気が済んだ?」
「まだ、残ってる分は全部見る」
「そう。分かったわ」
「……ねえ」
「ん? その様子は全部見終わったようだけど。あった?」
「……無かった。どうして、私の年賀状は無いんだろう……なんで?」
「その? どうしたの? 2枚あったじゃない。ね、そんなに淋しそうなかおしないで」
「お姉様だって薄々気付いているでしょ?」
「何のことかしら?」
「紅茶専門店と名前を間違える程からの年賀状が私は欲しいわけじゃないの」
「そのようね」
「友達の魔理沙からも来なかったよ」
「多分、魔理沙はここによく来るけど住所知らないんじゃない?」
「じゃあ、霊夢はどうなの?」
「霊夢は、年賀状のはがきが……その」
「パチュリーに美鈴からも来ない!」
「いや、同じところに住んでるし」
「じゃあ、咲夜からお姉様には200枚も届いているのはどういうこと? 咲夜は意地悪なの?」
「ごめん、それについては咲夜が同じ宛先ばかり書いていていたから私が怒ってもう書かせなかったの」
「本当に?」
「ええ」
「それでも、淋しいよ」
「……そうだ。これさっき書いた年賀状なんだけど出して来てくれない?」
「なんで、私が出してこないといけないの?」
「そこは、ほら、あれよあれ」
「あれって、大体誰に出すの?」
「あんまり人の手紙を見るものじゃないわ。個人情報っていうのがあって」
「ねえ、お姉様」
「ん?」
「だったら、これは私が見ても良いよね?」
「届いたら見ても良いわ」
「ありがとう。お姉様!」
「ん、フランどうしたの?」
「私宛の年賀状が届いていない?」
「ん? 手紙なら、私に聞くよりも咲夜に聞いたほうが良いと思うけど? 管理は咲夜に任せているから」
「咲夜にはもう聞いたけど、私宛には無いって」
「なら、無いんじゃない?」
「もしかしたら、苗字が一緒だから咲夜が間違えてお姉様のところに持って来てるかもしれない」
「そう? じゃあ、見てみる? そこに、置いてあるけど」
「……なんで、あんなにあるの? お姉様ばっかりずるい」
「それほど、多いとは思わないけど」
「一山、200枚はありそうでそれが2つもあってそういうの?」
「そう? でも、半分以上は咲夜からよ」
「それでも、200枚あるし」
「後半分も、付き合いで送られてきたやつで、お年玉付き程度の価値しかないわ」
「でも、100枚」
「まあ、良いじゃない。それよりも、宛名間違いがあるかもしれないから見てみたいんでしょ? 好きにしていいわ」
「そうね。そうするよ」
「ご自由に。でも、咲夜が仕分けたのだからミスは無いと思うけど」
「そうかもしれないけど、自分の眼で確かめないと」
「そう。私はお茶でも飲んでるから」
「……ねえ。この、紅魔館ご一同様宛って私宛ってことにもなると思うんだけど」
「そうね。そう言われて見ればそうね」
「じゃあ、私宛の年賀状が無いっていうのは間違いだったってことになる」
「多分、フランの聞き方に問題があったと思うけど。そうとも言えるわね」
「でしょ。なら、間違いもあるかもしれない」
「そう?」
「…………これ!」
「え? 急に大きい声だして、驚いたじゃない。少し紅茶こぼしちゃった」
「だって、これは宛先がスカーレット様になってるよ。これだと、私宛とも言えなくもない」
「そうねえ。確かにそうなるかも。あ、これ差出人がモケーレ・ムベンベだった」
「……それは、お姉様宛ね」
「何? その笑み? それよりも、こういうのなら他にもあるかもしれないわ」
「そうね。ほかも見てみるね」
「はぁ、モケーレ・ムベンベって手紙書くのね。お返しないと、暑中お見舞いでいいや」
「ねえ、お姉様。これなんてどう?」
「……また、スカーレット様ってなってるわね。紅茶専門店からだから、それはフランに来ているとも言って良いわね」
「そうだよね」
「ええ、そうね」
「えっと、その。だから」
「別に良いわ。持って行っても」
「ありがとう」
「どういたしまして、まだ探す?」
「当然!」
「そう、私は少し書き物でもしてるわ」
「ねえ、これなんかどう?」
「レミドール・スカーレットって誰?」
「多分、私のことだよ」
「そうかしら? だって、レミから始まっているんだから私宛だと思うけど」
「待って、そこじゃなくて。レミは二文字でドールは三文字なんだから私宛だよ。私の成分の方が多いよ」
「文字数ねぇ。まあ、そうね。じゃあ、それはフラン宛ってことで良いわ。見つかってよかったわね」
「……よかったと思う」
「気が済んだ?」
「まだ、残ってる分は全部見る」
「そう。分かったわ」
「……ねえ」
「ん? その様子は全部見終わったようだけど。あった?」
「……無かった。どうして、私の年賀状は無いんだろう……なんで?」
「その? どうしたの? 2枚あったじゃない。ね、そんなに淋しそうなかおしないで」
「お姉様だって薄々気付いているでしょ?」
「何のことかしら?」
「紅茶専門店と名前を間違える程からの年賀状が私は欲しいわけじゃないの」
「そのようね」
「友達の魔理沙からも来なかったよ」
「多分、魔理沙はここによく来るけど住所知らないんじゃない?」
「じゃあ、霊夢はどうなの?」
「霊夢は、年賀状のはがきが……その」
「パチュリーに美鈴からも来ない!」
「いや、同じところに住んでるし」
「じゃあ、咲夜からお姉様には200枚も届いているのはどういうこと? 咲夜は意地悪なの?」
「ごめん、それについては咲夜が同じ宛先ばかり書いていていたから私が怒ってもう書かせなかったの」
「本当に?」
「ええ」
「それでも、淋しいよ」
「……そうだ。これさっき書いた年賀状なんだけど出して来てくれない?」
「なんで、私が出してこないといけないの?」
「そこは、ほら、あれよあれ」
「あれって、大体誰に出すの?」
「あんまり人の手紙を見るものじゃないわ。個人情報っていうのがあって」
「ねえ、お姉様」
「ん?」
「だったら、これは私が見ても良いよね?」
「届いたら見ても良いわ」
「ありがとう。お姉様!」
可愛らしかったです
二人のやりとりホント好き。
お嬢様しかり、妹様しかり、メイド長しかり、こういう紅魔館のバランスが堪らない。
レミィはいいお姉さんですね。ほっこりした
年賀状書くのってめんどくさいんですよね。
それにしても200枚出すとか咲夜はやっぱり頑張り屋さんだ……
お姉さまから受け取るも、フランちゃんなんだかとっても恥ずかしくなっちゃって返信(?)の年賀状を出さずじまい何だけどその年のクリスマスの夜あたり、来年は自分のほうから先に年賀状だそうとするも文面が思い浮かばず自室で頭抱えてうんうんうなるフランちゃんの姿が見えるようです。