※以前投稿した『黒歴史ノート(汗)』とリンクしています。
PROJECT X PHANTASM EX Hearn's Report
私の名は、マエリベリー・ハーン。
京都の某大学に通う女子大生であった私は、超統一物理学の研究員を目指していた。
しかし、大学での同期生である宇佐見蓮子との出会いが、私の運命を変えた。
彼女の方が超統一物理学の研究員としては、突出していたからだ。
私は、嫉妬のあまり憎悪した。
才能あふれる蓮子に。
やがて、私は愛想笑いを浮かべながら蓮子に近づいた。
もちろん、彼女の弱みを握るためにだ。
大学以外でも、彼女と行動を共にした。
私の裏側を知らない蓮子は、すっかり気を許したのだろう。
サークルを結成しようと、私に持ちかけてきたのだ。
そうして、オカルトサークル『秘封倶楽部』を結成した。
結成した最大の理由は、私には「結界の境目が見える程度の能力」、
蓮子には「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力」
を持っていたからであるが……。
オカルトサークルって、何!?
当初は、困惑していた私であったが、蓮子に押し切られるように、
不思議な噂がある各地を巡るハメになった。
それに伴い、私自身に変化が表れる。
蓮子に対する憎悪の感情が、徐々に薄れていったのだ。
今に思えば、蓮子と行動を共にする内に、彼女に惹かれてしまったからだろう。
蓮子の裏表の無い実直な性格、エネルギッシュな行動力、そして、屈託のない笑顔に。
気が付けば、私は蓮子に友情以上のモノ、恋愛感情を抱いていた。
そう、蓮子といつまでも一緒にいたいと思う程に。
だが、秘封倶楽部の活動は唐突に終わりを告げる。
きっかけは、蓮子が切り出してきたとあるウワサだ。
昔、大規模なガス災害により、住民が全滅した地、雛見沢。
その雛見沢の古手神社という廃神社に、ワキが露出した巫女服を纏う不思議な少女が出現するという。
私達は、そのウワサを頼りに古手神社に向かった。
そして、廃墟となった社にシュークリームを供えると、件の少女が私達の前に姿を現したのだ。
私達は驚いた。
ワキが露出した巫女服を纏う少女が本当に現れたこと、
そして、少女の頭部から角が2本生えていたことに。
最初こそ、ワキ巫女は警戒していたが、シュークリームを供えたこと、
そして、蓮子の魅力(?)により、私達はすっかり打ち解け合い、
ワキ巫女の名を聞き出すことができた。
ワキ巫女の名は、羽入。
雛見沢で崇拝されていた「オヤシロさま」という存在だったらしい。
そんな神様のような羽入とガールズトークを交わしたことは、
秘封倶楽部の最大の成果だったにちがいない。
貴重なガールズトークを終え、帰ろうとした私達に羽入は礼とばかりに、
私達の10年後の未来の”カケラ”を見せた。
私の10年後の姿は、小説家であった。
『八雲 紫』というペンネームで執筆した数多くの小説により、
あらゆる賞を手に入れた天才アラサー小説家。
蓮子は私の輝かしい未来を、我がことのように喜び、称賛してくれた。
本当に嬉しかった。
ところが、蓮子の未来の姿に、私は驚愕した。
未来の蓮子は、平凡な主婦だったからだ。
幸せそうな笑みを浮かべ、亭主であろう男に寄り添い、我が子を抱く。
ありふれたような、女の幸せのカタチ。
それが、蓮子の未来だった。
蓮子は自分の未来に対し、不満を抱くどころか、満更ではないようであったと思う。
私自身の輝かしい未来を喜んだのは束の間。
私はショック受け、精神的にボロボロになった。
「未来の私の旦那は結構イケメンね♪ 子供は私に似たのかしら? 可愛かったよね♪」
帰りの車の中で、蓮子のノロケ話を聞かされ、ハンドルを切りそこなって、
事故りそうになった程に。
そして、ダメ押しとばかりに、蓮子の口から恐ろしい事実が飛び出したのだ。
蓮子は、超統一物理学の研究員なんて、これぽっちも目指していないこと。
また、結婚願望が非常に強いこと。
しかも、自分の伴侶が女というアブノーマルな結婚ではなく、
相手が男で、子供を出産したいという、極めてノーマルな結婚願望を抱いていること。
それを聞かされた時、私はノドに猛烈な痒みを覚え、
私が運転するレンタカーは、危うく道沿いのコンビニに突っ込みそうになった。
私は、宇佐見蓮子という女を愛していた。
日本でも同性婚が認められ、かなり経つ。
今や同性婚も珍しくない。
私は卒業して就職できたら、愛しい蓮子にプロボーズしようと思っていたのに……。
私は女、蓮子も女。
それに私では、蓮子を妊娠させることができない。
私の夢は、あっけなく潰えたのだ。 orz
しばらくして、深い絶望感に包まれた私は、誰に対しても疑心暗鬼を抱くようになった。
私の疑心暗鬼は日が経つにつれ酷くなり、さらに、血が出るまでノドを掻き毟しるほどに、
リンパ線の痒みも酷くなった。
理性を失っていく私は、自分のココロのスキマを埋めるために、あるモノにすがった。
子供の頃に出会った黒づくめの胡散臭いセールスマンに押し付けられた、
目鼻口のレリーフがでたらめにつけられた卵形のお守り、『ベヘリット』に。
深い絶望と渇望を感じた私は、血に塗れた手でベヘリットを掴んだ。
その後の事は、よく覚えていない。
気付いた時、私は蓮子の死体を抱いていており、
足元には、目鼻口のレリーフが正しい位置へと動き、
血の涙を流すベヘリットが転がっていた。
蓮子の死体は、まだ温かった。
私は……、蓮子を喰らった。
死にもの狂いで。
カニバリズムに対する恐怖や後悔なんぞ、すぐに消えた。
愛した者の血や肉は格別だった。
そして何よりも、蓮子という存在を取り込んで一緒になれるというエクスタシー。
私は蓮子を喰らったことで人間を卒業し、妖怪に転生した。
また、転生に伴い、『結界の境目が見える程度の能力』は、
『境界を操る程度の能力』に昇華した。
私は、人間を超越した超常なるモノになったのだ。
妖怪に転生してほどなく、私は”神”に出会う。
神は、”世界の卵”を授けてくれた。
私は蓮子の残り香がする黒帽子を被り、蓮子の妄執が詰まった黒歴史ノートを手に、
”世界の卵”に、私の妖気と蓮子の霊気を注ぎ込んだ。
すると、”世界の卵”から、すばらしき新世界が生まれた。
すぐに、すばらしき新世界に幻想郷と名付けた。
そう、幻想郷こそ、私と蓮子の子供。
そして、蓮子の欲望(のぞみ)し、子供(せかい)にしてみせる。
この私、マエリベリー・ハーンが……!
PROJECT X PHANTASM EX Hearn's Report
私の名は、マエリベリー・ハーン。
京都の某大学に通う女子大生であった私は、超統一物理学の研究員を目指していた。
しかし、大学での同期生である宇佐見蓮子との出会いが、私の運命を変えた。
彼女の方が超統一物理学の研究員としては、突出していたからだ。
私は、嫉妬のあまり憎悪した。
才能あふれる蓮子に。
やがて、私は愛想笑いを浮かべながら蓮子に近づいた。
もちろん、彼女の弱みを握るためにだ。
大学以外でも、彼女と行動を共にした。
私の裏側を知らない蓮子は、すっかり気を許したのだろう。
サークルを結成しようと、私に持ちかけてきたのだ。
そうして、オカルトサークル『秘封倶楽部』を結成した。
結成した最大の理由は、私には「結界の境目が見える程度の能力」、
蓮子には「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力」
を持っていたからであるが……。
オカルトサークルって、何!?
当初は、困惑していた私であったが、蓮子に押し切られるように、
不思議な噂がある各地を巡るハメになった。
それに伴い、私自身に変化が表れる。
蓮子に対する憎悪の感情が、徐々に薄れていったのだ。
今に思えば、蓮子と行動を共にする内に、彼女に惹かれてしまったからだろう。
蓮子の裏表の無い実直な性格、エネルギッシュな行動力、そして、屈託のない笑顔に。
気が付けば、私は蓮子に友情以上のモノ、恋愛感情を抱いていた。
そう、蓮子といつまでも一緒にいたいと思う程に。
だが、秘封倶楽部の活動は唐突に終わりを告げる。
きっかけは、蓮子が切り出してきたとあるウワサだ。
昔、大規模なガス災害により、住民が全滅した地、雛見沢。
その雛見沢の古手神社という廃神社に、ワキが露出した巫女服を纏う不思議な少女が出現するという。
私達は、そのウワサを頼りに古手神社に向かった。
そして、廃墟となった社にシュークリームを供えると、件の少女が私達の前に姿を現したのだ。
私達は驚いた。
ワキが露出した巫女服を纏う少女が本当に現れたこと、
そして、少女の頭部から角が2本生えていたことに。
最初こそ、ワキ巫女は警戒していたが、シュークリームを供えたこと、
そして、蓮子の魅力(?)により、私達はすっかり打ち解け合い、
ワキ巫女の名を聞き出すことができた。
ワキ巫女の名は、羽入。
雛見沢で崇拝されていた「オヤシロさま」という存在だったらしい。
そんな神様のような羽入とガールズトークを交わしたことは、
秘封倶楽部の最大の成果だったにちがいない。
貴重なガールズトークを終え、帰ろうとした私達に羽入は礼とばかりに、
私達の10年後の未来の”カケラ”を見せた。
私の10年後の姿は、小説家であった。
『八雲 紫』というペンネームで執筆した数多くの小説により、
あらゆる賞を手に入れた天才アラサー小説家。
蓮子は私の輝かしい未来を、我がことのように喜び、称賛してくれた。
本当に嬉しかった。
ところが、蓮子の未来の姿に、私は驚愕した。
未来の蓮子は、平凡な主婦だったからだ。
幸せそうな笑みを浮かべ、亭主であろう男に寄り添い、我が子を抱く。
ありふれたような、女の幸せのカタチ。
それが、蓮子の未来だった。
蓮子は自分の未来に対し、不満を抱くどころか、満更ではないようであったと思う。
私自身の輝かしい未来を喜んだのは束の間。
私はショック受け、精神的にボロボロになった。
「未来の私の旦那は結構イケメンね♪ 子供は私に似たのかしら? 可愛かったよね♪」
帰りの車の中で、蓮子のノロケ話を聞かされ、ハンドルを切りそこなって、
事故りそうになった程に。
そして、ダメ押しとばかりに、蓮子の口から恐ろしい事実が飛び出したのだ。
蓮子は、超統一物理学の研究員なんて、これぽっちも目指していないこと。
また、結婚願望が非常に強いこと。
しかも、自分の伴侶が女というアブノーマルな結婚ではなく、
相手が男で、子供を出産したいという、極めてノーマルな結婚願望を抱いていること。
それを聞かされた時、私はノドに猛烈な痒みを覚え、
私が運転するレンタカーは、危うく道沿いのコンビニに突っ込みそうになった。
私は、宇佐見蓮子という女を愛していた。
日本でも同性婚が認められ、かなり経つ。
今や同性婚も珍しくない。
私は卒業して就職できたら、愛しい蓮子にプロボーズしようと思っていたのに……。
私は女、蓮子も女。
それに私では、蓮子を妊娠させることができない。
私の夢は、あっけなく潰えたのだ。 orz
しばらくして、深い絶望感に包まれた私は、誰に対しても疑心暗鬼を抱くようになった。
私の疑心暗鬼は日が経つにつれ酷くなり、さらに、血が出るまでノドを掻き毟しるほどに、
リンパ線の痒みも酷くなった。
理性を失っていく私は、自分のココロのスキマを埋めるために、あるモノにすがった。
子供の頃に出会った黒づくめの胡散臭いセールスマンに押し付けられた、
目鼻口のレリーフがでたらめにつけられた卵形のお守り、『ベヘリット』に。
深い絶望と渇望を感じた私は、血に塗れた手でベヘリットを掴んだ。
その後の事は、よく覚えていない。
気付いた時、私は蓮子の死体を抱いていており、
足元には、目鼻口のレリーフが正しい位置へと動き、
血の涙を流すベヘリットが転がっていた。
蓮子の死体は、まだ温かった。
私は……、蓮子を喰らった。
死にもの狂いで。
カニバリズムに対する恐怖や後悔なんぞ、すぐに消えた。
愛した者の血や肉は格別だった。
そして何よりも、蓮子という存在を取り込んで一緒になれるというエクスタシー。
私は蓮子を喰らったことで人間を卒業し、妖怪に転生した。
また、転生に伴い、『結界の境目が見える程度の能力』は、
『境界を操る程度の能力』に昇華した。
私は、人間を超越した超常なるモノになったのだ。
妖怪に転生してほどなく、私は”神”に出会う。
神は、”世界の卵”を授けてくれた。
私は蓮子の残り香がする黒帽子を被り、蓮子の妄執が詰まった黒歴史ノートを手に、
”世界の卵”に、私の妖気と蓮子の霊気を注ぎ込んだ。
すると、”世界の卵”から、すばらしき新世界が生まれた。
すぐに、すばらしき新世界に幻想郷と名付けた。
そう、幻想郷こそ、私と蓮子の子供。
そして、蓮子の欲望(のぞみ)し、子供(せかい)にしてみせる。
この私、マエリベリー・ハーンが……!
相変わらず色んな漫画のネタが唐突に現れますね
スパロボとか、ナムカプとか、ムゲフロとか、プクゾーとか……。
ディス○イアや、ネプとかもパロディ要素が多めでイイですね~♪
これはパロディなのか?
あなたの折れない根性は最近面白く感じます
応援してるのでがんばってください